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第2章『ガイ-過去編-』
第127障『アホ』
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【4月2日、朝9時、フリージア王国よりさらに北、コールの村、とある民家にて…】
芝見川を突き飛ばしたもょもとはガイに向かって言った。
「頼む!俺も戦わせてくれッ!もう怯えてるだけは懲り懲りだ!」
ガイはもょもとから微弱ながらもPSIを感じた。攻撃を禁じられている今、例え未熟者でもハンディーキャッパーの加勢は大きい。
「あぁ。わかった。」
ガイは快く了承した。それを聞いて喜んだのか、もょもとは自己紹介を始めた。
「やめろ!今、名前を言うのは…!」
ガイが叫んだ時にはすでに遅かった。
「ありがとう!俺は勇者志望のもょもと!一緒にコイツらを倒…」
もょもとが石化した。
「アホーーーーーーー!!!!!!!!」
ガイは『青面石化談話』を発動していたのだ。もしかしたら、芝見川がうっかり名前を言うかもしれないと思っていたから。しかし、それはあらぬ方向へのうっかりを誘発してしまった。
ガイは叫んだ。叫ばずにはいられなかったのだ。しかし、誰ももょもとを攻める事はできない。だって彼は知らなかったのだから。
「これはこれは。」
突き飛ばされた芝見川が起き上がり、状況を察し、ガイに問いかけた。
「どうします?石化、解かざるを得なくなりましたねぇ~。」
「くッ…‼︎」
石化を解かなければ、勇気ある少年が永久に石のまま。攻撃を封印された状態では、時和の石像を破壊してからタレントを解く事もできない。そして、すぐにでもタレントを解かなければ、またしても芝見川の殺戮ショーが始まる。
「障坂ガイ…」
選択肢は無い。ガイは自身の名前を発言し、『青面石化談話』を解除した。
「「……あら???」」
もょもとと時和の石化が解除された。
「俺…なにを……」
あたふたするもょもとにガイは話しかけた。
「お前もう絶対喋んな。いいな?わかったな?」
「え、あぁ……なんで?」
「喋るなっつっただろッ!このバカッ!」
ガイはもょもとの頭を軽く叩いた。
「痛ッ!叩かなくてもいいだろ!」
「あ、ごめん。つい…」
その時、ガイは気づいた。
「俺、今…叩けた…よな……?」
「は?」
攻撃を禁じられているはずのガイ。しかし、何故かもょもとの頭を叩く事ができた。
「(どういう事だ…まさか、攻撃ができないのは芝見川に対してだけ…?)」
思考するガイ。そこで、ガイはとある事をもょもとに頼んだ。
「なぁ、思いっきり殴っていいか?」
「え…いや、フツーにダメだけど。」
ガイはもょもとに殴りかかった。
「ダメゆーたってぇぇえ!!!」
しかし、ガイの拳は直前で止まり、もょもとを殴る事はできなかった。
「寸止め…?」
次に、ガイはもょもとに向けて骨刀を振り下ろした。
「えっ……」
ガイはもょもとの鼻を切り落とした。
「ひやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!は、鼻がァァァァァァァァア!!!!!」
鼻を抑え、悶絶するもょもとに対し、ガイは冷静に思考を巡らせる。
「(なるほど。そういう事か。大体理解した。)」
ガイがもょもとで実験していた間、芝見川は時和に事の経緯を話していた。
「ほぉ~。アレが障坂ガイ。生きておったかぁ。」
「えぇ。そしておそらく『模倣』以外にも、仲間のタレントをストックできるタレントが発現したようで。今のところ、『火炎PSI』『青面石化談話』『誤謬通信』の三つを使用してきました。」
