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12:強制休暇五日目
ペーターが目覚めると、もう昼前の時間になっていた。子作りのための強制休暇が始まって5日目になる。
ペーターは、すぐ隣で豪快な鼾をかいて寝ているシグルドの顔をなんとなく眺めた。太めの眉毛に、今は閉じているが三白眼な鋭い目つき、鼻がちょっと大きめで、唇は薄い。トレードマークみたいな顎髭は渋くて格好いいと思う。よくよく見れば、額の右上にうっすらと傷痕があった。どこからどう見ても怖い顔のおっさんである。そのおっさん相手に昨夜もセックスをしたのだが、まんこがあるとはいえ、こんだけ厳つい筋肉もりもりおっさん相手に興奮できる自分は、もしかして自覚がなかっただけで守備範囲がものすごーく広かったのだろうか。
ペーターがぼんやりと考えていると、ぐーっと腹が鳴った。昨夜も無我夢中でセックスしたので、ものすごく腹が減っている。疲れが残る身体で起き上がり、ペーターはシグルドを起こした。
下着だけ穿いて、2人揃ってたらたらと歩いて風呂場に行き、べたついていた身体がすっきりすると、食堂に向かった。
今日の朝食兼昼食は、挽肉のパイがメインだった。香味野菜たっぷりで胡桃も入っている。ペーターの好物の一つである。ペーターは嬉しくて、美味しいパイをお代わりして、もりもり食べた。ふわふわ贅沢パンも美味しいし、根菜が沢山入ったスープも美味しい。デザートには果物のコンポートがあった。優しい甘さが珈琲に合う。
ペーターは満腹になると、食後の珈琲を飲みながら、小さく欠伸をした。満腹になって眠くなってきた。シグルドを見れば、シグルドも喉ちんこが見えそうなくらい大きな欠伸をしている。
「シグルドさーん。晩ご飯まで寝ますー?」
「おー。あー。でも、そろそろ剣を振り回してぇ」
「ちゃんとセックスしてるし、やってもいいんじゃないですか? 僕も魔法の練習がしたいです」
「ちょこっとだけ昼寝してから、晩飯の時間までやるか」
「はぁい」
ペーターは珈琲を飲み終えると、シグルドと一緒に寝室に戻り、いつも通り下着一枚の姿で、なんとなくシグルドにくっついて昼寝をした。
午後のお茶の時間くらいに、シグルドに叩き起こされた。寝ている時に腹に肘を打ち込むのは勘弁してほしい。手加減してもらっているが、ビックリするし、割と痛い。ペーターは、次にシグルドを起こす時は、肘のぶつけたらビリビリ痺れるところを指で連打してやろうと思いながら、服を着て、シグルドと一緒に庭に出た。
杖を握って、シグルド目掛けて火球を放つ。シグルドを狙っている筈なのに、火球は何故か真っ直ぐに飛んでいかずに変な方向へと飛んでいった。シグルドが素早く動いて大剣で火球を斬り消した。ペーターは、むぅと唇を尖らせた。ここ数日サボっていたが、魔法の練習はそれなりにしている。しかし、全然上達していない。シグルドは、どこに飛んでいくのか分からない火球を斬るのが楽しいようだが、ペーターとしては、本気で自分には魔法の才能がないのではないかと凹みたくなる。
夕食の時間まで、休憩なしで魔法の練習をした。シグルドは楽しそうに俊敏に動き回り、大剣を振り回していた。汗をかいたので風呂に入り、食堂で今夜も美味しい夕食をもりもり食べる。シグルドと2人だけでマナーを気にしないで食べる食事は、シグルドと結婚してよかったと思うことの筆頭である。毎食、本当に美味しくて、お腹いっぱい食べられて、すごく幸せである。
ペーターは痩せの大食いなのだが、実家にいた時は、貧しかったうえに家族が多かったから中々満腹になるまで食べられず、実家を出た後も仕送りのために切り詰めて生活していたので、あんまり満腹になるまで食べるということがなかった。ペーターは、いつでもお腹を空かせていた。それが今では毎日満腹になるまで食べられる。本当に幸せなことだ。
