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ラナス
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グドンを使い果たして途方にくれる双竜隊
取り囲むV谷兵
V谷兵の槍が双竜隊を串刺しにした
と思われたその時
双竜隊は地面に吸われた
蟻地獄に落ちた蟻のように全員が渦を巻く地面に吸われた
巻き込まれたV谷兵も数多い
渦に吸われた双竜隊全員は
地中で巨大な球根に収容さ れた
巻き込まれたV谷兵のうち数人が双竜隊と一緒に巨大な球根に収容された
収容されなかった多数のV谷兵はそのまま埋もれてしまった
地中をゆっくり這い進む巨大な球根
球根の内部に部屋のような空洞があり、そこに双竜隊と少数のV谷兵が乗り合わせている
双竜隊の誰かがジュグの油を使った照明を点けた
たちまち数人のV谷兵は槍を双竜隊に突き出す
双竜隊は鍛え上げられた精鋭部隊だ
すぐに数人のV谷兵は取り押さえられ縛られた
「フールモはV谷兵を何人か捕虜にして連行するように命令してたよなあ
ヨロン 」
「言ってたなあ
何かまたよからぬことを企んでいるんだろうな
それにしても
救出方法がいつも乱暴なんだよわが第二軍師は
土を大量に
食っちまったぜ 」
125
巨大な球根は
竜Q国とV谷国の国境地帯から離れた草原で
地中から地上へと浮上
地上には
双竜隊の馬が隊員数人とともに待機していた
双竜隊の馬は
フールモ特製の餌によって体力を回復していた
V谷兵は連行当初
縄を解こうと暴れていたのだが
V谷国から離れるにしたがいおとなしくなった
V谷兵数人は
馬車に乗せられて
フールモ本隊が留まる丘の上に到着した
それから暫くすると
V谷兵は
動きが緩慢となって
やがて眠ってしまった
その報告を受けた竜Q国第二軍師フールモは
なぜかしきりに頷くのであった
フールモは V谷兵から採取した細胞を皿にのせた
皿にはビーキュの葉から採取した細胞が敷かれている
V谷兵の細胞にビーキュの葉の細胞が反応して動き
やがて複雑な模様を描いた
ビーキュはフールモ軍師が何十年も研究を重ねて作り上げた検査装置としての植物である
126
いく種類もの液体を皿に注ぐフールモ
ビーキュは更に複雑な模様を描く
この模様を読み解くことができるのはフールモだけである
「ラナス、しばらく撤退しながらの戰となるが本隊を
預かってくれ 」
フールモ軍の女将軍ラナス
すべてが引き締まっているのに真紅の髪だけは自由奔放に波打っている
「チュルルに乗り
地中を移動しながら調べる
ことがある 」
チュルルは巨大な球根である
ゆっくりした速度で地中を進むようにフールモが作った植物製の乗り物である
「しばらくとは? 」
「我が軍が……… 滅ぶ前には戻れる…
と思う 」
ヘラヘラしながらフールモ軍師は話す
それに対しラナスは上弦の月のような美しい笑顔を浮かべ
「わたしのやり方で軍を動かしても
良いのですね 」
「無論だ
夢想していた戰を
具現化させてみろ 」
少したじろぐラナス
フールモは常にヘラヘラしているからアホのようである
だが、人間を根源から捉えるその鋭すぎる感覚をヘラヘラ笑いで隠しているようにラナスには思えるのである
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