33 / 71
33:まさかの押しかけ弟子
しおりを挟む
祥平がいつものように、ミミーナと分担して掃除をしていると、玄関の呼び鈴が鳴った。
手紙でも来たのかと思って、パタパタと玄関に向かい、ドアを開けると、ダンテの祖父・パラスがいた。驚いて、ぽかんと間抜けに口を開けている祥平に向かって、パラスが軽く手を上げた。
「やぁ。孫の恋人。確か、ショーヘイだったか。貴殿に弟子入りしに来た」
「……はい?」
訳がわからないが、祥平は、とりあえずパラスを居間に通し、台所の掃除をしていたミミーナに急いで話しかけた。
「ミミーナさん。ヤバいです。ダンテさんのお祖父ちゃん来ちゃいました」
「はいっ!? まぁ! 大変! お、お茶をお出しすればいいのかしら!? ラーリオ茶しか無いのだけど……」
「と、とりあえずラーリオ茶で! お茶菓子なんかあったかな……俺のおやつのペッタはマズいですよね……昨日作ったやつ」
「他に無いから、それを出すしかないわ……旦那様がいらっしゃったらよかったのだけど……」
「ミミーナさん。一緒に来てください」
「えぇ!? まぁまぁ。どうしましょう。多分、貴方に会いに来たのではないの?」
「いや、なんか弟子入りするとか意味分かんないこと言ってました」
「……うん。女は度胸よ。さっ! ショーヘイ! お待たせする訳にもいかないから、大急ぎでお茶を淹れるわよ!」
「はい! ペッタを持ってきます!」
ミミーナがお湯を沸かし始めたので、祥平は自室に置いてあるペッタを取りに走った。
緊張している様子のミミーナと一緒に、居間へお茶を運べば、パラスは優雅に足を組んで座っていた。パラスが、差し出したお茶のカップを手に取り、ふっと笑った。
「ラーリオ茶か。気に入ったのか」
「あ、はい」
「まぁ、座りなさい。ご婦人も」
「は、はい」
祥平は、おずおずと、ミミーナと並んで椅子に座った。
「実は、ニーとの結婚が決まってな」
「おぉ! おめでとうございます」
「ありがとう。結婚後は、神殿のニーの部屋で暮らすことになった。神官長の許しも得ている」
「わぁ。ニー先生が喜びますねぇ」
「うむ。で、だ。ニーはまだまだ治癒魔法士として多くの者達に必要とされている。私と一緒に気ままな隠居生活は難しい。私としても、働いているニーは格好いいし、誇りに思うので、仕事は続けて欲しい。そこでだ。結婚するまでの一ヶ月で、家事を完璧に習得しようと思ってな。自分のことは、必要最低限はできるが、市井の家事には疎い。そこで、孫の恋人兼家政夫に家事を習えばよいと思い立ったのだ」
「なるほど?」
「ということで、今日からよろしく。師匠。結婚までは、此処に住んで、家事の修行をしつつ、ニーに会いに行く。この家からの方が、神殿に近いしの」
「はぁ……事情は分かりました。とはいえ、俺も、主に料理の修行中の身なので、大ベテランのミミーナさんから習うのが、一番よろしいかと」
「ふむ。では、ご婦人。ショーヘイと共にご指導頼む」
「は、はい。ミミーナと申します。よろしくお願いいたします」
「堅苦しいのは好きではない。市井に慣れる為にも、2人とも、私のことは『お祖父ちゃん』と呼ぶように。市井の言葉で気軽に話してくれ。市井の話し方を覚えたい」
「うーー。わっかりました! こうなったら、とことんやります! ニー先生にはお世話になってるし、ダンテさんのお祖父ちゃんだし、全面協力します!」
「え、えぇ。それでは、まずは服を買いに行った方がいいわ。今、お召しになっているものでは、掃除や炊事はできないもの」
「お。ありがたい。そうか。では、服を買いに行こう。昼時が近いな。庶民向けの店で食べてみたい」
