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18:お買い物
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祥平とドーラの服を買いに行く日がきてしまった。まさかの公爵家へのご訪問である。今から気が重い。ドーラにも、一応伝えておいた方がいいだろう。ダンテがいるから大丈夫だとは思うが、色々不安である。
朝の家事をダンテに手伝ってもらってサクッと終わらせると、いつもの私服よりも明らかに上等な服を着たダンテと共に、家を出た。祥平は、いつもの庶民的な服を着ている。
祥平は、ドーラと手を繋いで、思わず、ダンテのコートをきゅっと掴んだ。
現在、街中の貴族御用達の高級服飾店の前にいる。店構えからして、普段服を買っている庶民的なお安い店とは、格が違う。場違い感が半端なさ過ぎて、今すぐ回れ右をして帰りたい。
「さ。ショーヘイ。ドーラちゃん。入ろうか」
「え、本当に入るんですか」
「無理無理無理無理ぃ! 私達、めちゃくちゃ浮いてるじゃない!!」
「あはは。大丈夫大丈夫」
「「大丈夫じゃない」」
「はいはい。入るよー」
祥平は、ダンテに手を握られて、完全に腰が引けている状態で、店内に入った。
きらびやかな店内は、まさに別世界。ちょー庶民的な格好をしている祥平とドーラは、完全に浮きまくっていた。2人でダンテの背中に隠れていると、上品な雰囲気の老爺が静かにやって来た。
「これは、ダンテ様。お久しゅうございます」
「こんにちは。今日は、後ろの2人の服を買いに来たんだ。あ、折角だから、私も一着買おうかな。ちょっと事情があって、一から作る時間が無いから、良さそうなのを、少し見繕ってくれないかな」
「はい。かしこまりました。どのようなものがよろしいでしょうか」
「2人とも。どんなのが好み?」
「地味で無難なやつがいいです……」
「あんまりふわふわひらひらじゃないやつがいい……絶対に裾を踏んづけて転ぶもの」
「おや。もしや、お2人は『神様からの贈り人』でいらっしゃいますか?」
「そう。ちょっと私の実家に顔を出すことになってね」
「なるほど。では、お2人の体格に合う、よさそうなものを見てまいりますので、どうぞ、奥の方でお茶でも如何でしょう?」
「いただくよ。2人とも、行くよー」
祥平は、ドーラと一緒にダンテの背中にくっついたまま、店の奥へと向かった。店の奥には個室があり、明らかに上等だと分かる品のいい家具しか無かった。
恐る恐る椅子に座ると、すぐに、ものすごく美人な若い女性が、お盆を持って現れた。普段飲んでいるものよりも、絶対に上等っぽいカカット茶を差し出される。お茶菓子に、花の形を象った干菓子のようなものまでついてきた。緊張して、飲み食いできる心境ではない。
若い女性が、緊張してガチガチになっているドーラに、優しく声をかけた。
「お嬢様は、お化粧はどうなさいますか? よろしければ、お似合いになりそうなものをご用意いたしますよ」
「え、あ、け、化粧はいいです。……自分じゃ多分上手くできないので……」
「当店に来ていただければ、お化粧をさせていただくこともできますよ」
「あ、あ、えっと、まだ、私には早いので……」
「かしこまりました。それでは、少しだけお待ちください。すぐに、お似合いになるドレスと靴をお持ちいたします」
「お、お願いしましゅ……」
祥平とドーラは、靴のサイズを聞かれたので、しどろもどろに答えた。若い女性が室内から立ち去ると、祥平とドーラは、大きな疲れた溜め息を吐いた。
「別世界過ぎて辛いわ」
「同じく」
「まぁまぁ。そう固くならずに。さっきのお爺さんは、長年、貴族の服を見立てたり、作ったりしてる人だから、あの人に任せておけば、今の流行をちゃんと押さえた2人に似合う服を持ってきてくれるよ」
「ダンテさん。俺が無事に生きて此処を出れたら、なんか美味いもの食わせてください」
「私もー」
「あはは。いいよー。お、来た。流石に仕事が早いね」
