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第一章 離島生活
10話 視えるモノとズレるモノ
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食事を終えると私達フランチェスカ班はもう自由時間になります。この島ではやることが全くない。今日も今日とて歩き回って暇をつぶす。そう考えていました。
昨日はヴィンセント様とお話することができましたが、今日はできるでしょうか。
未来を読むことができる私でも、書き換わった未来の予測は難しい。書き換えたポイントから未来に進めば進むほど、読了した未来と差異が発生してしまいます。
この現象を遠い未来では、バタフライエフェクトと呼ぶそうです。余計な言葉は未来視できたみたいですけど、私の能力に関する事象だからでしょうかね。
もっとも、今日書き換えたのはモニカお姉ちゃんの行動。その行動から他の人達の動きが変化してしまいます。
例えば浴場で未来の書き換わったモニカお姉ちゃんと接触したヴィーちゃんは、今日一日の行動で、私の読んだ未来よりもモニカお姉ちゃんから距離を取るように行動してしまいます。
ここで行動が書き換わった人間がモニカお姉ちゃんとヴィーちゃんの二人。このようにどんどん行動の書き換わった人物が別の誰かや物に触れることで、また別の誰かや何かの未来が書き換わってしまいます。
未来が書き換わりすぎるのはよくありませんので、よほど嫌なことじゃない限りは受け入れることにしています。
少なくとも、私が読んでいる未来は平和そのものでした。それを私の軽率な行動でどん底に落とすわけにはいきませんからね。
今朝の話はほら…………多分大丈夫ですよ。今晩寝れば答え合わせできると思いますしね。
私は自由行動の時間はふらふらと歩き回ることにしました。未来を読むと言っても、決定的なことを知るのは難しい。
だから今、ヴィンセント様がどこにいるのかわかりません。
いろいろな方の行動は読めたのですが、残念ながら今日の午前中の彼の行動を読むことができませんでした。
どうせ未来視ができるなら、読む内容が選べるようになれば良いのですが。
聖痕の力は使いこなせばどんどん進化していくらしいので、今後に期待です。
ふらふらと歩き回っていましたが、それでも見つけることができません。私はふと、昨日ヴィンセント様と一緒にいた小川を思い出します。
あそこに行けば会えますでしょうか。小川に行くには森を抜けなければなりません。
私の未来視は、数秒先の未来であれば目を閉じて集中すれば見ることができます。
私なら獣等に遭遇することなく、あの小川にいけるはず。
私は森に向かって歩いていこうとした時、誰かが私の左腕を思いっきり掴みました。
「どこに行く気だクリスチナ嬢」
「え?」
振り向けば藍色の髪に青い瞳の騎士。絵に描いたような好青年の男性がそこにいました。
「ヴィンセント様?」
「どうやら君は大人しくすることができないようだな」
「えへへ、できないですねぇ」
「褒めてはいないのだが」
「お嫌いですか?」
「俺個人の好みは無縁だと思うが、俺はそんなことで嫌いにはならないな」
「では問題ありません。行きましょうか」
「また森に行くのか? 小川か?」
「特に決めていませんが、ヴィンセント様がいらっしゃるのであれば、お昼までに帰れる範囲ならどこにでも行ってもいいですよね」
そう言って私は森の中に入り、ヴィンセント様は私の後を追う様についてきてくださりました。
昨日はヴィンセント様とお話することができましたが、今日はできるでしょうか。
未来を読むことができる私でも、書き換わった未来の予測は難しい。書き換えたポイントから未来に進めば進むほど、読了した未来と差異が発生してしまいます。
この現象を遠い未来では、バタフライエフェクトと呼ぶそうです。余計な言葉は未来視できたみたいですけど、私の能力に関する事象だからでしょうかね。
もっとも、今日書き換えたのはモニカお姉ちゃんの行動。その行動から他の人達の動きが変化してしまいます。
例えば浴場で未来の書き換わったモニカお姉ちゃんと接触したヴィーちゃんは、今日一日の行動で、私の読んだ未来よりもモニカお姉ちゃんから距離を取るように行動してしまいます。
ここで行動が書き換わった人間がモニカお姉ちゃんとヴィーちゃんの二人。このようにどんどん行動の書き換わった人物が別の誰かや物に触れることで、また別の誰かや何かの未来が書き換わってしまいます。
未来が書き換わりすぎるのはよくありませんので、よほど嫌なことじゃない限りは受け入れることにしています。
少なくとも、私が読んでいる未来は平和そのものでした。それを私の軽率な行動でどん底に落とすわけにはいきませんからね。
今朝の話はほら…………多分大丈夫ですよ。今晩寝れば答え合わせできると思いますしね。
私は自由行動の時間はふらふらと歩き回ることにしました。未来を読むと言っても、決定的なことを知るのは難しい。
だから今、ヴィンセント様がどこにいるのかわかりません。
いろいろな方の行動は読めたのですが、残念ながら今日の午前中の彼の行動を読むことができませんでした。
どうせ未来視ができるなら、読む内容が選べるようになれば良いのですが。
聖痕の力は使いこなせばどんどん進化していくらしいので、今後に期待です。
ふらふらと歩き回っていましたが、それでも見つけることができません。私はふと、昨日ヴィンセント様と一緒にいた小川を思い出します。
あそこに行けば会えますでしょうか。小川に行くには森を抜けなければなりません。
私の未来視は、数秒先の未来であれば目を閉じて集中すれば見ることができます。
私なら獣等に遭遇することなく、あの小川にいけるはず。
私は森に向かって歩いていこうとした時、誰かが私の左腕を思いっきり掴みました。
「どこに行く気だクリスチナ嬢」
「え?」
振り向けば藍色の髪に青い瞳の騎士。絵に描いたような好青年の男性がそこにいました。
「ヴィンセント様?」
「どうやら君は大人しくすることができないようだな」
「えへへ、できないですねぇ」
「褒めてはいないのだが」
「お嫌いですか?」
「俺個人の好みは無縁だと思うが、俺はそんなことで嫌いにはならないな」
「では問題ありません。行きましょうか」
「また森に行くのか? 小川か?」
「特に決めていませんが、ヴィンセント様がいらっしゃるのであれば、お昼までに帰れる範囲ならどこにでも行ってもいいですよね」
そう言って私は森の中に入り、ヴィンセント様は私の後を追う様についてきてくださりました。
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