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44:初めての誕生日祝い
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新年を迎えて4日目の朝。ゴンドロフがいつもの時間に目覚めると、アキムがゴンドロフの盛り上がった胸筋を枕にぐっすり寝ていた。伸びかけの胸毛がチクチクしそうなものだが、アキムは気にせず爆睡している。
ゴンドロフはアキムを落として日課をするか、このままアキムを寝かせてやるか、ちょっとだけ悩み、アキムをころんと自分の身体の上からどかせた。起きないので問題はない。
ゴンドロフは服を着てから、大剣を片手に庭へと向かった。
いつもの日課が終わる頃に、居間の窓からアキムが顔を出した。
「ゴンちゃーん。朝飯できたっすー」
「おー。シャワー浴びてくる」
「うぃーっす」
ゴンドロフは大剣を担いで家の中に入り、二階の部屋に寄ってから、着替えを持って風呂場へ向かった。
熱いシャワーを浴びて居間に行けば、テーブルの上に朝から牛肉のステーキや気に入っている芋のサラダ、胡桃パン、林檎のケーキがあった。
「おぉ!? どうした!? 朝から随分と豪華だな」
「ゴンちゃん、今日お誕生日なんでしょ? ということで、お誕生日おめでとー!!」
「うぇーい! おめでとうっすー!」
「あ、今日誕生日だったか。忘れてた」
「今日はお昼ご飯も晩ご飯も豪華仕様よー。冷めないうちに食べましょ」
「朝飯食ったらプレゼントもあるっす!」
「そ、そうか。その、なんだ。あーー。……ありがとう」
「あ、ゴンちゃん照れてるー」
「あ、ほんとだ。照れてるわねー」
「う、うっせぇ。まともに誕生日を祝ってもらうなんざ初めてなんだよ」
「あり? そうなんすか?」
「おぅ。実家は貧乏子沢山だったし、デーリとも別にわざわざ誕生日なんぞ祝わねぇし」
「ゴンちゃんって何歳になったの?」
「あー? 37か?」
「おっさんっすね!」
「うっせぇ。お前もあと10年したらおっさんの仲間入りだぞ」
「枕はまだそんなに臭くねぇから安心してくださいっす」
「加齢臭には早いわ! 多分!」
「はいはい。ご飯食べましょー」
「おー。……うんまぁ。朝からステーキとか最高かよ」
「奮発していいお肉買ったっす! うめー。柔らかーい」
「シンプルに塩胡椒だけにして正解だったわねー。おーいしーい」
「あ、ゴンちゃん。火酒も買ってあるっすよー」
「マジか。最高過ぎるじゃねぇか」
「今日は誕生日だから特別なのよ。好きに飲んじゃってよー」
「よっしゃ! 最高の一日だな!」
アキムが火酒の瓶とグラスを持ってきてくれたので、焼き加減が絶妙のステーキを食べつつ、火酒を飲む。誕生日なんて今まで気にしたことがなかったが、こんなにも最高な日があるのかと、ゴンドロフは2人の心遣いに嬉しくなった。
ガツガツと美味い朝食を食べきると、アキムとアイナから小さな紙袋を渡された。中を見てみれば、丸い緑色の石がついたピアスである。
アキムがニコニコ笑って口を開いた。
「それ、守護の魔法がかかってる魔導具なんすよー。最大で3回までっすけど、即死レベルの攻撃も防げるらしいっすー。アイナと2人で買ってみました! ピアスなら邪魔にならねぇでしょ」
「穴は私が開けるわよー。自分で開けたことあるから、ちゃんと開けられると思うわ」
「ありがとな。アキム。アイナ。あーー。なんか、嬉しくてやべぇ」
「へっへー! プレゼント大成功だぜ! アイナ!」
「ふふーっ! 大成功ね! お兄ちゃん!」
「あーう!」
「あら。リリンもご機嫌さんね」
「アイナ。早速着けてみてぇから、穴開けてくれよ」
「いいわよー。専用の針は用意してあるから。えーと、消毒してー、ぶすっ! といくわねー。ぶすっと! 冷やした方が痛くないけど、冷やす?」
