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第1章 何もできない公爵令嬢
9話 どんなに泥まみれになったとしてもそれすら美しく思える
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湖から流れ出ている川は、王都からすぐに離れ、王都近辺の村の近くに流れてい行き、そのまま南西の方に進むとクラヴィウス伯爵領となっている。
クラヴィウス家といえば、ご息女がルーの親友だったはずだ。もしかしたらルーはそこにいるのかもしれない。いや、そこにいたらすぐに実家にいる彼女の父には連絡がいくだろう。では違うと考えるべきだろうか。
川は、森を挟んだ道にそって流れているが、途中で二股に分かれている。
王都内に向かう方に流されたのであれば、彼女はもう見つかっているかもしれない。ならば、一度この川を飛び越え、奥の方に流れる方の川下を探すべきだろう。
しかし、何故ルーは隠れるような真似をしたのだろうか。犯人がイサアークなのであれば、そう証言すればいいだけだろう。
もしかしたら彼女は隠れている訳ではないのかもしれない。都合のいい考えから最悪の展開まで様々な結果を想像してしまう。
愛馬を走らせている間、考えるのはルーのことばかり。探しているのだから当然と言えば当然かもしれない。何よりも彼女が三日間誰の助けもなく無事に生きていることが想像できやしない。
我が儘放題の公爵令嬢。巷の彼女の印象は、自分の手を動かすのは、食事と読書のみのルクレシアに対し、世間が勝手に張ったレッテルだ。
正確には、楽器を吹けば騒音で、刺繍をすればあたりを血で汚す。手紙を書けば、白いドレスもダルメシアン模様。ヒールで踊れば、バランスを崩す。手先が不器用で運動神経もろくにない。
正直、川に飛び込んだらそのまま溺れているのではないかと心配で仕方ない。
そう、彼女が自分の手を動かさないのは、我が儘からではない。何もできない彼女に、周りが何もさせようとしないからだ。いつしか彼女は、我が儘公爵令嬢という悪名が広まってしまった。
殺されるというわけでは無ければ、ロムニエイ公爵家にいたほうがまだ生存率は高かったのかもしれない。勿論、他の男の所に置いておきたくなどないのだが。
彼女が見つからない理由として、それが彼女の意思であるならば答えはおそらく、安全な人間とそうでない人間の区別がつかず、人前に出ることができなくなっているからだろう。そうであれば、彼女の顔見知りが直接彼女を探すべきだろう。
川沿いにある小さな小屋を見つけた僕は、その小さな小屋に彼女がいるのではないかと思ってしまった。
勿論そんなに都合よく行くはずがなく、小屋はもぬけの殻であった。せいぜいテーブルや棚、用具入れのようになっている小屋には休憩用の簡易ベッドやベンチにクッションをおいただけの椅子などお粗末な家具がおいてある程度だ。
そういえば以前、あの湖の近くにあったもう一つの小屋でルーと二人で遊んだこともあったな。その日は湖でも遊んだ。ルーはボートを漕いでも漕いでも行きたい方向に進めることができずに大泣きしていたね。
小屋の中を見渡すとベッドにかかった毛布をめくりマットをなでる。ルーが川から出てきたならここがびしょびしょになっているはずだ。
簡易ベッドが濡れた跡などは存在しない。ここに彼女は来ていなかったようだ。小屋を飛び出し、また川下の方に向けて馬を走らせた。走らせて走らせて走らせて。
ついには日が暮れようとしたのだ。これは本当に彼女を見つけるのは難しそうだな。そもそも川下にいるかもしれないという考えが間違いだったのかもしれない。だが、他に彼女に繋がる手がかりもないのだ。
