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19:帰還
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山賊や野盗に出くわすことなく、一行は無事に王都へ到着した。貸馬屋に馬を返し、バラハンラから借りた馬も預けさせてもらうと、一先ず解散ということになった。
3ヶ月近く家を留守にしていたので、ジョルジュとラコタはシーリーンを連れて実家に帰ることにした。3ヶ月も掃除をしていない家で寝たくないからである。ホセは恋人が待つ家に帰り、キャラウィルとバラハンラは今夜だけ宿に泊まるそうだ。キャラウィルもキレイ好きで、やはり3ヶ月も掃除をしていない家で寝るのが嫌らしい。
警邏隊の詰所に明日の朝集合ということで解散し、ジョルジュはシーリーンと手を繋いで、のんびり実家がある下町へと向かった。
下町にある実家に着くと、母親のキャサリンと末の妹アニータが出迎えてくれた。
「ただいまー」
「おかえり。馬鹿息子。ラコタ君もおかえり」
「ただいま戻りました」
「2人とも怪我はないでしょうね」
「ねぇよー。あ、紹介するわ。シーリーン」
ジョルジュは自分の背中にへばりついているシーリーンをキャサリンとアニータの方へ向かせた。
「俺の母ちゃんのキャサリンと一番下の妹のアニータ。母ちゃん。色々事情があって、俺とラコタさんがシーリーンの後見人になることになったから」
「あらぁ!すっごい美少年じゃなぁい!シーリーン。そこの馬鹿息子の母親のキャサリンよ。『キャシーおばちゃん』って呼んでちょうだい」
「アニータよ。11歳。シーリーンは何歳?」
「……12」
「あら。一つお兄ちゃんね。オッサンに戻ったジョルジュ兄ちゃんとラコタ兄ちゃん。今夜は泊まるんでしょ?」
「確かにオッサンに戻ったけどね!俺!」
「あぁ。お義母さん。今夜は泊めてもらえないだろうか」
「もっちろん!いいに決まってるでしょ。馬鹿息子も無事にオッサンに戻ったし、今夜はお祝いよ!旅のお話を聞かせてちょうだいな」
キャサリンがにまっと笑った。若干腰が引けているシーリーンも一緒に家の中に入り、先に順番に風呂に入って、旅の汚れを落とした。
居間で風呂上がりのお茶を飲んでいると、下から二番目の弟デイビーとその上の妹トレーシーが帰ってきた。
「ただいまー。って、ジョルジュ兄ちゃんがオッサンに戻った!!」
「あらぁ!おかえり!ジョルジュ兄ちゃん。ラコタ兄ちゃん。オッサンに戻れたのね!よかったぁ!2人とも怪我はない?そっちの美少年は誰なの?」
「……うん。ただいま。オッサンに戻ったジョルジュ兄ちゃんですよー」
オッサンを連呼されまくって遠い目をしているジョルジュの隣で、ラコタが可笑しそうにクックッと笑った。
「ただいま。トレーシー。デイビー。この子はシーリーンだ。事情があって、俺達が後見人になることになった」
「そうなんだ。あたしはトレーシーよ。お針子やってる。よろしくね。シーリーン」
「俺はデイビー。13。シーリーンは?」
「え、あ、12」
「ふーん。俺とアニータの真ん中だな」
急に賑やかな雰囲気になったからか、シーリーンが少し緊張し始めた。ジョルジュはシーリーンの頭をわしゃわしゃ撫でた。
「うちの家族は、あとは親父と弟が2人。2人とも結婚して家を出てるけどな」
「あ、兄ちゃん達」
「ん?」
「なんだ?トレーシー」
「あたし、結婚決まったから」
「「…………はぁぁぁぁぁ!?」」
ジョルジュとラコタの驚愕の声が家の中に響き渡った。シーリーンが驚いてビクッと震えたが、それどころじゃない。
「トレーシー!相手はどこの馬の骨だ!こんにゃろう!」
「トレーシー。本当に本当なのか!?いつの間にそんな話が!?」
「兄ちゃん達が旅に出た後すぐくらいかしら?仕事先で知り合った人よ。花嫁衣装に使ったりするビーズとかを取り扱ってる小間物屋の人。結構格好いいのよ」
「いや待って!?結婚なんて早くないか!?」
「早くないわよ。ジョルジュ兄ちゃん。あたし、もう17だもの」
