ある日突然、背中に天使の羽が生えて世界を救う使命を負った俺が、光と闇の力で新たな秩序を創り出す

城崎ベル

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第1章 覚醒と無の力の発現

2話 隠された真実

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羽が生えた翌朝、加瀬翔太は再び鏡の前に立っていた。昨日の出来事は夢ではなく、背中には相変わらず白く輝く羽が存在していた。自分の体をまじまじと見つめながら、どうすべきか答えが出ないまま時が過ぎていく。

「とにかく仕事に行かないと…」

羽をどうにか隠すため、彼は無理やりオーバーサイズのパーカーを羽織ることにした。背中が少し膨らんで見えるが、今はそれしか方法がなかった。なんとか人目を避けて出勤し、いつも通りのデスクに座るが、背中の違和感が消えない。

「おい、翔太! 大丈夫か? なんか今日は様子が変だぞ」

同僚の中村が心配そうに声をかけてきた。翔太は慌てて笑顔を作り、「大丈夫だよ、ちょっと寝不足でさ」と言い訳をする。だが、その後も中村や他の同僚たちが彼をちらちらと気にしているのが分かった。隠し通せているのか、翔太は自信が持てなくなっていく。

昼休みになると、翔太はオフィスを飛び出して、近くの公園へと足を運んだ。ベンチに腰を下ろし、頭を抱えるようにして考え込む。

「どうして俺なんだ…? こんなこと、誰にも言えないし…」

そのとき、不意に背後から声が聞こえた。

「困っているようだね、加瀬翔太君」

驚いて振り返ると、そこには見知らぬ男性が立っていた。年齢は30代半ばほどで、黒いスーツに身を包み、鋭い目つきが印象的だった。翔太は咄嗟に警戒する。

「誰だよ、あんた…どうして俺の名前を知ってるんだ?」

男は冷静に微笑み、ゆっくりと近づいてきた。

「君の背中に羽が生えている理由を知っているからさ。そして、その羽の持つ意味もね」

翔太の心臓が大きく跳ね上がる。自分の背中に羽があることを、初対面の男が知っている。これはどういうことなのか?

「まさか…見えてるのか?この羽が…」

男は小さく頷き、続けた。

「君が選ばれたんだ。ある使命を果たすためにね。だが、それを理解するにはまだ時間が必要だろう。まずは、君の中にある力を目覚めさせなければならない」

翔太は完全に混乱していた。使命?力?自分はただの平凡な青年のはずだ。そんな話を信じられるはずがない。

「冗談だろ…俺にそんな力なんてないし、なんで俺が選ばれるんだよ?」

しかし、男の表情は真剣そのものだった。

「君が知らないだけだ。だが、すぐに気づくだろう。君には、普通の人間にはない"特別なもの"がある。これからの君の行動が、その力を引き出す鍵になるんだ」

そう言うと男は名刺を差し出し、「何かあればここに連絡しなさい」と告げて去っていった。名刺には「三神(みかみ)」という名前と、電話番号が記されていた。

翔太は名刺を見つめながら、胸の中に複雑な感情が渦巻いていた。突然背中に生えた羽、そして自分を「選ばれた者」と呼ぶ謎の男。すべてが信じられない出来事だが、この羽が現実である以上、無視することはできない。

その日の帰り道、翔太はふと空を見上げた。夕暮れの空に、どこか遠い場所から自分を見つめているような感覚がした。何かが始まろうとしている――そんな予感を抱きながら、彼は家へと向かうのだった。
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