14 / 14
番外編 ※
しおりを挟む結婚して半年。季節は冬へと移り変わり、辺りは一面銀世界に包まれた。ベラード公爵領は海に面した比較的温かな気候だけれど、冬はとても寒い。
そんなある日の出来事。
「あの、ミュゼ様」
「ベルリナ、どうしたの?」
「私、その、邪魔じゃ……ないですか……?」
「何で?」
ミュゼ様は可愛らしく小首をコテリと傾げる。そのあざとくも可愛らしい夫を目の前にして、私の胸は潰れんばかりにキュンと締め付けられた。
今私はベラード公爵邸の執務室にいる。
夫の仕事場に妻がお邪魔している。そこまでは良しとしよう。でも問題なのは……。
「ベルリナを膝の上に乗せていると、凄くあったかいし仕事が捗るな」
「……絶対嘘です」
「結婚するまでの四年間、ずっと君に触れられなかったんだ。だから、こうやって沢山補充しておかないとね」
そう。今私はミュゼ様のお膝の上にいるのだ。横抱きのような姿勢で、彼の左手が私を包み込むように、しっかりと支えてくれているから、体勢的にはとても安定しているのだけれど。
でも書類を書くのに、私を抱っこしていたら絶対邪魔だと思うの。
何故こんな事になってしまったかと言うと、ちょっとミュゼ様のお顔を見ようと、私が執務室を訪れたのが原因だ。お仕事の邪魔にならないようドアの隙間からコッソリ覗いていたのに、何故かすぐに見つかってしまって…。
手招きされたかと思うと、気が付いたらお膝の上だった。
私だって……、私だってミュゼ様をいっぱい補充したい。でも、領地からの嘆願書や事業に関する書類、その他諸々……。これでもかと言わんばかりに執務室の机の上には、それらが積み上げられている。
夜のミュゼ様は、その…、とっても元気でいらっしゃるから……。一晩のうちに、あんなに何度も私を愛していたら、睡眠時間が足りていないと思うの。その上、昼間もこんなにお仕事して。
いつか過労で倒れてしまうに違いないわ。
「ベルリナは僕と一緒にいるのは嫌なの?」
「嫌だなんて。ミュゼ様のお側にいられるのは幸せですけれど、お仕事の邪魔になりたくないのです」
「僕もベルリナの側にいられて幸せだよ」
ミュゼ様は真っ赤な薔薇色の瞳を細め、嬉しそうに微笑む。こんな極上の笑顔を見せられたら、私は何も言えなくなってしまう。頬に熱が一気に集まるのを感じ、彼の首に顔を埋めた。
「わかりました。……今日だけですよ?」
「困ったな。約束は出来ないかも……」
頭のてっぺんに、暖かくて柔らかい感触が何度も降ってくる。きっとミュゼ様が私の頭に口付けをしているに違いない。顔が益々火照ってしまうのを感じながら、彼の口付けが止むのを待つが、終わる気配が無い。
いくら今二人きりと言っても、これ以上私のメンタルが持ちそうにない。
「ミュゼ様、もう無理ですっ」
恥ずかしくて、ガバリと顔を上げると、今度は唇に柔らかい感触が降ってくる。
この極甘な旦那様に、私は身も心も溶けきってしまった。
「ん……っ」
「ベルリナ、可愛い」
彼の小さな囁きが聞こえたと思ったら、二人の隙間を全て埋めてしまうかのように、腰をグッと引き寄せられた。
何度も角度を変えながら唇は重なり、次第に上唇、下唇と、ゆっくりと舐められた。そんな事をされると、腰にゾクゾクとした痺れが走り、下腹部がキュンと疼いてしまう。
「んっ、ふぁ……っ、んん」
「もっと、口を開けてごらん」
ソロリと唇を開くと、彼の熱い舌が侵入してくる。互いの舌は絡み、彼の唾液が口内へと流れ込む。彼から与えられるものは何だって愛おしくて、コクリと飲み込むとミュゼ様は満足そうに舌を引き抜いた。
息は乱れ、足の間がジンジンする。この半年間、何度も彼から愛された身体は、すぐに欲情の火を灯してしまう。
