異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第367話 イールスの日常 前編

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イールスは迷宮探索とポーション作成をしながら過ごし、ある日王宮から呼び出され、イールスは王宮に向かい、侍女の案内で部屋に通される
「国王陛下、御尊顔を拝見できて本当に光栄に思います。 バウルトリア様、本日もお顔を拝見できて光栄に思います」
イールスが丁寧に挨拶をしている
「イールス、例のイールス達を狙った賊の件だが、男爵と商会の依頼だった様だ」
バウルトリアが説明をしている
「何故狙われたのでしょうか?」
イールスが驚いたようにバウルトリアを見ている
「男爵を呼び出して、聴取したが… ナシェルだったか? イールスが雇った侍女」
「ナシェルさんが絡んでいるのですか?」
「それとファリスだな… 賊から色々聞き出していたはず、その口封じの為だが… 相手が解ってなかったようだ… 誰かの口車に踊らされたみたいだ! どう処分をさせるか?」
バウルトリアがイールスを睨みながら言う
「恨まれたく無いので… 商会には賠償金… そうですね… 金貨1万枚でどうでしょうか? 男爵家には任せます。 周囲の家々に暗殺未遂を起こしたと伝えてください」
イールスが考えてから笑みを浮かべている
「周囲の家々… 男爵家は取り潰しは難しいがその程度で… 周囲家々… イールスと敵対したら終わりだな… 」
バウルトリアが苦笑いしている
(公表したら、各家が男爵家と交流をしなくなり、隣領は交流や交易も不可能になるか… 実質領地運営は不可能だが… 商会も金貨1万枚だと、資産を全部差し出せと言う事だな… 軽い罰の様に見えて完全に潰しにきたか… )

「後はイールス派に任せるぞ! それよりも報告が来ているが、開墾御苦労であった! 早速住民の移民を始めるが、各家々が個別にやっているみたいだが、王都だけでは足りないだろうから、潰した家々の領地からも移民を認める事にしている。 イールスは移民に手出しはしなくても良いぞ! 孤児院の件もメリーサリア師に全権を任せる事にするが、ベルオス団長が本当に監査してくれるなら良い事だ!!」
国王が笑顔で説明している
「開墾はクラウザーさんの暴走ですので、クラウザーさんに言ってください。 ディオルバルクさんの領地だけをしてもらう筈だったのに」
イールスが笑顔で説明している
「クラウザーさんか? 解ったが… イールスこの勢いで王国中開墾はしないでほしい、噂が流れたら貴族達が自領も開墾してくれと言ってくるぞ」
「旅に出るのでそんな時間は無いです。 元々前国王陛下が判断を誤り、混乱後の内政を放棄したのが原因ですから…………」
イールスか笑顔で説明している
「手痛いな… 事実だけに」
バウルトリアが苦笑いしている
「可哀想な姉妹もいましたし」
イールスがバウルトリアを睨んでいる
「再調査させている。 全てを把握は出来ないが、爵位を持たない者まで把握は難しい」
バウルトリアが苦笑いしている
「あの叔父はどうなりましたか?」
「禁錮1年としているが、借金は返済不可能だろう… それもあの商会からの借金… イールスからの借金では逃げ道無しだな… 一生鉱山送りか? 暴力を振るった子供達も罰金金貨5枚としているが、支払い不可能な為鉱山に送る事になる」
バウルトリアが苦笑いしながら説明している
「フィーネリーゼ様に迷惑を掛けたら許さないです。しっかり護衛を付けてくれますよね?」
「護衛か?」
バウルトリアが驚いたようにイールスを見ている
「王都の門の将として責任者にしたのに褒美無し… 良いのでしょうか?」
イールスがバウルトリアを睨んでいる
「必要だな! ロイホールとリーシアノリアにも… ロイホールは領地を与えても、リーシアノリアには何が必要か?」
国王が考えながらイールスを見ている
「変な男が近付かない事が一番です。ロンドルホーク様とロイホール様のどちらと… レイミリーナ様も護衛してほしいな…… 見守ってほしいな……」
イールスが笑顔で言うと、国王が笑っている
(二組決定なのか? 良い事だが… 勝手に決めて良いのか? この二組の組み合わせは非常に良い縁組だな…)
「イールス、何か企んでいるのは解っていたが…
護衛はさせると約束をしよう」
バウルトリアが考えながらイールスを見ている
「フィーネリーゼ様の護衛は頼みました。 これで従者に魔法の先生をさせても周囲から文句を言われません」
イールスが笑顔で言うと、バウルトリアと国王が呆然としている
(同時に何件考えているのか… 従者に魔法の先生をさせたら、相当な実力者になるのか? 次の宮廷魔術師を育てるのか? 制御出来る人になるのか? 後々面倒になりそうな… 早い内に護衛を交代でつけるしか無いか… つけないとイールスの従者が暴れて廃墟が増えそうな… イールス軽く脅してないか?  頼むから従者に自重の意味を教えてほしい)

イールスは温室に寄り、フィーネリーゼと姉妹が一緒に植物の手入れをしているのを見ている

仲良さそうな、親子に見えます。 フィーネリーゼ様は優しいから、こんな早く信頼されているのかな? ついでに他の温室の植物も見て帰るかな… 

あの植物は… 南の方の薬草… 重病の特効薬を作る為の… 他も色々な薬草があるな… あれは命の恵み草… 温室で栽培できたのか… あっちのは… 上級ポーション作れそう… フィーネリーゼ様凄いです
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