食後の珈琲までしっかり楽しんでから、寝室へと移動した。今夜はセックスをしない。別に話し合ったわけではないのだが、セックスは一日おきにするようになっている。セックスはものすごーく気持ちがいいのだが、疲れるし、お互いに酷使する腰が痛くなるので、毎晩セックスをするのは無理だ。
シグルドがいそいそと酒瓶が並んでいる棚の前に行き、酒を選び始めた。ペーターも棚の前に移動して、いつもの果実酒の瓶を手に取った。二つのグラスも手に取り、ベッドに移動して、それぞれ好きな酒をグラスに注いで、乾杯してから酒を飲み始める。
美味しい酒をちびちび飲みながら、ペーターはシグルドに話しかけた。
「シグルドさん。明日はどうします? そろそろ食っちゃ寝生活飽きてきました」
「だよなぁ。仕事はできねぇから、庭で今日みたいに遊ぶか?」
「外に出たい気分です」
「俺も出たいな。……馬に乗って近くの丘にでも行くか。昼飯持って。あれだ。ピクニックってやつ」
「おー! 行きたいです! 久しぶりに馬に乗りたいですー! 早駆けさせてもいいですか!?」
「いいぞ。行きは昼飯入ったバスケットを鞍に積むから駄目だが、帰りは早駆けで屋敷まで競争して遊ぶか。デートってことにしとけば、母上にバレても何も言われないだろ」
「やったー! 馬に乗るの久しぶりー。すっごい楽しみですー」
騎士団を辞めてから、移動は基本的に馬車なので、馬に乗るのは本当に久しぶりだ。今から楽しみでワクワクしてくる。シグルドがくっと一息で酒を飲み干し、何か考えるように顎髭を撫でた。
「ちゃんとセックスしてっから、デートって名目なら外に出ても構わんだろうし、領地内の街にも行くか。仕事以外で出かけたことねぇし」
「いいですねー! 僕、食べ歩きをしてみたいです!」
「一番近くの大きな街の広場はいつでも屋台がある。羊毛の生産が盛んな関係で羊肉料理が一般的でな。色んな庶民的なもんが食えるぞ」
「おぉ! 是非とも行きたいです!」
「貴族仕様のいつもの服だと無駄に目立つから、庶民の服を用意させるか」
「お忍びってやつですか。わー。なんか楽しそー」
「本屋に行って新しいエロ本を仕入れてぇな。本屋にも行くぞ」
「僕も魔法書が欲しいです。あと、暇な時にさらっと読めるような本が欲しいかなぁ」
「そういや、お前、趣味とかあんのか?」
「魔法の練習?」
「それ、趣味か?」
「シグルドさんは趣味あるんですか?」
「剣の鍛錬」
「それって趣味って言っていいんですか?」
「立派な趣味だ」
「趣味……んー。改めて考えてみると、余暇に楽しむものって特にないですねぇ。なんか趣味になりそうなものを探してみるかなぁ」
「街で探せばいいだろ。職人街でも覗きに行けばいい」
「そうですね。1人だと確実に迷うので、一緒に行きましょうね!」
「しょうがねぇな。ついでに俺もなんか探してみるか。まだ20日以上休みがあるし、セックスやってゴロゴロするだけってのも、なんか時間がもったいねぇ」
「ですよねー。デートって名目で、しれっと出かけちゃいましょうよ」
「おー。とりあえず明日は朝飯食って、昼飯の準備ができたら出かけるから、今日は早めに寝るか」
「はぁい」
シグルドが自分で注いでいたグラスの酒を飲み干したので、ペーターも残っていたグラスの酒をくっと一息で飲んだ。ぷはぁと息を吐いてから、サイドテーブルの上にグラスを置いて、ガウンを脱いでから、いそいそとベッドに横になる。
特に理由はないが、シグルドの逞しい体温高めの身体にぴったりくっついて、ペーターは静かに目を閉じた。
明日からのデートという名目のお出かけが楽しみで、ワクワクがとまらない。思えば、国立魔法学園時代も騎士団時代も、誰かと遊ぶなんてしたことがない。子供の頃は友達と一緒に農作業の合間に遊んでいたが、実家を出てからはそういうことはなかった。国立魔法学園時代にも友達はいたが、魔法の勉強と練習を最優先にしていたので、街に遊びに行ったりとかしていない。
ペーターは明日がものすごく楽しみで、目を閉じたまま、むふーと笑い、豪快な鼾をかいて寝ているシグルドの肩に、特に意味もなく額をぐりぐり押しつけた。
