レガステラ

秋月。

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レガステラ

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⚫キャラクター紹介

・アーク:英雄と呼ばれるロンウェルの息子。しかし街ではろくでなし扱いされている。頭より体が動くタイプ。

・ジェイド:英雄ロンウェルの相棒でアークの現バディ兼師匠。頭脳派でタバコ好き。アークを見捨てた男として謗りを受けている。

・ミラ:アークの幼馴染。飛空船からダイバーのカメラとソナーを駆使して、二人をサポートしている。小柄で体力もないので、現地に行くことは無い。

・エルフィーナ:バディにハメられてガレキの下で埋もれていた。謎の多い、どこか勝気な女性。略称はエル。


⚫超簡単な用語説明
・ダイバーマシン
2.5~3m位のロボットです。〇ンダムのようなサイズではありません。酸素ボンベを背負っています。
ギリ2人乗れます。
・ポンプガン
酸素ボンベの空気を用いて、圧縮して打ち出す銃です。
残弾は酸素ボンベ次第です。
・ギルド
ダイバー達はギルドに所属して地下に潜っています。


レガステラ
配役表 2:2:0
・アーク♂・・・
・ジェイド♂・・・
・ミラ♀・・・
・エル♀・・・

⚠台本として利用する際の規約⚠
https://writening.net/page?nJG7kt
作者ツイッター@autummoonshiroでも確認出来ます。
※こちらの作品は有償の場での使用はやめてください。

──────以下本編──────


二台のダイバーマシンが並んで置かれている。
一台をアークとミラが、もう一台をジェイドがそれぞれ整備をしている。
アークは中から、ミラは外から整備をしている状態。

ミラ:良し。これも良し。こっちも良し、と。うん、ダイバー異常無し

ミラは手元のチェックシートにチェックを入れていく。

アーク:ジェイドー、可動チェックOK!

ジェイド:了解!
ジェイド:こっちはもう終わってるぞ!

アーク:(M)茹だる様に暑い夏の日。
アーク:(M)街中が夏祭りの準備に奔走し、人々の額には汗が流れている。
アーク:(M)そんな中、俺はいつもの様に『ステラ』に潜る為の機械、ダイバーマシンに乗っていた。
アーク:(M)俺は座っているだけだと言うのに、滝の様に汗が流れていく。


ミラ:アーク、降りていいよ

アーク、ダイバーマシンを降りる。

アーク:よっと、この中、クソ暑いんだが?

ジェイド:遅刻してきたのに文句ばっか言うな

アーク:寝坊したのは悪かったって!

ジェイド:本当に反省してるのか?

アーク:してるしてる!めっちゃ反省してるよ!

ミラ:反省してるならちゃんと治しなよ

ジェイド:昨日と一昨日も同じ言い分を聞いたぞ

アーク:き、気の所為じゃないか?

ジェイド:気の所為でたまるか!

アーク:いってぇ!(頭を小突かれる)

ジェイド:こっちはこの暑ちぃ中、三日連続で一時間は待たされてるんだぞ!
ジェイド:今日に至ってはもう三時間押してるときた!

アーク:ごめんって!

ジェイド:はぁ・・・(溜息)

ミラ:手持ちの備品は?

アーク:もう確認したよ

ジェイド:本当だろうな?

アーク:任せろっての!


ここからテンポ良く。


ジェイド:ポンプガン

アーク:積んだ

ジェイド:ナイフ

アーク:ほらここ

ジェイド:ライト

アーク:充電も完璧

ジェイド:通信機

アーク:テステス

ミラ:聞こえるよ

ジェイド:ボンベ

アーク:残量五割あるから大丈夫!

ジェイド:五割じゃダメだ!
ジェイド:ちゃんと充填した物に積み変えろ!
ジェイド:何が起こるか分からん!


テンポここまで。


アーク:えー・・・
アーク:そんなこと言って、毎回三割だって使わないだろー
アーク:前回も補充しなかったわけだし、これくらいあれば───

ジェイド:遅刻してきたのに───

アーク:文句を言うなだろ!
アーク:分かったからスパナを振り上げるなよ!

ジェイド:はぁ・・・必ず変えろよ
ジェイド:俺はギルドマスターにダイブ開始の報告をしてくる


ジェイド、書類を手にこの場を離れる。


アーク:はー・・・暑いだけでも嫌なのに勘弁してくれよ・・・
アーク:口うるさいオッサンだ

ミラ:あんまりジェイドを怒らせないの

アーク:うっせぇ

ミラ:ダイブ時間が遅くなると『ステラ』も暗くなるし、ジェイドはアークのために怒ってるんだよ?

アーク:あー、はいはい

ミラ:全く・・・

アーク:ジェイドは・・・もう行ったか
アーク:五割あれば大丈夫だってーの

ミラ:え、ちょっとどこ行くの~?

