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事件簿2
僕らが外に出る少し前に、泥棒が腕時計を確認して動き出した。
「逃さないわ!!」
と、後を追うお二人と、それを追う僕。
「あの、あの!」
なんとか二人を止めたいけれど、ノリノリで泥棒を尾行するお二人は止まらない。
「なんか燃えてきたわ!太陽に無駄吠えろみたいよぉ!!」
細川さんが興奮して言った。
「あら?じゃあ私は、小太りおばちゃん刑事ね!」
富山さんが手でピストルの形を作り構える。
「いいわね、じゃあ私は定年間際ガリガリ刑事よ!」
お二人のツッコミの入れにくいネーミングに困っている。
失礼だけど、犯人を捕まえられそうもない刑事だ…。
「石川くんはねぇ……勘違い刑事ね」
冨山さんが微笑む。
な…なぜ…?
その間にも泥棒はずんずんと歩いていき、僕たちは人混みに紛れながらも彼を追いかける。
どこへ行くのだろうか?
「それにしても、不思議な男ね。身のこなしが流れるように綺麗だわ!一流の歌舞伎役者みたいだわ!」
追いかける細川さんが、にわかに色めきだつ。
「そうね、何だか色気あるタイプね。エンペラーには全然かなわないけど…」
冨山さんが答える。
「…はぁ…はぁ」
なんでお二人はそんなに元気なの!?
僕もう結構はぁはぁなんだけど!最近の中高年のご婦人、凄い元気!
「あっ、止まったわよ!」
もう限界という頃に事態が動いた。
泥棒は美術館に吸い込まれるように入っていった。
うぅ……嫌な予感がする!
「冨山さん、細川さん!もう帰りましょう!」
「だめよ!石川くんの下着を盗む変態を野放しにしておけないわ!!」
細川さんがグーに握った腕を手首で合わせ、お縄ポーズをとった。
「ええ!?違います!違います!下着泥棒じゃなくて、あの男宝石泥棒です!!」
「ん?どういうこと??」
キョトン顔のお二人。
「まぁ、色々ありまして……エンペラーの結婚会見の時に騒がれた泥棒です」
「なんですって!!」
冨山さんがメラメラと燃えた。
背後に燃え盛る炎が見えそうだ。
「あの男のせいで……あの男のせいで……エンペラーの結婚会見の中継が……許さないわ!!」
地を這うような声と握りしめられた拳。
「まぁ!見て!二人とも!!この美術館、今の催し物、宝石よ!」
細川さんが外に貼られているポスターを指さした。
「うぅぅ」
嫌な予感がポイント2倍だよぉ…。
これ、近づいたら絶対に佐藤に怒られるやつだよ!!
「捕まえるわよ!」
富山さんが美術館に入ろうとする。
「面白そうね!本物の事件に遭遇なんて一生に一度よ!」
細川さんが後を追う。
僕、なんか一生に一度的な事件に、もう何度か遭遇してる!
「待ってください!なんか絶対にやめた方が良いですよ!」
散歩に行きたくない犬のごとく二人の腕を掴んだ。
「石川くん。おばちゃんの好奇心は、趣味への散財より止められないのよ」
細川さんがよく分からないセリフを超格好良く言った。
「大丈夫。何かあったら、私のこのワガママボディで石川くんを守るわ!」
冨山さんが僕の手を外して、自分のお腹をさすった。
「いやいや…あっ…待ってください!!」
止められず、結局美術館に入ってしまい、静かな館内では、もう騒げない。
いざとなったら、僕がお二人を守らなければ!
誘導する矢印に沿って歩き、催し物の開催している別館に向かった。
中にはチラホラと人が入っている。
「我が人生と宝石箱……なんだかゲスい感じね」
細川さんが、ぼそっと呟いた。
確かに…開催した人の写真が貼られているが、つるっと光る頭と、漫画みたいな左右に跳ねる白い髭。顎に置かれた手には指輪がいっぱいついている。
「絵に描いたような強欲ジジィね……何だか宝石盗まれろって思うわ…」
「…入るのやめておきましょうよぉ」
僕は小声で二人に訴えた。
確か、悪い奴からしか盗まないとか言っていたような…。人を見た目で判断しちゃいけないけど……どうみても……。
「あっ、待ってください…」
ポスターを見ているうちに二人が先に入ってしまった。
「ぱっと見た感じ、見当たらないわね」
キョロキョロと探して見るけれど、泥棒の姿が見当たらない。
美術館のスタッフっぽい人と、警備の人。年配の方が数人と、女性がチラホラ。
「あっ…ポスターの爺さんが居るわ」
冨山さんが指さした。
メインの展示物らしき宝石の前に茶色の羽織袴のお爺さんがいる。
「ホントだわ…何だか…キャラクターみたいね」
同感です、細川さん。
「ちょっと見て回るふりをして、泥棒が来ないか見張りましょうよ」
「ええ」
お二人の指示に従い、バラバラに宝石を見て回る。
あぁ…何事もなく終わりたい。
泥棒!お願いだから、今日はやめておいて!!
