ウォー・リバー

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シーズン1 物語

第2話 シーズン1/リポート2/セクション2

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第2話 Ver1.0/Rep2/Sec2
ウォー・リバー/WAR RIVER
Ver1.0  導かれる希望

2.俺はリボーンバイオだ

「…見た目は普通だな」
「細胞の構造つくりが若干違うだけさ、常人より身体能力が高く、疲労や怪我の回復が早い、後は大して変わりない」
宇宙の連中コスモネーションが生んだ万能な人間ってわけだ」
「案外、そうでもないんだ…俺はでね」
「どういうことだ?」
 リボーンバイオ技術テクノロジーはまだ試作段階で問題点があった。完璧な人材ばかりが生まれるわけではなく、偏りが生じてしまい、役人や政財界関係者、軍幹部、有能学者の他に、リヴァーのようなも存在する。

にも格差がある、おたくらの社会と一緒さ」
「お前は消耗品として扱われているわけか、惨めだな」
「俺は戦争あらそいの道具に過ぎない、もう迷惑はかけんよ」
 ハワード父娘はリヴァーの素性みぶんを知り、今後の選択を迫られた。

「アテはあるのか?雇い主から連絡は?」
任務ミッションを達成すれば、用済みさ…たとえ死んでも一切責任を取らない」
「何ともだね」
「宇宙に還る手段はある、偽造の身分証明コードや変装道具で切り抜けるさ」
 リヴァーは専用のリュックから秘密道具ガジェットを取り出して、ハワード父娘に披露していった。

 リヴァーは独立連邦西部インデペンデンス・フェデラル・ウエストテリトリーIFWの捜索の手が回る前に、ハワード父娘と別れようとしたが、スティングはもの言いたげな表情を浮かべた。
 リヴァーは気になって、彼に訊ねると…

「わしたちに危害を加えないと約束すれば、しばらく匿ってやろう」
「え…良いのか?」
「第一印象は最悪だったけど、悪い人じゃなさそうね」
「俺を受け入れてくれるのか?」
「お前さんは命令で動いているだけだろ?に加担する気は毛頭ない」
「パパと私は地球連合軍のことが嫌いなのよ、旧時代アメリカの頃に戻ってほしいわ」
 ハワード父娘のジャンク工場の周りには、地球連合軍・独立連邦傘下の企業オフィスや工場が建ち並んでおり、支配力を見せつけていた。
 ネオ・シリコンバレーの市民は、現在の生活や労働環境に納得できず、デモ活動で不満を訴えていた。治安は悪化の一途を辿っており…

「独立連邦…地球連合軍など滅んでしまえと…心の底から思っている者も少なくないだろう、できれば宇宙開拓軍に勝ってほしいね」
「そうなのか…」
 リヴァーは、地球の民から思いがけない情報ほんねを耳にして、ただただ驚くばかりだった。

「好きな方を選べ、ここを出るか、留まるか」
「……分かった、お言葉に甘えて世話になるよ」
「これも何かの縁ね、よろしく」
 リヴァーは苦渋の決断の末、ハワード父娘の厚意にすがろうとした。

「さて…お前は居候の身だ、長く使ってない作業部屋を寝床にしろ」
「ありがとう、なるべく外に出ないようにするよ」
「あなたの部屋を用意するわ、掃除しないとね…」
 リヴァーはエリザベスと行動を共にして、スティングの部屋を出た。

「…ここはオイルや金属の臭いがするな」
「ジャンク屋だもの、苦手なの?」
「いいや…落ち着く場所だ…機械いじりが好きなのか?」
「まあね、父親の血を引いているみたい…ところで…あなたは年齢としいくつ?」
「歳は17だ」
「え…8歳も年下?子供なの?」
 エリザベスは動揺が隠せなかった。

「リボーンバイオは凄まじい速さで細胞が活性化していき、肉体の絶頂期を維持する、老けて見えたかな?」
「随分と大人びているわね、てっきり同い年か年上かと…」
 リヴァーたちは埃っぽい部屋で雑談をして、お互い仲良くなろうとした。
 その一方で…

 ネオ・シリコンバレーは朝から物々しかった。IFWの軍用車両がきっちりと列を作り、街中を巡回していた。
「…市街地に潜伏しているかもしれない、シラミ潰しに捜せ」
 1人の軍服を身に纏った女性が鋭い目つきで、部下たちに命令していた。手入れされた金髪に透き通るような白い肌、華奢な体型から、とても軍人とは程遠い人物と思わせるが、片目は黒眼帯で覆われて厳つく、軍服にびっしりと付けられた勲章が証明していた。
 
 女性将校の名はミア・アイスマン。混血の地球出身者。階級は少将。
 ミアは〝女帝〟の異名を持ち、エリザベスと年齢が近く、IFW ネオ・シリコンバレー支部の指揮を任されている。彼女は欧州系の血が濃く流れており、美しさが際立つが、性格は冷徹かつ男勝りである。
 ミアは自身や周りの人間に対して厳しく、近寄りがたい一面を見せるが、的確な指揮を執り、仲間を見捨てないことから厚い信頼を得ている。

「…ここから調べてみるか」
 ミアの視線の先には、ハワード父娘のジャンク屋があった。リヴァーは追手に包囲されて、危機的状況から逃れることはできなかった。
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