「ミュゼ様……、足の間が……切ないのです……」
「なんでだろうね」
彼は悪戯めいた顔で、クスリと笑う。彼が欲しくて、自分なりに精一杯素直に伝えたのに。始めたのはミュゼ様なのに。
「酷い……」
「ごめんね。ベルリナが可愛くて、ちょっと意地悪言っちゃった。……僕も今すぐ君が欲しいよ」
お尻の下に当たる彼のモノは、既に熱く、硬く変貌しているのを感じる。彼に跨るような姿勢に変えられると、ワンピースの裾から彼の手が忍び込み、太腿をゆっくりと撫でられる。それだけで私の息は上がり、期待に蜜がトロリと溢れてしまった。
「ミュゼ様……」
「ここ、触って欲しいの?」
「ひぁっ……!」
下着の上から秘芽を擦られ、突然の刺激に腰はビクビクと震える。彼にコリコリと秘芽を引っ掻かれると、ジンジンとした快感が全身を支配する。思わず彼の首に手を回すと、柔らかい真っ白な髪の毛が頬をかすめた。
ミュゼ様に与えられる快感に甘い声を上げながら、私は堪らず彼の唇に自らの唇を重ねた。まだ自分から口付けをするのは恥ずかしいのだけれど、お母様は、お父様やミュゼ様のように外見への差別を受けてきた方には、女性から積極的に愛を伝えた位でちょうど良いと言っていた。
ミュゼ様は大きく目を開き、少し驚いた様子だけれど、そのまま私を受け入れてくれた。
「ベルリナ……」
「んっ、ミュゼ……、さま……」
彼は私の下着を横にずらすと、繊細なのに、太くて長い指をグチュリと蜜穴に忍ばせた。私が殊更甘い声を上げる部分を見つけると、嬉しそうにそこばかり責める。甘い痺れは足先まで走り、腰を揺らし彼の指に擦り付けてしまう。
「あっ、ぁあっ、みゅぜ……さま……」
「うん。ベルリナの中、トロトロだよ? どんどん蜜が溢れて、下着がビショビショになっちゃったね」
「いわ……ないで……」
「可愛い……。僕の奥さんはエッチで、世界一可愛い……」
「んんっ、ヤッ、も、そこばっか……、変になっちゃ……、あぁんっ!」
頭は真っ白になり、彼の膝の上でビクビクと震え、盛大に果ててしまった。ミュゼ様はそんな私の痴態を恍惚の瞳で見つめる。彼は少しズボンをずらしたかと思うと、張り詰めた昂りを取り出した。
太くて、長い彼の雄に貫かれる事を想像するだけで、下腹部がキュンと疼き、更に蜜が溢れる。
ミュゼ様は余裕が無い様子で、私の下着の紐を解き手早く抜き去ると、私の腰を持ち上げ昂りを下から一気に突き挿れた。
「…………っ!!」
「ぅ……っ、ベルリナの中、気持ちい……」
「ヤッ、深……、奥、当たっちゃ……、んんっ、あんっ」
「ここ、ベルリナの胎の入り口だよね。コリコリして、僕に吸い付いてくるよ」
「やっ、うそっ、あァアっ、だめっ、ヤッ、そこ、ひぁっ」
「ダメじゃないでしょ? 気持ちいいって、もっと、って、僕を求めて、ごらん?」
「そんな、言えな……、アあンッ」
彼は腰に手を添えると、蜜穴の奥ばかりグリグリとかき回す。グチュグチュとあられも無い音が執務室に響きわたり、気持ちよさと、恥ずかしさで、どうにかなってしまいそうだ。
彼は私の奥をズチュズチュと突き上げながら、片手で器用にワンピースの釦を外していく。ワンピースを引き下げ胸を露わにすると、彼は胸の頂きを指先でキュッと摘んだ。
「ぅ……っ、ベルリナの中、凄い締まった……」
「ああん、ダメ、一緒にそこ、されたら、また……、んんんっ」
「また、どうなるの?」
「イッちゃ、ンッ、イク、イッちゃい……ます……、ああんっ!!」
2回目の絶頂を迎え、私はクタリとミュゼ様にもたれ掛かった。それなのに、彼の雄はまだまだ元気いっぱいで、余裕すら感じる。昨晩も散々愛されたのに、何故これほど元気なのかと、力の入らない瞳で見上げると、彼の喉がコクリと鳴った。すると突然、ミュゼ様は私を貫いたままの状態で立ち上がり、ゆっくりと歩き始めた。
