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異世界へ

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バイトの帰りに
古びた本屋に光が付いていた。
(こんな夜中までやってるんだな。
ここに来て一年だけど気づかなかったな)
白谷健一は本屋に入り
ヒールブレイドという名の本が目に入り
少し立ち読むことに決める。
(英雄が逮捕されるところから始まるのか
なんだこの本は最初の1ページ以外は
白紙じゃないか、)と思い本をペラペラ
めくると本の中へと吸い込まれてしまう
目を開くと遠くに
銀髪の女の子が捕まっている。

「僕は本当はこんな事したくは
ないんだ。
神の七つ道具の1つ刀は
どこに隠してある
勇者となって世界を僕が救おう」
長髪の男が言う。

「答えません。
あなたは勇者ではありません。
それにあなたにそれを使いこなすことは
決してできないでしょう
私の同胞を殺してよくそんなことが」

長髪の男は女の子を殴る。
「僕に使えないだとありえない。
僕が殺したのは勇者の邪魔を
したからだよ。
それより君は誰だい?」
健一を長髪の男は見る

「待ってくれ、
俺は急にここに来たんだ。
本当なんだ。」
健一は長髪の男に向かって言うが  

「こんな所を見られたら
まずいんだよね
見られたくない事って人には
1つや2つあると思うんだよね。
勇者にも見られたくない事は
あるんだよね。
無かったことにするにはさ
どうすればいいかわかる?」
長髪の男は健一に寄ってきた。

「わからない。」
健一は後ずさりをしながら答える

「答えは簡単だよ。
殺してしまうのが一番なんだよ。
消せばなくなるでしょ。
女の子を捕まえてたなんて
噂になったら困るでしょう」

「言わない言わないからやめてくれ」
健一は言うが、
「駄目だね。
信用するとかしないとかじゃなくてね
見た時点でもう許せないだよね。」
健一の首を掴みながら言う。
「くっ」健一の首が絞まっていく。
「待ちなさい、教えます。
髪の宝具の刀を隠した場所を」
長髪の男は健一の首を離した。

「ハァハァ」健一は息切れをした。

「さっさと言わないからこんな事に
なるんだ。
どこにある?」
女の子の場所まで長髪の男は
戻りながら聞く

「ハルカマ国近くの洞窟の
最奥地に隠してあります。」
女の子が言うと男は女の子首を締め
女の子は足をバタバタさせる

「暴れるな、嘘をつくなよ。
あの親共はそんな場所にあるとは
言ってなかった。
あそこにはとんでもない化け物級の
強さの魔物などが、いるんだ。
そんな場所に隠せるほどお前らは
強くないだろう。
僕は君たちが髪の七つ道具の1つを
持ってると言ってたから聞いてるのに
最後の生き残りの君まで殺さないと
行けないじゃないか」
健一は長髪の男にタックルをした。
「何やってんだ、さっさと殺してやる」
長髪の男の手に赤色の紋章が現れる
「ハァハァ、待ってください。
本当です。
私の話を聞いてください。
今から300年前の事です。 
私たちは力が弱く
魔物や人などたくさんに襲われました
だけど私たちの先祖は国は
そこに現れたのが勇者サタンです。
彼の強さは凄まじかったらしく
瞬く間に襲ってくるものは
いなくなったと聞きました。
ですが彼が私の村にずっと
いるわけには行かず、
彼が考えた結果は
ハルカマ国の近くに住むことを
勧められたそうです。
彼が旅をしている中で王様と仲良くなり
ハルカマ国なら守ってくれるだろうと
ハルカマ国の誰かがいつか
悪用しないように洞窟の最奥地に
隠したそうです。
彼が持っていた
神の七つ道具の1つ刀を私達の先祖に
渡したそうです。
ですが私たちの先祖には
使いこなす事は出来ませんでした。
でもハルカマ国にこの刀を使って
契約したそうですが、
内容はわからないです」
それが私の知る全てです。

「長々と聞いてみれば、くだらない
時間を無駄にしたよ。」
長髪の男は腕から赤色の紋章を出し
長髪の男の腕に炎を纏った。

(なんだ、腕にいきなりなんか現れて
炎を出したのか、手品かなんかか、
体から炎を出すなんてありえない。
逃げないと駄目だ。
だけど僕が逃げたら、
あの子が間違いなく殺される。)




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