アーク:新しいボンベ買ってくるよ

ミラ:ん、よろしい
ミラ:行ってらっしゃい

 
数分後。
ボンベを買いに行ったアークが先に戻ってくる。


アーク:いやー、この時期のアイスは最高だな~

ミラ:ちょっと、ボンベは?

アーク:え!?
アーク:あー・・・忘れてた

ミラ:もう、いい加減にしないと───

ジェイド:報告済んだぞ(被せるように)

ミラ:あ、おかえりなさい

アーク:おかえり!


ジェイドは急かすようにすぐに話を進める。
三人は作業をしながら会話をする。


ジェイド:飛空船に乗るぞ、早くしろ
ジェイド:すぐに出発だ
ジェイド:今日はポイントオメガから潜る

アーク:は?飛空船!?
アーク:ってか、オメガなんか初めてだよな?

ジェイド:ミラ、ダイバーマシンを船に乗せるぞ
ジェイド:運搬機に接続してくれ

ミラ:了解!

ジェイド:穴の範囲が広くて空まで吹き抜けの様になってるスペースがあってな
ジェイド:それがポイントオメガだ
ジェイド:飛空船で穴の近くギリギリまで行ける

アーク:あ、それで飛空船?

ジェイド:瘴気の問題で中には連れてってはくれんがな

ミラ:いつものベータじゃダメなの?

ジェイド:ポイントベータで金塊が見つかったんだとよ

アーク:あー金塊かー・・・興味無いわっと(マシンを動かしながら)
アーク:ほい、乗せたよ
アーク:生憎、金の為に潜ってない

ジェイド:だろう?

ミラ:私は、少しは欲しいけどなぁ・・・
ミラ:あ、飛空船に私も乗ったら良い?

ジェイド:ああ、俺達が戻るまで船から情報をくれ

ミラ:はいはーい!
ミラ:通信機も乗せまーした!

ジェイド:船長、出してくれー!(遠くに)


飛空船が大きな音を出して飛び立つ。
三人は甲板の上で会話を続ける。


ジェイド:俺たちが狙うのは『星の遺産』レガシーオブステラ、通称『レガステラ』だ

アーク:この世界がこうなった秘密が、『レガステラ』にはある
アーク:親父はそう言ってたんだよな?

ジェイド:ああ、ロンウェルは星の中心で何かを見た筈だ

ミラ:・・・おじさん、どうしたんだろうね

ジェイド:・・・さぁな

アーク:(M)ロンウェルってのは俺の親父
アーク:(M)『ステラ』の最深部に辿り着いたと言われる人で、この世界じゃちょっとした有名人だ
アーク:(M)で、『レガステラ』ってのはこの穴の最深部にあるっていう何か
アーク:(M)親父は見たことがあるらしいんだが、『レガステラにはこの星の秘密がある』って通信を最後に今は消息不明だ

ジェイド:今日のポイントベータには金塊狙いのダイバーが大量だ
ジェイド:つまりベータから一番遠いオメガが、今日は潜りやすいんだよ

アーク:なるほど

ジェイド:おう
ジェイド:暫くは移動だ、自由にしてていいぞ

アーク:あいよ
アーク:・・・この飛空船ってボンベある?

ジェイド:お、予備ボンベを積むのか?
ジェイド:お前にしては殊勝だな
ジェイド:だが、残念だったな、この船は旅客機だ

アーク:あー・・・オッケー!
アーク:ま、なんとかなるっしょ(小声)

ミラ:・・・はぁ(呆れた溜息)

一時間後、船の移動が完了する
アークとジェイドはダイバーマシンに乗り甲板に立っている

ミラ:さて、準備は良い?
ミラ:もう時期オメガの上を通過するよ

アーク:バッチリだぜ!

ジェイド:よし、オメガ上空に着いたらジャンプする
ジェイド:着地にボンベの逆噴射を使うから設定を忘れるな

アーク:了解!

ミラ:二人共、気をつけてね

ジェイド:ああ

アーク:んじゃ、行きますか!

三人:ゴー・ダイブ!


(場面転換を兼ねたナレーション)

エル:数年前、突如地表に大きな穴が空いた。
エル:この星の中心部に繋がる大きな穴が。
エル:人々はこの穴の究明に尽力を注ぎ、この穴を『ステラ』と名付けた。
エル:そうした研究の末に分かったことは、生身の体で『ステラ』に行くのは危険だということ。
エル:『ステラ』の空気を長時間吸うと、生体機能に異常をきたす事が発覚したからだ。
エル:こうして作られたのが、『ステラ』を安全に探索するためのダイバーマシンと呼ばれる機械だった。
エル:背中に積んだボンベを原動力に、酸素を使って動き、搭乗者に酸素を供給する事が出来る。
エル:ダイバーマシンは瞬く間に普及し、『ステラ』に潜る者自体を総称して『ダイバー』と呼ぶ様になった。
エル:姿知らぬ生物、はたまた形見ぬ遺品、かと思えばただの金塊であったり。
エル:『ステラ』には人々の好奇を満たす物、全てが眠っていた。
エル:今日もまたアークとジェイドという二人のダイバーが、『ステラ』へ挑もうとしていた。
エル:未だ見えぬ、『ステラ』の果て、『レガステラ』を目指して───。


『ステラ』を探索する二人  


ミラ:二人とも聞こえる?

