丸井まー(旧:まー)

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さぁぁっと外から聞こえてくる音に耳をすませ、リザは心地よい微睡みに浸った。すっかり雨の季節になった。雨の季節が終われば、夏がくる。夏はリザの季節だ。リザが生まれた季節であり、名前の由来でもある。夏生まれだから、古い言葉で夏を意味する『リザ』と名付けた父親のセンスを正直どうかと思うが、夏は好きだから、リザは自分の名前が好きだ。

一番好きな季節は夏だが、その前の雨の季節も大好きだ。連日降り続く雨は、静寂を齎したり、激しい音を響かせたり、ぴちょんぴちょんと可愛い音を奏でたり、静かだったり、賑やかだったりと、雨の音を聞いているだけで楽しい。
雨が降り過ぎると、勿論弊害はある。村の近くを流れる川が増水し、氾濫でもしようものなら、村は甚大な被害を受ける。リザが生まれる前の年に川が氾濫し、それは大変だったそうだ。死人が出て、リザの祖父も亡くなった。暑く乾く夏に向けて大地が水を蓄える雨の季節はとても大事だが、同時に怖い。怖いものだが、リザは雨の季節が好きである。
 
今日も朝から雨が降っているので、畑仕事はできない。リザは畑仕事ができない時に行う籐の籠作りをほっぽり出し、狭い自室でのんびりと寝転がり、雨が奏でる音を楽しんでいた。
 
リザは、この雨の季節が終われば19歳になる。そろそろ嫁を貰えと両親が煩いが、リザにはその気がない。裕福でもない農家の、跡継ぎでもない次男坊に、誰が好き好んで嫁いでくれるというのだ。
リザは黒髪黒目で、浅黒い肌をしたごくごく普通の容姿である。秀でたところなんて特にない。村の中でも地味で存在感が薄い方だ。嫁を貰わなくても、生きていける。そりゃあ村や家のことを考えれば、リザの子供もいた方がいいのだろうが、子供がいなくても、リザが働ける間はリザが頑張ればいい。田舎の小さな村では、子供でも貴重な労働力だ。1人でも多い方がいいのは分かっている。だからといって、無理に子供が欲しいとは思わない。流れに身を任せていれば、そのうち落ち着くところに落ち着いていく。リザは楽観的にそう考えているので、村の同じ年頃の若者が結婚を焦り始めても、1人のほほんとしていた。

リザはむくりと起き上がり、木でできた窓を開けた。窓枠に腕を、腕の上に顎を乗せ、ぼんやりと、静かな音を立てながら天から地面へと降り注ぐ雨を眺める。
先程までよりも大きく感じる雨音と、湿った雨の匂い、濡れた土の匂いがして、とても心が落ち着く。雨の季節は、夏にいっぱい働く為に力を溜める時期だと思ってる。春にいっぱい働いて疲れた身体を、雨が降る音に癒やされながら静かに休め、また夏になったら精一杯働く。リザの村は、こうして日々を過ごしていく。本当に静かで穏やかな村だ。
 
湿り気を帯びたゆるい風に頬を撫でられながら、雨が降り続く窓の外を眺めていると、村の入り口の方から誰かが歩いてきた。細く加工した木を組んで油紙を貼って作る傘を差し、何故だか、男が真っ直ぐに窓から顔を覗かせているリザの元へと歩いてくる。どんどん近づいてくる男は、全く見覚えがない。大きな背嚢を背負っているから、旅人なのだろうか。大きな傘を持った男が、リザの前に立った。
 
リザは部屋の中から男を見た。男は少し皺がある口元に、ゆるい笑みを浮かべていた。30歳は超えていると思う。赤茶色の髪をしているので、確実にこの近辺の者ではない。この近辺の村の人間は、皆黒髪黒目だ。やはり、旅人のようだ。穏やかな優しい顔つきをした男だが、頬に細く長い傷痕がある。よくよく男の身なりを見れば、腰に剣が下げていた。旅の商人ではなく、傭兵か何かのようだ。男が柔らかい声で、リザに話しかけてきた。