「えっ? あぁんっ」
「ソファーに移動しようね」
「やっ、自分で、歩き……ぁああっ!!」
「ベルリナはイッたばかりだから歩けないでしょ? 僕が運んであげるからね」
「ヤダッ、動かな……いで……、ダメ、ダメッ」
貫かれたままの状態で歩かれると、自分の体重も加わり、かつて無い程の刺激が奥に伝わる。ほんの数メートル先のソファーに移動するだけなのに、あまりに強い刺激に、私は怖くてポロポロと涙を流した。
「えっ!? ベルリナ??」
「ヤダッて言ってる……のに…、ぁあん……っ」
「ごめっ、泣かないでよ」
「ひゃんっ、な……んで、おっきく、なるのですか……っ!?」
「ごめん……。泣いてるベルリナも可愛くて……」
頬を染め、気まずそうに目を逸らすミュゼ様は可愛らしくて、今のこの状況も忘れ、つい吹き出してしまった。
「もう、ミュゼ様、元気すぎ……」
「ごめん」
「この姿勢は怖いから、早く、ソファーでゆっくり愛して下さい……」
私の言葉に、ミュゼ様は嬉々として私をソファーに運び、すぐさま激しい抽挿を始めた。
彼の真っ赤な瞳を見つめながら、ウサギは精力が強いと聞くけれど、その通りだなんて考えてしまう。ミュゼ様が同い年ではなく十五歳年上で良かった、と思ってしまったのは内緒だ。
パンパンと腰を激しく打ちつけられ、何度も意識が飛びそうになる。朦朧とした頭で彼を見つめれば、額には汗が滲み、頬を紅潮させた表情に男の色香を感じ、彼の雄を締め付けてしまった。
「締まる……、これは、も、限界。ベルリナ、出すよ…」
「は……い、くだ……さい、ミュゼ様、奥に欲し……」
「うん。受け止めて。ベルリナ、愛してる、……っっ!」
身体の奥に温かな飛沫を感じ、私は意識を飛ばした。
これからもたくさん愛しあって、たくさん子供をつくって、世界一幸せな夫婦になりましょうね。旦那様。
114
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(1件)
あなたにおすすめの小説
私が美女??美醜逆転世界に転移した私
鍋
恋愛
私の名前は如月美夕。
27才入浴剤のメーカーの商品開発室に勤める会社員。
私は都内で独り暮らし。
風邪を拗らせ自宅で寝ていたら異世界転移したらしい。
転移した世界は美醜逆転??
こんな地味な丸顔が絶世の美女。
私の好みど真ん中のイケメンが、醜男らしい。
このお話は転生した女性が優秀な宰相補佐官(醜男/イケメン)に囲い込まれるお話です。
※ゆるゆるな設定です
※ご都合主義
※感想欄はほとんど公開してます。
召しませ、私の旦那さまっ!〜美醜逆転の世界でイケメン男性を召喚します〜
紗幸
恋愛
「醜い怪物」こそ、私の理想の旦那さま!
聖女ミリアは、魔王を倒す力を持つ「勇者」を召喚する大役を担う。だけど、ミリアの願いはただ一つ。日本基準の超絶イケメンを召喚し、魔王討伐の旅を通して結婚することだった。召喚されたゼインは、この国の美醜の基準では「醜悪な怪物」扱い。しかしミリアの目には、彼は完璧な最強イケメンに映っていた。ミリアは魔王討伐の旅を「イケメン旦那さまゲットのためのアピールタイム」と称し、ゼインの心を掴もうと画策する。しかし、ゼインは冷酷な仮面を崩さないまま、旅が終わる。
イケメン勇者と美少女聖女が織りなす、勘違いと愛が暴走する異世界ラブコメディ。果たして、二人の「愛の旅」は、最高の結末を迎えるのか?
※短編用に書いたのですが、少し長くなったので連載にしています
※この作品は、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています
美醜逆転の世界に間違って召喚されてしまいました!