「りょーかいでーす。じゃあ、先に買い物行っちゃいますか? ミミーナさん。掃除の続きは、帰ってから早速一緒にやるってことで」
「えぇ。そうしましょうか。エプロンも買わなきゃね」
「ふふっ。一ヶ月、よろしく頼むぞ。先生方」
パラスが機嫌よく笑った。
3人で早速庶民向けのやや高めの服を扱う店に行き、パラスの服を買った。パラスは、ものすごく格好いいお爺ちゃんで、ついでにお洒落さんなのか、庶民の服もお洒落に着こなしていた。エプロンも何枚か買って、庶民の服に着替えたパラスと共に、ミミーナとたまに行く安くて美味しい飲食店に向かった。
腹が膨れたら、家に帰って掃除の続きである。パラスは、魔導掃除機を使うのは初めてのようなので、祥平が使い方を教えた。掃除を終えたら、庭の手入れをして、布団と洗濯物を取り込んでから、夕食の支度である。
まずは、簡単なものから練習していくということで、バーナンの卵つけ焼きを作ることになった。それと、野菜たっぷりのスープを作って、ナンみたいな薄いパンを焼く。
エプロンを着けたパラスは、なんだか楽しそうに料理をしていた。意外と手際がいい。祥平は、不思議に思って、パラスに聞いてみた。
「お祖父ちゃん。料理をしたことがあるんですか?」
「あぁ。竜騎士だった頃は、任務で野営をする時は、いつもしていた。意外と忘れていないものだな。魔獣を狩って捌くこともできるぞ」
「あー。なるほど」
「まぁ。それでは、もうちょっと難易度が高いものからでも大丈夫ね。明日は揚げ物をしましょうか」
「揚げ物は流石にしたことがないな。ニーは、あっさりしたものが好みなのだが、そういった料理も覚えたい」
「あ、ミミーナさん。揚げた魚の甘酢漬けはどうです? あれ、ダンテさんも好きだし。今の時期なら、何が美味いかな」
「そうねぇ。キーキキルはあんまり揚げものに向かないから、リッテナイがいいかしら」
「リッテナイ」
「扱いやすい魚でね、手でも捌けちゃうの。明日、市場で探してみましょうね」
「へぇー。まだまだ知らない食材が多いなぁ」
「ショーヘイは、まだこちらに来て2年だろう? 知らないことが多くて当然だ」
「まぁ、そうですね」
「リアリー。味見してくれ」
「ぴるるるっ」
「お祖父ちゃんの飛竜は、リアリーちゃんって名前なんですね」
「あぁ。ピエリーの母親だ。ピエリーよりも社交的だな。竜騎士限定で。ピエリーは、他の竜騎士の飛竜とも交流しないそうだから」
「なるほどー」
お喋りしながら、夕食を作り終わった。ミミーナが帰っていくのをパラスと見送ると、ダンテが帰ってくるまで、居間でお茶を飲むことになった。
「ショーヘイは、ダンテのどこがよいのだ。あれも少々気難しいだろう」
「え? ダンテさん、気難しいんですか?」
「変なところで頑固というか、ピエリー第一過ぎて、貴族のご令嬢は基本無視だ」
「へぇー。なんか意外。あ、お祖父ちゃんなら言っても大丈夫かな? ダンテさんとは、恋人のフリをしてるだけなんですよ」
「恋人のフリ」
祥平が、詳しく事情を話すと、パラスが楽しそうに声を上げて笑った。
「まぁ、あれは幼い頃から食欲旺盛過ぎるくらいだったからな。ふむ。納得だ」
「ダンテさんって小さい頃は太ってたって聞いてますけど、本当なんです?」
「あぁ。ころころと丸かったな。あれはあれで可愛かった。いつだったかな。10歳以下の貴族の子供が集まる茶会があって、ダンテが、とある女の子に花を渡そうとしたそうだ」
「おや」
「『おデブちゃんは嫌いよ』と、バッサリフラレて、泣いて帰ってきた」
「あちゃー。可哀想だけど微笑ましいですねー」
「写真を見るか? リアリーの卵を渡したばかりの頃の写真を持っている」