ジェイド:ああ、聞こえるぞ

ミラ:大分暗いから気をつけて進んでね
ミラ:一応ソナーに動体反応はないけど、近くに崖があるみたい

アーク:分かった、気をつけるよ

ジェイド:ポイントオメガは空が吹き抜けだから、日中は明るいんだが・・・

アーク:すっかり暗くなっちゃったな

ジェイド:誰のせいだと思ってるんだ
ジェイド:お前が本来の予定より三時間も遅れてきたんだろうが

アーク:え、あ、い、移動も長かったしなあ!
アーク:ていうか、夜に潜るの初めてだよな!?

ミラ:あ、話逸らした

ジェイド:ふん
ジェイド:オメガは夜に潜る利点がねぇからな
ジェイド:太陽で照らされてるに越したことはない

アーク:夜に潜るとこんなに暗いんだな

ジェイド:いや、こんなに暗いのはおかしい

ミラ:ギルドが設置したライトは?

ジェイド:特にそんなのは見当たらんな・・・

アーク(M):俺達ダイバーはギルドに所属して、ダイブを行っている。
アーク(M):行方不明になったりした時に困るってのもあるけど、基本的にはダイバー同士で協力し合う為だ。
アーク(M):『ステラ』の中は入り組んでいて、迷宮みたいになっている。
アーク(M):最深部を目指す為にダイバー同士で情報を共有したりして、深度を上げているんだ。
アーク(M):ただこれだけなら簡単に『レガステラ』を目指せるって思うだろ?
アーク(M):そうもいかないのが───

ジェイド:地殻変動の可能性が高い
ジェイド:何か異変が起きてるのかも知れん

アーク(M):そう、地殻変動だ。
アーク(M):『ステラ』の中は不確定周期で変動をしている。
アーク(M):親父が『レガステラ』に到達した時のルートも今はもうない。
アーク(M):だから、他のダイバーが潜った時に設置したライトが失くなるなんて事もよくある話だったりする。

アーク:そんな大袈裟な
アーク:地殻変動なんて『ステラ』じゃよくある事だろ
アーク:手持ちのライトいる?

ジェイド:いや、俺はヘッドライトで充分だ
ジェイド:お前が使うなら俺の前も照らしてくれ

アーク:あいよ

ミラ:あ、そっか!

ジェイド:どうした?

ミラ:地殻変動が起きたから、ベータから金塊が見つかったんだ

ジェイド:だろうな
ジェイド:金塊が出たって話を聞いた時から、地殻変動の可能性は視野に入れてた

アーク:気付いてたなら先に言ってくれよ

ジェイド:伝えたら何か変わったのか?

アーク:そりゃあ・・・どうだろ

ジェイド:どうせ初めて潜るポイントなんだ
ジェイド:何も情報がないのは変わらん
ジェイド:未確定の話をする必要はないと思ってな

ミラ:確かに、アークじゃ頭がこんがらがっちゃうだけかも

アーク:うっせ!

ミラ:あはは!ごめんごめん!

アーク:バカにしやがって!

ミラ:バカなこと言ってられる時に言っとかないとね~
ミラ:ソナーに反応が無い今の内じゃなきゃ喋れないじゃん?

アーク:まぁこんなに何も起きないのも珍し───

ジェイド:静かに

アーク:え?


若干の無言間。


ジェイド:・・・ふむ

アーク:どうしたんだよ?

ジェイド:タバコ吸わせてくれ

アーク:はぁ?

ジェイド:ソナーの確認だけは怠るな

ミラ:はーい!
ミラ:周囲には特に反応無しのままだよ

ジェイド:考え事だ、休んでていいぞ
ジェイド:排煙用にファンが回るから、少し離れとけ

アーク:何だよいきなり

ジェイド:すー・・・はぁ(タバコを吸う)


ジェイドは独り言を言うように喋り始める


ジェイド:言われてみりゃそうだ、いくら何でも静か過ぎる
ジェイド:地殻変動の直後は生態系が乱れがちだ
ジェイド:『ステラ』内の生物達が住処を変える為に動きだすからだ
ジェイド:では何故今日はこんなに静かなのか?
ジェイド:昨日ポイントベータに潜った時に異変はなかった
ジェイド:金塊が見つかったのも今朝
ジェイド:という事は地殻変動は、やはり昨晩から今朝にかけて起こったんだろう
ジェイド:これは間違いないはずだ