ペーターは、すぐ隣で豪快な鼾をかいて寝ているシグルドの顔をなんとなく眺めた。太めの眉毛に、今は閉じているが三白眼な鋭い目つき、鼻がちょっと大きめで、唇は薄い。トレードマークみたいな顎髭は渋くて格好いいと思う。よくよく見れば、額の右上にうっすらと傷痕があった。どこからどう見ても怖い顔のおっさんである。そのおっさん相手に昨夜もセックスをしたのだが、まんこがあるとはいえ、こんだけ厳つい筋肉もりもりおっさん相手に興奮できる自分は、もしかして自覚がなかっただけで守備範囲がものすごーく広かったのだろうか。
ペーターがぼんやりと考えていると、ぐーっと腹が鳴った。昨夜も無我夢中でセックスしたので、ものすごく腹が減っている。疲れが残る身体で起き上がり、ペーターはシグルドを起こした。
下着だけ穿いて、2人揃ってたらたらと歩いて風呂場に行き、べたついていた身体がすっきりすると、食堂に向かった。
今日の朝食兼昼食は、挽肉のパイがメインだった。香味野菜たっぷりで胡桃も入っている。ペーターの好物の一つである。ペーターは嬉しくて、美味しいパイをお代わりして、もりもり食べた。ふわふわ贅沢パンも美味しいし、根菜が沢山入ったスープも美味しい。デザートには果物のコンポートがあった。優しい甘さが珈琲に合う。
ペーターは満腹になると、食後の珈琲を飲みながら、小さく欠伸をした。満腹になって眠くなってきた。シグルドを見れば、シグルドも喉ちんこが見えそうなくらい大きな欠伸をしている。
「シグルドさーん。晩ご飯まで寝ますー?」
「おー。あー。でも、そろそろ剣を振り回してぇ」
「ちゃんとセックスしてるし、やってもいいんじゃないですか? 僕も魔法の練習がしたいです」
「ちょこっとだけ昼寝してから、晩飯の時間までやるか」
「はぁい」
ペーターは珈琲を飲み終えると、シグルドと一緒に寝室に戻り、いつも通り下着一枚の姿で、なんとなくシグルドにくっついて昼寝をした。
午後のお茶の時間くらいに、シグルドに叩き起こされた。寝ている時に腹に肘を打ち込むのは勘弁してほしい。手加減してもらっているが、ビックリするし、割と痛い。ペーターは、次にシグルドを起こす時は、肘のぶつけたらビリビリ痺れるところを指で連打してやろうと思いながら、服を着て、シグルドと一緒に庭に出た。
杖を握って、シグルド目掛けて火球を放つ。シグルドを狙っている筈なのに、火球は何故か真っ直ぐに飛んでいかずに変な方向へと飛んでいった。シグルドが素早く動いて大剣で火球を斬り消した。ペーターは、むぅと唇を尖らせた。ここ数日サボっていたが、魔法の練習はそれなりにしている。しかし、全然上達していない。シグルドは、どこに飛んでいくのか分からない火球を斬るのが楽しいようだが、ペーターとしては、本気で自分には魔法の才能がないのではないかと凹みたくなる。
夕食の時間まで、休憩なしで魔法の練習をした。シグルドは楽しそうに俊敏に動き回り、大剣を振り回していた。汗をかいたので風呂に入り、食堂で今夜も美味しい夕食をもりもり食べる。シグルドと2人だけでマナーを気にしないで食べる食事は、シグルドと結婚してよかったと思うことの筆頭である。毎食、本当に美味しくて、お腹いっぱい食べられて、すごく幸せである。
ペーターは痩せの大食いなのだが、実家にいた時は、貧しかったうえに家族が多かったから中々満腹になるまで食べられず、実家を出た後も仕送りのために切り詰めて生活していたので、あんまり満腹になるまで食べるということがなかった。ペーターは、いつでもお腹を空かせていた。それが今では毎日満腹になるまで食べられる。本当に幸せなことだ。
食後の珈琲までしっかり楽しんでから、寝室へと移動した。今夜はセックスをしない。別に話し合ったわけではないのだが、セックスは一日おきにするようになっている。セックスはものすごーく気持ちがいいのだが、疲れるし、お互いに酷使する腰が痛くなるので、毎晩セックスをするのは無理だ。