仕方なく宝石を見て回るけど、宝石の良さを生かさない感じの装飾に目が行ってしまう。
石はキラキラして綺麗なのに、何だか悪い人に買われて囚われているようにも見えてしまう…。
うぅーいけない、いけない!思考が泥棒寄りだ!
あっ、これ綺麗だなぁ…。
「……タンザナイト?」
青のキラキラが綺麗。
ケースを覗き込んで見てみる。
「夜の海が星みたいにキラキラ光ったらこんな感じかなぁ…」
宝石には今まで縁が無かったけど、佐藤にダイヤモンド選ぶのは楽しかった。
「儂のコレクションが気に入ったか?」
「っ!?」
ボケーっと眺めていたら、いつの間にか持ち主のお爺さんがすぐ後ろに居た。
びっ…びっくりした!!心臓に悪いよ!
「それが気に入ったのか…」
お爺さんが更に距離を詰めてきた…もうなんか……後ろから腰とか抱かれてるんだけど……。
「あっ…あの…」
なんとか穏便に抜け出したい。
勝手に腰を撫でてくる手が、気持ち悪くて鳥肌が立ってくる。
うぅ…気持ち悪い…。
これが世にいうセクハラ!?痴漢!?
「お前、番持ちのオメガか……いいのぉ……人の物の方が燃えるわ……儂のものにしてやろうか……下らないαよりも贅沢出来るぞ…」
この爺さん!!こんな所で何言ってるの!?信じられない…。
怒りと気持ち悪さで声を失う。
大胆にも爺さんの手が僕のお尻の方にゆっくりと下りていく…。
もう我慢ならない!
「離して下さい!!」
静かな館内に僕の声が響き渡った。
つい大きな声がでて、思ったよりも響いて……皆の視線が一斉に僕に集まった。
「どうしました??」
警備の人とスタッフさんが、僕に向かって走ってくる。
細川さんと冨山さんも。
ど……どうしよう……なんか騒ぎになっちゃったかも……うぇぇ……どうしよぉ…佐藤…。
「儂は知らん!!こいつが隣で突然叫んだんじゃ!!」
爺さんが、警備員さんとスタッフさんに、とんでもない嘘を言った。
うぅ……あんなに失礼な事言って、人のお尻触っておいて…何て奴だ。
「どうしたの、石川くん!」
「大丈夫!?」
お二人が僕の両脇に来て爺さんを睨む。
「このお爺さんが……」
こんなに皆の注目を集めて、お尻触られたとか……凄い言いにくいよぉ。
皆見てるし!!
下を向いてモゴモゴしてしまう。
「あんた、おにぎり界のホープのウチの石川くんに何してくれてんのよ!!」
「儂は知らん!!」
爺さんの声が響く。
スタッフさんと警備員さんが困った顔をしている。なんだかその視線に同情が入っていそうなきがする……まさか…この爺さん他にも…。
「きゃあああ!!警備員さん!!」
「展示物のダイヤモンドが無くなってるわ!!」
一番奥の展示物スペースでご婦人が二人声を上げた。
館内の空気がざわめく。
警備員とスタッフ、爺さんがそちらに走っていく。
「大丈夫、石川くん!!」
「あのジジィに痴漢されたのね!?」
皆の注目が無くなって、やっと呼吸が出来るきがする。
二人の肩に添えられた手が温かい。
「……ぼく……」
「あいつらが犯人じゃ!!」
ホッとしたのもつかの間、向こうで爺さんが、僕らを指さして叫んだ。
「え??」
僕らは皆、事態が飲み込めず固まる。
「騒ぎを起こして儂のダイヤモンドを盗んだんじゃ!!」
「はあああ!騒ぎを起こしたのは貴方でしょ!」
細川さんが言い返す。
「さっさと捕まえろ!!」
息巻く爺さんと困惑する警備員。
他の場所からもスタッフと警備員が集まって来た。
うそぉぉ
嫌な予感が……命中しちゃった…。
次回
エンペラー探偵現る!