「のっふぉ~!そりゃ萌えるのぉ~!殺し甲斐があるわい!」
時和は勃起した。全裸だからそれがよくわかる。
「一応、拙僧のタレントで攻撃は封じておきました。しかし、全ての攻撃ではありませんので、その点はご理解を。」
「心配いりゃんよ。」
すると、時和が一人、ストレッチをしながらガイ達の方へと歩いてきた。
「ほいじゃまぁ…ひっさしぶりにハッスルしちゃうとするかのぉ~!」
その様子を見て、ガイはもょもとにこう言った。
「鼻は後で治してやる。お前は退がってろ。」
「はぁ⁈」
一緒に戦わせてくれると言っておきながら退がってろ発言。さらに、いきなり鼻を切り落とされた件。もょもとはガイの言動の意味が全くわからなかった。
「お前のおかげで希望が見えた。ありがとう。」
ガイはもょもとの目を見て、感謝の意を示した。
「え……んん……」
ガイから言われた『ありがとう』。もょもとは胸が苦しかった。自分は礼を言われるような人間では無い。自分は白鳥組の非道を止めるでもなく、見て見ぬフリをしていただけ。そんな自分に『ありがとう』は重すぎる。
「礼を言うのは俺の方だ。俺はアンタが来てくれなかったら、あのままずっと……」
あのままずっと、見て見ぬフリを続けていた。それは勇者を志す者としてあるまじき行為。もょもとがガイに加勢したのは、ガイから勇気をもらったから。自分こそ、ガイに礼を言うべきだ。そう思った。
「うるさい。早よ退がれ。」
しかし、ガイはもょもとの襟を掴み、聞く耳持たずに彼を部屋の端へと投げ飛ばした。瞬間、先程まで距離があった時和がいきなり目の前に現れた。
「なッ⁈」
時和はガイに向けて拳を放つ。と同時に、芝見川は警告を発した。
「警告です。『防御』を禁じます。」
ガイは咄嗟にガードを取ってしまった。
「しまっ…ッ‼︎」
ガイの左手甲にバツ印が付いた。防御が封じられたのだ。そして、ガイはそのまま、民家の外へと殴り飛ばされた。
【コールの村、とある民家前にて…】
殴り飛ばされたガイ。外は猛吹雪だ。この吹雪で音がかき消され、『誤謬通信』による音攻撃は効果が無いに等しい。おそらく、時和がガイを外へ出したのはその為であろう。
「ゴホッ‼︎ゴホッ‼︎」
ガイは吐血しながら、立ち上がった。前からは芝見川と全裸の時和が素足で歩いてくる。時和、寒くないのだろうか。
「警告です。」
その時、芝見川は警告をした。
「『PSIの纏い』を禁止します。」
「ッ‼︎」
ガイはすぐさまPSIを身に纏う事をやめた。次、PSIを身に纏ってしまえば、もう二度とPSIによる身体能力向上ができない。しかし、警告時点ではまだ芝見川のタレント寄生は成し得ていない。つまり、芝見川を殺せば、禁止は解けなくとも警告は解ける。
ガイは生身の状態で骨刀を構える。迎え撃つ気だ。時和を。
「おっほ~!PSI無しで頑張っちゃうとか無謀よのぉ~!」
次の瞬間、時和はまたしても突如としてガイの目の前に現れた。
「コレで…‼︎」
時和はPSIを纏い、ガイの顔面を思い切り殴った。
「フィニッシュじゃわてぇぇッ!!!」
PSIを纏った時和の一撃は岩をも砕く。そんな攻撃をPSIの防御無しにまともに喰らえばどうなるか。答えは、死。ガイの顔面は跡形もなく吹き飛ぶ。
「させるかよ。」
しかし、ガイは生きていた。それどころか、ダメージが全くない。
「のふぁッ⁈」
時和は仰天した。自身が殴ったガイの顔面を見て。そう。異様に柔らかかったのだ。そして、変形している。
「俺は知ってる。PSIが無くても、バケモノみたいに強い奴らを…!」
