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第一章 メルトヴァル学院での日々
まさに衝撃の出会いです
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クレイシェスがシュドヘル様の婚約者の方に話を聞けないか尋ねてから二日後。シュドヘル様から、婚約者のご令嬢と会えると言われ、次の休息日に話を聞くことになりました。
自称ヒロインさん?相変わらず私へ一直線に来るのは変わらないんですが、最近は主に敵意を抱いているような態度なのですよね。彼女が転生者だからか、『シナリオと違い、リュミエルと契約を結んだ彼が気にくわないんじゃ?』とはシャウドの言です。逆ハーは諦めたということでしょうか。
それ以前に彼女の態度を教会へ伝え、私たちに『必要に迫られない限りは側に寄らないように言い含めるように』と王家から通告したのに、彼女、ガン無視なのです。教会も上手く王家へ取り入ることができれば儲けものと思っているのか、わざと彼女に伝えていないようです。ただでさえ教会の最近の専横ぶりには頭を抱えているのに、さらなる問題(自称ヒロインの奇行)を増やさないで欲しい、とは思うのですが………
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「いらっしゃい‼リュミエル~~‼待ってましたわぁー‼」
到着した屋敷の扉を開けたとたん、聞こえてきたそのハイテンションな声を聞いてシュドヘル様は扉を閉めました。
ついで扉にごんっ!となにかぶつかる音が。あ、あれ彼女が扉に激突した音ですね、たぶん。
「シュドヘル様………」
「言うな、リュミエル」
シュドヘル様の婚約者のご令嬢でしたよね?両手を限界ぎりぎりまで広げて満面の笑みで待ち受けていましたよね?ドレスの裾を掴んで突進してきていませんでしたかね、今の。体調を崩されてお休みされているはずではなかったのでしょうか。
「「「…………………………」」」
「ルティウス様、ソール様、シルディオ様。お気持ちは何となく分かりますので、死んだ魚のような目をしないでください」
「キミだって似たような顔してるでしょ、リュミエル」
「この場にいる皆そうだろ……………」
「殿下方、私の婚約者が申し訳ありません」
「シュドヘル殿、猫被るように伝えなかったの?」
「あれでも抑えている方なんだ」
「マジか」
クレイシェスが私のフォローにすかさずツッコミを入れてきて、それに主が頭痛を堪えるような仕種で呟きました。それを横目にシャウドがシュドヘル様に尋ね、それに答えたシュドヘル様の言葉にクレイシェスが衝撃を受けていました。
ルティウス様方がここに来たことを後悔なさってそうです。まあ、初対面の方にとっては強烈を印象を植え付けるご令嬢なので、普段は無口で大人しい、気弱な振りをなさっている──というか、シュドヘル様が「人前で素を見せるな」と言い含めています──のですが………今日は普段なら被っているはずの猫を盛大に放り投げていらっしゃいますね。早く戻ってこないでしょうか、被ってた猫たち。
そんな具合に私たちが現実逃避をしていると、閉じられた扉がバーンと開きました。額が赤くなっているので、頭からいったみたいですね。若干涙目になってます。
「シュア様酷いですわぁ‼目の前で突然扉を閉めるなんて!」
どうやら猫たちは戻ってくる気がないようです。まぁ……さっきの姿を見てしまったあとで演技されても後者が嘘だと分かってしまいますから、被り直す気が無いのでしょうが。
ちなみに彼女の名前はリンジー・クラウド。クラウド伯爵家のご令嬢です。たぶんですが、彼女も続編の『ライバル令嬢』だと思われます。
ゲームでもこんな感じなのでしょうか、彼女。ふと疑問に思いました。
自称ヒロインさん?相変わらず私へ一直線に来るのは変わらないんですが、最近は主に敵意を抱いているような態度なのですよね。彼女が転生者だからか、『シナリオと違い、リュミエルと契約を結んだ彼が気にくわないんじゃ?』とはシャウドの言です。逆ハーは諦めたということでしょうか。
それ以前に彼女の態度を教会へ伝え、私たちに『必要に迫られない限りは側に寄らないように言い含めるように』と王家から通告したのに、彼女、ガン無視なのです。教会も上手く王家へ取り入ることができれば儲けものと思っているのか、わざと彼女に伝えていないようです。ただでさえ教会の最近の専横ぶりには頭を抱えているのに、さらなる問題(自称ヒロインの奇行)を増やさないで欲しい、とは思うのですが………
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「いらっしゃい‼リュミエル~~‼待ってましたわぁー‼」
到着した屋敷の扉を開けたとたん、聞こえてきたそのハイテンションな声を聞いてシュドヘル様は扉を閉めました。
ついで扉にごんっ!となにかぶつかる音が。あ、あれ彼女が扉に激突した音ですね、たぶん。
「シュドヘル様………」
「言うな、リュミエル」
シュドヘル様の婚約者のご令嬢でしたよね?両手を限界ぎりぎりまで広げて満面の笑みで待ち受けていましたよね?ドレスの裾を掴んで突進してきていませんでしたかね、今の。体調を崩されてお休みされているはずではなかったのでしょうか。
「「「…………………………」」」
「ルティウス様、ソール様、シルディオ様。お気持ちは何となく分かりますので、死んだ魚のような目をしないでください」
「キミだって似たような顔してるでしょ、リュミエル」
「この場にいる皆そうだろ……………」
「殿下方、私の婚約者が申し訳ありません」
「シュドヘル殿、猫被るように伝えなかったの?」
「あれでも抑えている方なんだ」
「マジか」
クレイシェスが私のフォローにすかさずツッコミを入れてきて、それに主が頭痛を堪えるような仕種で呟きました。それを横目にシャウドがシュドヘル様に尋ね、それに答えたシュドヘル様の言葉にクレイシェスが衝撃を受けていました。
ルティウス様方がここに来たことを後悔なさってそうです。まあ、初対面の方にとっては強烈を印象を植え付けるご令嬢なので、普段は無口で大人しい、気弱な振りをなさっている──というか、シュドヘル様が「人前で素を見せるな」と言い含めています──のですが………今日は普段なら被っているはずの猫を盛大に放り投げていらっしゃいますね。早く戻ってこないでしょうか、被ってた猫たち。
そんな具合に私たちが現実逃避をしていると、閉じられた扉がバーンと開きました。額が赤くなっているので、頭からいったみたいですね。若干涙目になってます。
「シュア様酷いですわぁ‼目の前で突然扉を閉めるなんて!」
どうやら猫たちは戻ってくる気がないようです。まぁ……さっきの姿を見てしまったあとで演技されても後者が嘘だと分かってしまいますから、被り直す気が無いのでしょうが。
ちなみに彼女の名前はリンジー・クラウド。クラウド伯爵家のご令嬢です。たぶんですが、彼女も続編の『ライバル令嬢』だと思われます。
ゲームでもこんな感じなのでしょうか、彼女。ふと疑問に思いました。
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