「やぁ。坊や。この辺りで一晩宿を貸してくれる所はないかい」

「宿屋なんてないよ」

「そうかい。では、馬小屋か牛小屋の片隅でいいから、一晩置いてくれそうな所を知らないかな」

「さぁ。皆、余所者はあまり好きじゃない。……旅の傭兵さん?」

「引退した傭兵さん。怪我をしてね。傭兵として働けなくなったから、終の棲家になりそうな場所を探しているんだ」

「ふ――ん。……僕の家に泊まる? 此処には今は僕1人しか住んでいない。すごく小さな家だから、一緒の部屋に寝てもらうことになるけど」

「一晩、雨をやり過ごせるだけでありがたいよ」

「旅の話を聞かせてよ。宿代はそれでいいよ」

「ありがとう。俺は口が上手い方じゃないから、ちゃんと話せるか分からないけど」

「いいよ。村から離れた場所の話を聞いてみたいだけ」

「そうかい。それでは一晩ご厄介になるよ」

「うん。玄関から入ってきて。玄関はあっち」

「あぁ」


男が玄関の方へと向かって歩き出したので、リザも木の窓を閉めてから、玄関へと移動した。
 
リザの家は、元々は父方の叔父夫婦が住んでいた家だ。叔父夫婦は一昨年に流行り病で揃って亡くなった。叔父夫婦には、他所の村に嫁いだ娘が1人しかいなかった。空き家になると、すぐに家が荒れるし、野生動物の棲家になったりして危ないので、継ぐ家がないリザが1人で住むことになった。リザの実家とは歩いて小半時程の距離で、リザは雨の季節以外は、毎日実家に通い、朝から晩まで畑仕事に精を出している。
 
玄関で出迎えた男は、大きな傘を差していたとはいえ、それなりに濡れていた。リザは男に服を脱ぐように言ってから、自室に戻って乾いた布を取り、玄関で下着さえも脱いだ男に手渡した。男が傭兵だというのは本当らしく、男の身体にはいくつもの大きな傷痕があった。右腕にも大きな傷痕があり、右腕の動かし方がぎこちない気がする。もしかしたら、右腕を怪我したから、傭兵をやめたのかもしれない。
 
リザは、身体を拭く男をじっと観察した。穏やかで優し気な顔立ちに似合わず、筋肉質で逞しい身体をしている。顔だけ見れば、まるで学者先生か医者のようだ。とてもじゃないが、戦場で剣を握って敵を殺す傭兵には見えない。
 
リザは、男の濡れた服を勝手に拾い上げ、囲炉裏のある部屋に入った。囲炉裏の側には、リザの洗濯物が干してある。雨の季節は洗濯物が乾かない。それに、冬でもないのに、ぐっと冷え込む日がある。故に、この時期は、煮炊き以外でも数日置きに囲炉裏で火を起こす。熾火だった囲炉裏の中に、薪を追加して、少しだけ火を大きくする。
リザは男の服を干しながら、男に声をかけた。