アークとミラは小声で喋り始める


アーク:はーじまったよ

ミラ:ゾーンに入ったね

アーク:タバコ吸うとすぐに独り言だ

ミラ:考えを口にしながら色々頭動かしてるんだよ

アーク:別にいいけどさ
アーク:割と待たされるんだよなー、アレ

ミラ:まーた文句ばっかり言わないの


ジェイドはまだ一人で喋り続けている


ジェイド:ポイントオメガのライト設置は俺とロンウェルでやった
ジェイド:それが失くなっている以上、地殻変動が起きたのも確定だ
ジェイド:暗すぎて周りが見えないから気づかなかったな
ジェイド:ソナーで見えるのは動体反応のみ
ジェイド:という事は、動かない生物がいる可能性はある
ジェイド:しかしさっき言った通り、確率は低いハズだ


アーク:あんまり待つのもダルいし、少しだけ動いて来ようかな

ミラ:勝手な事しないの

アーク:まま、ほんの少しだからさ

ミラ:あ、ちょっと!


ジェイド:生物は居ないと考えるのが妥当か
ジェイド:なら、なぜ居ないのか?
ジェイド:地殻変動が起き、住処が変わり、生態系が崩れた
ジェイド:この周囲に居た生物は、既に食われたのかもしれん・・・
ジェイド:ソナーの範囲は割と広く一キロ程は圏内のはずだ
ジェイド:・・・そうか
ジェイド::周囲一キロ以上の生物を処理する程のバケモノがいる可能性が───

アーク:ジェイドー!!

ジェイド:ああん?

アーク:こっちに来てくれー!
アーク:何かあるぞー!

ジェイド:ちっ・・・考え事はやめだ
ジェイド:目の前の事から処理しねぇとな
ジェイド:今行く!

アーク:あそこ見てくれ、土砂崩れでもあったみたいだ

ジェイド:地殻変動があったんだ、当然だろう

ミラ:ライトもっと強く出来る?

アーク:ん?分かった

ミラ:こっちの方、凄い荒れてるね
ミラ:ただの地殻変動でこんな事になるかな?

アーク:やっぱり?

ジェイド:ふむ・・・

ミラ:崩れてる方にもう少し近づける?

ジェイド:危ないぞ

ミラ:カメラを向けるだけでもお願い

アーク:分かった

ミラ:解析してみる
ミラ:・・・やっぱり

ジェイド:どうした?

ミラ:ジェイドが使ってるライトと同じ会社の設置型ライトが土砂に混じってるみたい

ジェイド:ああ、ここのライトの設置は俺とロンウェルでやったからな
ジェイド:地殻変動に巻き込まれたんだろう

ミラ:それってダイバーマシンくらいのサイズ?

ジェイド:いや、流石にそんなに大きくは───

アーク:なぁ!

ジェイド:今度はなんだ?

アーク:あれ、ダイバーじゃないか?

ジェイド:ああ・・・ガレキから片脚が見えてるな

ミラ:あ、じゃあ多分それだ
ミラ:今解析してる画像にもダイバーマシンくらいの影が写ってるの

アーク:なんであんな所に

ジェイド:そういえば、『ステラ』でマシンを見るのは初めてか

アーク:マシン?
アーク:人が乗ってるかもしれないだろ

ジェイド:今日ここに潜ってるのは俺達だけだ
ジェイド:俺達のボンベは満タンであったとしても、二四時間以上はもたない
ジェイド:つまり、乗り捨てられたか、遭難したかの二択だ

ミラ:え、助けなきゃ!

ジェイド:待て!
ジェイド:ボンベは間違いなく切れてる
ジェイド:人が居たとしてもそれは死体だ

アーク:見て見なきゃわかんないだろ!

ジェイド:ソナーに反応はない!

ミラ:動体反応は確かにないけど・・・

ジェイド:死んでるからだ
ジェイド:二次災害が起きるかもしれん、近付くな

アーク:・・・だとしても、持って帰ろう

ジェイド:ダメだ
ジェイド:『ステラ』の瘴気に侵された人間がどうなるかは判明していない
ジェイド:連れてく事は出来ない

アーク:じゃあ、このままほっとけっていうのかよ!

ジェイド:ああ、そう言ってる

アーク:消息不明のままだなんて、悲しすぎるだろ!!

ミラ:アーク・・・

ジェイド:冷静になれアーク
ジェイド:そのマシンとロンウェルを重ねるな

アーク:別にそんなんじゃ・・・

ジェイド:いいか、俺たちが探してる『レガステラ』にそのダイバーマシンは関係ない
ジェイド:身の危険を犯してまで調べる価値は無い
ジェイド:というか、そもそも乗り捨て機で誰も乗ってないと思うぞ?