「いや、そのままで構わん。サクッと開けてくれや」
「はぁい。えーい。ぶすっとなー。はい。消毒ー。ピアス着けるわねー。うん! いい感じ!」
「おー。ありがとな。アイナ」
自分の右の耳朶に触れれば、しっかりピアスが着いている。一度着けたら効果がなくなるまで外れない代物らしい。2人の気持ちが嬉しくて、なんだか、わーーっ! っと叫び出したくなる。
ゴンドロフは照れくさいのを誤魔化すように、アキムとアイナに順番にハグをした。2人とも嬉しそうに笑っている。なんだか胸の奥が擽ったい。
ゴンドロフはじんわり熱い頬を持て余しながら、ちょっぴりじんじんするピアスを着けた耳朶をやんわり弄った。
今日はゴンドロフはひたすらゆっくりする日ということになって、今は居間の一部に敷いている分厚いカーペットの上で、楽しそうにはいはいしているリリンを見守っている。
「あーぅ!」
「おっ。来るか? こいこーい」
「あーー」
「おっ。きたなー。ん? おっ? おっ? おぉ!? アイナーー!! アキムーー!!」
「なぁにー? って、リリンが掴まり立ちしてるーー!?」
「うっそ!? あーー! ほんとだーー!! すげーー! マジかーー!」
胡座をかいているゴンドロフの膝を支えに、リリンが初めての掴まり立ちをした。すぐにぺたんと座り込んだが、ニコニコと楽しそうに笑っている。
ゴンドロフはリリンを抱き上げて、褒めながらぷくぷくの頬にキスをした。
アイナとアキムも側にやって来て、順番にリリンの頬にキスをした。
「リリンからのプレゼントも最高だな!」
「まさか今日掴まり立ちするとはねー。びっくりー。これで歩き出したらほんとに目が離せなくなるわねぇ」
「赤ちゃんの成長ってほんと早いなー。アイナ。記念になんか新しい玩具買わねぇ?」
「あら。いいわね。お店が開いたら、皆で買いに行きましょうよ。そろそろリリンの服も買った方がいいしー」
「店が開くのはいつだ?」
「多分、新年迎えて8日目かな? だいだいどこの店もそのくらいから開けるわよねー」
「その日は皆で出かけるか」
「うぃーっす! あ、リリンが頑張ってる」
「あ、ほんとだわ」
「おっ。こりゃ頑張ってるな」
「でーたー」
「出たわねぇ」
「おむつ替えるわ」
「よろしくっすー。ゴンちゃん。アイナ。昼飯作り上げるぞー」
「はぁい。お昼ご飯は挽肉のパイがメインよ! お母さん直伝なの。胡桃入りで美味しいから期待してて!」
「おー! いいな。楽しみにしとくわ」
アキムとアイナがうきうきとした様子で台所へ戻っていった。
ゴンドロフは赤ん坊用のベッドでおむつを替えると、手を洗いに行き、リリンの元へ戻って、リリンを抱っこした。
ご機嫌なリリンが手を伸ばしてきたので、やんわりと小さなぷくぷくの手を握ってやる。リリンがにこーっと笑った。めちゃくちゃ可愛い。
ゴンドロフはでれっと笑いながら、昼食が出来上がるまでリリンとぬいぐるみで遊んだ。
挽肉のパイをメインに豪華な昼食を食べると、皆でちょっと昼寝をすることになった。
カーペットの上で寝ることになったのだが、アキムとアイナがゴンドロフの胸筋を狙っている。
ゴンドロフは大人2人の大人気ないやり取りを聞き流し、リリンを胸の上にのせて、早々と寝る体勢になった。
「あ、リリンにゴンちゃんのおっぱい枕とられたわ」
「あ、ほんとだ」
「もー。お兄ちゃん、どうせ毎晩ゴンちゃんのおっぱい枕で寝てるんでしょー。譲ってくれてもよかったじゃない」
「だってー。ゴンちゃんのおっぱい枕は快適快眠だしー」
「ゴンちゃーん。この際だから腕枕よろしくー」
「俺もー」
「おー。好きにしろー」
「はぁい」
「うぃーっす。よいしょっと。毛布大丈夫か? アイナ」
「ちゃんとかかってるわよ」
「んじゃ、おやすみっすー」
「おやすみー」