「見たいです!」
「ちょっと待っていろ」
パラスが手帳から取り出して見せてくれた、ちょっと古ぼけた写真には、丸々とした可愛らしい男の子が、大きな卵を持っている姿が写っていた。ぷくぷく太っていて、なんか可愛い。
「かーわいいー。抱き枕にしたい可愛さですね。柔らかそー」
「ははっ! まぁ、頬なんかぷにぷにでな。触るのが好きだった」
「うわー。そりゃ触りたくなりますよー」
パラスから、ダンテの子供の頃の話を聞いていると、ダンテが帰ってきた。2人で玄関に向かうと、ダンテが驚いた声を上げた。ピエリーは、いつも通り、ばびゅんっと祥平に飛びついてきた。
「お祖父様!? 何故、此処に?」
「よぉ。孫。一ヶ月、此処に住むことにした。ショーヘイの弟子になった」
「はい!?」
「ダンテさん。お祖父ちゃん、ニー先生との結婚が決まったので、市井の家事修行をしに来たそうです」
「家事修行」
「働くニーの為に、やれることはやりたくてな。特に料理は気合を入れて覚える」
「はぁ……そうなんですね。 とりあえず、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとう。結婚式は神殿でやるから、お前達も参列してくれ。馬鹿息子達は来ないから、気軽に来るといい」
「あ、はい」
「じゃあ、晩飯にしましょうか。今日は、お祖父ちゃんも一緒に作ったバーナンの卵つけ焼きです!」
「あ、うん」
驚いたままのダンテには、夕食を食べながら、改めて、パラスが詳しい説明をした。パラスには、客室を使ってもらうことにしている。
風呂の準備をしたら、パラスと一緒に後片付けをやった。ダンテがなんとも落ち着かないようだったが、パラスはどこか楽しそうに食器を洗っていた。
パラスとニーの結婚式まで、あと一ヶ月。ダンテの家に、1人と一匹が増えた。
手紙でも来たのかと思って、パタパタと玄関に向かい、ドアを開けると、ダンテの祖父・パラスがいた。驚いて、ぽかんと間抜けに口を開けている祥平に向かって、パラスが軽く手を上げた。
「やぁ。孫の恋人。確か、ショーヘイだったか。貴殿に弟子入りしに来た」
「……はい?」
訳がわからないが、祥平は、とりあえずパラスを居間に通し、台所の掃除をしていたミミーナに急いで話しかけた。
「ミミーナさん。ヤバいです。ダンテさんのお祖父ちゃん来ちゃいました」
「はいっ!? まぁ! 大変! お、お茶をお出しすればいいのかしら!? ラーリオ茶しか無いのだけど……」
「と、とりあえずラーリオ茶で! お茶菓子なんかあったかな……俺のおやつのペッタはマズいですよね……昨日作ったやつ」
「他に無いから、それを出すしかないわ……旦那様がいらっしゃったらよかったのだけど……」
「ミミーナさん。一緒に来てください」
「えぇ!? まぁまぁ。どうしましょう。多分、貴方に会いに来たのではないの?」
「いや、なんか弟子入りするとか意味分かんないこと言ってました」
「……うん。女は度胸よ。さっ! ショーヘイ! お待たせする訳にもいかないから、大急ぎでお茶を淹れるわよ!」
「はい! ペッタを持ってきます!」
ミミーナがお湯を沸かし始めたので、祥平は自室に置いてあるペッタを取りに走った。
緊張している様子のミミーナと一緒に、居間へお茶を運べば、パラスは優雅に足を組んで座っていた。パラスが、差し出したお茶のカップを手に取り、ふっと笑った。
「ラーリオ茶か。気に入ったのか」
「あ、はい」
「まぁ、座りなさい。ご婦人も」
「は、はい」
祥平は、おずおずと、ミミーナと並んで椅子に座った。
「実は、ニーとの結婚が決まってな」
「おぉ! おめでとうございます」