アーク:・・・それなら尚更、イジってもいいよな?

ミラ:え・・・待って!

アーク:ミラまで何だよ

ミラ:凄い微量だけど、動体反応あり
ミラ:呼吸してるのかも

ジェイド:何っ!?

アーク:そら見ろ!
アーク:調べてもいいよな

ジェイド:・・・分かった
ジェイド:何が起きても良いよう両手を空けとけ
ジェイド:ライトは俺が持とう

アーク:頼んだ、ぞっと(ライトをなげる)

ジェイド:ん・・・
ジェイド:(独り言)
ジェイド:最近行方不明者の報告は上がってない
ジェイド:そうである以上こいつは乗り捨て機で間違いない
ジェイド:動体反応か・・・乗り捨てられたマシンを住処にする生物だろうか
ジェイド:まぁ、マシンサイズならそこまでの危険性はないだろう
ジェイド:しかし、おかしいな・・・こんな所でマシンを乗り捨てる理由は───

アーク:え!?

ジェイド:どうした!?

アーク:女の子だ

ジェイド:なに?

アーク:女の子が乗ってるぞ!!

ジェイド:はぁ・・・(呆れた様なため息)
ジェイド:損壊度合いは?

アーク:損壊って?

ジェイド:死体だろう?
ジェイド:腐敗は進んでないのか?

アーク:腐敗って・・・

ミラ:ジェイドもマシンの方に近づいて

ジェイド:ぁあん・・・な、はぁ!?

アーク:これ、生きてるよな・・・?

ジェイド:・・・ライトパスっ!(投げる)

アーク:ほいほい、と

ジェイド:ホントだ、腐ってない

ミラ:カメラ女の子に向けて

アーク:ああ!

ミラ:・・・うん、動体反応あり
ミラ:呼吸してるから微妙に体が動いてるんだ

アーク:呼吸って・・・生きてるのか!?

ジェイド:ああ、そうなる・・・
ジェイド:循環機使うぞ、後ろ空気噴射するからな

アーク:分かった
アーク:・・・って、今タバコかよ!?
アーク:早く助けなきゃマズいんじゃ

ジェイド:あー、待て待て
ジェイド:急がば回れって言葉もある
ジェイド:少し考えさせてくれ


一服からの独り言


ジェイド:すー・・・はぁ(タバコを吸う)
ジェイド:どーいう状況だこりゃあ・・・
ジェイド:回せ回せ、頭を回すんだジェイド!
ジェイド:低層階で捨てられたダイバーマシン、中に居る生きた少女、報告はなし
ジェイド:あの程度のガレキならポンプガンで簡単にどかせる
ジェイド:だがそれをしていないのはなぜだ?
ジェイド:見捨てるしかない状況になり、それがバレるのが嫌で報告を上げなかった、か?
ジェイド:すー・・・はぁ(タバコを吸う)
ジェイド:ポンプガンを使えない状況だったから、仕方なく見捨てた、か? 


一人で喋り出すジェイドを見守る二人


アーク:またはじまったな

ミラ:・・・慎重にならなきゃ
ミラ:こんなこと滅多にないからね

アーク:まどろっこしいな
アーク:アレくらいポンプガンで───

ジェイド:聞こえてるぞ!
ジェイド:勝手なことするんじゃない

アーク:分かったよ・・・

ミラ:ね、落ち着いてよ

アーク:落ち着いてるよ

ミラ:お父さんのことも分かるけどさ

アーク:・・・大丈夫だよ、ごめんって

ミラ:話せるうちにバカなこと話しとこ?

アーク:バカな事ねぇ・・・

ミラ:気持ちが紛れるようなこと
ミラ:あ、今日夏祭りだね

アーク:興味無い
アーク:どうせ街の人には嫌われてるから

ミラ:アーク・・・

アーク:はぁ・・・今何時?

ミラ:もう少しで七時なるとこ
ミラ:そろそろ花火が上がるんじゃないかな

ジェイド:・・・花火?

アーク:夏祭りに花火大会か
アーク:街の奴らが忙しそうにしてる訳だ

ジェイド:花火だと・・・?

ミラ:どうしたのジェイド?

ジェイド:・・・まずい

アーク:え?


花火の打ち上がる大きな音が響く。
それと同時に化け物の咆哮が響き渡る。
その物音でエルが目を覚ます。


エル:あれ、ここは・・・
エル:それに今の音・・・
エル:あ、危ないしゃがんで!!

ジェイド:しゃがめぇええええ!!!(被せながら)

大きな魚が土の中から現れ、アークの頭の上を掠めていく


アーク:うぉっ!?(しゃがむ)

アーク(M):俺の頭上を数十メートルはありそうな魚の化け物が通過していく

ミラ:急に大きな動体反応!
ミラ:何が起きてるの!?