「火にあたりなよ。冷えてるでしょ」

「ありがたい」

「いいよ。名前は?僕はリザ」

「夏の子かい?」

「そう。夏生まれ」

「俺はハルマンだよ」

「『戦士』だから傭兵になったの?」

「さぁね。気づいたら傭兵になっていた」


ハルマンは古い言葉で『戦士』という意味がある。『戦士』なんて勇ましい名前が似合わない顔をしているのに。リザはちょっとだけ可笑しくて、微かに口角を上げた。
 
囲炉裏の側に置いてあった薄い座布団に、全裸のままハルマンが座り、少しだけ大きくなった火に手を翳して、ほぅと小さく息を吐いた。


「水と白湯、どっちがいい?」

「温かいものがありがたい」

「いいよ。この家に酒はないよ。僕が飲まないから」

「そう。俺も酒は飲まなくてね。よく傭兵仲間から馬鹿にされていた」

「なんで?」

「『男の癖に酒も飲めんとは。餓鬼は母ちゃんの乳でも吸ってろ』って、よく言われてたね」

「ふ―ん。そんなもんなんだ」

「そんなものだよ。君が何故1人で暮らしているのか、聞いてもいいかい?」

「深い理由はないよ。叔父さん夫婦が死んで、誰も此処に住まなくなった。空き家を放置しておくのは色々危ない。家が傷まないように住んでくれって、親父に頼まれたんだ」

「なるほど」

「僕は次男だしね。実家にいても継ぐものが何もなかったし、親父達的にはちょうどよかったんじゃない?」

「そんなものか」

「そんなものだよ。白湯を作るついでに、少し早いけど晩飯にしよう。芋たっぷりの汁物でいいだろ。他に選択肢なんてないけど」

「温かいものを食べられるだけでありがたいよ。遠慮なくご馳走になる。あぁ。よかったら、俺が持っている干し肉を使わないかい。こうも雨が続くと、いくらしっかり乾燥させてあっても、干し肉が湿気る。黴だらけになる前に食べた方がマシだからね」

「じゃあ、貰う。今夜は芋と干し肉の汁物で」

「干した杏もあるよ。此処より北の大きな街で買ったんだが、こっちも早く食べないと」

「いきなり豪華な晩飯になった」

「ははっ」


リザはすぐ隣の狭い台所へ行き、水を張った鍋を囲炉裏へと運んだ。天井から下がる自在鉤に鍋をかけ、薪を増やして火を更に大きくする。台所で、保存しておいた芋の皮を剥いて、適当な大きさに切る。小麦粉に水と塩を加えて練り、団子にする。それらを持って囲炉裏の所へ行き、ぷつぷつと沸き出した鍋にまとめて放り込む。ハルマンが無造作に、ぽいぽいと干し肉の塊を入れていく。これは本当に豪華な夕食になりそうだ。この辺りは、川魚は食べるが、肉はあまり食べない。肉は高級品だ。干し肉でも、肉は肉である。塩で味付けをしながら、リザはワクワクと鍋が煮上がるのを待った。
 
夕食を2人で残さず食べ、手早く片付けた後、囲炉裏の側でお湯に浸して絞った布を使い、身体を拭いた。リザは全裸のまま、ハルマンに声をかけた。


「寝よう。どうせ明日も雨だ。いくらでも朝寝坊ができる」

「最高だな。まさか、そのまま寝るのか?」

「うん」

「俺のやんちゃ坊主がやんちゃしちゃう可能性があるんだが」

「擦り合いっこくらいなら別に。ちょっと前まで、友達と普通にしてた」

「あぁ。まぁ、俺も若い頃にやっていたな。村の女には気軽に手が出せないし」

「そうそう。自分でやるより気持ちいいし」

「それは確かに。……ふむ。どうせだ。もっと気持ちがいいことをしないかい?」

「気持ちがいいこと?」

「君は寝転がっているだけでいいよ」


ハルマンが穏やかな顔で笑った。
2人で狭いリザの部屋に入ると、リザは薄い敷布団の上に仰向けに寝転がった。
 
少し雨が強くなってきた。さぁぁっと響いていた音が、暗くなった室内に、ざぁぁっと大きく響いてくる。ハルマンが小さな携帯用のランプを灯し、枕元の近くに置いた。ぼわぁっと少しだけ室内が明るくなる。自分の大きな背嚢を開け、ごそごそと中を探っているハルマンを、リザは寝転がったまま眺めた。1人で暮らすようになり、2年が経つ。ふと、今更ながらに、自分以外の人間が自分の空間にいるということに気づいた。自分の家で、誰かの気配を感じるのは、随分と久しぶりだ。外から響く雨音とハルマンが奏でる物音に耳をすませる。
 
目当てのものを見つけたのか、ハルマンが背嚢を置いていた部屋の隅から、リザがいる布団の所にやって来た。お互いに全裸だ。擦り合いっこよりも気持ちがいいこととは何だろう。
 
ハルマンがリザの身体を跨いで小さく笑い、覆い被さるように、ハルマンを見上げるリザの顔の横に両手をついた。ハルマンの顔が近い。よくよく見れば、左の口元に小さな黒子があった。ぼんやり暗くても、これだけ近ければ、目尻や口元の微かな皺が確認できる。リザはハルマンに問いかけた。


