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チャプタ―168
チャプタ―168
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「家老……」
「――大事はありませぬか、若?」
無理やり笑みを浮かべ、平兵衛はまず主君の子の無事を気にする。
市右衛門は、言葉が出てこず首を左右に振った。代わりに、
「なにゆえ……なにゆえ、それがしを助けたのだ、家老?」
という疑問を告げた。
? 市右衛門の問いかけが理解できないという顔を平兵衛はする。
「おぬしは、それがしを厭(いと)うておるのだろう?」
「いかなる事由で、そのような了見を抱きましたか、若」
平兵衛は眉間に皺を寄せ、困惑顔をした。
「おぬしは、それがしをよく叱る――暗愚な後継ぎに嫌気がさしておるのだろう?」
「莫迦なことを申されますな、若!」
ためらいがちな市右衛門の言葉に、思わず、といった様子で渠は声を張り上げた。
反射的に、市右衛門は首をすくめる。
それを目の当たりにし、平兵衛はハッとなにかに気づいた顔つきになった。
「――大事はありませぬか、若?」
無理やり笑みを浮かべ、平兵衛はまず主君の子の無事を気にする。
市右衛門は、言葉が出てこず首を左右に振った。代わりに、
「なにゆえ……なにゆえ、それがしを助けたのだ、家老?」
という疑問を告げた。
? 市右衛門の問いかけが理解できないという顔を平兵衛はする。
「おぬしは、それがしを厭(いと)うておるのだろう?」
「いかなる事由で、そのような了見を抱きましたか、若」
平兵衛は眉間に皺を寄せ、困惑顔をした。
「おぬしは、それがしをよく叱る――暗愚な後継ぎに嫌気がさしておるのだろう?」
「莫迦なことを申されますな、若!」
ためらいがちな市右衛門の言葉に、思わず、といった様子で渠は声を張り上げた。
反射的に、市右衛門は首をすくめる。
それを目の当たりにし、平兵衛はハッとなにかに気づいた顔つきになった。
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