ザ・プラネットワークス

囚人R

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1話

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「アル聞いてよ」
 エマが自分に言い聞かせてくる。
 ちなみにエマは茶髪をロングにして半袖半ズボンのわりに、ロングソックスとロング手袋を決めたそこそこ顔のいい女だ。
 その格好邪薄着の意味ないんじゃねぇのかといつも思うのは自分だけだろうか。
「どうした、隣の町でもほろんだか」
「冗談でも言っていいことと悪いことがあるわよ!」←机をどんと
「そう怒んなよ」
 ふざけた発言でも洒落にならないのだろう。
 このごろ魔獣騒ぎが頻発して起きている。
 魔獣は鍛えた戦士じゃなければ倒せない、何せ魔道装置がいるのだから。
 魔道装置は一流の戦士にしか配られない。
「最近食料品の値段が上がったのよ、パンは130マロンだったのに170マロンにまで跳ね上がってるのよ」
「しょうがないだろ流通まで止まってる状態なんだから」
「おなかすいたよーおなかすいたよー」
「僕だっておなかすいたよー」
 こうお互いに言い合っても何も始まらない。
 今食料といい治安といい悪化の一途をたどっているので仕方ないのだ。
「しょうがない隣町でもいってくる」
「あたしもいくよ」
 そういって自分は扉を開けて外を出ていくのだ。
 外には草原が生い茂っているが雑草であり食べられない。
 食べられたらどれだけうらやましいか、これが全部麦だったらどれだけうれしいか。
 いま住んでいる一軒家は街はずれの辺鄙な場所が一つ、訳あって自分はここにしか住めないのだ。
 家も雨風はしのげるがおんぼろだと言わざるを得ない。

 二人はとことことあるいて街に向かっていく。
 街まで片道30分歩いてかかる、毎日往復しなければいけない。
 そして歩いていく、門のような形が出ている、すでに形は崩れている。
 そこに人だかりができている、7人ぐらいが集まっている。
 アルとエマはきになりその場所に行く、するとマントを上からかぶせた下には人型の物体があるようだ。
「かわいそうに」
「お気の毒に」
 そんなありきたりの言葉が流れる。
 おそらく魔獣にでもやられたのだろう。
「ねえ、ここ最近酷くないアル」
「魔獣の被害が町の中にまで及んでいるのは見過ごせないな」
 魔獣の被害が多くどうしようもないことこの上ない。
 魔獣を倒すのは魔導士の仕事だ。
 一流の魔道装置を扱う人間を魔導士と呼び、魔導士の中でもうまい人を一流の魔導士と呼ぶのだ。
 しかし僕たちの仕事はただのオマケでしかない、ただの三流魔導士なのだ。
 魔道具を使えるギリギリの実力しか持たない立場にある、エマも同じだ。
 町までいくと市役所みたいな場所に行く。
 市役所の若い男に話しかける。
「何か依頼とかはないですか」
「そうですねー、草むしりとかしか」
 そういう依頼を受けてるわけじゃないんですけどね。
「よぉよぉお前たちじゃないか」
 このいやしんぼみたいな感じで話しかけるのはいつもの男ゲイツだ。
「お前たちまだ魔導士やってんのか」
「仕方ないだろ、他に何もできないんだから。」
 ゲイツは一流ではないがそこそこ腕の立つ魔導士だ。
「お前らも先ほど魔獣探してるのか、やめとけやめとけみつからないぞ」
 そういって背を向けて歩いて行った。
「……」
「アル、やっぱり先ほどの魔物の事件きになるね」
「そうだな、これ以上死者が出るのはいただけない」
「そうよね、町の平和と治安維持のために」
「そういう意味ではないんだがね……」
 アルは市役所に書類を届ける。
 市役所の男は「あの魔物退治受け入れてくれるのかね」という。
「姿がみえればね」と相づちをうつのだ。
 魔物の姿がみえなければどうにもならない。
 結局のところやりようがないのだ。
「どうにかしてでも探さないとまずいね早く」
「そうだね、犠牲者を増やさないためにも」
 にしても魔獣を探すだけではなく、おそらくこれまでの経験で弱かった魔物がいたためしがない。
 特に鍛えられてない人間だからサクッとやられらというわけではないだろう。
「どこを探せばいいんだろうな」
 町の中を少し見まわしてみる、建物が並んでいる、木も並んでいるそんなところだ。
 結局やりようがないのは仕方がない。
「どうやってこの町に入ったんだろう」
「そういえばそうだな、門には一応人がいるわけだし」
 町をみてみる、事件のあった回りをよく確認してみる。
 そこでふとあるものにきづく、道路の下に今は使われてないだろう下水道みたいな道がある。
「ここから出入りしたのかな、アル」
「そうかもしれない、だとしたら森の中に会えるかもしれないな」
 そうしてアルとエマの二人は町の外から出ていった。
 町のはずれに森がある、魔物はよくこういうところに住んでいるのだ。
 繁殖しているのかどうやって増えてるかはわからない、深くは入らない方がいい。
「事件が最近あったなら森の入り口付近にまだいるかもしれない、おいかけてみようエマ」
「うん」
 エマとアルは森にむかった。

 森の付近に気づく、木は緑だが奥が紫の色をしている感じがするそんな不気味なところだ。
 盛りを見回すと下水道のような穴があった、ただしかなり小さい。
「どうやらここからはいってきたみたいだな」
「ねー、アルでてくるのかな。」
 アルは周りを見舞わす、しかし何も来ない。
「はずれかな」

 その時だった、風が来るように何かが近づいたのは。
 アルはとっさに反転するように動きをする。
「えっなになに」とエマは立ったままだ。
「エマ、姿勢を低くしろ!」
 高速の何かが横切っている。
(ええいどこだ)
 横を見回す、そしてその赤く光る何かを一瞬だけ見れた。
 目は光っているので間違いなく魔獣だ。
 ただかなり小さい。
 エマはカバンの中から杖型の魔道具を構える。
 アルも槍型の魔道具を構える。
 緊張の一瞬が光る。
 そして兎がエマに高速で襲い掛かる。
 ……がアルの槍の一突きが魔物をしとめる。
 仕留めたときにわかるが角の生えた兎だが顔飲みかけは狂暴だった。
 エマは腰が折れたように倒れ込む。
「さすがアルだね」
「油断はするなと言っといたかな」
 魔獣はそのままぶくぶくと肉体を腐らしながら崩れ落ちていく。
 魔獣は死体が解けるように崩れていくのが特徴だ。
「これで町はしばらくは平和かね」
 アルとエマは森を後ろにそのまま離れていく、市役所に魔物退治したことを報告するためにだ。
「これ以上厄介ごとにならなければいいがな。
 アルは何かを深刻に考えていた。

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