もう一度考え直そう。イサアークから逃げ出したルクレシアは、馬車での逃亡に失敗し、床下でやり過ごした。ルクレシアを見つけることができなかったイサアークが退却してから、ルクレシアは血文字を書き記し、馬車を後にしたのは間違いないだろう。
問題は、彼女がベッケンシュタイン家の方に向かう道に進んだのか、森の方に向かったのか。はたまた、湖に飛び込み川に流されたのか。
イサアークは迷わず森の捜索を続けていた。それはつまりベッケンシュタイン家の方に続く道に、ルクレシアが逃げていないと確信しているからだろう。では森の茂みに飛び込んだというのだろうか。
あり得ないだろう。ロムニエイ公爵家が全力で探せば、あんな小さな森一晩で捜索終了だ。イサアーク自ら捜索などするはずがない。
となるとやはり川下しか選択肢がないような気がする。都合よくボートがあるはずもないし、あればイサアークは間違いなく湖の反対側を捜索すると言って嘘をついた私を止めるはず。
少なくとも馬車が襲われたときにボートは近場になかったのだろう。ではルクレシアはどこに行ったのだろうか。
「そもそもあの床下に血文字を残しても僕以外に気付けたのか?」
となると、あの血文字は僕に向けたSOSのメッセージだというのか? 都合よく考えすぎかな。でも少し嬉しいな。
さて、ルーならどうするのかな。ルーは不器用で運動音痴。無駄な妄想癖にぼーっとする癖があるが、実は馬鹿ではない。ちゃんと考えて行動してくれている可能性もある。
ベッケンシュタイン家の方に続く道でも、森でも湖でもないとしたら残す選択肢はもしかすると。
「ロムニエイ公爵家に続く道のり?」
あり得るだろうか? それこそないのではないか? だがそれはあり得ないだろうとイサアークも考えるのであれば、それこそそちらの道に潜むということも考えられるのではないだろうか。
三日間潜み続けることができて、尚かつロムニエイ公爵家の人間に見つからない場所となると、そういえば昔ルーと二人であの湖で遊んだ時に小さな小屋があったはずだ。あそこに行ってみよう。
僕はアルフレッドに餌を与え、自分も携帯食糧となる燻製肉を口にする。来た道をさっきよりも早く戻っていく。時間が惜しい。誰よりも早く彼女を見つけ出したい。
そう思う一心で、あの小屋目指して馬を走らせた。日中にイサアークと出会った場所にもう彼はない。さすがに帰ったのだろう。僕はそのままロムニエイ公爵家の方に続く道へと走っていく。
小屋に入ると、人の気配は一切しなかった。この小屋には昔ルーと二人、正確には護衛付きであったが、ルーと来たことある小屋だ。当然、ロムニエイ公爵家もここを探した可能性はあるだろう。だが、僕はこの小屋に入って最初に気付いた。
この部屋にはある程度のテーブルやら何やらと家具がおいてあったはずが大きな家具やカーペット以外何もないのである。そしておそらくルクレシアが文字を記すとしたらこのカーペットの下だ。
カーペットをめくると、また血文字が書き記されていた。どうやらルクレシアは、一度あえてロムニエイ公爵家の近くにある小さな小屋の中に隠れていたようだ。
床には血文字でこう記されていた。『流石です、グレイ様。小屋の後ろまで来てください』
僕は指示通り一度外に出て、小屋の後ろまで足を運ぶ。そこには、小さめの家具等が泥だらけになっており、まるでごみとして捨てられているようになっていた。
そして汚れた毛布をめくりあげると、そこに彼女は縮こまるように座っていた。
小屋に大きめの家具が残っていたのは、普段自分の荷物を持つことがないルクレシアには、あの荷物を動かせる腕力などなかったからだろう。
「ルー? おなかすいた?」
彼女は涙目で僕に飛びついてきた。そうか、この表情も凄く可愛いんだね。しばらく彼女を抱きしめていると、やっと落ち着いたのか安心したのか。
彼女は僕の胸で眠りについたのであった。闇夜を利用し、僕は彼女を王宮に連れ帰った。