上品な老爺が、何人かの店員らしき人達と一緒に、服を持って部屋に入ってきた。
老爺が持ってきたのは、光沢のある濃い緑色のアオザイみたいな形をした服だった。繊細な刺繍が施されており、見るからに高そうである。この国の貴族の一般的な服装らしい。アオザイっぽい服の下には、白い丸襟のシャツを着て、下はゆったりめの白いズボンを穿くようだ。腰のあたりには、美しい刺繍が施された太い飾り紐みたいなベルトをするらしい。
ドーラには、淡い桃色の、やはりアオザイみたいな形の服を持ってきていた。下はふんわりとした白いスカートを穿くみたいだ。こちらも、すっごく繊細な刺繍が施されていて、とても華やかである。女性は、ベルトをしないらしい。
「一番似合いそうなものを持ってきてまいりました。是非とも、ご試着ください」
「あ、はい」
「あ、あのー、着方を教えてください……」
「勿論。お手伝いさせていただきます。お嬢様は、隣室にてご試着ください。女性の店員がお手伝いさせていただきます。髪飾りもご用意いたしましたので、是非ともお試しください」
「あ、ありがとう、ございます……」
ドーラが引き攣った顔で、女性の店員と共に、続き部屋らしき部屋へと向かった。
ガチガチに緊張していた祥平は、おっとり笑うダンテに、問答無用で服を脱がされた。恐る恐る、差し出された服を着てみると、ビックリする程、肌触りがよくて、意外な程動きやすかった。
ダンテも、老爺から差し出された服に着替えていた。ダンテは、光沢のある黒いアオザイっぽいものだった。複雑で繊細な刺繍が施されていて、ダンテによく似合っている。ダンテが、老爺から整髪剤を借りて、普段は下ろしている短めの前髪を上げると、男前度が爆上がりした。
ダンテが、にこにこ笑いながら、祥平の髪も整髪剤でオールバックにした。祥平の上から下まで見て、ダンテが楽しそうに笑った。
「うん。似合ってるよ。ショーヘイ」
「本当に大丈夫ですか!? 服に着られてませんか!? 俺!」
「大丈夫大丈夫。本当に似合ってるから」
のほほんと笑うダンテを信じるしかない。他にも、何着か用意されていたが、ダンテが、今着ている色が一番似合うと言うので、折角持ってきてもらったが、試着はしなかった。
隣室のドアが開き、ドーラが入ってきた。光沢のある淡い桃色の布地に白い糸で刺繍が施されていている服は、とてもドーラに似合っていた。ちょっとオリエンタルな感じがして、とても可愛らしい。髪も、右の方で一つの三つ編みにして、可憐な花を象った髪飾りを着けている。素直に可愛い。
「ドーラちゃん。めちゃくちゃ可愛い」
「本当に? 本当に似合ってる? 大丈夫?」
「大丈夫! ドーラちゃんは自信を持って! ちょー可愛いから!」
「ショーヘイも似合ってるわ。ちょっと格好いい。髪も、いつもそうしてればいいのに」
「ありがとう。髪はダンテさんにやってもらったよ」
「ふぅん。この髪型ね、意外と簡単で、やり方を教えてもらったから、当日は多分大丈夫だと思う」
「あ、それはよかった。俺は当日もダンテさんにやってもらうわ。……あっ! ダンテさん!」
「ん? なんだい?」
「髭はこのままで大丈夫ですか!?」
「うーん。貴族の男性は、基本的に髭はキレイに剃るんだよねぇ。まぁ、剃った方が無難かなぁ」
「げっ。マジか……」
「ショーヘイは、髭が無い方がいいわよ?」
「いやぁ。だって、めちゃくちゃ若く見られるんだもん。うぅ……しょうがない。当日だけ剃るか……」
「髭が無いショーヘイも楽しみだね」
ダンテが楽しそうにニコニコと笑った。一着目にバッチリ似合う(らしい)服を持ってきてもらったので、着てきた服に着替えて、貴族用の服は、箱に入れてもらった。
増えた荷物を持って、店の外に出ると、祥平は、ドーラと同時に大きな溜め息を吐いた。
「俺、なんか、すごい、疲れた」
「私も」
「甘いものでも食べに行くかい?」
「「行くーー!!」」
「ははっ。じゃあ、オススメの喫茶店に行こうか」
