たまたまある言葉の群衆

上市各務

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秋祭り (怠惰な情景)

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[秋祭り]

等間隔に並んだ灯り
響く呼び声 歓声 楽しげに
秋の訪れ 一瞬の儚い平穏
一時だけ誰もが子供に戻る時間
時折風が肌寒く夏の別れを感じさせ
笛や太鼓が舞踊る
実りに感謝し来年を願い

人波揺られあちらへこちらへ
甘い誘惑次から次へと矢継ぎ早
新作見つけ流行分析
時折手には買い食いもって
人波揺られどんぶらこ

神社の階段 途中に腰掛け
頬杖ついて露店をただただ見下ろす
ふと口から出た吐息 去年誰と来たかな
君との日々は遠い昔話 今は昔と続けます
賑わう街道 笑う人々
見下ろす僕は一人きり


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立ち並ぶ灯りは終わりを連想させ物寂しい
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