6 / 62
第1章 非凡なる学生
6、友人の話
しおりを挟む
俺の話を聞いてほしいなんて、恐れたことはない。
非凡なる俺の興味がるだろう話をしてみようってところである。
俺の友人について、前に少し触れた久保について言いたいと思う。
久保は私立の有名大に通う学生だった。
俺と同じように、ある程度裕福な家庭に育ったやつだった。
だからか、俺らは出会った時から妙に馬があった。
他の低俗と言ってはいけないが、常識のない奴らと違っていたんだ。
社会主義の本質を久保は解こうとしていた。
その姿勢を俺は尊敬した。
4歳違いであったが、年下の俺にも丁寧に接する態度も素晴らしいと思った。
社会主義者団体というと、危険視されがちだが、久保は違った。
特高から目をつけられてる、暴走だけが好きな輩ではなかった。
勉強会を開くようになってから、久保からいろんなことを教わった。
そして、俺も久保が成長するような色々な質問をして共に成長したのだ。
久保の弱点は女であった。
社会主義者団体にはほとんど女はおらず、通っている大学もほとんどいないと言っていた。
久保は俺が大学一年の時、そう、久保はその時、親の関係の会社に勤め始めた頃だ。
会社にいるタイピストを好きになった。
俺は中学の頃から、女にフラフラしていたもんだから、気張らずに久保にアタックしろと言った。
久保はタイピストにデートを申し込んだ。
しかし、それは叶わなかった。
久保は能力はあるが、見た目の中でも目がキツく、女性ウケはしないようだった。
しかし、俺はもう4年の付き合いになっている久保がそのタイピストに受け入れられなかったのか甚だ疑問だった。
それで、方々手を尽くして、そのタイピストとカフェーで落ち合った。
「あなた、久保さんのなに?」
「友人ですよ。」
「ずいぶん年下ね。」
「昔からの付き合いで。」
「でも、あなた、見栄えもいいから、デートしてあげても良くてよ。」
「久保はダメなのに?」
「だって、お嫁にもらってくれるっていうならいいけど、どうせデートして付き合って捨てられるっていうコースでしょ?」
「久保はそんなことしない。」
「なんでそんなこと言えるの?」
「久保は真面目で、本当に思った人にしか言わない。」
「ふうん。でも、私は、あなたみたいな人とデートしたいわ。」
それを聞いて、この空っぽな女に久保はもったいないと思った。
ということで、俺は久保にふさわしい、女性を探すことにした。
友人思いだろ。
俺は義理堅いんだ。
その話は次に。じゃあ、また。
非凡なる俺の興味がるだろう話をしてみようってところである。
俺の友人について、前に少し触れた久保について言いたいと思う。
久保は私立の有名大に通う学生だった。
俺と同じように、ある程度裕福な家庭に育ったやつだった。
だからか、俺らは出会った時から妙に馬があった。
他の低俗と言ってはいけないが、常識のない奴らと違っていたんだ。
社会主義の本質を久保は解こうとしていた。
その姿勢を俺は尊敬した。
4歳違いであったが、年下の俺にも丁寧に接する態度も素晴らしいと思った。
社会主義者団体というと、危険視されがちだが、久保は違った。
特高から目をつけられてる、暴走だけが好きな輩ではなかった。
勉強会を開くようになってから、久保からいろんなことを教わった。
そして、俺も久保が成長するような色々な質問をして共に成長したのだ。
久保の弱点は女であった。
社会主義者団体にはほとんど女はおらず、通っている大学もほとんどいないと言っていた。
久保は俺が大学一年の時、そう、久保はその時、親の関係の会社に勤め始めた頃だ。
会社にいるタイピストを好きになった。
俺は中学の頃から、女にフラフラしていたもんだから、気張らずに久保にアタックしろと言った。
久保はタイピストにデートを申し込んだ。
しかし、それは叶わなかった。
久保は能力はあるが、見た目の中でも目がキツく、女性ウケはしないようだった。
しかし、俺はもう4年の付き合いになっている久保がそのタイピストに受け入れられなかったのか甚だ疑問だった。
それで、方々手を尽くして、そのタイピストとカフェーで落ち合った。
「あなた、久保さんのなに?」
「友人ですよ。」
「ずいぶん年下ね。」
「昔からの付き合いで。」
「でも、あなた、見栄えもいいから、デートしてあげても良くてよ。」
「久保はダメなのに?」
「だって、お嫁にもらってくれるっていうならいいけど、どうせデートして付き合って捨てられるっていうコースでしょ?」
「久保はそんなことしない。」
「なんでそんなこと言えるの?」
「久保は真面目で、本当に思った人にしか言わない。」
「ふうん。でも、私は、あなたみたいな人とデートしたいわ。」
それを聞いて、この空っぽな女に久保はもったいないと思った。
ということで、俺は久保にふさわしい、女性を探すことにした。
友人思いだろ。
俺は義理堅いんだ。
その話は次に。じゃあ、また。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
誰でもイイけど、お前は無いわw
猫枕
恋愛
ラウラ25歳。真面目に勉強や仕事に取り組んでいたら、いつの間にか嫁き遅れになっていた。
同い年の幼馴染みランディーとは昔から犬猿の仲なのだが、ランディーの母に拝み倒されて見合いをすることに。
見合いの場でランディーは予想通りの失礼な発言を連発した挙げ句、
「結婚相手に夢なんて持ってないけど、いくら誰でも良いったってオマエは無いわww」
と言われてしまう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる