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26:相談
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アイディーはこのところ少し悩んでいた。
色々考えてみたが、結論がでない。このまま1人で考えていても埒があかない気がしたので、アイディーは誰かを頼ることにした。
「それで、何で僕なの?」
「なんとなく」
アイディーは今、喫茶店でハルファと向かい合って座っていた。今日は保育園の日なので、ミケーネは保育園に行っている。
アイディーはハルファに連絡をとって、相談にのってもらう為に会うことにした。
目の前のハルファは、以前に会った時よりも目の下の隈がマシになっている。
「他に思いつかなかったんだよ。相談できそうなのがよぉ」
「君、友達いないの?」
「高等学校でできた友達はいるけど、できれば会いたくねぇ」
「なんで?ていうか、君、高等学校行ってたんだ」
「……俺が大人になりきれてねぇから。クソ親父の借金のせいで騎士科を中退したんだわ。今の姿をあんま見られたくねぇし。……どうしても妬んじまうんだよ。俺だって軍人になりたかった」
「……そう」
「消去法でアンタしか相談できそうな奴がいなかったんだよ」
「ロバートは?」
「論外。あのオッサンとは金銭感覚合わなそうだし」
「お金絡みの相談なの?」
「んー……その、世話になってる先輩に誕生日プレゼントを買おうと思ってよぉ。でも、俺、家族以外の誰かに誕生日プレゼントを贈るってしたことねぇし。どんなもん用意したらいいか、全然分からねぇ」
「なるほど。その先輩のこと好きなの?」
ハルファがこてんと首を傾げて、そう問いかけた。
アイディーは何故か顔が熱くなる感覚がして、同じ様に首を傾げた。
「……さあ?」
「その反応だと好きなんだ」
「……いや?」
「真っ赤だよ。君」
「…………放っておいてくれ。つーか、色恋とかしてる場合じゃねぇし。俺」
「借金があると人を好きになっちゃいけないの?」
「……さぁ?でも、馬鹿みてぇな額の借金あんのに、結婚とかできねぇだろ」
「まぁ、そこは確かに躊躇しちゃうね」
「だろ?」
「でも恋人になるくらいはいいんじゃない?好きなんでしょ?」
「いや、その……まだ、よく分かんねぇ」
「まだ想いが育ってる最中なのかな?プレゼントを渡すのって、もしかしてヨザックって子?あの時一緒にいた軍人さん」
「……まぁ」
「軍人さんねー。その子が好きなものって何?」
ハルファから聞かれて、アイディーはヨザックに関する記憶を一生懸命頭に思い浮かべた。
「……剣も勉強も好きだな。先輩ん家、高等学校の教科書置いてあったし、課題で使ったことある専門書も含めて、何冊も軍事関係の本とか犯罪心理学の本とかあった。剣の鍛練は仕事以外でもしてる」
「他には?」
「紅茶より珈琲派。甘いものは好きだけど、チョコレートは少し苦めのやつが好きって話してたことがある」
「装飾品は着けているの?」
「着けてるとこ、見たことねぇ」
「んーーーー。無難なのはチョコレートな気がするかなぁ。専門店の高級チョコレートとか、中々自分用には買わないし」
「……あんまり予算がねぇんだけど……」
「……あ、お守りは?」
「お守り?」
「聖地神殿にさ、土の神子の眷属である土竜を象ったお守りのネックレスとか腕輪があったと思うんだよね。お守りを買って、ヨザック君の安全を神に祈ってくるとか。戦争がなくても、軍人さんって危ない目に遭うこともあるだろうし」
「なるほど……」
「なんなら一緒に行こうか?君1人だと不審者扱いされる可能性が0ではないもの」
「通報されたら求人表と契約書見せる」
「持ち歩いてるの!?」
「おう。念のためにな」
「本当にしっかりしてるなぁ」
「わりぃけどよぉ、一緒に聖地神殿行ってくれねぇか?その、選ぶのを手伝ってもらいてぇんだけど」
「いいよ。今日は休みだし」
「ん?仕事、始めたのか?」
「うん。といっても図書館の臨時のバイトだけどね。今、書庫整理しててさ。虫干しがてら書庫の本を出してきて蔵書リストと照らし合わせたり、古い本の修繕とかもしてるんだ。結構無くなってる本があってさ。借りたまま返されてないの。最後に借りたのが誰かを、貸し出し記録を掘り出して探したりしてる」
「うわ。めちゃくちゃ大変じゃね?」
「本の修繕は兎も角、未返却の本を借りた人を探すのはかなりね。この際だから、キッチリ全部の本の所在を明らかにして、現物を返してもらうなり、弁償してもらうんだって。そんで、今の本の貸し借りのシステムを見直して、誰かが借りっぱなしで無くなる本を無くすって、館長が張り切ってるんだよね」
「図書館で借りた本は返すのが常識だろ」
「その常識をちゃんと守れない人も多いんだよ」
「ふーん」
「……ロバートから、慰謝料ってことで、いっぱいお金を貰っててさ。派手に遊んだりしなかったら、一生働かなくてもいいくらいのお金を持ってるんだ。でも、それは使いたくないし、ちゃんと普通に働いて食べていけるようになったら、ロバートに返すつもりなんだ。少し前まで働けなくて、病院にも行かなきゃいけなくて、少しだけ使っちゃったけど、その分も働いてお金貯めて返すんだ」
「それは貰っていい金じゃねぇの?」
「お金の為に結婚したり離婚した訳じゃないもの。……ロバートのこと、本当に愛していたから」
「今は?」
「……分かんない。離婚は、ロバートとどうこうっていうより、育児ノイローゼになった僕を解放する為のものだったから。ロバートは確かに何もできなかったし、何かやろうとして、逆に僕の手間になることをやらかしてたりしたけどさ。ロバートはロバートなりにミケーネのことを愛しているし、僕のこともいつも心配してた。『俺がやるから少し寝てこい』って言ってくれたり。まぁ、ロバートに任せて寝たら、起きた時に部屋が惨状になってるだろうから、実際ロバートに任せて寝たりとかしたことないんだけどね」
「あのオッサン、本当に生活能力ひっくいよな」
「いいとこのお坊ちゃんだったみたいだから。家に家政夫さんがいたから、家事なんてしたことなかったんだって」
「ふーん。つーか、坊っちゃん生まれた時に家政夫雇えばよかったんじゃね?」
「……本当にね。そんなこと思いつかなかったんだよね。僕は普通……いや、微妙に普通以下かな?まぁ、単なる普通の庶民だからさ。家政夫を雇うって発想がなかったんだよね。家事も育児も、家族で協力してやるものじゃない。家政夫とか子守りを雇うって、お金持ちの発想だよね」
「あぁ。まぁ確かに」
「……ロバートと2人暮らしの時は上手くいってたんだ。仕事以外じゃ、ろくに何もできないロバートの世話をするの、楽しかったし。僕なんかでも、好きな人の世話をして笑顔にしてあげられるって。そう思ってた。ロバートの為に何かして、その度に『ありがとう』って言ってもらえて。自分にもできることがあるって。何て言うんだろう。ロバートを利用してて自己肯定?してた気がする……自分でもどうかと思うよ。そこにミケーネが加わって、完全にキャパオーバーして、結果ノイローゼで、この有り様だよ。ディータにも迷惑かけちゃってるし」
「まぁ、坊っちゃんは初めての子育てじゃ難易度高い感じだったもんな。飯に興味を持ってくれねぇのが1番キツい」
「……ディータから叱られたんだ。行政の相談窓口とか保育園とか、頼れたり、相談できたりする所はいっぱいあるのに、何で1人だけで抱え込んじゃったんだって。せめて自分だけは頼ってくれたらよかったのにって」
「…………」
「『前から思ってたけど、お前は1人でなんもかんもしなきゃいけないって思い込み過ぎだ』って、言われたんだ。……でもさ、頼るって、僕にはよく分からなくて。何をどこまで頼ったらよかったのか、未だに全然分からないんだ。ディータに甘えて、まだディータの家に住まわせてもらってるけど、早く定職を見つけて出ていかないと……ディータには結婚間近の恋人いるし。……頼る相手にもちゃんと自分の生活とかあるのに、世の中の人は、そんなに気軽に人を頼ったりするのかな……」
「人各々じゃね?俺は借金に関しては人を頼る気ねぇよ。てめぇで稼いで、てめぇで返す。手段は選ばねぇ。でも、借金以外で、人に頼るべきところは頼る。不審者見かけた時は軍人やってる先輩を頼ったし、プレゼント選びが難航したからアンタを頼ってる。自分1人じゃどうしようもねぇなら、頼れる相手を頼るのがいいんじゃね?」
ハルファがきょとんとした顔で、アイディーの顔をじっと見た。
「……僕、君に頼られてたの?」
「おう。だってアンタしか頼れる相手がいなかったし」
「…………そう」
ハルファが少しだけ頬を赤らめて、俯いて、口をむにむに動かした。どうやら照れているようだ。
アイディーは少し冷めた甘いカフェオレを口に含んだ。
喫茶店を出てから、2人で聖地神殿へと行った。
道すがらアイディーがミケーネの話をすると、ハルファはとても嬉しそうに聞いていた。ついでにロバートのことも話したら、ハルファは優しい顔で微笑んだ。
ハルファはロバートのことが多分まだ好きなのだろう。ロバートがミケーネのことを大事にしているのが分かる話を話してやると、本当に嬉しそうだった。
聖地神殿でハルファと2人でお守りのネックレスを選んで買った。神殿内の祈りの場で、アイディーはネックレスを両手で握って、静かに祈った。
ヨザックが怪我や病気をせず、元気で楽しく生きていけますように、と。
アイディーはとても自然にそう祈った。
色々考えてみたが、結論がでない。このまま1人で考えていても埒があかない気がしたので、アイディーは誰かを頼ることにした。
「それで、何で僕なの?」
「なんとなく」
アイディーは今、喫茶店でハルファと向かい合って座っていた。今日は保育園の日なので、ミケーネは保育園に行っている。
アイディーはハルファに連絡をとって、相談にのってもらう為に会うことにした。
目の前のハルファは、以前に会った時よりも目の下の隈がマシになっている。
「他に思いつかなかったんだよ。相談できそうなのがよぉ」
「君、友達いないの?」
「高等学校でできた友達はいるけど、できれば会いたくねぇ」
「なんで?ていうか、君、高等学校行ってたんだ」
「……俺が大人になりきれてねぇから。クソ親父の借金のせいで騎士科を中退したんだわ。今の姿をあんま見られたくねぇし。……どうしても妬んじまうんだよ。俺だって軍人になりたかった」
「……そう」
「消去法でアンタしか相談できそうな奴がいなかったんだよ」
「ロバートは?」
「論外。あのオッサンとは金銭感覚合わなそうだし」
「お金絡みの相談なの?」
「んー……その、世話になってる先輩に誕生日プレゼントを買おうと思ってよぉ。でも、俺、家族以外の誰かに誕生日プレゼントを贈るってしたことねぇし。どんなもん用意したらいいか、全然分からねぇ」
「なるほど。その先輩のこと好きなの?」
ハルファがこてんと首を傾げて、そう問いかけた。
アイディーは何故か顔が熱くなる感覚がして、同じ様に首を傾げた。
「……さあ?」
「その反応だと好きなんだ」
「……いや?」
「真っ赤だよ。君」
「…………放っておいてくれ。つーか、色恋とかしてる場合じゃねぇし。俺」
