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大蛇の石を追え
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その日の夜、あゆみは住人が揃う中で昼の出来事を話した。
「大蛇の石か、アタシたちがここに来る前の事だね。でも、聞いたことがあるよ」
メアリーは顎に手をやり自分の脳みその中から遠い記憶を呼び覚ますような顔をする。
「しっかし、正敏も相変わらずね~。ここぞって時にぎっくり腰なんて」
あきなが呆れるような顔をしていった。
望月正敏とその弟である敦教、金鞠須磨子は幼馴染だ。
敦教と須磨子は同い年。正敏はそれよりいくつか年上。
最終的には敦教が養子に入る形で須磨子と結婚したが、望月兄弟がまだ子供の頃はよく連れだって百鬼夜荘へ遊びに来ていた。故に住人は正敏の事を昔から知っている。
「あらあら。お義兄さん。昔っからそそっかしい所があったのよね」
のんきな顔で頬に手をあてながら須磨子はいう。
「人一人さらわれる所だったんでしょ。助かって本当に良かったよね」
そして、あきなは更に辛辣な言葉で言い募る。
「おじさんは相当へこんでたみたいだよ」
あの後、夕方過ぎ頃までひみかはいまりの部屋に居た。
帰る時に正敏に挨拶をしようとしたが、人に見せられる状態ではないとのことで直接会うことはできなかった。
「あらあら。珍しいわね、昔っからちょっと失敗しても、すぐにケロッとしてるイメージだけど」
須磨子にとって、子供の頃から正敏は明るく楽しいでもちょっとドジなお兄さんという感じだ。その彼が落ち込んでいる様が想像できにくいのだろう。
「いやいや、そりゃそうでしょ。そもそも、3つの石も一つに戻っちゃったわけだし」
対してあきなはキツイ口調で続ける。彼女は正直チャラけた正敏のことをあまり好いていない。
すると更に続けて須磨子は口を開き、
「…………ヘビの石が元に戻ったのですね」と言う。
「そうだよ。まずは、石がどこへ行ったのか、探さな……」
あゆみは母の言葉に普通に返しそうになったが途中で違和感に気づく。
「あなたにそれを強いるのは心苦しいのですが、仕方ありません。石の再封印を頼みます」
その言葉は母の口から放たれたものだが口調がいつもと違う。
「ふむ、多津乃か。久しいな。」
対面に座っていた紺のスリーピースを着た男が黒縁メガネをクイッと上げて言う。
見た目は三十代だが、その正体は天狗の大長老白倉陣八。
あゆみはその言葉を聞いて驚きの声を上げた。
「ば、婆ちゃん? 」
婆ちゃんとは、彼の祖母金鞠多津乃の事だ。
そして母の金鞠須磨子は霊媒体質である。
多津乃は須磨子の身体を借りて現世にもどってきたらしい。
「ええ。そうです。多津乃ですよ。みんな元気そうでなによりですね」
それを聞いた他の面子も各々が口々に声をかける。
「旧交を温めたいところですが。あまり時間をとることはできません。須磨子の身体にも負担をかけてしまうしね」
「大蛇の石か、アタシたちがここに来る前の事だね。でも、聞いたことがあるよ」
メアリーは顎に手をやり自分の脳みその中から遠い記憶を呼び覚ますような顔をする。
「しっかし、正敏も相変わらずね~。ここぞって時にぎっくり腰なんて」
あきなが呆れるような顔をしていった。
望月正敏とその弟である敦教、金鞠須磨子は幼馴染だ。
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最終的には敦教が養子に入る形で須磨子と結婚したが、望月兄弟がまだ子供の頃はよく連れだって百鬼夜荘へ遊びに来ていた。故に住人は正敏の事を昔から知っている。
「あらあら。お義兄さん。昔っからそそっかしい所があったのよね」
のんきな顔で頬に手をあてながら須磨子はいう。
「人一人さらわれる所だったんでしょ。助かって本当に良かったよね」
そして、あきなは更に辛辣な言葉で言い募る。
「おじさんは相当へこんでたみたいだよ」
あの後、夕方過ぎ頃までひみかはいまりの部屋に居た。
帰る時に正敏に挨拶をしようとしたが、人に見せられる状態ではないとのことで直接会うことはできなかった。
「あらあら。珍しいわね、昔っからちょっと失敗しても、すぐにケロッとしてるイメージだけど」
須磨子にとって、子供の頃から正敏は明るく楽しいでもちょっとドジなお兄さんという感じだ。その彼が落ち込んでいる様が想像できにくいのだろう。
「いやいや、そりゃそうでしょ。そもそも、3つの石も一つに戻っちゃったわけだし」
対してあきなはキツイ口調で続ける。彼女は正直チャラけた正敏のことをあまり好いていない。
すると更に続けて須磨子は口を開き、
「…………ヘビの石が元に戻ったのですね」と言う。
「そうだよ。まずは、石がどこへ行ったのか、探さな……」
あゆみは母の言葉に普通に返しそうになったが途中で違和感に気づく。
「あなたにそれを強いるのは心苦しいのですが、仕方ありません。石の再封印を頼みます」
その言葉は母の口から放たれたものだが口調がいつもと違う。
「ふむ、多津乃か。久しいな。」
対面に座っていた紺のスリーピースを着た男が黒縁メガネをクイッと上げて言う。
見た目は三十代だが、その正体は天狗の大長老白倉陣八。
あゆみはその言葉を聞いて驚きの声を上げた。
「ば、婆ちゃん? 」
婆ちゃんとは、彼の祖母金鞠多津乃の事だ。
そして母の金鞠須磨子は霊媒体質である。
多津乃は須磨子の身体を借りて現世にもどってきたらしい。
「ええ。そうです。多津乃ですよ。みんな元気そうでなによりですね」
それを聞いた他の面子も各々が口々に声をかける。
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