「ありがとう。結婚後は、神殿のニーの部屋で暮らすことになった。神官長の許しも得ている」
「わぁ。ニー先生が喜びますねぇ」
「うむ。で、だ。ニーはまだまだ治癒魔法士として多くの者達に必要とされている。私と一緒に気ままな隠居生活は難しい。私としても、働いているニーは格好いいし、誇りに思うので、仕事は続けて欲しい。そこでだ。結婚するまでの一ヶ月で、家事を完璧に習得しようと思ってな。自分のことは、必要最低限はできるが、市井の家事には疎い。そこで、孫の恋人兼家政夫に家事を習えばよいと思い立ったのだ」
「なるほど?」
「ということで、今日からよろしく。師匠。結婚までは、此処に住んで、家事の修行をしつつ、ニーに会いに行く。この家からの方が、神殿に近いしの」
「はぁ……事情は分かりました。とはいえ、俺も、主に料理の修行中の身なので、大ベテランのミミーナさんから習うのが、一番よろしいかと」
「ふむ。では、ご婦人。ショーヘイと共にご指導頼む」
「は、はい。ミミーナと申します。よろしくお願いいたします」
「堅苦しいのは好きではない。市井に慣れる為にも、2人とも、私のことは『お祖父ちゃん』と呼ぶように。市井の言葉で気軽に話してくれ。市井の話し方を覚えたい」
「うーー。わっかりました! こうなったら、とことんやります! ニー先生にはお世話になってるし、ダンテさんのお祖父ちゃんだし、全面協力します!」
「え、えぇ。それでは、まずは服を買いに行った方がいいわ。今、お召しになっているものでは、掃除や炊事はできないもの」
「お。ありがたい。そうか。では、服を買いに行こう。昼時が近いな。庶民向けの店で食べてみたい」
「りょーかいでーす。じゃあ、先に買い物行っちゃいますか? ミミーナさん。掃除の続きは、帰ってから早速一緒にやるってことで」
「えぇ。そうしましょうか。エプロンも買わなきゃね」
「ふふっ。一ヶ月、よろしく頼むぞ。先生方」
パラスが機嫌よく笑った。
3人で早速庶民向けのやや高めの服を扱う店に行き、パラスの服を買った。パラスは、ものすごく格好いいお爺ちゃんで、ついでにお洒落さんなのか、庶民の服もお洒落に着こなしていた。エプロンも何枚か買って、庶民の服に着替えたパラスと共に、ミミーナとたまに行く安くて美味しい飲食店に向かった。
腹が膨れたら、家に帰って掃除の続きである。パラスは、魔導掃除機を使うのは初めてのようなので、祥平が使い方を教えた。掃除を終えたら、庭の手入れをして、布団と洗濯物を取り込んでから、夕食の支度である。
まずは、簡単なものから練習していくということで、バーナンの卵つけ焼きを作ることになった。それと、野菜たっぷりのスープを作って、ナンみたいな薄いパンを焼く。
エプロンを着けたパラスは、なんだか楽しそうに料理をしていた。意外と手際がいい。祥平は、不思議に思って、パラスに聞いてみた。
「お祖父ちゃん。料理をしたことがあるんですか?」
「あぁ。竜騎士だった頃は、任務で野営をする時は、いつもしていた。意外と忘れていないものだな。魔獣を狩って捌くこともできるぞ」
「あー。なるほど」
「まぁ。それでは、もうちょっと難易度が高いものからでも大丈夫ね。明日は揚げ物をしましょうか」
「揚げ物は流石にしたことがないな。ニーは、あっさりしたものが好みなのだが、そういった料理も覚えたい」
「あ、ミミーナさん。揚げた魚の甘酢漬けはどうです? あれ、ダンテさんも好きだし。今の時期なら、何が美味いかな」
「そうねぇ。キーキキルはあんまり揚げものに向かないから、リッテナイがいいかしら」
「リッテナイ」
「扱いやすい魚でね、手でも捌けちゃうの。明日、市場で探してみましょうね」
