そのΩ、買いました。オークションで。

塒 七巳

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 異常な興奮の熱に魘されて、唯の意識は断片的だった。
 
 
 
 お互い隅々まで舐め合って、唯は身内以外の男性に初めて一糸纏わぬ姿を晒す––––……その恥ずかしささえ忘れて、ユウマの体を貪るように求めた。
 
 色の白いユウマの裸体は、淡く白い光を放っているように唯には見える。
 
 ––––その淡い光だけに唯は目を奪われ、手を伸ばし続けた。
 
 初めて異性と肌を重ねるのに、唯は本能のまま快楽を追求し、躊躇も無い。
 全てを知っているかのように、ただ衝動のまま体中の感覚を研ぎ澄ませた。
 
 
 興奮するとまるで変化してしまう自分の体が、唯は恥ずかしくて堪らなかったのに……––––
 
 
 これが、ラット––––
 
 
 時折薄れる意識の中で、自分では無い自分の体はユウマを求め続ける。
 
 ––欲しい
 ––入れたい
 ––一つになりたい
 
 
 
 それは、ユウマも同じだった。
 
 
 
 お互いの一番熱く、敏感なものを口に含め合えば、相手は切羽詰まった顔で普段は絶対に誰にも聞かれてはいけない声を漏らす。
 
 それが余計に情欲を刺激し、興奮を煽る––––
 
 唯は頭で付けた知識だけで、全てを実践し続けた。
 
 ユウマが声を上げれば、それがまた熱を呼び、唯を更に喜ばせる……唯の体を熱くさせ、溢れさせる。
 
 
 
「お姉さんの小さくて可愛いね……。ずっと口に含んでたい……」
 妖しい目つきで唯の足の間から唯を見上げるユウマに、唯は何度果ててしまったか分からない。
 何度果てても、ユウマは迷い無くそれを飲み込んだ。
 
 唯と、同じように……––––
 
 
 
 本当に、これがしたかったことなのかな……––––
 唯は果てる度、ほんの一時正気に戻る。
 これ以上無い快感に、ずっと浸っていたいのに、唯は早く逃げ出したかった。
 
 
 
 初めてだって、言わなきゃっ……––
 そう何度唯が思っても、また熱に絆され消えていく。
 自分には経験が無いと正直に言えば、時折晒す不慣れな自分も、どこか不自然な愛撫も許してもらえる気がした。
 
 またαの癖に––––と、呆れられてしまうかもしれないが……
 
 
 
 唯がうつ伏せに倒れ込んだ状態から、よろよろと両手両膝を付いて体を起こすと、ユウマは後ろから唯を抱き抱えた。
 ユウマは唯の背中に唇を這わせ、手は唯の胸元を執拗に撫で回す。
 
 唯のお尻には、ユウマの体の中で一番熱い場所が当たっている。
 
「お姉さん童顔だけど脱ぐとやっぱ大人の女性だね。ここは大きくてびっくりしちゃった……」
 そう言ってユウマに胸を鷲掴みにされると、唯は小さく声を上げる。
 
「避妊しないと……お姉さん妊娠させちゃうかも。それとも、お姉さんが入れる?入れても良いよ、初めてだけど入れ易くはなってるから」
 ユウマは唯の背中をちゅっちゅっ…とわざと音を立てながら愛撫して、その両手は唯の胸元や体の真ん中部分を忙しなく動き回っている。
 
 
 入れ易く……その言葉が、なぜか唯の胸にジリッとした僅かな痛みを走らせた。
 
「……入れて」
 不意に、唯はそう呟く。
 
 
 
「ユウマ、早く入れて。私に入って来て」
 唯の頭がユウマの方を振り向くと、ユウマは堪えきれないように顔を歪めて唯に口付けた。
 
「待ってね、ゴム––––」
 
「嫌、そのまま入れて」
 唯の言葉に、ユウマは一瞬動きが止まる。
 
「……ダメだよ。契約書にもあったでしょ?」
 ユウマは荒い息をなんとか抑え、白く長い指を唯のお尻から腰にかけて滑らす。
 
 
 
「っピル、飲んでるから……お願い。そのまま欲しい……」
 唯は目に涙を蓄えて、懇願する。
 唯は万が一、にはきちんと備えておいた。出来る限りの事を––––
 
 
 
 ユウマは少し迷ったが、溢れて止まない唯の泉に白くて長い指をぐっと押し入れる。
 
 その途端、ひっ…と唯が声を上げた。
 
 
「……凄いね。こんなに濡れる人、初めて会った」
 ユウマはそう言うと、自身を唯に当てがう。
 
 
 
 早く、早く、お願いっ––––
 
 
 
 唯がユウマの方をもう一度見ると、ユウマは口の端を少し上げて笑う。
 
 すると直ぐに、ユウマが唯の中へ入って来た。
 
 
 唯が覚悟したような痛みはそこには無く、熱と圧迫感が続く。自分の体が押し広げられる感覚に、唯は今まで感じた事の無い幸福と一体感を感じていた。
 
 フワフワとした意識が視界を曇らせ、意識が遠のく。
 
 
「お姉さんの中、キツイッ……」
 ユウマのはぁ、はぁと言う息と切羽詰まるような声が背中越しに聞こえた時、唯は遠のいていた意識がまたハッキリとしてくる。
 
「……っ初めて、なの。ごめんなさっ」
 唯の声にならない声が、なんとか絞り出される。
 
 
「え……?」
 唯の言葉に、ユウマは全てがみっちりと唯に収まった体を密着させたまま動きを止める。
 
「……痛く無い?大丈夫?」
 ユウマは途端に心配そうに唯を見つめるが、唯はユウマの方を見ない。
 
「痛く無い……。むしろ、お腹切ないっていうか、ジンジンして……。
 この歳で初めてって––––
 恥ずかしくて……言えなかったの……αがΩに入れた方が、やっぱり正しい––––?」
 唯が泣きそうな声でそう言うと、唯は自身の体の中で自分の物では無い物体がビク、ビクッと跳ねるのが分かった。
 
 
「いっ今、なんか、お腹動いて––––」
 
「興奮して大きくなっちゃった……それ、わざと?」
 ユウマが一度腰を引き、また唯へ押し当てると、そこには尋常では無い快感の波が押し寄せる。
 直接触れ合った肌が絡まり合い、αとΩ、持って生まれたお互いの体の全てが更なる熱を求め合った。
 
 
 
 唯が声を抑えようと身を硬くすると、ユウマが唯の耳に舌を這わせる。
 
「凄く気持ちい良い……。死んじゃいそう……」
 ユウマの荒い息遣いと、そこに漏れ出た余裕の無い言葉が、唯の脳を刺激して、唯は目の前がチカチカした。
 
 
 何度も何度もユウマに突き上げられて、唯は悲鳴を上げる。
 
 ユウマのくぐもった声が聞こえた頃、ユウマは剥き出しになった唯の項に歯を突き立てた。
 
「あっ––––!」
 唯が一際大きな声を上げる。
 
 
「……俺が噛まれる側だけど、Ωが噛んでも良いよね」
 ユウマはそう言って何度も唯の項を甘噛みする。
 
 痛くなるかならないかの絶妙な刺激に、唯の体は震えた。
 
 
 
 噛むはずの自分が、噛まれている……その性質に矛盾した状況に、唯の体はより興奮し、ユウマから全てを搾り取ろうとする。
 
 
 お互いが何度弾けても、二人は離れることは無かった。
 

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