異邦の13人ーThe 13 of Etranzeー

ロン・インディー

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1章3部アラビア海航海編ーインド・ヴァルダナ王朝ー

第四十一話 魔法の杖

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「落ち着いてください。」
 語部優は六人の若者らを落ち着かせようとした、すると老人が「倅よ、儂に良い考えがある。」と言う。「そこの若者たちよ。儂には魔法の杖があるのじゃが失った一人を復活させてみせよう。」
「ホントですかオッサン!」
 老人の言葉にリーダーである人物が泣きながら叫んだ。
「ホホホ、オッサンは余計じゃ。この木の杖で魔法をかけてみせようか!」
 老人の着るクルタの上から巻いた腰の布からするると木の杖を引き抜いた。
「これが魔法の杖じゃ。」
「おーーー!」
 六人ののんき者は声を揃えて反応する。語部優も「あれが魔法の杖ですか?」と言う。
 するとアウロラは「もしや…」と何かを察したような反応をした後語部優に語る。
「この話、少年には分かるか?朕には分かる。」
「この物語…ですか?」
 語部優は黙考した、するととある物語を思い出す。
「インド民話の魔法の杖!」
「そうだ、あのジジイの持つ杖は本物の魔法の杖ではない。あのジジイはただからかっているだけだ。」
「神様、おじいさんに聞こえないからと言って言葉が汚すぎます。」
 語部優は毒舌なアウロラに言った。老人は若者らにある条件を突きつけた。
「魔法をかけるがその代わり、一回十四ルピー(日本円にして二十三円)と引き換えじゃ。」
 リーダーである人物は「お願いします!ハゲのオッサン!」、老人の坊主頭を見て言った。
「ジジイはともかくハゲは失礼じゃないか?。」
 老人は杖を振り上げ呪文を唱えた。
「アンマン・ロールカレー・クイテーネェ・タロス。」
 おかしな呪文に「なんだこのふざけた呪文は、呪文をなんだと思っていやがるあのクソジジイ」とアウロラは言った。
 老人は若者六人に言った「儂が今から数を数えながら主らに杖で指す。主らは指した順に手を挙げるのじゃぞ。」
 そして六人は数を数える「一、二、三、四、五、六。ほら居たじゃろ?」
 数を数え終わり六人の若者は手を上げる仲間たちを数える。
「ああ、全員居る!」若者六人はちゃんと人数が揃っている事に驚き叫んだ。
「どうやって仲間を増やしたジジイ?!」
「先程唱えた呪文には居なくなった仲間を呼び寄せる力がある。数を数えたのもその数の分だけ人が増えると言う魔法じゃ。これが魔法の杖の力じゃ。」
 老人はデタラメな言葉をかける、物語の内容を知る語部優とアウロラは無言で見ていた。そして何も知らない六人ののんき者らは必死に老人の話を聞き神を見る目で老人の顔を拝んでいた。
「流石です神様!ハゲだけに神は神だったんだな!」
「ホホホホ、ハゲは余計じゃよ。」
 老人は土下座する六人ののんき者は笑いながら注意した。その後六人ののんき者達は約束通り十四ルピーを渡した。
「おい若者六人達よ、あと四ルピー足りないぞ?」
 老人は手のひらでルピーを数えコインの枚数が足りないと言った。リーダーである人物が周りの仲間に「おい!四ルピー持ってるか?」と言った。
「俺は持っています!」
 一番後列に居た若者がコインを持ち言った。
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