異世界転生して謎のリングをアソコに装着したらエロ魔導士になりましたとさ

戸影絵麻

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#78 隧道を行く

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 一平とふたりで丸石をすべて取り除くと、ラルクの予言通り、穴の入口が現れた。

 中は真っ暗でよく見えないが、急角度で地底に向かっているようだ。

 問題は、穴がひどく狭いということだった。

 直径1メートル、あるかないかというところなのである。

「入ったはいいけど、途中で行き止まりになってたらどうすんのよ?」

 私が不安を口にすると、穴に鼻先を突っ込んでいた一平が、興奮した口調で言った。

「その心配はないみたいだ。穴の中から風が吹いてくる、こりゃ、どこかに通じてる証拠だろ?」

「どれどれ。あ、ほんとだ」

 私は一平を押しのけて、穴の入口に顔を近づけ、鼻をくんくんさせてみた。

 なるほど、確かに、ひんやりとした風が底のほうから吹き上がり、心地よく頬を撫でていく。

「ラルク、起きて! あんたの言う通り、この穴から脱出できそうだよ!」

 振り向いて、隅で寝ているラルクにそう声をかけた時だった。

「やばっ、見つかった!」

 遺跡の入口に陣取っていたソフィアが押し殺した声で叫んだ。

 バサバサバサッ。

 けたたましい羽音に続き、ギャアギャアという耳障りな鳴き声。

 見ると、すぐ外に怪鳥が一羽舞い降り、中に入ってこようとしていた。

 鷲ほどもある大型の鳥である。

 不気味なのは、鳩尾から上には羽毛がなく、人肌が覗いているということだ。

 しかも胸には立派な成人女性の乳房が盛り上がり、ご丁寧にも乳首までついている。

 ただ、口が耳まで裂け、般若みたいな顔をしているので、決していい女とは言い難い。

「急いで!」
 
 ソフィアが言い、グランディルの切っ先で怪鳥の眉間を貫いた。

 ギャアアッ!

 断末魔の悲鳴を上げて、飛び退く化け物。

「なんだなんだ? おお、隧道が見つかったか」

 奮戦する妹を残して、ラルクが這い寄ってきた。

「よし、じゃ、まず、一平か翔子が先頭に立て」

「わかった」

 ずいぶん潔い返事だなと感心したら、それは甘すぎたようだ。

「ほら、姉ちゃん、あんたが行け」

 一平が、いきなり私の背中を押して、穴に押し込んだのである。

「わ、ちょ、ちょっと、なんで私が?」

「いいから、早く! 後がつかえてるぜ!」

 こいつ、なんか嬉しそう。

 ははあ、さては、またエロいこと考えてるな。

 急角度で傾斜しているため、一度中に入ると戻るのは不可能だった。

 しかもトンネルの壁はつるつるしていて、手がかりになるものがない。

 ずるずる身体が滑り出す。

 まるで滑り台を腹ばいで滑り降りるような格好だ。

「うほほほっ!」

 案の定、スカートの尻に一平が顔を押しつけてきた。

 私を先に行かせたのは、これが目的だったのだ。

「こら、来るな! 触るな!」

 渾身の力を込めて蹴飛ばしてやる。

 と、ラルクの声が聞こえてきた。

「おい、翔子、こんな狭いとこで暴れるな。それより早く先に進め。このままじゃソフィアが危ない」

「わかってるわよ!」

 怒鳴り返して、懸命に匍匐前進する。

 が、傾斜が緩やかになると、とたんにうまく進まなくなった。

 原因は、はっきりしていた。

 胸である。

 乳房が大きすぎて、トンネルの床につっかえるのだ。

 トンネルの幅は徐々に狭くなり、今や腹這いになって進むのがやっとである。

 だから余計に巨乳が邪魔になる。

 無理して這い進んでいると、だんだん変な気分になってきた。

 セーラー服越しに、乳首が勃ってきているのがわかった。

 固い床に乳頭がこすれて、気持ちいいのである。

 はう。

 私は喘ぎ声をかみ殺した。

 我ながら、まずいと思う。

 感じてきちゃったのだ。

 この緊急事態に。

 しかもこんな真っ暗闇の中で。

 ああ。

 このまままた、レベルが上がっちゃったら、どうしよう。

 



 





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