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#14 反応する肉体⑦
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すれ違う患者たちは、不思議と寛容だった。
声をかけてくる者も、止めに入る者もいなかった。
出くわしたのが、高齢の男性ばかりだったからかもしれなかった。
セクシーなブラから乳房のほとんどを露出し、Tバックのショーツから尻の肉を剥き出しにした琴子を、皆まぶしいものを見るように見つめるだけなのだ。
その称賛の視線にさらされて、琴子は明らかに昂っていた。
自分が女神にでもなったような高揚感が、彼女の心を捉えていた。
なんだか急に若返ったような気がして、露出した肌が誇らしかった。
が、ナースステーションにさしかかると、さすがにそうはいかなかった。
通りかかった琴子をひと目見るなり、若い男性の看護師たちは一様にパソコンの前で凍りついてしまったのだが、女性看護師たちには琴子の魔法は効かず、
「あの、その格好は?」
目を怒らせた年配の女がカウンターの横の扉を開けて半身をのぞかせたのだ。
伸びてきた手を振り払って、琴子は駆けた。
ここで捕まるわけにはいかなかった。
いったん捕まったら最後、それこそ、変質者の烙印を押されて、二度とここに来られなくなってしまうのだ。
「右手にドアがある。あの部屋に入って」
スマホから和夫が指図をよこした。
和夫の言う通りだった。
10メートルほど先に、壁と同じ色の扉が見える。
どうやら病室ではないようだ。
ノブを握ると、ドアに鍵はかかっていなかった。
ドアを薄く開け、身体を斜めにして中に滑り込む。
「ここは?」
見慣れぬ風景に、琴子は目を丸くした。
まるでアスレチックジムみたいだ、と思った。
病院内に、こんな部屋があるなんて…。
「リハビリ室だよ」
スマホから、和夫の声がした。
「ここは外科病棟だから、ちょっとしたスポーツクラブ並みの設備がそろってるのさ」
なるほど。
琴子は感心した。
ルームランナーからエアロバイクまで、色々な器具が整然と並んでいる。
その中に、身体がすっぽり隠れる機械仕掛けのデッキチェアのような装置を見つけて、琴子は傍に歩み寄った。
どうやら、両手でアームを動かし、両足でペダルを踏んで全身の筋肉を鍛えるマシンのようである。
車の座席のように、背もたれの角度も自由になるらしい。
その中に身体を横たえると、琴子は息を殺して目を閉じた。
すぐにドアが開いて、誰かが中を覗く気配がした。
「いないわね」
その声と後に続いたドアの閉まる音に、琴子はほっと息を吐き出した。
看護師は、ドアから中を覗いただけで、中にまでは入ってこなかったのだ。
「行ったみたいだね」
スマホを通して、和夫が言った。
「しばらくここに隠れてたほうがよさそうだ。少なくとも、昼食の時間が終わるまではね」
「そうね」
琴子は、手持ち無沙汰ついでに、マシンのアームの取っ手を握り、両足をペダルに置いてみた。
身体が伸び、背中が反り返る。
胸が突き出て、足が広がり、そのはしたない姿に頬が赤らんだ。
と、スマホから興奮した和夫の声が飛び出してきた。
「すごいよ、かあさん、めちゃいいね、その格好。そうだ。スマホをマシンの前に固定して、俺にもっと見せてくれよ。かあさんが、そのエッチな下着姿で、全身トレーニングをするとこをさ」
声をかけてくる者も、止めに入る者もいなかった。
出くわしたのが、高齢の男性ばかりだったからかもしれなかった。
セクシーなブラから乳房のほとんどを露出し、Tバックのショーツから尻の肉を剥き出しにした琴子を、皆まぶしいものを見るように見つめるだけなのだ。
その称賛の視線にさらされて、琴子は明らかに昂っていた。
自分が女神にでもなったような高揚感が、彼女の心を捉えていた。
なんだか急に若返ったような気がして、露出した肌が誇らしかった。
が、ナースステーションにさしかかると、さすがにそうはいかなかった。
通りかかった琴子をひと目見るなり、若い男性の看護師たちは一様にパソコンの前で凍りついてしまったのだが、女性看護師たちには琴子の魔法は効かず、
「あの、その格好は?」
目を怒らせた年配の女がカウンターの横の扉を開けて半身をのぞかせたのだ。
伸びてきた手を振り払って、琴子は駆けた。
ここで捕まるわけにはいかなかった。
いったん捕まったら最後、それこそ、変質者の烙印を押されて、二度とここに来られなくなってしまうのだ。
「右手にドアがある。あの部屋に入って」
スマホから和夫が指図をよこした。
和夫の言う通りだった。
10メートルほど先に、壁と同じ色の扉が見える。
どうやら病室ではないようだ。
ノブを握ると、ドアに鍵はかかっていなかった。
ドアを薄く開け、身体を斜めにして中に滑り込む。
「ここは?」
見慣れぬ風景に、琴子は目を丸くした。
まるでアスレチックジムみたいだ、と思った。
病院内に、こんな部屋があるなんて…。
「リハビリ室だよ」
スマホから、和夫の声がした。
「ここは外科病棟だから、ちょっとしたスポーツクラブ並みの設備がそろってるのさ」
なるほど。
琴子は感心した。
ルームランナーからエアロバイクまで、色々な器具が整然と並んでいる。
その中に、身体がすっぽり隠れる機械仕掛けのデッキチェアのような装置を見つけて、琴子は傍に歩み寄った。
どうやら、両手でアームを動かし、両足でペダルを踏んで全身の筋肉を鍛えるマシンのようである。
車の座席のように、背もたれの角度も自由になるらしい。
その中に身体を横たえると、琴子は息を殺して目を閉じた。
すぐにドアが開いて、誰かが中を覗く気配がした。
「いないわね」
その声と後に続いたドアの閉まる音に、琴子はほっと息を吐き出した。
看護師は、ドアから中を覗いただけで、中にまでは入ってこなかったのだ。
「行ったみたいだね」
スマホを通して、和夫が言った。
「しばらくここに隠れてたほうがよさそうだ。少なくとも、昼食の時間が終わるまではね」
「そうね」
琴子は、手持ち無沙汰ついでに、マシンのアームの取っ手を握り、両足をペダルに置いてみた。
身体が伸び、背中が反り返る。
胸が突き出て、足が広がり、そのはしたない姿に頬が赤らんだ。
と、スマホから興奮した和夫の声が飛び出してきた。
「すごいよ、かあさん、めちゃいいね、その格好。そうだ。スマホをマシンの前に固定して、俺にもっと見せてくれよ。かあさんが、そのエッチな下着姿で、全身トレーニングをするとこをさ」
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