念のため、森を抜ける道を選ぶ。ロムニエイ公爵家の人間に見つかる訳にはいかない。今眠っている彼女を守りながら戦うことは僕にもできない。
ならば、安全なところまで連れて行き、匿うべきだ。首を洗って待っていてね、イサアーク。
クラヴィウス家といえば、ご息女がルーの親友だったはずだ。もしかしたらルーはそこにいるのかもしれない。いや、そこにいたらすぐに実家にいる彼女の父には連絡がいくだろう。では違うと考えるべきだろうか。
川は、森を挟んだ道にそって流れているが、途中で二股に分かれている。
王都内に向かう方に流されたのであれば、彼女はもう見つかっているかもしれない。ならば、一度この川を飛び越え、奥の方に流れる方の川下を探すべきだろう。
しかし、何故ルーは隠れるような真似をしたのだろうか。犯人がイサアークなのであれば、そう証言すればいいだけだろう。
もしかしたら彼女は隠れている訳ではないのかもしれない。都合のいい考えから最悪の展開まで様々な結果を想像してしまう。
愛馬を走らせている間、考えるのはルーのことばかり。探しているのだから当然と言えば当然かもしれない。何よりも彼女が三日間誰の助けもなく無事に生きていることが想像できやしない。
我が儘放題の公爵令嬢。巷の彼女の印象は、自分の手を動かすのは、食事と読書のみのルクレシアに対し、世間が勝手に張ったレッテルだ。
正確には、楽器を吹けば騒音で、刺繍をすればあたりを血で汚す。手紙を書けば、白いドレスもダルメシアン模様。ヒールで踊れば、バランスを崩す。手先が不器用で運動神経もろくにない。
正直、川に飛び込んだらそのまま溺れているのではないかと心配で仕方ない。
そう、彼女が自分の手を動かさないのは、我が儘からではない。何もできない彼女に、周りが何もさせようとしないからだ。いつしか彼女は、我が儘公爵令嬢という悪名が広まってしまった。
殺されるというわけでは無ければ、ロムニエイ公爵家にいたほうがまだ生存率は高かったのかもしれない。勿論、他の男の所に置いておきたくなどないのだが。
彼女が見つからない理由として、それが彼女の意思であるならば答えはおそらく、安全な人間とそうでない人間の区別がつかず、人前に出ることができなくなっているからだろう。そうであれば、彼女の顔見知りが直接彼女を探すべきだろう。
川沿いにある小さな小屋を見つけた僕は、その小さな小屋に彼女がいるのではないかと思ってしまった。
勿論そんなに都合よく行くはずがなく、小屋はもぬけの殻であった。せいぜいテーブルや棚、用具入れのようになっている小屋には休憩用の簡易ベッドやベンチにクッションをおいただけの椅子などお粗末な家具がおいてある程度だ。
そういえば以前、あの湖の近くにあったもう一つの小屋でルーと二人で遊んだこともあったな。その日は湖でも遊んだ。ルーはボートを漕いでも漕いでも行きたい方向に進めることができずに大泣きしていたね。
小屋の中を見渡すとベッドにかかった毛布をめくりマットをなでる。ルーが川から出てきたならここがびしょびしょになっているはずだ。
簡易ベッドが濡れた跡などは存在しない。ここに彼女は来ていなかったようだ。小屋を飛び出し、また川下の方に向けて馬を走らせた。走らせて走らせて走らせて。
ついには日が暮れようとしたのだ。これは本当に彼女を見つけるのは難しそうだな。そもそも川下にいるかもしれないという考えが間違いだったのかもしれない。だが、他に彼女に繋がる手がかりもないのだ。
もう一度考え直そう。イサアークから逃げ出したルクレシアは、馬車での逃亡に失敗し、床下でやり過ごした。ルクレシアを見つけることができなかったイサアークが退却してから、ルクレシアは血文字を書き記し、馬車を後にしたのは間違いないだろう。
問題は、彼女がベッケンシュタイン家の方に向かう道に進んだのか、森の方に向かったのか。はたまた、湖に飛び込み川に流されたのか。