「ハルマンは何歳?」

「さて。確か36か、そこらだね」

「ふ―ん。おじさんだ」

「おじさんだよ。坊やは?」

「もうすぐで19」

「おや。本当に坊やだ。女とまぐわったことは?」

「ないよ」

「ふふっ。そうかい。たまには初物もいいものだね」

「まぐわるの?男同士で?」

「君は寝転がっているだけでいいよ。気持ちよくしてあげよう」

「ふーん」

「嫌ではないのかい?」

「なんかそんなに。いまいちピンとこない」

「そうかい。舌を出してごらん」

「ん」


リザは言われた通りに口を大きく開け、舌を伸ばした。ハルマンが笑みを深くして、もっと顔を近づけた。ハルマンが自分も舌を伸ばして、ぬるりとリザの舌を舐めた。ぬるぬると舌を舐められると、微かに腰の辺りがぞわぞわとする。触れた唇を吸われ、舌を舐められ、それどころかハルマンの熱い舌が口の中に潜り込み、口内を這い回る。特に上顎をねっとり舐められると、背筋がぞわぞわして落ち着かない。リザが、間近でじっと見下ろしているハルマンの茶色の瞳を見つめていると、ハルマンの瞳が楽しそうな色を浮かべた。
 
ハルマンの唇が離れる頃には、リザはすっかり息が上がっていた。ハルマンの唇や舌が、リザの身体を這い始める。首筋の太い血管の上をハルマンの舌が這い、時折肌を吸いながら、ハルマンがどんどん下へと下がっていく。服から露出している所はよく日に焼けているが、服の下はそれなりに肌が白い。リザの母は、この辺りじゃ少し珍しいくらい色白だから、きっと母に似たのだろう。肌の色が違う境目をハルマンの舌がなぞり、白い胸元に何度も吸いついて、リザの淡い桃色の乳首に舌を這わせた。ハルマンがリザの乳首の先端を尖らせた舌先でチロチロと擽り、舌で転がすように乳首全体を舐め回し、ちゅくちゅくと緩急をつけて吸ってくる。じわぁっとした微かな快感が身体の中に響いていく。はぁっ、と熱い息を漏らしたリザを目だけで見上げ、ハルマンが楽しそうに目を細めた。反対側の乳首も同じ様にされ、リザのちんこは固く勃ち上がった。乳首を唇と舌で弄られながら、同時にハルマンの唾液で濡れた乳首をぴこぴこと指で優しく弾かれる。まぐわいの仕方くらい、ある程度は知っている。10歳の頃に、友達と一緒に村の若夫婦のまぐわいをこっそり覗きに行ったことがある。若夫婦はよく、昼間に畑から近くの林にこっそり抜け出しては、林の中の水辺の近くでまぐわっていた。リザは友達に誘われて、何度も若夫婦のまぐわいを覗きに行った。若い嫁が、こうして旦那に乳首を弄られていた。あんあん喘いでいた若い嫁の様に、もしやリザが抱かれるのだろうか。嫌とまでは思わないが、不思議には思う。男同士では子供ができないのに、何故まぐわうのだろうか。じんわりとした快感で白く濁ってきた頭の中でそんなことを考えながら、リザはハルマンの少しだけ荒くて熱い息遣いと、雨音に紛れる湿った音に耳をそばだてた。
 
ハルマンの唇と舌が更にどんどん下がっていき、ついにリザのちんこにまで到達した。勃起しているちんこを見て、ハルマンがふふっと笑った。


「可愛いね」

「嬉しくない」

「そうかい。太くていいね」

「そうかな」

「うん。それに、すごく固い」


ハルマンが嬉しそうに笑い、ちんこの先っぽの中程まである皮を、指でゆっくりと優しく下げ、リザのちんこの敏感な部分を全て剥き出しにした。普段は皮に包まれている敏感なそこに、熱くぬるついたハルマンの舌が触れる。直接的な強い刺激に、リザは思わず意味のない声を上げた。先っぽをちゅくっと優しく吸われ、竿もペロペロと舐め回される。堪らなく気持ちがいい。
 
