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第276話 クライゼント伯爵と面会 後編
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ケビンと伯爵が挨拶程度に少し話をしている
「伯爵様、何故籠城なんて無謀な策を?」
イールスが伯爵を見ながら聞く
「籠城が一番被害が少なくなると結論に達した為だが… やはり問題が?」
「籠城とは、一番被害が少なく戦えるように見えますが、ゴブリン相手には問題です。籠城した為に村々が全滅している可能性もあります。 それにいつまで籠城するつもりでしょうか?」
「ゴブリンを退けるまでと聞いていたが…」
「援軍も無しに? どうやって退けるのですか?」
イールス笑顔で伯爵と話していると、貴族達が慌てた様にヒソヒソ話している
「貴様!! 我らの策に問題が有るような事を言うな!! 隣国からの援軍が偉そうに!! さっさとゴブリンを倒してこい」
子爵が慌てて怒鳴ると、重臣達が子爵を見ている
「倒してこいと言われるならば、まずは国王陛下を通して交渉をお願いします。 元々伯爵家の為の援軍では有りませんので、御存知と思いますが指揮権はございません。 それよりも先に国王陛下に弁明をする事をお勧め致します… 立場を悪化させかねないと思われます」
イールスが笑顔で子爵達を見ている
「なんだと!! 許さないぞ!!その言いぐさ何様だ!!」
「そこまでにせよ!! 子爵達に退場して貰う!!話し合いが進まない!! 外野は黙ってろ!!」
ケビンが呆れたように睨んでいる
「何を!! 無礼だろ!!」
「イールス将軍様、先に処分しても宜しいですか? 」
「ケビン大隊長様、任せます… 内政干渉になりかねないので何も申し上げられません。 勝手に話に入ってきて、伯爵様との御相談が進みません」
イールスがケビンを見て言うと、王国騎士が伯爵に書簡を差し出して伯爵が読んでいる
(イールス殿がこの連合軍の重鎮となるのか… ん? この文章は…… 法が追加されている……… 領地を放棄… 爵位没収と領地没収… あの書類はその為に… イールス殿は恐ろしいな…気を付けなければ… 完全に策に嵌まったが… 子爵達は助からないな… このままだと我が家にも影響がでる)
「ケビン大隊長、この法は有効と確認したが… どうすれば?」
伯爵が頭を押さえながら呟く
「行動のみですが… ユリアリース王女殿下の度量、素晴らしいと思われます… 義務を果たさない者には厳罰が下ると見せしめも必要と思われます」
ケビンが伯爵を見ている
「今は… 全員退室を」
伯爵が貴族達を見て言う
「何故?」
「伯爵家として保護は出来なくなった… イールス殿、連合軍に加わりゴブリンとの戦いに全力を尽くします。 イールス将軍様の指揮下に入り、連合軍の調整役をさせて頂きます」
伯爵が頭を下げて言うと、子爵達が驚いた様に目を見開いている
「感謝申し上げます。 早くゴブリンを殲滅して民の不安を取り除きましょう」
イールスが笑顔で頭を下げている
「何故だ!! 何故伯爵様が傘下に!! 何故だ!!」
子爵が叫んでいる
「我が領内にゴブリンと戦うために軍を纏められる将がいない… イールス将軍の部隊の実力はゴブリンと戦い勝利をする実力が有る… 戦いは任せて後処理をする方が良いだろう… ケビン大隊長がイールス将軍の軍下にいるならば、部隊の再編も任せられるが、何か問題でもあるか?」
伯爵が貴族や重臣達を見て説明をしている
「隣国からの援軍の軍下に入るのは何故だ? 伯爵家としての名誉に傷が入るぞ!!」
子爵が物凄く慌てて叫んでいる
「王家より、連合軍の大将軍として、イールス将軍に全軍指揮権が与えられている。その言葉は王家に対しての反逆と受け取られるぞ!! 」
伯爵が子爵を睨み怒鳴る
「へ? 全軍指揮権… 大将軍? この若造が? 何故? 何故? 何故?」
子爵が理解不能のように呟いている。重臣や他の貴族達は驚いて目を見開いて伯爵を見ている