シグルドがいそいそと酒瓶が並んでいる棚の前に行き、酒を選び始めた。ペーターも棚の前に移動して、いつもの果実酒の瓶を手に取った。二つのグラスも手に取り、ベッドに移動して、それぞれ好きな酒をグラスに注いで、乾杯してから酒を飲み始める。
美味しい酒をちびちび飲みながら、ペーターはシグルドに話しかけた。
「シグルドさん。明日はどうします? そろそろ食っちゃ寝生活飽きてきました」
「だよなぁ。仕事はできねぇから、庭で今日みたいに遊ぶか?」
「外に出たい気分です」
「俺も出たいな。……馬に乗って近くの丘にでも行くか。昼飯持って。あれだ。ピクニックってやつ」
「おー! 行きたいです! 久しぶりに馬に乗りたいですー! 早駆けさせてもいいですか!?」
「いいぞ。行きは昼飯入ったバスケットを鞍に積むから駄目だが、帰りは早駆けで屋敷まで競争して遊ぶか。デートってことにしとけば、母上にバレても何も言われないだろ」
「やったー! 馬に乗るの久しぶりー。すっごい楽しみですー」
騎士団を辞めてから、移動は基本的に馬車なので、馬に乗るのは本当に久しぶりだ。今から楽しみでワクワクしてくる。シグルドがくっと一息で酒を飲み干し、何か考えるように顎髭を撫でた。
「ちゃんとセックスしてっから、デートって名目なら外に出ても構わんだろうし、領地内の街にも行くか。仕事以外で出かけたことねぇし」
「いいですねー! 僕、食べ歩きをしてみたいです!」
「一番近くの大きな街の広場はいつでも屋台がある。羊毛の生産が盛んな関係で羊肉料理が一般的でな。色んな庶民的なもんが食えるぞ」
「おぉ! 是非とも行きたいです!」
「貴族仕様のいつもの服だと無駄に目立つから、庶民の服を用意させるか」
「お忍びってやつですか。わー。なんか楽しそー」
「本屋に行って新しいエロ本を仕入れてぇな。本屋にも行くぞ」
「僕も魔法書が欲しいです。あと、暇な時にさらっと読めるような本が欲しいかなぁ」
「そういや、お前、趣味とかあんのか?」
「魔法の練習?」
「それ、趣味か?」
「シグルドさんは趣味あるんですか?」
「剣の鍛錬」
「それって趣味って言っていいんですか?」
「立派な趣味だ」
「趣味……んー。改めて考えてみると、余暇に楽しむものって特にないですねぇ。なんか趣味になりそうなものを探してみるかなぁ」
「街で探せばいいだろ。職人街でも覗きに行けばいい」
「そうですね。1人だと確実に迷うので、一緒に行きましょうね!」
「しょうがねぇな。ついでに俺もなんか探してみるか。まだ20日以上休みがあるし、セックスやってゴロゴロするだけってのも、なんか時間がもったいねぇ」
「ですよねー。デートって名目で、しれっと出かけちゃいましょうよ」
「おー。とりあえず明日は朝飯食って、昼飯の準備ができたら出かけるから、今日は早めに寝るか」
「はぁい」
シグルドが自分で注いでいたグラスの酒を飲み干したので、ペーターも残っていたグラスの酒をくっと一息で飲んだ。ぷはぁと息を吐いてから、サイドテーブルの上にグラスを置いて、ガウンを脱いでから、いそいそとベッドに横になる。
特に理由はないが、シグルドの逞しい体温高めの身体にぴったりくっついて、ペーターは静かに目を閉じた。
明日からのデートという名目のお出かけが楽しみで、ワクワクがとまらない。思えば、国立魔法学園時代も騎士団時代も、誰かと遊ぶなんてしたことがない。子供の頃は友達と一緒に農作業の合間に遊んでいたが、実家を出てからはそういうことはなかった。国立魔法学園時代にも友達はいたが、魔法の勉強と練習を最優先にしていたので、街に遊びに行ったりとかしていない。
ペーターは明日がものすごく楽しみで、目を閉じたまま、むふーと笑い、豪快な鼾をかいて寝ているシグルドの肩に、特に意味もなく額をぐりぐり押しつけた。
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