イサアークは迷わず森の捜索を続けていた。それはつまりベッケンシュタイン家の方に続く道に、ルクレシアが逃げていないと確信しているからだろう。では森の茂みに飛び込んだというのだろうか。
あり得ないだろう。ロムニエイ公爵家が全力で探せば、あんな小さな森一晩で捜索終了だ。イサアーク自ら捜索などするはずがない。
となるとやはり川下しか選択肢がないような気がする。都合よくボートがあるはずもないし、あればイサアークは間違いなく湖の反対側を捜索すると言って嘘をついた私を止めるはず。
少なくとも馬車が襲われたときにボートは近場になかったのだろう。ではルクレシアはどこに行ったのだろうか。
「そもそもあの床下に血文字を残しても僕以外に気付けたのか?」
となると、あの血文字は僕に向けたSOSのメッセージだというのか? 都合よく考えすぎかな。でも少し嬉しいな。
さて、ルーならどうするのかな。ルーは不器用で運動音痴。無駄な妄想癖にぼーっとする癖があるが、実は馬鹿ではない。ちゃんと考えて行動してくれている可能性もある。
ベッケンシュタイン家の方に続く道でも、森でも湖でもないとしたら残す選択肢はもしかすると。
「ロムニエイ公爵家に続く道のり?」
あり得るだろうか? それこそないのではないか? だがそれはあり得ないだろうとイサアークも考えるのであれば、それこそそちらの道に潜むということも考えられるのではないだろうか。
三日間潜み続けることができて、尚かつロムニエイ公爵家の人間に見つからない場所となると、そういえば昔ルーと二人であの湖で遊んだ時に小さな小屋があったはずだ。あそこに行ってみよう。
僕はアルフレッドに餌を与え、自分も携帯食糧となる燻製肉を口にする。来た道をさっきよりも早く戻っていく。時間が惜しい。誰よりも早く彼女を見つけ出したい。
そう思う一心で、あの小屋目指して馬を走らせた。日中にイサアークと出会った場所にもう彼はない。さすがに帰ったのだろう。僕はそのままロムニエイ公爵家の方に続く道へと走っていく。
小屋に入ると、人の気配は一切しなかった。この小屋には昔ルーと二人、正確には護衛付きであったが、ルーと来たことある小屋だ。当然、ロムニエイ公爵家もここを探した可能性はあるだろう。だが、僕はこの小屋に入って最初に気付いた。
この部屋にはある程度のテーブルやら何やらと家具がおいてあったはずが大きな家具やカーペット以外何もないのである。そしておそらくルクレシアが文字を記すとしたらこのカーペットの下だ。
カーペットをめくると、また血文字が書き記されていた。どうやらルクレシアは、一度あえてロムニエイ公爵家の近くにある小さな小屋の中に隠れていたようだ。
床には血文字でこう記されていた。『流石です、グレイ様。小屋の後ろまで来てください』
僕は指示通り一度外に出て、小屋の後ろまで足を運ぶ。そこには、小さめの家具等が泥だらけになっており、まるでごみとして捨てられているようになっていた。
そして汚れた毛布をめくりあげると、そこに彼女は縮こまるように座っていた。
小屋に大きめの家具が残っていたのは、普段自分の荷物を持つことがないルクレシアには、あの荷物を動かせる腕力などなかったからだろう。
「ルー? おなかすいた?」
彼女は涙目で僕に飛びついてきた。そうか、この表情も凄く可愛いんだね。しばらく彼女を抱きしめていると、やっと落ち着いたのか安心したのか。
彼女は僕の胸で眠りについたのであった。闇夜を利用し、僕は彼女を王宮に連れ帰った。
念のため、森を抜ける道を選ぶ。ロムニエイ公爵家の人間に見つかる訳にはいかない。今眠っている彼女を守りながら戦うことは僕にもできない。
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