エル:大きな音に反応する、土を泳ぐ魚の化け物よ!!

アーク:魚っていうか、クジラだろあんなの!

ジェイド:やはりな!
ジェイド:こんなにデカいとは思わなかったが

アーク:とにかく、生きてて良かった!
アーク:君、動けるか?

エル:足が、壊れてて・・・

アーク:ジェイド!

ジェイド:任せろ

アーク:よし・・・こっちだ、こっち!


ポンプガンを撃ちながら走ってエルから遠ざかるアーク


ミラ:左から来る

アーク:あい、よっと!


再びしゃがんで左から襲ってきた魚をいなす。


ジェイド:大丈夫か?

アーク:デカい分トロいから行ける!

ミラ:油断しないの!
ミラ:右後ろ、来るよ!

アーク:しゃがんでいなして・・・おらよ!

ミラ:ナイスキック!
ミラ:今の内に少し距離を取って

アーク:分かった!

エル:・・・凄いわ
エル:あの化け物と対等にやり合うなんて

ジェイド:囮は若者に任せるとしよう
ジェイド:ボンベの空気を圧縮して撃つポンプガンには、ボンベ残量っつう回数制限があるが、フルチャージのボンベならまだまだ余裕はあるはずだ

エル:あの子一人で大丈夫なの?

ジェイド:ああ、アイツの身体能力はダテじゃない

エル:・・・流石ね

ジェイド:流石?

エル:貴方達、有名人だから

ジェイド:・・・なるほどな
ジェイド:それよりアンタ、体は大丈夫なのか?

エル:マシンの足と一緒に、左足も・・・

ジェイド:ボンベは?

エル:ボンベ?
エル:ボンベがどうかしたの?

ジェイド:気付いてないのか

エル:何かしら?

ジェイド:おそらく、アンタがダイブしてから二四時間以上が経過してる

エル:二四時間って、そんなに?

ジェイド:ボンベはいつ切れた?

エル:・・・分からないわ

ジェイド:いつ潜ったんだ

エル:少し、記憶が混濁してて・・・

ジェイド:落ち着いて思い出せ

エル:・・・そうよ、夏祭りの二日前の昼だったわ
エル:父がスピーチの準備をしてたから間違いない

ジェイド:スピーチ・・・?
ジェイド:まぁ良い、今日は夏祭り当日だ

エル:え・・・?

ジェイド:アンタは『ステラ』の中にもう二日居ることになる

エル:『ステラ』に二日も・・・!?

ミラ:そんな事ありえるの?

アーク:『ステラ』の瘴気にやられちまうんじゃないのかよ

ジェイド:そっちに集中しろ!

アーク:居なくなった

ジェイド:はぁ!?

ミラ:動体反応消失
ミラ:どこかに逃げたみたい

エル:アイツは目が少し悪いみたいなの
エル:大きな音がすると現れる
エル:全く見えてないってワケでもないみたいなんだけど・・・

ミラ:それで花火の音に反応したのかな

アーク:っぽいな~

ミラ:地中を泳ぐみたいだったから、かなり深い所に潜ったのかも
ミラ:あんまり深いとソナーじゃ反応拾えないから、気をつけて

ジェイド:ガレキをどかすぞ、アーク手伝え

アーク:そんなのポンプガンで一瞬だ!

エル:まって、ポンプガンは───


ドンという銃声が響く。


エル:アンタ、何考えてんのよ!

アーク:何って、君を助けるのに───

ミラ:反応あり!逃げて!

エル:音に反応するっつってんでしょ!?

アーク:あ・・・そうだった!

ジェイド:油断するな!

アーク:手を!

エル:ありがと───

ジェイド:間に合わん!(突き飛ばしながら)

アーク:え

ジェイド:ぐぁぁぁぁあ!!

アーク(M):彼女に手を伸ばす俺ごと突き飛ばしたジェイドの左腕が、魚に食われた。

アーク:ジェイド!?


ジェイドはここから、痛みに耐えるようにしながら喋る。


ジェイド:がぁ・・・大丈夫だ

ミラ:大丈夫って・・・!
ミラ:そんなわけない、早く治療しないと───

ジェイド:うるせぇ黙ってろ!!!

ミラ:・・・!(息を飲む)

ジェイド:アーク、ポンプガンで時間を稼いでくれ
ジェイド:奴は大きな音に反応する
ジェイド:ポンプガンは奴の好物だろうよ

アーク:ジェイド、そんな、腕が

ジェイド:しっかりしろ!!!
ジェイド:動けるのはお前しかいないんだ!!!

アーク:わ、わかった!
アーク:こっちだ、サカナ野郎!