「おー。おやすみー。あ、リリンは先に寝たな」
ゴンドロフは両腕を伸ばし、左右に兄妹をくっつけ、胸の上にリリンをのせた状態で目を閉じた。
こんなに温かくて幸せな一日は今まで経験したことがない。
ゴンドロフは小さく口角を上げて、身体の左右と胸の上の温もりに誘われるがままにすぅっと寝落ちた。
ゴンドロフはアキムを落として日課をするか、このままアキムを寝かせてやるか、ちょっとだけ悩み、アキムをころんと自分の身体の上からどかせた。起きないので問題はない。
ゴンドロフは服を着てから、大剣を片手に庭へと向かった。
いつもの日課が終わる頃に、居間の窓からアキムが顔を出した。
「ゴンちゃーん。朝飯できたっすー」
「おー。シャワー浴びてくる」
「うぃーっす」
ゴンドロフは大剣を担いで家の中に入り、二階の部屋に寄ってから、着替えを持って風呂場へ向かった。
熱いシャワーを浴びて居間に行けば、テーブルの上に朝から牛肉のステーキや気に入っている芋のサラダ、胡桃パン、林檎のケーキがあった。
「おぉ!? どうした!? 朝から随分と豪華だな」
「ゴンちゃん、今日お誕生日なんでしょ? ということで、お誕生日おめでとー!!」
「うぇーい! おめでとうっすー!」
「あ、今日誕生日だったか。忘れてた」
「今日はお昼ご飯も晩ご飯も豪華仕様よー。冷めないうちに食べましょ」
「朝飯食ったらプレゼントもあるっす!」
「そ、そうか。その、なんだ。あーー。……ありがとう」
「あ、ゴンちゃん照れてるー」
「あ、ほんとだ。照れてるわねー」
「う、うっせぇ。まともに誕生日を祝ってもらうなんざ初めてなんだよ」
「あり? そうなんすか?」
「おぅ。実家は貧乏子沢山だったし、デーリとも別にわざわざ誕生日なんぞ祝わねぇし」
「ゴンちゃんって何歳になったの?」
「あー? 37か?」
「おっさんっすね!」
「うっせぇ。お前もあと10年したらおっさんの仲間入りだぞ」
「枕はまだそんなに臭くねぇから安心してくださいっす」
「加齢臭には早いわ! 多分!」
「はいはい。ご飯食べましょー」
「おー。……うんまぁ。朝からステーキとか最高かよ」
「奮発していいお肉買ったっす! うめー。柔らかーい」
「シンプルに塩胡椒だけにして正解だったわねー。おーいしーい」
「あ、ゴンちゃん。火酒も買ってあるっすよー」
「マジか。最高過ぎるじゃねぇか」
「今日は誕生日だから特別なのよ。好きに飲んじゃってよー」
「よっしゃ! 最高の一日だな!」
アキムが火酒の瓶とグラスを持ってきてくれたので、焼き加減が絶妙のステーキを食べつつ、火酒を飲む。誕生日なんて今まで気にしたことがなかったが、こんなにも最高な日があるのかと、ゴンドロフは2人の心遣いに嬉しくなった。
ガツガツと美味い朝食を食べきると、アキムとアイナから小さな紙袋を渡された。中を見てみれば、丸い緑色の石がついたピアスである。
アキムがニコニコ笑って口を開いた。
「それ、守護の魔法がかかってる魔導具なんすよー。最大で3回までっすけど、即死レベルの攻撃も防げるらしいっすー。アイナと2人で買ってみました! ピアスなら邪魔にならねぇでしょ」
「穴は私が開けるわよー。自分で開けたことあるから、ちゃんと開けられると思うわ」
「ありがとな。アキム。アイナ。あーー。なんか、嬉しくてやべぇ」
「へっへー! プレゼント大成功だぜ! アイナ!」
「ふふーっ! 大成功ね! お兄ちゃん!」
「あーう!」
「あら。リリンもご機嫌さんね」
「アイナ。早速着けてみてぇから、穴開けてくれよ」
「いいわよー。専用の針は用意してあるから。えーと、消毒してー、ぶすっ! といくわねー。ぶすっと! 冷やした方が痛くないけど、冷やす?」
「いや、そのままで構わん。サクッと開けてくれや」
「はぁい。えーい。ぶすっとなー。はい。消毒ー。ピアス着けるわねー。うん! いい感じ!」