「伯爵様、そのように言われたら、偉そうに思われます。 下賤な身の未熟者の半人前ですので恐れ多い事です。 ユリアリース王女様からのお願いでしたので、ここまで様子を見に来ただけです」
イールスが頭を下げて言うと、ロイド達が頭を押さえて顔が引き攣っている。 伯爵が驚いた様にイールスを見ている
「これがイールス将軍様だ! 伯爵様、後でゆっくり相談をしたい… 今回の任務はイールス将軍と伯爵家との橋渡しだ!!」
ケビンが苦笑いしてイールスを見てから伯爵を見ている。ディオルバルク達がケビンを見て安心したような顔をしている
(ケビン殿がいて良かった… イールス様の事を説明が一番大変だからな… それにこの伯爵殿は理解が早そう… イールス様の次の行動は… ゴブリン探しを始めるだろうから早目に配下に出発させるか… )
イールスは伯爵の屋敷を後にして兵士達の所に戻ってくると、兵士達に聞き込みをして貰った内容の報告を受けている
「町中に怪我人はほとんどいないならば、早目に周囲の村の確認かな? クラウザーさん、ディオルバルクさん用意をお願いします」
イールスが考えながら言う
「偵察に小隊単位で出発はさせています」
クラウザーとディオルバルクが説明をしている
「町中の様子は? 食料状況とか」
「余り値上がりはしてないそうです。 しかし、本格的に軍を興すならば心許ないと思います」
ライゼーラとノートンが説明をしている
「ライゼーラ様、バロンが到着前に補給の為に調達をお願いします」
イールスがライゼーラを見て言う
「すぐに交渉します」
ライゼーラが頭を下げて言う
「少し休息を取るように兵士に伝えて下さい。 怪我もなくゴブリンを殲滅出来ましたから」
イールスが考えながら言う
「イールス様が鍛練でなくて、休息を取るように言うなんて… 何か起きるのか?」
クラウザーが驚いた様に呟くと、ロイド達が慌ててクラウザーを見ている
「未熟者の半人前ですから鍛練はしますが、リシリア達が到着するまでに情報収集と疲れを少しは癒さないといけないです。交代で休むようにしてください」
イールスが笑顔でクラウザーを見ている。ノートンが意外そうな顔をしている
(遠征中に休息を取らせるのか? それも何が起きるかわからない状況で… 貴族達からの仕返しも恐ろしいのに… あれだけ挑発をしたのだから、少しは警戒をして欲しいが…)
「伯爵様、何故籠城なんて無謀な策を?」
イールスが伯爵を見ながら聞く
「籠城が一番被害が少なくなると結論に達した為だが… やはり問題が?」
「籠城とは、一番被害が少なく戦えるように見えますが、ゴブリン相手には問題です。籠城した為に村々が全滅している可能性もあります。 それにいつまで籠城するつもりでしょうか?」
「ゴブリンを退けるまでと聞いていたが…」
「援軍も無しに? どうやって退けるのですか?」
イールス笑顔で伯爵と話していると、貴族達が慌てた様にヒソヒソ話している
「貴様!! 我らの策に問題が有るような事を言うな!! 隣国からの援軍が偉そうに!! さっさとゴブリンを倒してこい」
子爵が慌てて怒鳴ると、重臣達が子爵を見ている
「倒してこいと言われるならば、まずは国王陛下を通して交渉をお願いします。 元々伯爵家の為の援軍では有りませんので、御存知と思いますが指揮権はございません。 それよりも先に国王陛下に弁明をする事をお勧め致します… 立場を悪化させかねないと思われます」
イールスが笑顔で子爵達を見ている
「なんだと!! 許さないぞ!!その言いぐさ何様だ!!」
「そこまでにせよ!! 子爵達に退場して貰う!!話し合いが進まない!! 外野は黙ってろ!!」
ケビンが呆れたように睨んでいる
「何を!! 無礼だろ!!」
「イールス将軍様、先に処分しても宜しいですか? 」
「ケビン大隊長様、任せます… 内政干渉になりかねないので何も申し上げられません。 勝手に話に入ってきて、伯爵様との御相談が進みません」
イールスがケビンを見て言うと、王国騎士が伯爵に書簡を差し出して伯爵が読んでいる
(イールス殿がこの連合軍の重鎮となるのか… ん? この文章は…… 法が追加されている……… 領地を放棄… 爵位没収と領地没収… あの書類はその為に… イールス殿は恐ろしいな…気を付けなければ… 完全に策に嵌まったが… 子爵達は助からないな… このままだと我が家にも影響がでる)
