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7話
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近所の海で,桜井光に出会った次の日
今までまったく気にしていなかったことだったが
同じ時間のバスに乗って登校していることや、クラスは隣であること、今まで学校に来てもなにも考えていなかったのに昨日桜井光と出会って友達になってと言われてから、気のせいなのか学校の景色が少し変わったような気がした。
自分の見えている景色が少し変わったとしても自分の立ち位置が変わるわけではなく、いつも通り一人だ。
ただ、光とはたまに目が合うぐらいの関係になれたと思う。学校ですれ違ったとしてもコミュ力がない二人は話すこともなく、学校では今まで通り一人の時間だけが過ぎていった。
友達って何をすれば友達になれるんだろうって思う。すれ違うときに話したり、一緒に遊んだりするのが友達なんだろうか。でも話さなくてもちょっと目が合ったりするだけでも、自分は一人ではないっていう安心感があった。
予想外だったとすれば、アニメや漫画ではお決まりのはずの、可愛い女の子は、コミュニケーション能力が高いっていうのがまったくの逆だった。二人で話した時にはそう感じなかったけど学校で顔を合わせるようになってわかったことがある。学校での光は極度のコミュ障である。二人で海で話した時はお互い普通に話すことができたのに、学校という空間に入ったらお互い全く話せないという日々が過ぎていった。
それから二人の関係はあれ以来なにも変わることがなく季節は夏から秋に変わっていた。
ぼっちが嫌いなのは学校行事だ。(みんなで力を合わせてがんばろう)って担任の教師が言っているのを聞いて、そのみんなに自分を入れないでって毎年心の中で思っているぐらいだ。
秋には学校行事の中でもクラスみんなで協力していかないといけない2大行事がある。文化祭と体育祭だ。
そして基本的にぼっちは仕事を押し付けられやすい。
『どうせ、お前暇だろ』
みたいな感じで仕事を押し付けられやすい。特に運動部の必殺技
『俺ら試合近いから、なかなか準備参加できないんだ。山辺なんて帰宅部だからできるだろ』
帰宅部をなめるな。帰宅部が全員が暇だと思ったら大間違いだ。家に帰って、ゲームしてログインボーナスもらったり、漫画の続きが気になっていたり、アニメの撮り溜めをみたりと、することは多いのだ。
これが自分の楽しみだから仕方ない。まぁそんなこと言えるわけもなく、結局了承してしまうということになるんですが。こうやって僕の今年の体育祭は救護係に決定した。無難な結果だと思う。基本的に怪我人がいないと仕事はないし。誰かに迷惑をかけることも少ないほうだと思うのでよしとしよう。
早速放課後救護班の集まりに出席した
3年生の先輩たちが指揮を執ってやらなければならないことや注意事項を話してくれている。ふとどんなメンバーがいるのかなと周りを見渡したら、桜井光がいた。彼女もこっちを見ていて目が合った、そしてすぐ目をそらしてまた目があった。
『空も救護班なんだね』
集まりが終わって、帰りに光が話しかけていた
『桜井さんも救護班なんだね。偶然だね』
『。。。』
えっ。なにか悪いこと言ったかな。言葉のキャッチボールが2往復する前に終わっちゃったよ。
『なんで苗字なの、私は空って名前で呼んだのに』
なるほど。そうゆうことか、光はちょっと頬をぷくっとさせて言ってきた
『学校でいきなり名前はハードル高いよ』
本心だ。もともと友達がいない僕からしたら人のことを苗字で呼ぶのにも勇気がいるのに、異性の名前を呼ぶなんてハードルが高すぎる。
『嫌だ。せっかく友達になれたのに、名前で呼んでほしい』
『わかった。家で練習してみる』
『家で練習ってなに、空面白い。』
彼女の笑った顔を見て、自分の顔が少し微笑んでいることに気づいて顔を引き締めた。
『体育祭早く終わるといいね。学校行事は私たちぼっちにはきついよね』
『そうだね。体育祭早く終わるといいね』
二人だけの空間になると普通に話すことができる。これは今まで高校に入って感じたことがなかった感覚だ。楽しいと思えている。中学の時から学校であまり感じてこなかった感情。自分が少し変われている気がした。