「交際期間が3ヶ月くらいなのに結婚なんて早いだろう」
「やぁね。こういうのはタイミングが大事なのよ。ラコタ兄ちゃん」
「「マジか」」
「マジよー。ねー。母さん」
「そうねぇ。あたしがトレーシーの歳の頃には、もうジョルジュを産んでたしね。何回か会ったけど、いい人なのよ。優しい感じの男前でね」
「マジか……やべぇ。どうしよう。ラコタさん。俺達のトレーシーが嫁にいっちゃう……」
「……目出度い話だが、素直に祝福したくない。俺達の妹が嫁にいくだなんて……」
ジョルジュはギリギリ歯軋りをして、ラコタは頭を抱えた。置いてけぼり状態のシーリーンはキョトンとしている。
可愛がっている妹の結婚話なんて聞きたくなかった。いや、いつかはお嫁にいくと分かっていたが、急過ぎて、なんの心構えもできてない。
「結婚式は3ヶ月後だから。2人ともよろしくっ!」
「やだー!トレーシーがお嫁にいくなんてやだー!」
「妹離れしなさいよ。オッサン。嫁き遅れるより余程いいでしょ」
「うぅ……それはそうですけどぉ!!寂しいじゃん!」
「はいはーい。そろそろ落ち着きなさい。ジョルジュ。あたしは今日は挽肉のパイの気分よ」
「俺が作るのかよ。まぁいいけど」
「あたしも手伝うわ。あ、ジョルジュ兄ちゃん。挽肉のスープの作り方教えて。彼に作ってあげたいから」
「ぐぅぅっ……いいけどね!別にいいけどね!!」
ジョルジュはシーリーンをラコタに任せ、椅子から立ち上がってトレーシーと一緒に台所へ向かった。デイビーはシーリーンと歳が殆ど変わらないし、キャサリンは明るくて割と誰とでも仲良くなれる。ラコタもいるし、シーリーンは大丈夫だろう。どちらかと言うと、いきなりトレーシーの結婚話を聞かされたジョルジュとラコタの方が大丈夫じゃない。
台所で材料を切りながら、トレーシーが隣に立つジョルジュを見上げた。
「本当に優しい人なの。結婚式の前に一度会わせたいんだけど」
「会う。絶対会う。俺達のトレーシーを嫁にもらえる果報者の面を拝んでやる」
「ジョルジュ兄ちゃん。そろそろ妹離れしなさいよ。いやマジで。これはアニータの時はもっと騒ぎになるかもね」
「アニータはまだだよな!?」
「まだに決まってんでしょ。あの子まだ11よ」
「うぅ……成長してくれるのは嬉しいけど、めちゃくちゃ寂しい……アニータ、最近、一緒に寝てくれなくなったし……」
「そりゃ11にもなってオッサン達と一緒に寝る訳ないでしょ」
「ひでぇ!」
「はいはい。で?材料切ったけど、この後はどうすんの?」
「あぁ。先に野菜だけ軽く炒めるんだ。んで、水入れて、沸騰したら肉団子を入れていく」
「はーい」
ジョルジュはトレーシーとお喋りしながら、夕食を作った。
日が暮れる頃に父親のジョバンニが帰ってきた。『あまり心配させてくれるな』と割とガチめのトーンで怒られた。ジョルジュは素直に謝った。
シーリーンはジョバンニにはそこまで怯えなかった。多分、ジョルジュと割と顔が似ているからかもしれない。
賑やかな夕食を済ませ、後片付けをすると、居間の隅っこに布団を敷き、ジョルジュとラコタの間にシーリーンが入る形で寝転がった。
ジョルジュは大きな欠伸をした後、シーリーンの手をやんわりと握った。
「うちの家族は大丈夫そうか?」
「うん。皆アンタに似てる」
「そうかぁ?」
「ははっ。ジョルジュの家族は温かいだろう?」
「うん」
「あざーっす?」
「シーリーン。俺達の家で暮らすのが嫌なら、此処の家に住まわせてもらうといい」
「……本当にいいのかよ」
「親父さん達は普通に受け入れてくれる。懐が深い人達だから」
「……うん」
「俺達の家でも全然いいぜー」
「オッサン達がイチャイチャしてる家はちょっと……」
「微笑ましいだろー」
「どこがだよ」
「ははっ。さぁ、そろそろ寝よう。明日は警邏隊の詰所に行くから。バラハンラにあの男を引き渡したら、ジョルジュ達は数日休暇をとらせる。護送はニーグルと別の班に任せよう」
「うぃーっす。明日帰ったら、家の掃除やらねぇと。シーリーン。手伝ってくれよ」