「ケビン大隊長、この法は有効と確認したが… どうすれば?」
伯爵が頭を押さえながら呟く
「行動のみですが… ユリアリース王女殿下の度量、素晴らしいと思われます… 義務を果たさない者には厳罰が下ると見せしめも必要と思われます」
ケビンが伯爵を見ている
「今は… 全員退室を」
伯爵が貴族達を見て言う
「何故?」
「伯爵家として保護は出来なくなった… イールス殿、連合軍に加わりゴブリンとの戦いに全力を尽くします。 イールス将軍様の指揮下に入り、連合軍の調整役をさせて頂きます」
伯爵が頭を下げて言うと、子爵達が驚いた様に目を見開いている
「感謝申し上げます。 早くゴブリンを殲滅して民の不安を取り除きましょう」
イールスが笑顔で頭を下げている
「何故だ!! 何故伯爵様が傘下に!! 何故だ!!」
子爵が叫んでいる
「我が領内にゴブリンと戦うために軍を纏められる将がいない… イールス将軍の部隊の実力はゴブリンと戦い勝利をする実力が有る… 戦いは任せて後処理をする方が良いだろう… ケビン大隊長がイールス将軍の軍下にいるならば、部隊の再編も任せられるが、何か問題でもあるか?」
伯爵が貴族や重臣達を見て説明をしている
「隣国からの援軍の軍下に入るのは何故だ? 伯爵家としての名誉に傷が入るぞ!!」
子爵が物凄く慌てて叫んでいる
「王家より、連合軍の大将軍として、イールス将軍に全軍指揮権が与えられている。その言葉は王家に対しての反逆と受け取られるぞ!! 」
伯爵が子爵を睨み怒鳴る
「へ? 全軍指揮権… 大将軍? この若造が? 何故? 何故? 何故?」
子爵が理解不能のように呟いている。重臣や他の貴族達は驚いて目を見開いて伯爵を見ている
「伯爵様、そのように言われたら、偉そうに思われます。 下賤な身の未熟者の半人前ですので恐れ多い事です。 ユリアリース王女様からのお願いでしたので、ここまで様子を見に来ただけです」
イールスが頭を下げて言うと、ロイド達が頭を押さえて顔が引き攣っている。 伯爵が驚いた様にイールスを見ている
「これがイールス将軍様だ! 伯爵様、後でゆっくり相談をしたい… 今回の任務はイールス将軍と伯爵家との橋渡しだ!!」
ケビンが苦笑いしてイールスを見てから伯爵を見ている。ディオルバルク達がケビンを見て安心したような顔をしている
(ケビン殿がいて良かった… イールス様の事を説明が一番大変だからな… それにこの伯爵殿は理解が早そう… イールス様の次の行動は… ゴブリン探しを始めるだろうから早目に配下に出発させるか… )
イールスは伯爵の屋敷を後にして兵士達の所に戻ってくると、兵士達に聞き込みをして貰った内容の報告を受けている
「町中に怪我人はほとんどいないならば、早目に周囲の村の確認かな? クラウザーさん、ディオルバルクさん用意をお願いします」
イールスが考えながら言う
「偵察に小隊単位で出発はさせています」
クラウザーとディオルバルクが説明をしている
「町中の様子は? 食料状況とか」
「余り値上がりはしてないそうです。 しかし、本格的に軍を興すならば心許ないと思います」
ライゼーラとノートンが説明をしている
「ライゼーラ様、バロンが到着前に補給の為に調達をお願いします」
イールスがライゼーラを見て言う
「すぐに交渉します」
ライゼーラが頭を下げて言う
「少し休息を取るように兵士に伝えて下さい。 怪我もなくゴブリンを殲滅出来ましたから」
イールスが考えながら言う
「イールス様が鍛練でなくて、休息を取るように言うなんて… 何か起きるのか?」
クラウザーが驚いた様に呟くと、ロイド達が慌ててクラウザーを見ている
「未熟者の半人前ですから鍛練はしますが、リシリア達が到着するまでに情報収集と疲れを少しは癒さないといけないです。交代で休むようにしてください」
イールスが笑顔でクラウザーを見ている。ノートンが意外そうな顔をしている
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