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「シーリアはね、造船業や海運業にも力を入れてる割と大きな街なんだけど、人の出入りが激しいから少しばかり治安が悪いのが難点なんだ。でも漁業も盛んで海産物が豊富な分、食べ物はホントに美味しいから期待してていいよ」
治安が悪いのか…
ちょっと怖いな。
「一応イツキ自身にも気を付けてて欲しいんだけど、まぁ私が一緒に居るからそんなに心配しなくて大丈夫だからね。もしイツキに何かしようって不届き者が現れたら容赦するつもり皆無だし」
何か…凄くいい笑顔で言われたけど、僕は別の意味で不安になってきてしまったよ。
まさかまた髭ゴリラさんみたいな事は起こらない…よね?
大の大人が泣きながら粗相して、謝罪の言葉を壊れたように繰り返す…みたいな……
「あれ?ちょっと不安?
大丈夫だよ。瞬殺…は流石にマズイから、即氷像って感じにはしとくし、ね?」
アヤさんが僕の着替え用に例の白い服を無限収納から出しながらそう言うと、僕はますます不安になって受け取った服を強く握り締めた。
「え?あれ?まだダメな感じ?オカシイな…
流血沙汰にはしないし、殺しもしない予定なのに。
手加減だって多分出来る筈だし、大丈夫だって!」
アヤさん……
もう『予定』とか『多分』とか『筈』って言ってる時点で怪しさ満点なんですけど…
僕が訝しげにアヤさんを見ると、アヤさんは困った顔になってからバツが悪そうに笑って目を逸らした。
アヤさん!?
ホントに色んな意味で大丈夫なんですか?
確かにシーリアに行くのは楽しみなんだけど、でも、もう既にテンプレで暴走する姿が目に浮かぶようなんですが……
僕は床に下ろして貰って溜め息混じりに着替えを済ませると、アヤさんは細身の黒いパンツと生成りの襟付きシャツに着替えてから黒ブーツを履いて、僕には白いブーツを履かせてくれた。
「うんうん、可愛い可愛い。イツキの紺碧の瞳と同じ青色にするのは地味に大変だったんだけど、やっぱり裾のラインの色をイツキ用に変えて正解だったよ」
満足そうにフンスと鼻息を荒くするアヤさんに少し引きつつ、僕は不思議に思った事をアヤさんに聞いてみた。
「前は違う色だったんですか?」
「うん、以前は自分の目の色に合わせて空紫色に、桔梗色にしてたんだよ。でも仕立て直すついでに色々と弄ってたら興が乗ってね…」
成る程、楽しくなってやり過ぎた…と。
「うん、そうなんだ」
って、僕の心の声に返事しないで下さいよ!もう…
「だってイツキ、本当に分かりやすいんだもん」
ガーン!!!
僕はショックを受けて項垂れると、「そこも可愛いからいいんだよ。まぁイツキはイツキであるだけで可愛いんだけどね」とアヤさんに頭を撫で回されてしまった。
治安が悪いのか…
ちょっと怖いな。
「一応イツキ自身にも気を付けてて欲しいんだけど、まぁ私が一緒に居るからそんなに心配しなくて大丈夫だからね。もしイツキに何かしようって不届き者が現れたら容赦するつもり皆無だし」
何か…凄くいい笑顔で言われたけど、僕は別の意味で不安になってきてしまったよ。
まさかまた髭ゴリラさんみたいな事は起こらない…よね?
大の大人が泣きながら粗相して、謝罪の言葉を壊れたように繰り返す…みたいな……
「あれ?ちょっと不安?
大丈夫だよ。瞬殺…は流石にマズイから、即氷像って感じにはしとくし、ね?」
アヤさんが僕の着替え用に例の白い服を無限収納から出しながらそう言うと、僕はますます不安になって受け取った服を強く握り締めた。
「え?あれ?まだダメな感じ?オカシイな…
流血沙汰にはしないし、殺しもしない予定なのに。
手加減だって多分出来る筈だし、大丈夫だって!」
アヤさん……
もう『予定』とか『多分』とか『筈』って言ってる時点で怪しさ満点なんですけど…
僕が訝しげにアヤさんを見ると、アヤさんは困った顔になってからバツが悪そうに笑って目を逸らした。
アヤさん!?
ホントに色んな意味で大丈夫なんですか?
確かにシーリアに行くのは楽しみなんだけど、でも、もう既にテンプレで暴走する姿が目に浮かぶようなんですが……
僕は床に下ろして貰って溜め息混じりに着替えを済ませると、アヤさんは細身の黒いパンツと生成りの襟付きシャツに着替えてから黒ブーツを履いて、僕には白いブーツを履かせてくれた。
「うんうん、可愛い可愛い。イツキの紺碧の瞳と同じ青色にするのは地味に大変だったんだけど、やっぱり裾のラインの色をイツキ用に変えて正解だったよ」
満足そうにフンスと鼻息を荒くするアヤさんに少し引きつつ、僕は不思議に思った事をアヤさんに聞いてみた。
「前は違う色だったんですか?」
「うん、以前は自分の目の色に合わせて空紫色に、桔梗色にしてたんだよ。でも仕立て直すついでに色々と弄ってたら興が乗ってね…」
成る程、楽しくなってやり過ぎた…と。
「うん、そうなんだ」
って、僕の心の声に返事しないで下さいよ!もう…
「だってイツキ、本当に分かりやすいんだもん」
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僕はショックを受けて項垂れると、「そこも可愛いからいいんだよ。まぁイツキはイツキであるだけで可愛いんだけどね」とアヤさんに頭を撫で回されてしまった。
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