「別にいいけど」
「あざっす。じゃあ、寝ますか。おやすみー」
「おやすみ」
「おやすみ」
ジョルジュはゆるくシーリーンの手を握ったまま、夢もみない程深い眠りに落ちた。
3ヶ月近く家を留守にしていたので、ジョルジュとラコタはシーリーンを連れて実家に帰ることにした。3ヶ月も掃除をしていない家で寝たくないからである。ホセは恋人が待つ家に帰り、キャラウィルとバラハンラは今夜だけ宿に泊まるそうだ。キャラウィルもキレイ好きで、やはり3ヶ月も掃除をしていない家で寝るのが嫌らしい。
警邏隊の詰所に明日の朝集合ということで解散し、ジョルジュはシーリーンと手を繋いで、のんびり実家がある下町へと向かった。
下町にある実家に着くと、母親のキャサリンと末の妹アニータが出迎えてくれた。
「ただいまー」
「おかえり。馬鹿息子。ラコタ君もおかえり」
「ただいま戻りました」
「2人とも怪我はないでしょうね」
「ねぇよー。あ、紹介するわ。シーリーン」
ジョルジュは自分の背中にへばりついているシーリーンをキャサリンとアニータの方へ向かせた。
「俺の母ちゃんのキャサリンと一番下の妹のアニータ。母ちゃん。色々事情があって、俺とラコタさんがシーリーンの後見人になることになったから」
「あらぁ!すっごい美少年じゃなぁい!シーリーン。そこの馬鹿息子の母親のキャサリンよ。『キャシーおばちゃん』って呼んでちょうだい」
「アニータよ。11歳。シーリーンは何歳?」
「……12」
「あら。一つお兄ちゃんね。オッサンに戻ったジョルジュ兄ちゃんとラコタ兄ちゃん。今夜は泊まるんでしょ?」
「確かにオッサンに戻ったけどね!俺!」
「あぁ。お義母さん。今夜は泊めてもらえないだろうか」
「もっちろん!いいに決まってるでしょ。馬鹿息子も無事にオッサンに戻ったし、今夜はお祝いよ!旅のお話を聞かせてちょうだいな」
キャサリンがにまっと笑った。若干腰が引けているシーリーンも一緒に家の中に入り、先に順番に風呂に入って、旅の汚れを落とした。
居間で風呂上がりのお茶を飲んでいると、下から二番目の弟デイビーとその上の妹トレーシーが帰ってきた。
「ただいまー。って、ジョルジュ兄ちゃんがオッサンに戻った!!」
「あらぁ!おかえり!ジョルジュ兄ちゃん。ラコタ兄ちゃん。オッサンに戻れたのね!よかったぁ!2人とも怪我はない?そっちの美少年は誰なの?」
「……うん。ただいま。オッサンに戻ったジョルジュ兄ちゃんですよー」
オッサンを連呼されまくって遠い目をしているジョルジュの隣で、ラコタが可笑しそうにクックッと笑った。
「ただいま。トレーシー。デイビー。この子はシーリーンだ。事情があって、俺達が後見人になることになった」
「そうなんだ。あたしはトレーシーよ。お針子やってる。よろしくね。シーリーン」
「俺はデイビー。13。シーリーンは?」
「え、あ、12」
「ふーん。俺とアニータの真ん中だな」
急に賑やかな雰囲気になったからか、シーリーンが少し緊張し始めた。ジョルジュはシーリーンの頭をわしゃわしゃ撫でた。
「うちの家族は、あとは親父と弟が2人。2人とも結婚して家を出てるけどな」
「あ、兄ちゃん達」
「ん?」
「なんだ?トレーシー」
「あたし、結婚決まったから」
「「…………はぁぁぁぁぁ!?」」
ジョルジュとラコタの驚愕の声が家の中に響き渡った。シーリーンが驚いてビクッと震えたが、それどころじゃない。
「トレーシー!相手はどこの馬の骨だ!こんにゃろう!」
「トレーシー。本当に本当なのか!?いつの間にそんな話が!?」
「兄ちゃん達が旅に出た後すぐくらいかしら?仕事先で知り合った人よ。花嫁衣装に使ったりするビーズとかを取り扱ってる小間物屋の人。結構格好いいのよ」
「いや待って!?結婚なんて早くないか!?」
「早くないわよ。ジョルジュ兄ちゃん。あたし、もう17だもの」
「交際期間が3ヶ月くらいなのに結婚なんて早いだろう」
「やぁね。こういうのはタイミングが大事なのよ。ラコタ兄ちゃん」
「「マジか」」
「マジよー。ねー。母さん」