おっとりと楽しそうに笑うダンテの案内で、落ち着いた雰囲気の喫茶店に入った。温かいティームがあったので、それを注文した。
リーンが入ったティームを飲むと、漸く、緊張して力が入っていた肩から、ほっと力が抜けた。
本番前に、もう既にぐったりである。ダンテの祖父が、優しい人であることを祈るしかない。
朝の家事をダンテに手伝ってもらってサクッと終わらせると、いつもの私服よりも明らかに上等な服を着たダンテと共に、家を出た。祥平は、いつもの庶民的な服を着ている。
祥平は、ドーラと手を繋いで、思わず、ダンテのコートをきゅっと掴んだ。
現在、街中の貴族御用達の高級服飾店の前にいる。店構えからして、普段服を買っている庶民的なお安い店とは、格が違う。場違い感が半端なさ過ぎて、今すぐ回れ右をして帰りたい。
「さ。ショーヘイ。ドーラちゃん。入ろうか」
「え、本当に入るんですか」
「無理無理無理無理ぃ! 私達、めちゃくちゃ浮いてるじゃない!!」
「あはは。大丈夫大丈夫」
「「大丈夫じゃない」」
「はいはい。入るよー」
祥平は、ダンテに手を握られて、完全に腰が引けている状態で、店内に入った。
きらびやかな店内は、まさに別世界。ちょー庶民的な格好をしている祥平とドーラは、完全に浮きまくっていた。2人でダンテの背中に隠れていると、上品な雰囲気の老爺が静かにやって来た。
「これは、ダンテ様。お久しゅうございます」
「こんにちは。今日は、後ろの2人の服を買いに来たんだ。あ、折角だから、私も一着買おうかな。ちょっと事情があって、一から作る時間が無いから、良さそうなのを、少し見繕ってくれないかな」
「はい。かしこまりました。どのようなものがよろしいでしょうか」
「2人とも。どんなのが好み?」
「地味で無難なやつがいいです……」
「あんまりふわふわひらひらじゃないやつがいい……絶対に裾を踏んづけて転ぶもの」
「おや。もしや、お2人は『神様からの贈り人』でいらっしゃいますか?」
「そう。ちょっと私の実家に顔を出すことになってね」
「なるほど。では、お2人の体格に合う、よさそうなものを見てまいりますので、どうぞ、奥の方でお茶でも如何でしょう?」
「いただくよ。2人とも、行くよー」
祥平は、ドーラと一緒にダンテの背中にくっついたまま、店の奥へと向かった。店の奥には個室があり、明らかに上等だと分かる品のいい家具しか無かった。
恐る恐る椅子に座ると、すぐに、ものすごく美人な若い女性が、お盆を持って現れた。普段飲んでいるものよりも、絶対に上等っぽいカカット茶を差し出される。お茶菓子に、花の形を象った干菓子のようなものまでついてきた。緊張して、飲み食いできる心境ではない。
若い女性が、緊張してガチガチになっているドーラに、優しく声をかけた。
「お嬢様は、お化粧はどうなさいますか? よろしければ、お似合いになりそうなものをご用意いたしますよ」
「え、あ、け、化粧はいいです。……自分じゃ多分上手くできないので……」
「当店に来ていただければ、お化粧をさせていただくこともできますよ」
「あ、あ、えっと、まだ、私には早いので……」
「かしこまりました。それでは、少しだけお待ちください。すぐに、お似合いになるドレスと靴をお持ちいたします」
「お、お願いしましゅ……」
祥平とドーラは、靴のサイズを聞かれたので、しどろもどろに答えた。若い女性が室内から立ち去ると、祥平とドーラは、大きな疲れた溜め息を吐いた。
「別世界過ぎて辛いわ」
「同じく」
「まぁまぁ。そう固くならずに。さっきのお爺さんは、長年、貴族の服を見立てたり、作ったりしてる人だから、あの人に任せておけば、今の流行をちゃんと押さえた2人に似合う服を持ってきてくれるよ」
「ダンテさん。俺が無事に生きて此処を出れたら、なんか美味いもの食わせてください」
「私もー」
「あはは。いいよー。お、来た。流石に仕事が早いね」
上品な老爺が、何人かの店員らしき人達と一緒に、服を持って部屋に入ってきた。