そして、体育祭を全然楽しみにしていない二人の気持ちとは関係なしに体育祭は始まった。
今までまったく気にしていなかったことだったが
同じ時間のバスに乗って登校していることや、クラスは隣であること、今まで学校に来てもなにも考えていなかったのに昨日桜井光と出会って友達になってと言われてから、気のせいなのか学校の景色が少し変わったような気がした。
自分の見えている景色が少し変わったとしても自分の立ち位置が変わるわけではなく、いつも通り一人だ。
ただ、光とはたまに目が合うぐらいの関係になれたと思う。学校ですれ違ったとしてもコミュ力がない二人は話すこともなく、学校では今まで通り一人の時間だけが過ぎていった。
友達って何をすれば友達になれるんだろうって思う。すれ違うときに話したり、一緒に遊んだりするのが友達なんだろうか。でも話さなくてもちょっと目が合ったりするだけでも、自分は一人ではないっていう安心感があった。
予想外だったとすれば、アニメや漫画ではお決まりのはずの、可愛い女の子は、コミュニケーション能力が高いっていうのがまったくの逆だった。二人で話した時にはそう感じなかったけど学校で顔を合わせるようになってわかったことがある。学校での光は極度のコミュ障である。二人で海で話した時はお互い普通に話すことができたのに、学校という空間に入ったらお互い全く話せないという日々が過ぎていった。
それから二人の関係はあれ以来なにも変わることがなく季節は夏から秋に変わっていた。
ぼっちが嫌いなのは学校行事だ。(みんなで力を合わせてがんばろう)って担任の教師が言っているのを聞いて、そのみんなに自分を入れないでって毎年心の中で思っているぐらいだ。
秋には学校行事の中でもクラスみんなで協力していかないといけない2大行事がある。文化祭と体育祭だ。
そして基本的にぼっちは仕事を押し付けられやすい。
『どうせ、お前暇だろ』
みたいな感じで仕事を押し付けられやすい。特に運動部の必殺技
『俺ら試合近いから、なかなか準備参加できないんだ。山辺なんて帰宅部だからできるだろ』
帰宅部をなめるな。帰宅部が全員が暇だと思ったら大間違いだ。家に帰って、ゲームしてログインボーナスもらったり、漫画の続きが気になっていたり、アニメの撮り溜めをみたりと、することは多いのだ。
これが自分の楽しみだから仕方ない。まぁそんなこと言えるわけもなく、結局了承してしまうということになるんですが。こうやって僕の今年の体育祭は救護係に決定した。無難な結果だと思う。基本的に怪我人がいないと仕事はないし。誰かに迷惑をかけることも少ないほうだと思うのでよしとしよう。
早速放課後救護班の集まりに出席した
3年生の先輩たちが指揮を執ってやらなければならないことや注意事項を話してくれている。ふとどんなメンバーがいるのかなと周りを見渡したら、桜井光がいた。彼女もこっちを見ていて目が合った、そしてすぐ目をそらしてまた目があった。
『空も救護班なんだね』
集まりが終わって、帰りに光が話しかけていた
『桜井さんも救護班なんだね。偶然だね』
『。。。』
えっ。なにか悪いこと言ったかな。言葉のキャッチボールが2往復する前に終わっちゃったよ。
『なんで苗字なの、私は空って名前で呼んだのに』
なるほど。そうゆうことか、光はちょっと頬をぷくっとさせて言ってきた
『学校でいきなり名前はハードル高いよ』
本心だ。もともと友達がいない僕からしたら人のことを苗字で呼ぶのにも勇気がいるのに、異性の名前を呼ぶなんてハードルが高すぎる。
『嫌だ。せっかく友達になれたのに、名前で呼んでほしい』
『わかった。家で練習してみる』
『家で練習ってなに、空面白い。』
彼女の笑った顔を見て、自分の顔が少し微笑んでいることに気づいて顔を引き締めた。
『体育祭早く終わるといいね。学校行事は私たちぼっちにはきついよね』
『そうだね。体育祭早く終わるといいね』
二人だけの空間になると普通に話すことができる。これは今まで高校に入って感じたことがなかった感覚だ。楽しいと思えている。中学の時から学校であまり感じてこなかった感情。自分が少し変われている気がした。
そして、体育祭を全然楽しみにしていない二人の気持ちとは関係なしに体育祭は始まった。
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