そう。ガイは『模倣AG』で『Zoo』の殺し屋の一人、ソフトの超軟体を模倣し、ダメージを軽減したのだ。
「人質なんか取るお前ら程度じゃ、アイツらには…アイツらの技には絶対勝てない…!」
芝見川を突き飛ばしたもょもとはガイに向かって言った。
「頼む!俺も戦わせてくれッ!もう怯えてるだけは懲り懲りだ!」
ガイはもょもとから微弱ながらもPSIを感じた。攻撃を禁じられている今、例え未熟者でもハンディーキャッパーの加勢は大きい。
「あぁ。わかった。」
ガイは快く了承した。それを聞いて喜んだのか、もょもとは自己紹介を始めた。
「やめろ!今、名前を言うのは…!」
ガイが叫んだ時にはすでに遅かった。
「ありがとう!俺は勇者志望のもょもと!一緒にコイツらを倒…」
もょもとが石化した。
「アホーーーーーーー!!!!!!!!」
ガイは『青面石化談話』を発動していたのだ。もしかしたら、芝見川がうっかり名前を言うかもしれないと思っていたから。しかし、それはあらぬ方向へのうっかりを誘発してしまった。
ガイは叫んだ。叫ばずにはいられなかったのだ。しかし、誰ももょもとを攻める事はできない。だって彼は知らなかったのだから。
「これはこれは。」
突き飛ばされた芝見川が起き上がり、状況を察し、ガイに問いかけた。
「どうします?石化、解かざるを得なくなりましたねぇ~。」
「くッ…‼︎」
石化を解かなければ、勇気ある少年が永久に石のまま。攻撃を封印された状態では、時和の石像を破壊してからタレントを解く事もできない。そして、すぐにでもタレントを解かなければ、またしても芝見川の殺戮ショーが始まる。
「障坂ガイ…」
選択肢は無い。ガイは自身の名前を発言し、『青面石化談話』を解除した。
「「……あら???」」
もょもとと時和の石化が解除された。
「俺…なにを……」
あたふたするもょもとにガイは話しかけた。
「お前もう絶対喋んな。いいな?わかったな?」
「え、あぁ……なんで?」
「喋るなっつっただろッ!このバカッ!」
ガイはもょもとの頭を軽く叩いた。
「痛ッ!叩かなくてもいいだろ!」
「あ、ごめん。つい…」
その時、ガイは気づいた。
「俺、今…叩けた…よな……?」
「は?」
攻撃を禁じられているはずのガイ。しかし、何故かもょもとの頭を叩く事ができた。
「(どういう事だ…まさか、攻撃ができないのは芝見川に対してだけ…?)」
思考するガイ。そこで、ガイはとある事をもょもとに頼んだ。
「なぁ、思いっきり殴っていいか?」
「え…いや、フツーにダメだけど。」
ガイはもょもとに殴りかかった。
「ダメゆーたってぇぇえ!!!」
しかし、ガイの拳は直前で止まり、もょもとを殴る事はできなかった。
「寸止め…?」
次に、ガイはもょもとに向けて骨刀を振り下ろした。
「えっ……」
ガイはもょもとの鼻を切り落とした。
「ひやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!は、鼻がァァァァァァァァア!!!!!」
鼻を抑え、悶絶するもょもとに対し、ガイは冷静に思考を巡らせる。
「(なるほど。そういう事か。大体理解した。)」
ガイがもょもとで実験していた間、芝見川は時和に事の経緯を話していた。
「ほぉ~。アレが障坂ガイ。生きておったかぁ。」
「えぇ。そしておそらく『模倣』以外にも、仲間のタレントをストックできるタレントが発現したようで。今のところ、『火炎PSI』『青面石化談話』『誤謬通信』の三つを使用してきました。」
「のっふぉ~!そりゃ萌えるのぉ~!殺し甲斐があるわい!」
時和は勃起した。全裸だからそれがよくわかる。
「一応、拙僧のタレントで攻撃は封じておきました。しかし、全ての攻撃ではありませんので、その点はご理解を。」
「心配いりゃんよ。」
すると、時和が一人、ストレッチをしながらガイ達の方へと歩いてきた。
「ほいじゃまぁ…ひっさしぶりにハッスルしちゃうとするかのぉ~!」
その様子を見て、ガイはもょもとにこう言った。
「鼻は後で治してやる。お前は退がってろ。」
「はぁ⁈」
一緒に戦わせてくれると言っておきながら退がってろ発言。さらに、いきなり鼻を切り落とされた件。もょもとはガイの言動の意味が全くわからなかった。
「お前のおかげで希望が見えた。ありがとう。」
ガイはもょもとの目を見て、感謝の意を示した。
「え……んん……」
ガイから言われた『ありがとう』。もょもとは胸が苦しかった。自分は礼を言われるような人間では無い。自分は白鳥組の非道を止めるでもなく、見て見ぬフリをしていただけ。そんな自分に『ありがとう』は重すぎる。
「礼を言うのは俺の方だ。俺はアンタが来てくれなかったら、あのままずっと……」
あのままずっと、見て見ぬフリを続けていた。それは勇者を志す者としてあるまじき行為。もょもとがガイに加勢したのは、ガイから勇気をもらったから。自分こそ、ガイに礼を言うべきだ。そう思った。
「うるさい。早よ退がれ。」
しかし、ガイはもょもとの襟を掴み、聞く耳持たずに彼を部屋の端へと投げ飛ばした。瞬間、先程まで距離があった時和がいきなり目の前に現れた。
「なッ⁈」
時和はガイに向けて拳を放つ。と同時に、芝見川は警告を発した。
「警告です。『防御』を禁じます。」
ガイは咄嗟にガードを取ってしまった。
「しまっ…ッ‼︎」
ガイの左手甲にバツ印が付いた。防御が封じられたのだ。そして、ガイはそのまま、民家の外へと殴り飛ばされた。
【コールの村、とある民家前にて…】
殴り飛ばされたガイ。外は猛吹雪だ。この吹雪で音がかき消され、『誤謬通信』による音攻撃は効果が無いに等しい。おそらく、時和がガイを外へ出したのはその為であろう。
「ゴホッ‼︎ゴホッ‼︎」
ガイは吐血しながら、立ち上がった。前からは芝見川と全裸の時和が素足で歩いてくる。時和、寒くないのだろうか。
「警告です。」
その時、芝見川は警告をした。
「『PSIの纏い』を禁止します。」
「ッ‼︎」
ガイはすぐさまPSIを身に纏う事をやめた。次、PSIを身に纏ってしまえば、もう二度とPSIによる身体能力向上ができない。しかし、警告時点ではまだ芝見川のタレント寄生は成し得ていない。つまり、芝見川を殺せば、禁止は解けなくとも警告は解ける。
ガイは生身の状態で骨刀を構える。迎え撃つ気だ。時和を。
「おっほ~!PSI無しで頑張っちゃうとか無謀よのぉ~!」
次の瞬間、時和はまたしても突如としてガイの目の前に現れた。
「コレで…‼︎」
時和はPSIを纏い、ガイの顔面を思い切り殴った。
「フィニッシュじゃわてぇぇッ!!!」
PSIを纏った時和の一撃は岩をも砕く。そんな攻撃をPSIの防御無しにまともに喰らえばどうなるか。答えは、死。ガイの顔面は跡形もなく吹き飛ぶ。
「させるかよ。」
しかし、ガイは生きていた。それどころか、ダメージが全くない。
「のふぁッ⁈」
時和は仰天した。自身が殴ったガイの顔面を見て。そう。異様に柔らかかったのだ。そして、変形している。
「俺は知ってる。PSIが無くても、バケモノみたいに強い奴らを…!」
そう。ガイは『模倣AG』で『Zoo』の殺し屋の一人、ソフトの超軟体を模倣し、ダメージを軽減したのだ。
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