老爺が持ってきたのは、光沢のある濃い緑色のアオザイみたいな形をした服だった。繊細な刺繍が施されており、見るからに高そうである。この国の貴族の一般的な服装らしい。アオザイっぽい服の下には、白い丸襟のシャツを着て、下はゆったりめの白いズボンを穿くようだ。腰のあたりには、美しい刺繍が施された太い飾り紐みたいなベルトをするらしい。
ドーラには、淡い桃色の、やはりアオザイみたいな形の服を持ってきていた。下はふんわりとした白いスカートを穿くみたいだ。こちらも、すっごく繊細な刺繍が施されていて、とても華やかである。女性は、ベルトをしないらしい。
「一番似合いそうなものを持ってきてまいりました。是非とも、ご試着ください」
「あ、はい」
「あ、あのー、着方を教えてください……」
「勿論。お手伝いさせていただきます。お嬢様は、隣室にてご試着ください。女性の店員がお手伝いさせていただきます。髪飾りもご用意いたしましたので、是非ともお試しください」
「あ、ありがとう、ございます……」
ドーラが引き攣った顔で、女性の店員と共に、続き部屋らしき部屋へと向かった。
ガチガチに緊張していた祥平は、おっとり笑うダンテに、問答無用で服を脱がされた。恐る恐る、差し出された服を着てみると、ビックリする程、肌触りがよくて、意外な程動きやすかった。
ダンテも、老爺から差し出された服に着替えていた。ダンテは、光沢のある黒いアオザイっぽいものだった。複雑で繊細な刺繍が施されていて、ダンテによく似合っている。ダンテが、老爺から整髪剤を借りて、普段は下ろしている短めの前髪を上げると、男前度が爆上がりした。
ダンテが、にこにこ笑いながら、祥平の髪も整髪剤でオールバックにした。祥平の上から下まで見て、ダンテが楽しそうに笑った。
「うん。似合ってるよ。ショーヘイ」
「本当に大丈夫ですか!? 服に着られてませんか!? 俺!」
「大丈夫大丈夫。本当に似合ってるから」
のほほんと笑うダンテを信じるしかない。他にも、何着か用意されていたが、ダンテが、今着ている色が一番似合うと言うので、折角持ってきてもらったが、試着はしなかった。
隣室のドアが開き、ドーラが入ってきた。光沢のある淡い桃色の布地に白い糸で刺繍が施されていている服は、とてもドーラに似合っていた。ちょっとオリエンタルな感じがして、とても可愛らしい。髪も、右の方で一つの三つ編みにして、可憐な花を象った髪飾りを着けている。素直に可愛い。
「ドーラちゃん。めちゃくちゃ可愛い」
「本当に? 本当に似合ってる? 大丈夫?」
「大丈夫! ドーラちゃんは自信を持って! ちょー可愛いから!」
「ショーヘイも似合ってるわ。ちょっと格好いい。髪も、いつもそうしてればいいのに」
「ありがとう。髪はダンテさんにやってもらったよ」
「ふぅん。この髪型ね、意外と簡単で、やり方を教えてもらったから、当日は多分大丈夫だと思う」
「あ、それはよかった。俺は当日もダンテさんにやってもらうわ。……あっ! ダンテさん!」
「ん? なんだい?」
「髭はこのままで大丈夫ですか!?」
「うーん。貴族の男性は、基本的に髭はキレイに剃るんだよねぇ。まぁ、剃った方が無難かなぁ」
「げっ。マジか……」
「ショーヘイは、髭が無い方がいいわよ?」
「いやぁ。だって、めちゃくちゃ若く見られるんだもん。うぅ……しょうがない。当日だけ剃るか……」
「髭が無いショーヘイも楽しみだね」
ダンテが楽しそうにニコニコと笑った。一着目にバッチリ似合う(らしい)服を持ってきてもらったので、着てきた服に着替えて、貴族用の服は、箱に入れてもらった。
増えた荷物を持って、店の外に出ると、祥平は、ドーラと同時に大きな溜め息を吐いた。
「俺、なんか、すごい、疲れた」
「私も」
「甘いものでも食べに行くかい?」
「「行くーー!!」」
「ははっ。じゃあ、オススメの喫茶店に行こうか」
おっとりと楽しそうに笑うダンテの案内で、落ち着いた雰囲気の喫茶店に入った。温かいティームがあったので、それを注文した。
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