「借金があると人を好きになっちゃいけないの?」
「……さぁ?でも、馬鹿みてぇな額の借金あんのに、結婚とかできねぇだろ」
「まぁ、そこは確かに躊躇しちゃうね」
「だろ?」
「でも恋人になるくらいはいいんじゃない?好きなんでしょ?」
「いや、その……まだ、よく分かんねぇ」
「まだ想いが育ってる最中なのかな?プレゼントを渡すのって、もしかしてヨザックって子?あの時一緒にいた軍人さん」
「……まぁ」
「軍人さんねー。その子が好きなものって何?」
ハルファから聞かれて、アイディーはヨザックに関する記憶を一生懸命頭に思い浮かべた。
「……剣も勉強も好きだな。先輩ん家、高等学校の教科書置いてあったし、課題で使ったことある専門書も含めて、何冊も軍事関係の本とか犯罪心理学の本とかあった。剣の鍛練は仕事以外でもしてる」
「他には?」
「紅茶より珈琲派。甘いものは好きだけど、チョコレートは少し苦めのやつが好きって話してたことがある」
「装飾品は着けているの?」
「着けてるとこ、見たことねぇ」
「んーーーー。無難なのはチョコレートな気がするかなぁ。専門店の高級チョコレートとか、中々自分用には買わないし」
「……あんまり予算がねぇんだけど……」
「……あ、お守りは?」
「お守り?」
「聖地神殿にさ、土の神子の眷属である土竜を象ったお守りのネックレスとか腕輪があったと思うんだよね。お守りを買って、ヨザック君の安全を神に祈ってくるとか。戦争がなくても、軍人さんって危ない目に遭うこともあるだろうし」
「なるほど……」
「なんなら一緒に行こうか?君1人だと不審者扱いされる可能性が0ではないもの」
「通報されたら求人表と契約書見せる」
「持ち歩いてるの!?」
「おう。念のためにな」
「本当にしっかりしてるなぁ」
「わりぃけどよぉ、一緒に聖地神殿行ってくれねぇか?その、選ぶのを手伝ってもらいてぇんだけど」
「いいよ。今日は休みだし」
「ん?仕事、始めたのか?」
「うん。といっても図書館の臨時のバイトだけどね。今、書庫整理しててさ。虫干しがてら書庫の本を出してきて蔵書リストと照らし合わせたり、古い本の修繕とかもしてるんだ。結構無くなってる本があってさ。借りたまま返されてないの。最後に借りたのが誰かを、貸し出し記録を掘り出して探したりしてる」
「うわ。めちゃくちゃ大変じゃね?」
「本の修繕は兎も角、未返却の本を借りた人を探すのはかなりね。この際だから、キッチリ全部の本の所在を明らかにして、現物を返してもらうなり、弁償してもらうんだって。そんで、今の本の貸し借りのシステムを見直して、誰かが借りっぱなしで無くなる本を無くすって、館長が張り切ってるんだよね」
「図書館で借りた本は返すのが常識だろ」
「その常識をちゃんと守れない人も多いんだよ」
「ふーん」
「……ロバートから、慰謝料ってことで、いっぱいお金を貰っててさ。派手に遊んだりしなかったら、一生働かなくてもいいくらいのお金を持ってるんだ。でも、それは使いたくないし、ちゃんと普通に働いて食べていけるようになったら、ロバートに返すつもりなんだ。少し前まで働けなくて、病院にも行かなきゃいけなくて、少しだけ使っちゃったけど、その分も働いてお金貯めて返すんだ」
「それは貰っていい金じゃねぇの?」
「お金の為に結婚したり離婚した訳じゃないもの。……ロバートのこと、本当に愛していたから」
「今は?」
「……分かんない。離婚は、ロバートとどうこうっていうより、育児ノイローゼになった僕を解放する為のものだったから。ロバートは確かに何もできなかったし、何かやろうとして、逆に僕の手間になることをやらかしてたりしたけどさ。ロバートはロバートなりにミケーネのことを愛しているし、僕のこともいつも心配してた。『俺がやるから少し寝てこい』って言ってくれたり。まぁ、ロバートに任せて寝たら、起きた時に部屋が惨状になってるだろうから、実際ロバートに任せて寝たりとかしたことないんだけどね」