ハルマンがリザのちんこから口を離し、伏せていた身体を起こして、小さな陶器の容器を手に取った。ハルマンが陶器の容器の蓋を開け、白い軟膏のようなものを指で掬い取っている。リザは不思議に思って、ハルマンに声をかけた。


「それ、何?」

「ん?傷薬の軟膏。男は濡れないからね」

「ふーん」

「ふふっ。若いから一度くらい出しても大丈夫だろうけど、できたらいっぱい楽しみたいからね。少しの間、じっと見ておいで」


ハルマンが楽しそうに口元に皺を寄せて笑い、リザに跨ったまま身体の方向を変え、尻を向けた。デカい尻だ。兄の嫁の尻よりもデカいのではないだろうか。リザがハルマンの太い太腿と尻の境をなんとなく見ていると、むっちりとした尻の谷間にハルマンが指を這わせた。軟膏を塗り込めるような動きを見せたかと思えば、ハルマンが上体を倒し、むっちりとした肉厚の尻肉を両手で掴んで、大きく広げた。縦に割れてぷっくりとしているハルマンの尻の穴が丸見えになる。ハルマンの尻の穴は、リザのものとは違っていた。自分の尻の穴を見たことなどないが、リザの尻の穴は縦に割れてはいない。人によって尻の穴の形も違うのだろうか。リザは不思議に思いながら、自分の尻の穴に指を挿れ始めたハルマンをじっと見た。


「ハルマン」

「なんだい?」

「まさか尻の穴に挿れるのか?」

「ははっ。そのまさか。まんこよりも締まりがよくてね。気持ちいいよ」

「そうなんだ」

「……あぁ……よく見てておくれ」

「うん」


リザは言われた通り、じっとハルマンの尻を見た。広げた太い足の間から、ずっしりとした大きな金玉が見えている。ハルマンの指が、尻の穴に出入りして、時折、ハルマンの腰がくねり、尻をふりふりと振る。それを見ていると、よく分からない興奮がじわじわと湧き上がってくる。
 
ハルマンが指を引き抜き、今度は2本の指を自分の尻の穴に挿れた。2本の次は、3本。3本の指をぬこぬこと尻の穴に抜き差ししていたハルマンが、指を引き抜き、再び身体の向きを変え、リザの方へ向いた。

ハルマンのちんこも勃ち上がっていた。ハルマンのちんこは、リザのものよりもかなり大きい。リザは、友達の間では一番ちんこが小さかった。自分のちんこが小さい事をあまり気にしたことがないが、皮が完全に剥けて、赤い先っぽが剥き出しになっているハルマンの大きなちんこを見ていると、なんだか羨ましくなる。
 
ハルマンが軟膏でぬるつく手で、リザのちんこをゆるく擦り、軟膏を擦りつけた。ハルマンが腰を下ろすと、熱くひくついたものに、ちんこの先っぽが触れる。ハルマンが腰を下ろしていく度に、どんどん熱くぬるついたハルマンの体内にリザのちんこが飲み込まれていく。キツい締めつけの所を通り過ぎれば、ちんこが熱くてぬるついた柔らかいものに包まれる。酷く熱く、かなり気持ちがいい。人間の中はこんなに熱くて気持ちがいいのかと、リザは驚きながら、堪らず喘いだ。
 
リザのちんこを全て飲み込んだハルマンが、笑みを浮かべて満足そうな溜め息を吐き、リザの薄い腹を撫で回した。


「あぁ……いいね。ちょうどいい所に当たる。どうだい?」

「熱い」

「ははっ。出したい?」

「出したい」

「まだ我慢。我慢しただけ気持ちよくなれる」


ハルマンが悪戯っぽく笑って、腰を揺すり始めた。ちんこをキツく扱かれる。熱くて、気持ちがよくて、射精感が一気に込み上げるが、下腹部に力を入れて、ぐっと堪える。ハルマンに、もどかしい程ゆっくりとした動きで、ちんこを締めつけられながら扱かれる。腰を動かしたくて堪らない。リザの身体の両側に手をついたハルマンが、荒い息を吐きながら、じっとリザの顔を見つめている。寝転がっているだけでいいと言われたが、どうにももどかしい。我慢した方が気持ちいいと言われたが、既に気持ちよくて堪らない。リザは荒い息を吐きながら、緩慢に動くハルマンのむっちりとした尻を両手で掴み、ただ本能が赴くままに腰を動かし始めた。


