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神の弓-アポロンの弓編-

紅蘭警との遭遇3

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「私以外が来たら、間違えなく
死んでますよ。貴方達は。」

「急に何よ。変な機械に乗って、
負けないわよ。」
ロタが怒る

「真実を言ったまでです。
それともう一つ、私、紅蘭警クランケ辞めましたから
彼に協力した方が楽しそうですから」
ダムはエルピスを見る

紅蘭警クランケが何かよく分からないけど
一体エルピスどんな会話したの?」

「まあ、それは後で話すよロタ」

ウルフレアが歩きながら
「エルピス様、一つよろしいですか。」

「本当に連れて行っても平気なのですか?
なぜ連れていく必要があるのですか?」

「必要はあるよ。
真実か嘘を把握しているわけではないけど
どうやら僕達は知らない間にGPSで
紅蘭警クランケに監視されている」

「そうですか。
私がいながらそれに気づけないとは、」

「狼さん、羽女さんは着いてないようです
どこか違うところにいたようですね。」

「何故、それを分かるのですか?」

「タブレットを見れば一発ですよ。
青は健康、赤は重体、点滅したら死が
近い事を表します。
点滅までがゆっくりの間に治療すれば
助かりますが早い点滅は何をしても
手遅れになります。
そして点が消えた時その人は死んだか
どうかがわかります。
まだ、皆さん青いですね。」

「そのGPSを壊すために案内するんだ。
ウルフレア」

「そうですか。了解です。」

「他の奴らがくる事は無いのか?」
健一が聞くと
「それはまず、あり得な、」
ダムのタブレットが黒い画面になり、
椅子に後ろを向き座るお爺さんが現れる
そして話し始める
「ダムよ、お主に研究を教えたのは
誰か忘れてはおるまい。
お主は禁忌を犯したのじゃ。
実験体を手放す事は、
逃した者によって漏洩された情報が
ワシ達を追い詰める
貴様は深く知りすぎておる。
殺す以外なくなるのじゃ、
お主の秘密の実験は見て見ぬふりをしたが
才能をここで潰すのは惜しいのじゃ、
今なら間に合うぞ、
ここでこいつらを殺せばいいのじゃ」


「どこから聞いていたんでしょうか?
いや、わかってましたよ。
私の体の中に盗聴器がある事を
わざと貴方にきかせたんです。
ビヌノキ、私は辞めます。
私の欲は貴方といても、満たされなかった。
それだけですよ。
それに殺すのはもったいない逸材がいて、
私の欲を満たしてくれそうなんです。」

「貴様、儂をコケにしおって許さぬ。
我が兵力を持って貴様を殺してやろうか
貴様なんどでは、儂に勝てぬことを
忘れたわけではなかろう。
何も抜ける必要などなかろう」

「忘れたわけではないですよ。
それに私は誰かの下につくストレスが
私の研究を邪魔をする。
もっと凄い研究をするには、
貴方の存在は邪魔なんです
それまでは私に手を出さないでくれ。
私はマガタマを倒します。」

「生意気な事を貴様なんぞが
行っても死ににゆくだけ
我儘がすぎるぞ小僧が、
儂がいなければ死んでいた、
運良く助かったばかりに思い上がり、
もし、儂らに害を及ぶ情報が一部でも
確認できたら、容赦なく殺してやろう」

「寛大な心をありがとうございます。
これにて私は辞めさせていただきます。」
ダムは通話を切り、
自分の腹を抉り盗聴器を取り出し、
握り潰し投げる

「何をしてんの?」
ロタが驚き聞く
「何、盗聴器を取り除いたんですよ。」

「なんで、そんな冷静なのよ。
どうかしているわ。
血がたくさん出てい、ない
どうなってんの貴方の体は」
ロタの声と共に全員がダムに振り向く
「何、私の手は改造してあるんですよ。
体に細工された際にいつでも取り除く
事ができるんですよ。
盗聴器がいつまでもあるほうが
問題ですよ。」

「問題がないと言うのはそういう事か、
痛みはないのか?
他の人が受けても平気なのか?」
エルピスが聞く
「平気です。
びっくりはするでしょうが、
痛みはなんにもないですよ。
他の人にやるのは初めてですが、
多分平気でしょう。」

「そうですか。
それなら最初は僕からやりましょう。」

「エルピス様それは危険すぎます。
他の者からの方が、
最初にやるのはおやめください。」

「最初にやらないと意味がない。
それを分かってくれ。」

「大事な実験材料を殺すわけには
行きませんから、死なせないですよ。」

「着いたぞ」
健一達は走るのをやめ歩く

「健一、今どこなのですか。
早く来てください、」
ハロメアの声が聞こえる。
「ハロメア、戻ったぞ。
すぐいく。」
健一は泉に急ぐ、
ロタ達もそれに続き急ぐ







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