「あのオッサン、本当に生活能力ひっくいよな」
「いいとこのお坊ちゃんだったみたいだから。家に家政夫さんがいたから、家事なんてしたことなかったんだって」
「ふーん。つーか、坊っちゃん生まれた時に家政夫雇えばよかったんじゃね?」
「……本当にね。そんなこと思いつかなかったんだよね。僕は普通……いや、微妙に普通以下かな?まぁ、単なる普通の庶民だからさ。家政夫を雇うって発想がなかったんだよね。家事も育児も、家族で協力してやるものじゃない。家政夫とか子守りを雇うって、お金持ちの発想だよね」
「あぁ。まぁ確かに」
「……ロバートと2人暮らしの時は上手くいってたんだ。仕事以外じゃ、ろくに何もできないロバートの世話をするの、楽しかったし。僕なんかでも、好きな人の世話をして笑顔にしてあげられるって。そう思ってた。ロバートの為に何かして、その度に『ありがとう』って言ってもらえて。自分にもできることがあるって。何て言うんだろう。ロバートを利用してて自己肯定?してた気がする……自分でもどうかと思うよ。そこにミケーネが加わって、完全にキャパオーバーして、結果ノイローゼで、この有り様だよ。ディータにも迷惑かけちゃってるし」
「まぁ、坊っちゃんは初めての子育てじゃ難易度高い感じだったもんな。飯に興味を持ってくれねぇのが1番キツい」
「……ディータから叱られたんだ。行政の相談窓口とか保育園とか、頼れたり、相談できたりする所はいっぱいあるのに、何で1人だけで抱え込んじゃったんだって。せめて自分だけは頼ってくれたらよかったのにって」
「…………」
「『前から思ってたけど、お前は1人でなんもかんもしなきゃいけないって思い込み過ぎだ』って、言われたんだ。……でもさ、頼るって、僕にはよく分からなくて。何をどこまで頼ったらよかったのか、未だに全然分からないんだ。ディータに甘えて、まだディータの家に住まわせてもらってるけど、早く定職を見つけて出ていかないと……ディータには結婚間近の恋人いるし。……頼る相手にもちゃんと自分の生活とかあるのに、世の中の人は、そんなに気軽に人を頼ったりするのかな……」
「人各々じゃね?俺は借金に関しては人を頼る気ねぇよ。てめぇで稼いで、てめぇで返す。手段は選ばねぇ。でも、借金以外で、人に頼るべきところは頼る。不審者見かけた時は軍人やってる先輩を頼ったし、プレゼント選びが難航したからアンタを頼ってる。自分1人じゃどうしようもねぇなら、頼れる相手を頼るのがいいんじゃね?」
ハルファがきょとんとした顔で、アイディーの顔をじっと見た。
「……僕、君に頼られてたの?」
「おう。だってアンタしか頼れる相手がいなかったし」
「…………そう」
ハルファが少しだけ頬を赤らめて、俯いて、口をむにむに動かした。どうやら照れているようだ。
アイディーは少し冷めた甘いカフェオレを口に含んだ。
喫茶店を出てから、2人で聖地神殿へと行った。
道すがらアイディーがミケーネの話をすると、ハルファはとても嬉しそうに聞いていた。ついでにロバートのことも話したら、ハルファは優しい顔で微笑んだ。
ハルファはロバートのことが多分まだ好きなのだろう。ロバートがミケーネのことを大事にしているのが分かる話を話してやると、本当に嬉しそうだった。
聖地神殿でハルファと2人でお守りのネックレスを選んで買った。神殿内の祈りの場で、アイディーはネックレスを両手で握って、静かに祈った。
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