「あぁっ!はっ、うぁ、あっ!ふふっ。こら」

「はっ、はっ、うっ、あぁっ」

「あっあっあっ、すげぇっ、当たってるっ!は、ははっ!いいっ!」

「も、だめっ」

「まだ、だめ。ふっ、ははっ!きもちいいかい?」

「きもちいいっ……」

「あっは!あ、あぁっ、もっと、そうっ、そこっ、そこを突いてくれっ!あぁっ!いいっ!」


リザが腰を突き上げる度に、キツくちんこが締めつけられる。ハルマンが笑いながら、低く喘ぐ。腰をくねらせ、背をしならせ、リザのちんこを咥え込んだ尻を上下に振り、大きなちんこを揺らしながら、ハルマンがリザの上で踊っている。
響いていた雨音が遠ざかり、互いの荒い息と零れ落ちる喘ぎ声だけが、室内に響く。酷くいやらしい。男の奏でるいやらしい音色が、リザの興奮と快感を高めていく。
 
リザは膝を立て、ハルマンの尻肉を強く掴み、無我夢中で腰を激しく動かした。ハルマンの奏でる音色がどんどん激しく高まっていき、それと連動するように、ちんこがキツく締めつけられていく。もう、駄目だ。リザは我慢なんてできずに、ハルマンの尻を自分の下腹部に押しつけるようにぐっと下ろし、自分も思いっきり強く腰を突き上げ、ハルマンの中に精液をぶちまけた。精液が勢いよく出ていく快感も、ハルマンの熱い体内にちんこが包まれている快感も、酷く気持ちよくて、心地いい。リザがうっとりと目を閉じて、開放された熱と快感の余韻に浸っていると、ハルマンが再び動き始めた。


「あぁっ!?」

「ははっ。まだだ。気持ちいいだろう?次はもっと高みにいこう」


ハルマンがうっすら皺がある目元を赤く染め、本当に楽しそうに笑った。リザは微かにしか聞こえなくなった雨音と、身体に直接響く淫靡な音に包まれながら、ハルマンの熱に溺れた。




------
ハルマンは雨の季節の間、ずっとリザの家に居続けた。毎日、日中はリザの手伝いをして、夜は数日おきにまぐわっている。寝物語に、ハルマンが今までに行った場所や見たもの食べたものの話をしてくれる。雨の音とハルマンの落ち着いた低い声がリザの耳にすっかり馴染み、ハルマンの奏でる音に、リザは気づけば魅了されていた。
 
雨が降る日が減っていき、晴れの日が多くなってきた。畑に行く日が増え、ハルマンもリザにくっついて、実家の畑に行き、一緒に畑仕事をしている。穏やかな見た目と話し方だからか、ハルマンは不思議な程早くリザの家族と打ち解け、気づいたら村にも馴染んでいた。
 
しとしとと朝から名残惜しく降り始めた雨を窓際で眺めながら、リザは、同じ室内で習ったばかりの籐の籠を作っているハルマンに問いかけた。


「ハルマン。終の棲家は見つかった?」

「見つかったね」

「そっか」

「うん。末永くよろしく頼むよ」

「……まぁいいか。ハルマン」

「なんだい?」

「僕が責任持って見送ってあげる」

「ははっ。それは安心だ」


リザが振り返り、ハルマンを見ると、ハルマンが本当に嬉しそうに微笑んでいた。これも一つの流れであり、落ち着くところに落ち着いたのだろう。リザとハルマンが、これから先も一緒に暮らしていくのも、きっと何かの縁だ。
リザはハルマンが奏でる籐を編む音と静かな雨音に耳をすませながら、小さく口角を上げた。




(おしまい)

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