「そうねぇ。あたしがトレーシーの歳の頃には、もうジョルジュを産んでたしね。何回か会ったけど、いい人なのよ。優しい感じの男前でね」
「マジか……やべぇ。どうしよう。ラコタさん。俺達のトレーシーが嫁にいっちゃう……」
「……目出度い話だが、素直に祝福したくない。俺達の妹が嫁にいくだなんて……」
ジョルジュはギリギリ歯軋りをして、ラコタは頭を抱えた。置いてけぼり状態のシーリーンはキョトンとしている。
可愛がっている妹の結婚話なんて聞きたくなかった。いや、いつかはお嫁にいくと分かっていたが、急過ぎて、なんの心構えもできてない。
「結婚式は3ヶ月後だから。2人ともよろしくっ!」
「やだー!トレーシーがお嫁にいくなんてやだー!」
「妹離れしなさいよ。オッサン。嫁き遅れるより余程いいでしょ」
「うぅ……それはそうですけどぉ!!寂しいじゃん!」
「はいはーい。そろそろ落ち着きなさい。ジョルジュ。あたしは今日は挽肉のパイの気分よ」
「俺が作るのかよ。まぁいいけど」
「あたしも手伝うわ。あ、ジョルジュ兄ちゃん。挽肉のスープの作り方教えて。彼に作ってあげたいから」
「ぐぅぅっ……いいけどね!別にいいけどね!!」
ジョルジュはシーリーンをラコタに任せ、椅子から立ち上がってトレーシーと一緒に台所へ向かった。デイビーはシーリーンと歳が殆ど変わらないし、キャサリンは明るくて割と誰とでも仲良くなれる。ラコタもいるし、シーリーンは大丈夫だろう。どちらかと言うと、いきなりトレーシーの結婚話を聞かされたジョルジュとラコタの方が大丈夫じゃない。
台所で材料を切りながら、トレーシーが隣に立つジョルジュを見上げた。
「本当に優しい人なの。結婚式の前に一度会わせたいんだけど」
「会う。絶対会う。俺達のトレーシーを嫁にもらえる果報者の面を拝んでやる」
「ジョルジュ兄ちゃん。そろそろ妹離れしなさいよ。いやマジで。これはアニータの時はもっと騒ぎになるかもね」
「アニータはまだだよな!?」
「まだに決まってんでしょ。あの子まだ11よ」
「うぅ……成長してくれるのは嬉しいけど、めちゃくちゃ寂しい……アニータ、最近、一緒に寝てくれなくなったし……」
「そりゃ11にもなってオッサン達と一緒に寝る訳ないでしょ」
「ひでぇ!」
「はいはい。で?材料切ったけど、この後はどうすんの?」
「あぁ。先に野菜だけ軽く炒めるんだ。んで、水入れて、沸騰したら肉団子を入れていく」
「はーい」
ジョルジュはトレーシーとお喋りしながら、夕食を作った。
日が暮れる頃に父親のジョバンニが帰ってきた。『あまり心配させてくれるな』と割とガチめのトーンで怒られた。ジョルジュは素直に謝った。
シーリーンはジョバンニにはそこまで怯えなかった。多分、ジョルジュと割と顔が似ているからかもしれない。
賑やかな夕食を済ませ、後片付けをすると、居間の隅っこに布団を敷き、ジョルジュとラコタの間にシーリーンが入る形で寝転がった。
ジョルジュは大きな欠伸をした後、シーリーンの手をやんわりと握った。
「うちの家族は大丈夫そうか?」
「うん。皆アンタに似てる」
「そうかぁ?」
「ははっ。ジョルジュの家族は温かいだろう?」
「うん」
「あざーっす?」
「シーリーン。俺達の家で暮らすのが嫌なら、此処の家に住まわせてもらうといい」
「……本当にいいのかよ」
「親父さん達は普通に受け入れてくれる。懐が深い人達だから」
「……うん」
「俺達の家でも全然いいぜー」
「オッサン達がイチャイチャしてる家はちょっと……」
「微笑ましいだろー」
「どこがだよ」
「ははっ。さぁ、そろそろ寝よう。明日は警邏隊の詰所に行くから。バラハンラにあの男を引き渡したら、ジョルジュ達は数日休暇をとらせる。護送はニーグルと別の班に任せよう」
「うぃーっす。明日帰ったら、家の掃除やらねぇと。シーリーン。手伝ってくれよ」
「別にいいけど」
「あざっす。じゃあ、寝ますか。おやすみー」
「おやすみ」
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