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第6章 ネオ・チャイナの野望
#30 開花
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体勢を立て直した童子が、地響きを立てて突進してきた。
ルビイに亀頭を潰された陰茎は、すっかり委縮し、血をぽたぽたと垂らしている。
ルビイは動かない。
今度こそ、負ける気がしなかった。
身体じゅうに力がみなぎっている。
イブに強化された筋肉が、出番を待って武者震いしているかのようだ。
童子の長い腕が横殴りに襲いかかってくる。
ルビイの頭部ほどもあるこぶしが宙を薙ぐ。
それを軽々とよけると、ルビイは間髪を入れず腰を低めて下半身を回転させた。
右の回し蹴りが斜め下から童子の胸に炸裂し、甲冑と化した甲殻の一部を破壊した。
「な、なにい?」
ブレーキを踏んだように童子の突進が停まる。
信じられないといったふうに、肉が剥き出しになった左胸を見下ろした。
素足で甲殻を粉砕されたことに、童子は明らかにショックを受けていた。
「防御力の弱い部分を探して戦うなんて、もううんざり。要は正面から叩き割ればいいわけね」
間合いを詰め、驚愕に立ちすくむ童子の懐に飛び込んだ。
十分にテイクバックを効かせ、右のストレートを童子の腹部にぶち込んだ。
鈍い音がして、腹部を覆った鎧が割れた。
間髪を入れず、左のストレートを血まみれの鳩尾に叩き込む。
「うぎゃっ!」
前のめりになり身体をくの字に折った童子の顎が下がってきた。
童子の腹を蹴って半回転し、その先の割れた顎の先めがけて、強烈なキックをお見舞いする。
折れた牙が貝殻のように飛び散り、童子が絶叫した。
向こう側に倒れかけたその身体を、しなびた陰茎をつかんで引き戻す。
腹に脚をかけ、背筋にものを言わせて、その巨大なソーセージ状の器官を股間から一気に引き千切る。
股に開いた穴から血流を迸らせ、童子がふらついた。
「あぐうっ! ぐはあっ!」
股の間に垂れたしわくちゃの袋に膝蹴りをかまし、残った玉を蹴り潰したところで、とどめのアッパーカットを繰り出した。
ルビイの右腕が伸び切り、ダイヤモンド並みの強度となったこぶしが童子の顔の下半分をクラッシュした。
顔面から血を噴き出し、失神した童子が倒れてくる。
ルビイがそれを軽いステップでやりすごす。
床が揺れ、静寂が戻ってきた。
うつ伏せに倒れ伏した鬼の怪物は、もうぴくりとも動かない。
見守るうちに、変身が解け始めた。
甲冑と化していた皮膚が元に戻り、徐々に身体が縮んでいく。
童子が元の青年の姿に戻るのに、長くはかからなかった。
その身体をつま先で仰向けにすると、血まみれの青年の顔に向かって、ルビイは言った。
「認めなさい。あなたは負けたのよ」
ルビイに亀頭を潰された陰茎は、すっかり委縮し、血をぽたぽたと垂らしている。
ルビイは動かない。
今度こそ、負ける気がしなかった。
身体じゅうに力がみなぎっている。
イブに強化された筋肉が、出番を待って武者震いしているかのようだ。
童子の長い腕が横殴りに襲いかかってくる。
ルビイの頭部ほどもあるこぶしが宙を薙ぐ。
それを軽々とよけると、ルビイは間髪を入れず腰を低めて下半身を回転させた。
右の回し蹴りが斜め下から童子の胸に炸裂し、甲冑と化した甲殻の一部を破壊した。
「な、なにい?」
ブレーキを踏んだように童子の突進が停まる。
信じられないといったふうに、肉が剥き出しになった左胸を見下ろした。
素足で甲殻を粉砕されたことに、童子は明らかにショックを受けていた。
「防御力の弱い部分を探して戦うなんて、もううんざり。要は正面から叩き割ればいいわけね」
間合いを詰め、驚愕に立ちすくむ童子の懐に飛び込んだ。
十分にテイクバックを効かせ、右のストレートを童子の腹部にぶち込んだ。
鈍い音がして、腹部を覆った鎧が割れた。
間髪を入れず、左のストレートを血まみれの鳩尾に叩き込む。
「うぎゃっ!」
前のめりになり身体をくの字に折った童子の顎が下がってきた。
童子の腹を蹴って半回転し、その先の割れた顎の先めがけて、強烈なキックをお見舞いする。
折れた牙が貝殻のように飛び散り、童子が絶叫した。
向こう側に倒れかけたその身体を、しなびた陰茎をつかんで引き戻す。
腹に脚をかけ、背筋にものを言わせて、その巨大なソーセージ状の器官を股間から一気に引き千切る。
股に開いた穴から血流を迸らせ、童子がふらついた。
「あぐうっ! ぐはあっ!」
股の間に垂れたしわくちゃの袋に膝蹴りをかまし、残った玉を蹴り潰したところで、とどめのアッパーカットを繰り出した。
ルビイの右腕が伸び切り、ダイヤモンド並みの強度となったこぶしが童子の顔の下半分をクラッシュした。
顔面から血を噴き出し、失神した童子が倒れてくる。
ルビイがそれを軽いステップでやりすごす。
床が揺れ、静寂が戻ってきた。
うつ伏せに倒れ伏した鬼の怪物は、もうぴくりとも動かない。
見守るうちに、変身が解け始めた。
甲冑と化していた皮膚が元に戻り、徐々に身体が縮んでいく。
童子が元の青年の姿に戻るのに、長くはかからなかった。
その身体をつま先で仰向けにすると、血まみれの青年の顔に向かって、ルビイは言った。
「認めなさい。あなたは負けたのよ」
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