ある日突然、背中に天使の羽が生えて世界を救う使命を負った俺が、光と闇の力で新たな秩序を創り出す

城崎ベル

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第2章 仲間との絆と旅の始まり

9話 追跡と覚悟

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クロエルとの戦いから数日後、翔太たちは闇の勢力の背後にいる「真なる主」の存在を追うため、さらに情報を集めることにした。今や、ただ単に現れる闇の怪物を倒すだけではなく、組織化された敵との知恵比べが始まっている。

---

「クロエルが言っていた"真なる主"について、何か情報は掴めたか?」

翔太は、古びた書物が並ぶ部屋で瑠衣に問いかけた。彼らは師匠である霧島奏のもとに戻り、さらなる情報を得るために資料を漁っていた。

「まだ確定的なことは分からないけど、古代からの文献には、ある共通の存在が記録されているわ。多くの文明が崩壊する前に、影のように現れ、世界を闇に包もうとした存在…『ニクス』という名前が浮かび上がってくる」

「ニクス…それが『真なる主』ってやつなのか?」

駿が難しい顔をしながら口を挟む。

「可能性は高いわ。ニクスは闇そのものを司る存在で、かつて人間界と闇の世界が交錯する時代には、何度もその名が出てきている。でも、確かなことはまだ分からない。彼の力が目覚めれば、この世界は再び闇に包まれる」

「それを防ぐために、俺たちはもっと早く動かなきゃならないってことだな」

翔太は駿の言葉に同意しつつ、背中の羽を意識した。新たな力を得たとはいえ、まだ未知の敵に対する不安は拭えない。そんな時、奏が部屋に入ってきた。

「みんな、急いで準備を。闇の者たちが動き出したわ」

---

街は薄暗い霧に覆われ、空気が重く感じられる。通常の人間には見えないが、霧の中に異常な気配を感じ取ることができる。そこには、クロエルの配下である闇の使徒たちが姿を現し始めていた。

「奴らは、真なる主の覚醒を加速させるために各地で動き出しているようだ」

瑠衣は街の様子を見ながら、翔太と駿に説明する。

「奴らの狙いはなんだ?どこを攻撃するつもりだ?」

翔太が問いかけると、駿が考え込んだ。

「普通に考えれば、力を集める場所だ。闇の者たちが、人々の恐怖や絶望を糧にしているなら、大勢の人が集まる場所が狙い目だろうな」

その言葉を聞いた瞬間、瑠衣が目を見開いた。

「この街で一番人が集まる場所…地下鉄だわ。あそこは一日に何千、何万という人が行き交う。もし闇の者たちがそこを狙っているとしたら、絶対に放置できない」

「よし、急ごう!」

翔太は駿と共に一気に地下鉄に向かって走り出した。これ以上、闇が人々を襲うのを防がなければならない。自分たちが守らなければ、誰が守るのか――その思いが彼らを駆り立てた。

---

地下鉄の駅に到着した三人は、そこが異常な静けさに包まれていることに気付いた。通常なら人々で賑わっているはずの駅は、まるで時間が止まったかのように無人で、ひんやりとした闇の気配が漂っていた。

「これは…罠かもしれない」

駿が低い声で警戒を促したが、翔太は一歩も引かず前に進んだ。

「罠でも何でも、ここに闇の使徒がいるなら、俺たちが止めるしかない」

その時、突如として闇の霧が濃くなり、地下鉄のトンネルの奥から闇の使徒たちが現れた。数十体に及ぶ闇の怪物が、まるで人々の恐怖を具現化したかのような形で目の前に立ちはだかる。

「こいつら、どれだけの力を溜めているんだ…!」

駿が驚きの声を上げたが、翔太は冷静だった。新たな力を試す時が来た。

「俺が先陣を切る。二人は後ろを頼む!」

翔太は羽を広げ、光のエネルギーを纏いながら、闇の怪物たちに突進していった。覚醒した彼の力は、かつてのものとは桁違いで、光の刃が次々と闇を切り裂いていく。

「翔太、すごい…!」

瑠衣が驚きの声を上げる中、翔太はさらに力を解放し、闇の使徒たちを圧倒していく。しかし、その戦いの最中、翔太は異変を感じ取った。

「何かが来る…!」

その予感は的中した。突如、地下鉄の奥から現れたのは、クロエルではなかった。巨大な鎧に身を包んだ異形の者――闇の精鋭である「黒騎士」が姿を現したのだ。

「お前が加瀬翔太か。クロエルの敵討ちを果たすために、俺が来た」

その声は低く、冷徹だった。黒騎士は巨大な剣を振りかざし、翔太に向かって突進してきた。彼の圧倒的な力に、翔太は一瞬動揺したが、すぐに自分を奮い立たせた。

「俺たちがここで負けるわけにはいかない!」

翔太は全力で黒騎士の攻撃を受け止め、激しい戦闘が繰り広げられた。だが、黒騎士の力は強大で、翔太も徐々に押され始める。

「駿、瑠衣、手を貸してくれ!」

翔太が叫ぶと、駿と瑠衣も加勢し、三人で黒騎士に立ち向かう。しかし、黒騎士の防御力は凄まじく、なかなか打破できない。黒騎士は冷笑を浮かべながらさらに力を解放し、三人を追い詰めていく。

「このままでは…」

翔太は焦りを感じながらも、何とか打開策を見つけようとしていた。すると、背中の羽が再び強く輝き始め、彼の体にさらなる力がみなぎっていくのを感じた。

「今だ…!」

翔太は全力で羽の光を放ち、黒騎士に向かって突進した。その光の一撃は黒騎士の防御を貫き、彼を地面に叩きつけた。

「ぐっ…お前、何者だ…?」

黒騎士は呻きながらも、再び立ち上がろうとしたが、すでに力を失っていた。闇の霧が彼の体を包み込み、彼は消滅していった。

---

「なんとか勝てたな…」

翔太は深く息をつき、駿と瑠衣に目を向けた。二人もまた、無事に戦い抜いたことに安堵していた。

「でも、これで終わりじゃないわ。闇の組織はまだ動いている。そして、『真なる主』が目覚める日が近づいている」

瑠衣の言葉に、翔太は静かに頷いた。彼らの戦いは、これからが本番だ。次に待ち受けているのは、闇そのものを司る存在「ニクス」。その戦いに備え、翔太はさらに自分を鍛えなければならないと決意
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