体は鋼、頭脳は一流、嫁の名にかけて!
「逃さないわ!!」
と、後を追うお二人と、それを追う僕。
「あの、あの!」
なんとか二人を止めたいけれど、ノリノリで泥棒を尾行するお二人は止まらない。
「なんか燃えてきたわ!太陽に無駄吠えろみたいよぉ!!」
細川さんが興奮して言った。
「あら?じゃあ私は、小太りおばちゃん刑事ね!」
富山さんが手でピストルの形を作り構える。
「いいわね、じゃあ私は定年間際ガリガリ刑事よ!」
お二人のツッコミの入れにくいネーミングに困っている。
失礼だけど、犯人を捕まえられそうもない刑事だ…。
「石川くんはねぇ……勘違い刑事ね」
冨山さんが微笑む。
な…なぜ…?
その間にも泥棒はずんずんと歩いていき、僕たちは人混みに紛れながらも彼を追いかける。
どこへ行くのだろうか?
「それにしても、不思議な男ね。身のこなしが流れるように綺麗だわ!一流の歌舞伎役者みたいだわ!」
追いかける細川さんが、にわかに色めきだつ。
「そうね、何だか色気あるタイプね。エンペラーには全然かなわないけど…」
冨山さんが答える。
「…はぁ…はぁ」
なんでお二人はそんなに元気なの!?
僕もう結構はぁはぁなんだけど!最近の中高年のご婦人、凄い元気!
「あっ、止まったわよ!」
もう限界という頃に事態が動いた。
泥棒は美術館に吸い込まれるように入っていった。
うぅ……嫌な予感がする!
「冨山さん、細川さん!もう帰りましょう!」
「だめよ!石川くんの下着を盗む変態を野放しにしておけないわ!!」
細川さんがグーに握った腕を手首で合わせ、お縄ポーズをとった。
「ええ!?違います!違います!下着泥棒じゃなくて、あの男宝石泥棒です!!」
「ん?どういうこと??」
キョトン顔のお二人。
「まぁ、色々ありまして……エンペラーの結婚会見の時に騒がれた泥棒です」
「なんですって!!」
冨山さんがメラメラと燃えた。
背後に燃え盛る炎が見えそうだ。
「あの男のせいで……あの男のせいで……エンペラーの結婚会見の中継が……許さないわ!!」
地を這うような声と握りしめられた拳。
「まぁ!見て!二人とも!!この美術館、今の催し物、宝石よ!」
細川さんが外に貼られているポスターを指さした。
「うぅぅ」
嫌な予感がポイント2倍だよぉ…。
これ、近づいたら絶対に佐藤に怒られるやつだよ!!
「捕まえるわよ!」
富山さんが美術館に入ろうとする。
「面白そうね!本物の事件に遭遇なんて一生に一度よ!」
細川さんが後を追う。
僕、なんか一生に一度的な事件に、もう何度か遭遇してる!
「待ってください!なんか絶対にやめた方が良いですよ!」
散歩に行きたくない犬のごとく二人の腕を掴んだ。
「石川くん。おばちゃんの好奇心は、趣味への散財より止められないのよ」
細川さんがよく分からないセリフを超格好良く言った。
「大丈夫。何かあったら、私のこのワガママボディで石川くんを守るわ!」
冨山さんが僕の手を外して、自分のお腹をさすった。
「いやいや…あっ…待ってください!!」
止められず、結局美術館に入ってしまい、静かな館内では、もう騒げない。
いざとなったら、僕がお二人を守らなければ!
誘導する矢印に沿って歩き、催し物の開催している別館に向かった。
中にはチラホラと人が入っている。
「我が人生と宝石箱……なんだかゲスい感じね」
細川さんが、ぼそっと呟いた。
確かに…開催した人の写真が貼られているが、つるっと光る頭と、漫画みたいな左右に跳ねる白い髭。顎に置かれた手には指輪がいっぱいついている。
「絵に描いたような強欲ジジィね……何だか宝石盗まれろって思うわ…」
「…入るのやめておきましょうよぉ」
僕は小声で二人に訴えた。
確か、悪い奴からしか盗まないとか言っていたような…。人を見た目で判断しちゃいけないけど……どうみても……。
「あっ、待ってください…」
ポスターを見ているうちに二人が先に入ってしまった。
「ぱっと見た感じ、見当たらないわね」
キョロキョロと探して見るけれど、泥棒の姿が見当たらない。
美術館のスタッフっぽい人と、警備の人。年配の方が数人と、女性がチラホラ。
「あっ…ポスターの爺さんが居るわ」
冨山さんが指さした。
メインの展示物らしき宝石の前に茶色の羽織袴のお爺さんがいる。
「ホントだわ…何だか…キャラクターみたいね」
同感です、細川さん。
「ちょっと見て回るふりをして、泥棒が来ないか見張りましょうよ」
「ええ」
お二人の指示に従い、バラバラに宝石を見て回る。
あぁ…何事もなく終わりたい。
泥棒!お願いだから、今日はやめておいて!!
仕方なく宝石を見て回るけど、宝石の良さを生かさない感じの装飾に目が行ってしまう。
石はキラキラして綺麗なのに、何だか悪い人に買われて囚われているようにも見えてしまう…。
うぅーいけない、いけない!思考が泥棒寄りだ!
あっ、これ綺麗だなぁ…。
「……タンザナイト?」
青のキラキラが綺麗。
ケースを覗き込んで見てみる。
「夜の海が星みたいにキラキラ光ったらこんな感じかなぁ…」
宝石には今まで縁が無かったけど、佐藤にダイヤモンド選ぶのは楽しかった。
「儂のコレクションが気に入ったか?」
「っ!?」
ボケーっと眺めていたら、いつの間にか持ち主のお爺さんがすぐ後ろに居た。
びっ…びっくりした!!心臓に悪いよ!
「それが気に入ったのか…」
お爺さんが更に距離を詰めてきた…もうなんか……後ろから腰とか抱かれてるんだけど……。
「あっ…あの…」
なんとか穏便に抜け出したい。
勝手に腰を撫でてくる手が、気持ち悪くて鳥肌が立ってくる。
うぅ…気持ち悪い…。
これが世にいうセクハラ!?痴漢!?
「お前、番持ちのオメガか……いいのぉ……人の物の方が燃えるわ……儂のものにしてやろうか……下らないαよりも贅沢出来るぞ…」
この爺さん!!こんな所で何言ってるの!?信じられない…。
怒りと気持ち悪さで声を失う。
大胆にも爺さんの手が僕のお尻の方にゆっくりと下りていく…。
もう我慢ならない!
「離して下さい!!」
静かな館内に僕の声が響き渡った。
つい大きな声がでて、思ったよりも響いて……皆の視線が一斉に僕に集まった。
「どうしました??」
警備の人とスタッフさんが、僕に向かって走ってくる。
細川さんと冨山さんも。
ど……どうしよう……なんか騒ぎになっちゃったかも……うぇぇ……どうしよぉ…佐藤…。
「儂は知らん!!こいつが隣で突然叫んだんじゃ!!」
爺さんが、警備員さんとスタッフさんに、とんでもない嘘を言った。
うぅ……あんなに失礼な事言って、人のお尻触っておいて…何て奴だ。
「どうしたの、石川くん!」
「大丈夫!?」
お二人が僕の両脇に来て爺さんを睨む。
「このお爺さんが……」
こんなに皆の注目を集めて、お尻触られたとか……凄い言いにくいよぉ。
皆見てるし!!
下を向いてモゴモゴしてしまう。
「あんた、おにぎり界のホープのウチの石川くんに何してくれてんのよ!!」
「儂は知らん!!」
爺さんの声が響く。
スタッフさんと警備員さんが困った顔をしている。なんだかその視線に同情が入っていそうなきがする……まさか…この爺さん他にも…。
「きゃあああ!!警備員さん!!」
「展示物のダイヤモンドが無くなってるわ!!」
一番奥の展示物スペースでご婦人が二人声を上げた。
館内の空気がざわめく。
警備員とスタッフ、爺さんがそちらに走っていく。
「大丈夫、石川くん!!」
「あのジジィに痴漢されたのね!?」
皆の注目が無くなって、やっと呼吸が出来るきがする。
二人の肩に添えられた手が温かい。
「……ぼく……」
「あいつらが犯人じゃ!!」
ホッとしたのもつかの間、向こうで爺さんが、僕らを指さして叫んだ。
「え??」
僕らは皆、事態が飲み込めず固まる。
「騒ぎを起こして儂のダイヤモンドを盗んだんじゃ!!」
「はあああ!騒ぎを起こしたのは貴方でしょ!」
細川さんが言い返す。
「さっさと捕まえろ!!」
息巻く爺さんと困惑する警備員。
他の場所からもスタッフと警備員が集まって来た。
うそぉぉ
嫌な予感が……命中しちゃった…。
次回
エンペラー探偵現る!
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