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ー1ー異世界生活の始まり

⒏ ポロロ

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「よし、今日はポロロを教えてあげる」

やっと教えてくれる時が来たか。

「やり方は簡単、何かを感じて、 何かを出す気持ちでやる。それだげぞ」
「……」
「聞いてるのか」
「もちろん……それだけの説明じゃ無いですよね」

まさか本当にそれだけなのだろうか。それだったら、この前の女じゃなくて男の人に教えてもらった時と同じぐらいだな。まさかサリィさんに剣術を教えてもらったら、同じだったのかもしれない。

「頑張ります……」

俺はまず手を握り、目をつぶった。

心の中でポロロ、ポロロと叫んだ。
もちろんのことで何も起こらなかった。

「思ったんですけど」
「どうした?ハーツ」
「サリィさんはどうやって出来るようになったんですか?」
「それはだな。まずポロロを使える人はポロロを発動させる時に右手の手の甲に紋章が出るだ、その時に師匠が私の手を握ってなんかをやったら私の右手にも同じような紋章が浮かび上がって来たんだ」

その方法が合ってると思うんだけど、もしかして、いつもさっきの教え方で教えて居て、出来た人は居るのだろうか?

「サリィさんがさっき教えてくれた方法で成功した人は居るんですか?」
「それが居ないんだよね」
「……」
「どうしたハーツ?」

サリィさんは実は天然のところがあるんじゃ無いのか。

「じゃあ師匠がしてくれた方法でお願いします」
「それはただ手を握りたいだけなんじゃ無いか?」
「なんでそうなるんですか!」
「まあいい、じゃあやってみるか」

師匠がじゃなくサリィさんは俺の手を握り、まずはポロロを発動させて見た。

「どうだ?」
「何も起きませんね」
「やり方が間違っているのかな」
「そうか……なんか力を分ける感じで行けばいいんじゃないですか?」
「やってみるか」

そうしたら、俺の手がチクチクして来た。なんかが手を突っついているような、変な感覚だ。そしたら、地面が地震のように揺れ始め風が嵐のようになった。 
サリィさんの方を見ると目を閉じているようだ。







ーーその頃

俺は昼ご飯を木の上で食べていると、突然地面が揺れ始めていた、まるで魔法の上位魔法、地の魔法のようだった。そしたら雲が曇り始めて、風が強くなった事により、俺のお昼ご飯が飛んでいき、俺も吹っ飛ばされた。

「ーー痛いな」

俺は空を見上げた。

「一体何が起きてんだ、魔法じゃない見たい出しな、まさかな……」





ーー

「ハーツ」

「目を覚ましてハーツ」

「ハッ」

俺はあの時に気絶したみたいだな。

「よし早速試してみろ」
「今起きたばかりですよ」
「そんなの関係ないって」

俺はさっきと同じようにしてみて、右手を見ると、サリィさんのように紋章が浮き出ていた。
 
「サリィさん成功してますよ」
「よし、初めて成功したぞ」
「なんかのポロロやってみますね」

俺は火をイメージしてみた。
そしたら俺の目の前に小さな炎が出来ていた。
あっちに行けと思うと、あっちに飛んでいた。

「しょぼいですけど、出来ました」
「まあ練習あるのみだな」

まさか、使えるとはな。これは感動だな、魔法とは少し違うみたいだけど、出来たよ。
思ったのだけど、自分の使えるポロロの種類は見ることが出来ないのだろうか。

「サリィさん、自分が使える魔法の種類はどう見るんですか?やっぱり一つ一つ調べないとダメな感じですか?」
「方法ならあるぞ、簡単にポロロ玉を全部出す気持ちでやるこ事だ」

全部出す気持ち……
ポロロ玉を
全部出す気持ち……

音と共にポロロ玉らしき物が出てきた。
5つのポロロ玉が出てきた。

「赤、水、緑、白、光ってる緑?」
「赤は炎系、水は水と氷系、緑は風と草系、白は補助系、光ってる緑は分かんないな。まあ使ってみたら、いずれわかると思うよ」

実際は、7属ぐらいあるのか。これは多いのか少ないのか分からないな。

「サリィさんは何個あるんですか?」
「私はだな、9個だ代わりに君は光っている緑があるからな」

サリィさんのを聞いても、結局自分はいいのかが分からなかった。

「なんと言ってもポロロは属性が沢山あるという事だな」
「魔法はどれくらいなんですか?」
「属性が3種類ぐらだと思うよ」
「えっ、魔法よりもいいじゃないですか」
「だからポロロは最強とも言われているんだろうね」
「俺に簡単にこの力を上げても良いんですか?」
「まあ君が一番弟子だから」
「あれ、いつ弟子になりましたっけ」
「でも、この力の渡し方がわかったからってむやみに人に渡すなよ」
「わ、わかってますよ」

地味話をそらせて、まあいいや。まてよ、サリィさんてやっぱり凄い人なんじゃないのか。俺は結構運があるんじゃ無いのか。





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