「おー。ありがとな。アイナ」
自分の右の耳朶に触れれば、しっかりピアスが着いている。一度着けたら効果がなくなるまで外れない代物らしい。2人の気持ちが嬉しくて、なんだか、わーーっ! っと叫び出したくなる。
ゴンドロフは照れくさいのを誤魔化すように、アキムとアイナに順番にハグをした。2人とも嬉しそうに笑っている。なんだか胸の奥が擽ったい。
ゴンドロフはじんわり熱い頬を持て余しながら、ちょっぴりじんじんするピアスを着けた耳朶をやんわり弄った。
今日はゴンドロフはひたすらゆっくりする日ということになって、今は居間の一部に敷いている分厚いカーペットの上で、楽しそうにはいはいしているリリンを見守っている。
「あーぅ!」
「おっ。来るか? こいこーい」
「あーー」
「おっ。きたなー。ん? おっ? おっ? おぉ!? アイナーー!! アキムーー!!」
「なぁにー? って、リリンが掴まり立ちしてるーー!?」
「うっそ!? あーー! ほんとだーー!! すげーー! マジかーー!」
胡座をかいているゴンドロフの膝を支えに、リリンが初めての掴まり立ちをした。すぐにぺたんと座り込んだが、ニコニコと楽しそうに笑っている。
ゴンドロフはリリンを抱き上げて、褒めながらぷくぷくの頬にキスをした。
アイナとアキムも側にやって来て、順番にリリンの頬にキスをした。
「リリンからのプレゼントも最高だな!」
「まさか今日掴まり立ちするとはねー。びっくりー。これで歩き出したらほんとに目が離せなくなるわねぇ」
「赤ちゃんの成長ってほんと早いなー。アイナ。記念になんか新しい玩具買わねぇ?」
「あら。いいわね。お店が開いたら、皆で買いに行きましょうよ。そろそろリリンの服も買った方がいいしー」
「店が開くのはいつだ?」
「多分、新年迎えて8日目かな? だいだいどこの店もそのくらいから開けるわよねー」
「その日は皆で出かけるか」
「うぃーっす! あ、リリンが頑張ってる」
「あ、ほんとだわ」
「おっ。こりゃ頑張ってるな」
「でーたー」
「出たわねぇ」
「おむつ替えるわ」
「よろしくっすー。ゴンちゃん。アイナ。昼飯作り上げるぞー」
「はぁい。お昼ご飯は挽肉のパイがメインよ! お母さん直伝なの。胡桃入りで美味しいから期待してて!」
「おー! いいな。楽しみにしとくわ」
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ご機嫌なリリンが手を伸ばしてきたので、やんわりと小さなぷくぷくの手を握ってやる。リリンがにこーっと笑った。めちゃくちゃ可愛い。
ゴンドロフはでれっと笑いながら、昼食が出来上がるまでリリンとぬいぐるみで遊んだ。
挽肉のパイをメインに豪華な昼食を食べると、皆でちょっと昼寝をすることになった。
カーペットの上で寝ることになったのだが、アキムとアイナがゴンドロフの胸筋を狙っている。
ゴンドロフは大人2人の大人気ないやり取りを聞き流し、リリンを胸の上にのせて、早々と寝る体勢になった。
「あ、リリンにゴンちゃんのおっぱい枕とられたわ」
「あ、ほんとだ」
「もー。お兄ちゃん、どうせ毎晩ゴンちゃんのおっぱい枕で寝てるんでしょー。譲ってくれてもよかったじゃない」
「だってー。ゴンちゃんのおっぱい枕は快適快眠だしー」
「ゴンちゃーん。この際だから腕枕よろしくー」
「俺もー」
「おー。好きにしろー」
「はぁい」
「うぃーっす。よいしょっと。毛布大丈夫か? アイナ」
「ちゃんとかかってるわよ」
「んじゃ、おやすみっすー」
「おやすみー」
「おー。おやすみー。あ、リリンは先に寝たな」
ゴンドロフは両腕を伸ばし、左右に兄妹をくっつけ、胸の上にリリンをのせた状態で目を閉じた。
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