たまたまある言葉の群衆

上市各務

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聞こえない声 (星の嘆き)

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[聞こえない声]

泣いている声がする 悲鳴も
誰が泣いているのか
心に響く 痛み 悲しみ
ウィルスが壊す 自分本位に
失っていく 一つ また一つ
星の街灯は消えていった
海がまた穢れて重みを増し続けている
大気は穴を広げ薄れていく
地上が息苦しいと
風はもう囁かない
緑がさようならを告げる

その微かな声
その大きな声
誰も気がつかない
失っている 一つ また一つ

遠い場所でふと気がつく
こんなにもちっぽけだと
優しさに包まれた体
その度ごめんねと
今日も声が続く


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エアローズロックやオーストラリアの写真より
世界の大きさと荒廃について
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