エトカ
恋愛
続きを書くことを断念した供養ネタ作品です。
間違えて召喚されてしまった倉見舞は、美醜逆転の世界で最強の醜男(イケメン)を救うことができるのか……。よろしくお願いします。
天使は女神を恋願う
紅子
恋愛
美醜が逆転した世界に召喚された私は、この不憫な傾国級の美青年を幸せにしてみせる!この世界でどれだけ醜いと言われていても、私にとっては麗しき天使様。手放してなるものか!
女神様の導きにより、心に深い傷を持つ男女が出会い、イチャイチャしながらお互いに心を暖めていく、という、どう頑張っても砂糖が量産されるお話し。
R15は、念のため。設定ゆるゆる、ご都合主義の自己満足な世界のため、合わない方は、読むのをお止めくださいm(__)m
20話完結済み
毎日00:00に更新予定
英雄の可愛い幼馴染は、彼の真っ黒な本性を知らない
百門一新
恋愛
男の子の恰好で走り回る元気な平民の少女、ティーゼには、見目麗しい完璧な幼馴染がいる。彼は幼少の頃、ティーゼが女の子だと知らず、怪我をしてしまった事で責任を感じている優しすぎる少し年上の幼馴染だ――と、ティーゼ自身はずっと思っていた。
幼馴染が半魔族の王を倒して、英雄として戻って来た。彼が旅に出て戻って来た目的も知らぬまま、ティーゼは心配症な幼馴染離れをしようと考えていたのだが、……ついでとばかりに引き受けた仕事の先で、彼女は、恋に悩む優しい魔王と、ちっとも優しくないその宰相に巻き込まれました。
※「小説家になろう」「ベリーズカフェ」「ノベマ!」「カクヨム」にも掲載しています。
女性が少ない世界に転生した控えめ伯爵令嬢、なぜか五人の婚約候補に選ばれて少しずつ恋を知っていきます
ノッポ
恋愛
女性が極端に少ない異世界に転生した私は、気づけば伯爵令嬢になっていた。
前世は日本で普通に生きていたせいか、貴族令嬢らしい強気な振る舞いがどうしても苦手。
社交界デビューを迎えても、「どうして私が選ばれるの?」と戸惑うばかりだった。
けれど今年デビューする高位令嬢はわずか三人。
家同士の思惑も重なり、騎士団長家の息子、宰相子息、魔術師団長の息子、幼なじみの侯爵子息、そして英雄騎士――
五人の若きエリートとのお見合いが次々と始まってしまう。
遠慮がちで控えめな性格は、この世界では珍しく、気づけば少しずつ距離を縮めていく彼ら。
異世界での恋愛に戸惑う日々。けれど出会いを重ねるたびに、私は少しずつ変わっていく――。
女性希少世界の社交界で、自分の幸せを選べるようになるまでの
ほのぼの甘い逆ハーレム恋愛ファンタジー。
異世界推し生活のすすめ
八尋
恋愛
現代で生粋のイケメン筋肉オタクだった壬生子がトラ転から目を覚ますと、そこは顔面の美の価値観が逆転した異世界だった…。
この世界では壬生子が理想とする逞しく凛々しい騎士たちが"不細工"と蔑まれて不遇に虐げられていたのだ。
身分違いや顔面への美意識格差と戦いながら推しへの愛を(心の中で)叫ぶ壬生子。
異世界で誰も想像しなかった愛の形を世界に示していく。
完結済み、定期的にアップしていく予定です。
完全に作者の架空世界観なのでご都合主義や趣味が偏ります、ご注意ください。
作者の作品の中ではだいぶコメディ色が強いです。
誤字脱字誤用ありましたらご指摘ください、修正いたします。
なろうにもアップ予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
わぁ〜!ミュゼくんの事すごく気になってたので、幸せになってくれて嬉しいです😭✨
ありがとうございます🙏✨とっても可愛い2人で癒されました💕
春花様
コメントありがとうございます。
こちらは、ミュゼにもぜひ幸せになってもらいたくて書いた作品です。
一途でかわいらしい小さなヒロインから愛を囁かれ、翻弄されるヒーロー。歳の差から、二人が結ばれるまで長い間かかってしまいましたが、結ばれた際の喜びも倍増だったのではないかと思います。
このたびは二人のエピソードをお読みいただき、ありがとうございました。癒されたと言っていただけて、本当にうれしかったです💕