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神の七つ道具_オケアノスの兜

羅天と遭遇2

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「はぁはぁはぁ」
羅独は周りを見回して涙を流して呼吸が
段々と荒くなっていく

「大人しく死んでゆけ。」
羅天はロタの頭の上に棍棒を振り上げる

間一髪で羅独はロタを守る。

ロタは羅独の震える体をかんじて
「頑張ったわね。助かったわ、
ありがとう。
ハロメアを連れて逃げて、
私が何とかするわ。」

「もう一歩も動けないで、
何を言ってるんだ。
死んじゃうんだぞ。」
ロタは羅独を見て微笑む。

羅独は死を覚悟して笑うロタを見て
心臓がドキッとする

「羅独、お前は孤独になれ。
他の種族、俺を憎み。
鬼の力を解放しろ。
そいつを殺したら鬼の力が解放するかな。
ツララは彼の方か殺しても蘇るから
危機感が少なよな。
これでもう動かせなくなった。」
鬼の力を使った羅天の目が赤くなり、
身体が大きくなりロタの肩を掴み
棍棒を振り上げる

「羅独、健一にあったら伝えてね。
今までありがとうって。」
眼を瞑るロタ。

羅独の体が大きくなり第三の目が出現させ、
「ようやく鬼の力を解放したか、
鬼の中でも異形の鬼、
その力を貸せばこいつらを逃してやろう
俺と共に鬼の世界を作ろうか。
鬼族を迫害した全ての種族を全てを
滅ぼそう。」

「迫害を受けたけど、
助けてくれたのに、お前が殺したんだ。
種族が違うって理由だけで殺したんだ。」
羅独は羅天の両肩を掴み
羅天はロタから手を離す。

そのまま羅天を蹴り飛ばす。

「その力だ、だがまだ弱い
お前の兄には到底敵わない。
勿体無いよな。
間抜けな弟が助けたばかりに、
誰かを助けるために死ぬなんて、
本当に頭がおかしくて笑えるな。
あいつが、生きていれば羅独お前には
興味はなかったが、
お前なんかを守ったばっかりに
他の種族なんてどうでもいいだろう。
鬼族さえ生きていれば、
他の種族がどうなろうが俺には
どうでもいい。
思い出してみろ。
鬼の力を使って助けたのに化け物って
言われ迫害された事を、
羅独、お前は孤独になれ、
全てを憎め、全てを壊せばいい。」

「オラは兄ちゃんのように強くないけど、
兄ちゃんはオラの誇りだ。
兄ちゃんが助けてくれた命だ。
誰かを守っている兄ちゃんは輝いていた
オラもそうなりたいって憧れてたんだ。
化け物でも誰かを守れるなら
それでもいい、ここで変わらなければ
ここでお前を倒して健一達と冒険へいく。」

「ここで何も守れずに俺に負けるのが
決まってるだろう。
力の差が圧倒的だろう。
俺からこいつらを守れるのか。
お前の兄ですら、
俺と決着つかなかったのに、
本当に勝てる気でいるのか。」

羅独は水の紋章を発動させる
水飛沫を上げながら飛び前蹴りを
羅天の顔に当てて
羅天は鼻血を出して片足をつく。 

「今までのオラとは違う。負けたくない」
羅独の震えは止まっていた。








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