銃声。
アークは走りながら二人から距離をとる。


ミラ:ごめん、落ち着いた
ミラ:サポートする

アーク:・・・頼むぜ

ミラ:アークを追って動いてるみたい

アーク:釣れてるなら良い

ミラ:油断しないで
ミラ:右から地中を泳いでくる、跳んで!

アーク:跳んだ!

ミラ:目を狙って!

アーク:なんで!

ミラ:見えない訳じゃなくて目が弱ってるなら、そこが弱点なんだと思う
ミラ:違ったとしても、目が見えなくなれば有利になるから!

アーク:任せろ!
アーク:・・・ここだ!


銃声と同時に化け物の悲鳴がする。


アーク:やったか!?

ミラ:死んだわけじゃない!
ミラ:もう一回、やるよ!

アーク:ああ!

ジェイド:・・・押してるが倒しきれない、か
ジェイド:取り敢えず俺のサブボンベをくれてやる

エル:ありがとうございます

ジェイド:気にするな
ジェイド:今から接続を───

アーク:やべぇ!

ジェイド:どうした!?

アーク:ボンベが切れた!!

ジェイド:なにぃ!?
ジェイド:チャージしなかったのか!?

アーク:アイス食いに行った!!

ジェイド:馬鹿野郎!!!
ジェイド:・・・ちっ!
ジェイド:良いか嬢ちゃん

エル:は、はい!

ジェイド:今からメインボンベをここに置く
ジェイド:あの化け物が居なくなったあと、二人で上手く使え

エル:居なくなったあとって・・・

ジェイド:任せたぞ・・・
ジェイド:腕のない俺は足でまといになる

エル:あ、あの!

ジェイド: サブボンベで撃てるのはせいぜい三発か・・・
ジェイド:ミラ!

ミラ:何ジェイド!?

ジェイド:ここの周囲の崖の深さは?

ミラ:えっと、かなり深い!

ジェイド:・・・ありがとうな

ミラ:え

ジェイド:おい、クソザカナ!!!(発砲)
ジェイド:こっちだこっち!
ジェイド:目も見えない癖に、直感で俺の相棒追いかけてんじゃねーぞ!!
ジェイド:お前の大好きなポンプガンはこっちだ!!(発砲)

アーク:な、ま、待て、ジェイド!
 
崖に向かって走り出すジェイド

ジェイド:アーーーーーク!!!
ジェイド:お前は生きろ!
ジェイド:今まで楽しかったぜ!!
ジェイド:若者は生きて、『レガステラ』を見つけるんだ!
ジェイド:星の遺産を見つけて、『ステラ』の謎を解いてくれ!
ジェイド:それが俺への、お前の親父への弔いになる!!
ジェイド:・・・じゃあな(発砲)


ジェイド、崖を飛び降りる。
サカナもそれを追うように崖に飛び込んでいく。


アーク:ジェイドぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!



(長めの無言間)


アーク:(M)ジェイドがサカナと一緒に崖に落ちて、どれくらいの時間が経っただろうか
アーク:(M)いや、きっと一瞬の無音だったんだろう
アーク:(M)それが今の俺には、無限の時間のように感じた

ミラ:(泣いて鼻をすする音)

アーク:(M)ミラの無言で泣く声が、虚しく通信機に響いている

エル:・・・こっち、来て

アーク:へ・・・?

エル:あの人が、コレを

アーク:ボンベ・・・そうだ、ボンベ!
アーク:俺が、サボったせいで・・・俺のせいで・・・
アーク:俺が・・・俺が、殺したんだ!

エル:言ってる場合!?
エル:しっかりしなさいよ!
エル:あの人が紡いでくれた命、私は無駄にしたくないの!!

アーク:・・・君が使え

エル:何、言ってんのよ

アーク:・・・俺は、もういい

エル:・・・・・・

アーク:親父もジェイドも、『ステラ』で死んだ
アーク:もう・・・疲れたよ

エル:ジェイドの意志を、無駄にするの・・・?

アーク:・・・・・・

エル:そんなこと、させない・・・!!
 
ミラ:・・・!(はっとする様な息遣い)


エルは動かない足を引きずってアークに近づく
ここからしばらくエルは体を引きずって近づきながら喋り続ける


エル:させて・・・たまるか!!
エル:くっ・・・あああ!!!

アーク:っ!
アーク:無理をするな!
アーク:足が折れているんだろ

エル:折れてるから、なんだっていうのよ!

アーク:どうして、君は・・・!!

エル:アンタは最深部到達者ロンウェルの息子で、そのバディだったジェイドの弟子でしょ!
エル:もっと胸を張って生きてよ!
エル:二人の意志を継いでよ!!

アーク:どうしてそれを・・・

エル:街に行けば誰もが知ってるわよ!
エル:ロンウェルを捨てた男ジェイド、怠け者でろくに働こうともしないアーク!