「へぇー。まだまだ知らない食材が多いなぁ」
「ショーヘイは、まだこちらに来て2年だろう? 知らないことが多くて当然だ」
「まぁ、そうですね」
「リアリー。味見してくれ」
「ぴるるるっ」
「お祖父ちゃんの飛竜は、リアリーちゃんって名前なんですね」
「あぁ。ピエリーの母親だ。ピエリーよりも社交的だな。竜騎士限定で。ピエリーは、他の竜騎士の飛竜とも交流しないそうだから」
「なるほどー」
お喋りしながら、夕食を作り終わった。ミミーナが帰っていくのをパラスと見送ると、ダンテが帰ってくるまで、居間でお茶を飲むことになった。
「ショーヘイは、ダンテのどこがよいのだ。あれも少々気難しいだろう」
「え? ダンテさん、気難しいんですか?」
「変なところで頑固というか、ピエリー第一過ぎて、貴族のご令嬢は基本無視だ」
「へぇー。なんか意外。あ、お祖父ちゃんなら言っても大丈夫かな? ダンテさんとは、恋人のフリをしてるだけなんですよ」
「恋人のフリ」
祥平が、詳しく事情を話すと、パラスが楽しそうに声を上げて笑った。
「まぁ、あれは幼い頃から食欲旺盛過ぎるくらいだったからな。ふむ。納得だ」
「ダンテさんって小さい頃は太ってたって聞いてますけど、本当なんです?」
「あぁ。ころころと丸かったな。あれはあれで可愛かった。いつだったかな。10歳以下の貴族の子供が集まる茶会があって、ダンテが、とある女の子に花を渡そうとしたそうだ」
「おや」
「『おデブちゃんは嫌いよ』と、バッサリフラレて、泣いて帰ってきた」
「あちゃー。可哀想だけど微笑ましいですねー」
「写真を見るか? リアリーの卵を渡したばかりの頃の写真を持っている」
「見たいです!」
「ちょっと待っていろ」
パラスが手帳から取り出して見せてくれた、ちょっと古ぼけた写真には、丸々とした可愛らしい男の子が、大きな卵を持っている姿が写っていた。ぷくぷく太っていて、なんか可愛い。
「かーわいいー。抱き枕にしたい可愛さですね。柔らかそー」
「ははっ! まぁ、頬なんかぷにぷにでな。触るのが好きだった」
「うわー。そりゃ触りたくなりますよー」
パラスから、ダンテの子供の頃の話を聞いていると、ダンテが帰ってきた。2人で玄関に向かうと、ダンテが驚いた声を上げた。ピエリーは、いつも通り、ばびゅんっと祥平に飛びついてきた。
「お祖父様!? 何故、此処に?」
「よぉ。孫。一ヶ月、此処に住むことにした。ショーヘイの弟子になった」
「はい!?」
「ダンテさん。お祖父ちゃん、ニー先生との結婚が決まったので、市井の家事修行をしに来たそうです」
「家事修行」
「働くニーの為に、やれることはやりたくてな。特に料理は気合を入れて覚える」
「はぁ……そうなんですね。 とりあえず、ご結婚おめでとうございます」
「ありがとう。結婚式は神殿でやるから、お前達も参列してくれ。馬鹿息子達は来ないから、気軽に来るといい」
「あ、はい」
「じゃあ、晩飯にしましょうか。今日は、お祖父ちゃんも一緒に作ったバーナンの卵つけ焼きです!」
「あ、うん」
驚いたままのダンテには、夕食を食べながら、改めて、パラスが詳しい説明をした。パラスには、客室を使ってもらうことにしている。
風呂の準備をしたら、パラスと一緒に後片付けをやった。ダンテがなんとも落ち着かないようだったが、パラスはどこか楽しそうに食器を洗っていた。
パラスとニーの結婚式まで、あと一ヶ月。ダンテの家に、1人と一匹が増えた。
応援ありがとうございます!
108
お気に入りに追加
656
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる