異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します

桂崇

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第251話 ゼガルトベルト男爵 前編

全員戻ってくると、料理人が準備をしていた食事を食べてから、休息と取り始めている

従者が準備をした天幕にバロン達が集まっている
「イールス、最初から暴れすぎだろう」
ベルオスが苦笑いしながらイールスを見ている
「ゴブリンが集まってきて倒しただけです。 未熟者の半人前ですけど、あの程度のゴブリンなら倒せます。騎士様ならもっと簡単に倒せていたと思いますけど」
イールスが笑顔で言うと、ディオルバルクとバロンは頭を押さえながら聞いている
「イールスに何を言っても無駄だったが… 何故合図をゴブリンが逃げ始めるまでしなかった?」
「ゴブリンの殲滅が目的ですから」
イールスが罰悪そうな顔をしていると、リシアとクレオが笑っている
「ん? クレオどうしたのか?」
ベルオスがクレオを見ている
「イールス様にゴブリンが逃げているのを教えるまで気付いてなかったです」
クレオが笑顔で言う
「は? イールスどう言う事だ!!」
「え! それは… ロイド任せた!!」
イールスが慌ててロイドを見ている
「イールス様は戦いに集中しすぎて、合図の事を忘れていました。 説明している時間が無かったので、独断で合図を出しました」
ロイドが説明している
「は? あのタイミングは忘れていたから? イールス!! 無理はしないように言ってあった筈だぞ!! 戦いに集中するならば、誰が軍を指揮をするんだ! もう少し大将として自覚を持ってくれ! いつもの周囲を見て冷静に判断するイールスはどこに行った!」
「無理はしてないです。 デカイゴブリンが逃げるから追い掛けて倒したらゴブリンが逃げ始めただけです」
「は? どんなゴブリンだ?」
「雑魚なゴブリンです」
イールスが笑顔で説明している
「雑魚な?」
「迷宮でも現れていた、ジェネラルゴブリンとかホブゴブリンとか… ウォーリアゴブリンです」
イールスが笑顔でどんなゴブリンがいたか説明している
「バロン本当か?」
「事実ですが… 結構な数がいたと思います… 報告が面倒になると思いますが…」
バロンが苦笑いしていると、ベルオスが頭を抱えて考えている
「死体の処理を騎士爵家に任せていますから、正確な記録が来ます… 記録だけでも大変と思いますが… 数千のゴブリンを一晩で倒したのは今回が初めてと思われます」
クレストファーが説明している
「イールス様、やりすぎだ!!」
バロンがイールスを見ている
「このままゴブリンを殲滅して王都までまで向かいましょう! 未熟者の半人前が倒せるのですから、騎士様なら余裕で倒せます」
イールスが笑顔で言うと、全員呆れた様にしている
(もう、未熟者の半人前は通用しないと思うが… 誰かイールス様に達人を越える人と教えてくれ… イールス一人でも王都までゴブリンを殲滅して進みそうな… 自重と冷静なイールスはどこに行った? 誰かイールスに自重する事を教えてくれーーーーーー)

バロン達が天幕を出ていくと、兵士がホーネットを連れてくる
「イールス様、報告が有ります」
ホーネットが頭を下げながら言う
「ホーネットさん男爵の事ですか?」
「実は想定外の事をしました…」
ホーネットが淡々と説明を始める



夜闇に紛れて陣を目指して進む一団が篝火を見付ける
「思い知れ…」
男が笑みを浮かべている
(あの平民将軍、慌てて必死に逃げる顔が楽しみだな…ふふふ)
「男爵様、何かおかしいです… 気配がしません」
騎士が篝火を見ながら言う
「寝ているのだろう… 平民あがりが」
「もう少しでゴブリンも追い付いてきますが… 今ならば中止も出来ます… 本当に」
「一気になだれ込め! 邪魔な柵は壊して構わない!!どうせならば身の程を知らない奴を捕まえても構わんぞ」
男が笑みを浮かべて言うと、騎士が前進を始め、柵を壊して進み始める
(おかしい… 誰もいないのか? 奇襲がバレているのか? 篝火に人影が見えない…)

男爵が陣の有った場所に到着する
「どこに行った!! 何故誰もいない!! 」
男爵が焦ったように周囲を見ている
「人の気配が有りません… 荷馬車も全部無くなっています」
騎士が慌てている
「奴の居場所は… あっちか!! 安全な場所を求めて帰ったのか!! 」
男爵が遠くに見える明かりを睨んでいる
「ゴブリンが追い付いてきました!!」
騎士が近付くゴブリンの一団を見て言う
「進むぞ!! ゴブリンに牽制も忘れるな!!」
男爵が歩き始めると、騎士が邪魔な柵を壊し始める

男爵達は光を目印に進んでいき、開けた場所に到着して進んでいる。 前方から火の玉が一斉に飛んできて、爆発している
「ひぇーーーーーー!! 何故攻撃されている!! 我は男爵だぞ!!」
「お下がり下さい!! ここは危険です!!」
兵士が慌てた様に男爵の前に出て盾を構えている
「何故だ!! 我は男爵だぞ!! この様な事許さないぞ!!」
男爵が大声をあげていると、無数の矢が放たれて、周囲の兵士達に当たり倒れていく
「ぎゃぁーーーーーーー!!」
男爵も腕に矢が刺さり悲鳴をあげている。兵士が慌てて男爵を引き摺り下がり始めている。馬に乗った騎士が男爵を取り囲む様に集まり、槍先を向けている
「我は名門男爵だぞ!! この様な事!! 許されないぞ!!」
男爵が泣きそうな顔で叫んでいる
「黙れ!! 反逆者め!! 殲滅エリアに進入許されることではない!! 」
カシューが前に出てきて怒鳴る
「殲滅エリア!! あ!! 」
男爵が思い出したように驚いた顔をしている
「その顔知っていたようだな!!」
「嘘だ!! ここに若造が戻っているはず!! 何故奴を捕えてない!!」
「は? イールス将軍は戻ってない!!」
「嘘をつくな!! 本陣も空だった!! なのにここにいないなんてあり得ないだろ!」
「本陣にいなかった? 何故本陣にいないのを知っている!! 本陣を襲ったのか!!」
カシューが男爵を見下ろしながら睨んでいると、男爵が急に黙り込んでいる



「イールス様、男爵はカシュー団長に捕えられて軟禁になっています」
ホーネットが詳しく説明をしてからイールスを見ている

面倒だな… 予定外にユリアリース王女様の所まで行ったか… ホーネットの先導かな? 面倒だからアリーオ様に丸投げにして聞かなかった事にしておくか… 直接恨まれたくないし… 

「面倒だからアリーオ様に丸投げにしよう! ホーネットも何か食べてゆっくり休んでね! 聞かなかった事にするからね」
イールスが笑顔で言う
「イールス様、あの携帯食で充分です。 隠れて食べれて味も美味しいです」
ホーネットが笑顔で言う
「今度沢山作ってもらえるように頼んでおくね」
イールスが笑顔で言うと、ホーネットが笑い始める
(話を反らされたが、あの笑顔、何か考えているのか? 策略で男爵を暗殺よりも酷い仕打ちにしておいて、笑顔で済ませるのか? 男爵家は取り潰しに男爵は処刑だろう… 最後まで知らない顔で済ませられるのか? 敵対したらどれ程怖いか… それに一晩でゴブリンを何千匹倒した… 予想以上の主と言っても良いだろう… 予想の数倍凄い主だろうが、貴族と思えないぐらい柔軟な考えと智謀… 笑顔の裏で考えている策謀も恐ろしい…)
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