アーク:・・・(悔しそうに言葉を失う)

エル:ろくでなしバディって聞いてたけど、そんなことなかった!
エル:ロンウェルを見捨てたっていうジェイドは、命を張って私たちを助けてくれた!
エル:アンタは!どうなのよ!?

アーク:俺は・・・親父が探してた『レガステラ』をずっと探して・・・
アーク:「金の為に潜るんじゃない、『ステラ』の謎を解明したら人々の役に立つはずだ」って、それが親父の口癖だったから・・・

エル:ここで生き残って、その意志をちゃんと引き継ぎなさいよ!
エル:私は・・・私はバディに見捨てられた!
エル:本当に見捨てられた!!!
エル:アイツわざとポンプガンを使って、私をガレキに埋もれさせて囮にして逃げたの!!
エル:そんな私を、貴方たちは助けてくれた!!
エル:私を、最後まで助けてよ!!
エル:一度希望を見せたなら、お願いだから最後まで助けて!
エル:私は!私に希望をくれた、ジェイドの意志を継ぐ!!


エルはアークの目の前までたどり着く


エル:もう一度聞くわ
エル:貴方は、どうするの?

アーク:・・・分かった、分かったよ!
アーク:壊れたマシンはここで捨てよう
アーク:俺の機体は狭いけど、頑張れば二人入れるはずだ
アーク:まずボンベを付け替えて・・・さ、手を貸すからこっちの機体に!

エル:ん、ありがと

アーク:せまいな・・・我慢しろよ?

エル:あたりまえでしょ!

アーク:君、名前は?

エル:エルフィーナ、エルでいいよ

アーク:了解、エル!
アーク:って、な、あ、おい、胸を当てるな!

エル:はぁ!?
エル:こんな時に何言ってんのよ!
エル:本当は一人乗りなんだから仕方ないでしょ!

アーク:これ、上に戻ったらクソ暑いんだろうなぁ

エル:文句ばっかり言わないの!

アーク:ジェイドみたいなこと言うのやめてくれ・・・

エル:・・・ねぇ?

アーク:なんだよ

エル:・・・化け物が出た時、何より真っ先に囮になって助けてくれたよね
エル:すごく嬉しかった
エル:・・・かっこよかったよ(小声)

アーク:お、おう・・・

ミラ:・・・あの

アーク:ぬぁ!?

ミラ:私も、居るんだからね・・・?

エル:あら、貴方は?

ミラ:私はミラ
ミラ:飛空船から二人をサポートしてたの
ミラ:・・・ありがとう、私も元気づけられちゃった

エル:二人とも、これからよろしくね!



地上に戻ってから数年後。
飛空船の上に、エルとアークがいる。



エル:(M)あの時の出会いから数年が経った。
エル:(M)私達は遂に『ステラ』の最深部『レガステラ』に辿り着くルートを見付けた。
エル:(M)皮肉にも私がハメられた、ポイントオメガからのルートを。

エル:いよいよだね

アーク:ああ
アーク:この先に『レガステラ』がある
アーク:ジェイドもいるかもしれない

ミラ:『ステラ』でボンベなし、ましてや生身で生き残った人間はいないよ

エル:正しくは、私たちが出会ったあの日までは、ね

アーク:そうだ
アーク:エルは『ステラ』の中でボンベなしで生き残った実例なんだ

ミラ:ワンチャン、あるかもね?

エル:それにこの前見つけたこれ

アーク:ああ、このタバコは間違いなくジェイドが吸ってたタバコだ
アーク:ジェイドはいつだって用心深くて準備を怠らない
アーク:タバコも当然の様に大量に持ち歩いてた

エル:・・・そっか
エル:私もジェイドにはもう一度会いたい
エル:あの日の感謝を伝えなきゃ

アーク:・・・よし、これが多分最後のダイブだ
アーク:俺達、最高のバディだよな?

エル:もっちろん、信頼してるよ、相棒!
エル:・・・愛してるよ(小声)

アーク:あの日みたいだな

ミラ:あのー、だから私も居るんですけど?

アーク:盗み聞きすんなよ

エル:そうよー、趣味悪い

ミラ:勝手な事ばっか言ってる!
ミラ:私もいるのに二人で勝手にイチャつき始めたんでしょ~!

アーク:話せる内にバカなこと話とかないとな?

ミラ:それあの頃の私のセリフ
ミラ:あの頃よりも今は真面目なんです~!

エル:いつまでやってんのよ
エル:ミラも含めて、私たち三人は最高のチームよ

ミラ:うん!

アーク:ああ!

エル:さーて、準備は良い?

アーク:バッチリ!

ミラ:いつでもどうぞ!

エル:よし、行くわよ!

三人:ゴー・ダイブ!!


 完。
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