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第三章 魔族のダンジョン
唐揚げは快感の始まり
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エルフの森は、美しかった。木々の囁き、澄んだ空気、そして何より、孤独の殻に閉じこもっていたシエルが心を開いてくれたこと。
彼女という新たな仲間を得て、俺たちの旅はまた一段と彩りを増した。
ルナの野性的な明るさと、シエルの森のように静かで深い優しさ。対照的な二人がそばにいてくれるだけで、俺の心は不思議と満たされていく。
そんな感傷に浸る間もなく、俺たちは次なる目的地「魔族のダンジョン」の情報を集めるため、再び冒険者ギルドの門をくぐっていた。
「お、アキトじゃねえか! 待ってたぜ!」
「腹が減って、魔物と戦う気力も湧かねえよ!」
扉を開けた瞬間、むわっとした熱気と歓声が俺たちを包み込む。
以前訪れた時の、誰もが猜疑心と疲労を滲ませていた荒んだ雰囲気は嘘のように消え去っていた。
テーブルでは屈強な冒険者たちが酒を酌み交わし、楽しげに談笑している。
これも全て、俺がこの世界に持ち込んだ「食事」という文化、そして俺のユニークスキル【官能料理】がもたらした変化だ。人の心と体は、美味い飯で満たされるだけで、こんなにも温かくなれるんだな。
「おう、待たせたな、野郎ども! 今日はとびっきりのを食わせてやるから、首を洗って待ってな!」
俺は厨房に立つと、ニヤリと口角を上げた。今日振る舞うのは、前世で営んでいた『あきと食堂』で一番人気だった、俺の魂とも言えるメニュー。
「鳥のから揚げ定食」だ。
【ストレージ】から取り出すのは、この世界で「ロックバード」と呼ばれる、鶏によく似た魔物の新鮮なもも肉。
余分な脂と筋を丁寧に取り除き、一口大に切り分けていく。トントントン、とリズミカルに響く包丁の音に、ギルド内の期待感がさらに高まっていくのが肌で感じられた。
次に、秘伝のタレ作りだ。醤油をベースに、たっぷりのニンニクと生姜のすりおろし、隠し味にリンゴと数種類のハーブをブレンドした特製の液体に、切り分けた肉を漬け込んでいく。
優しく揉みこむように、肉の一線維一線維にまで、旨味と愛情を染み込ませていくんだ。
このひと手間が、後でとんでもない奇跡を起こす。
「いい匂いがしてきたにゃん…」
「…これが、下味、というものですか。香りを嗅いだだけで、体の芯が疼くようですわ…」
厨房の入り口から、ルナとシエルがうっとりとした表情でこちらを覗き込んでいる。
お前たちの体も、後でたっぷりと「味付け」してやるからな。
心の中でそう呟き、俺は片栗粉を薄く、だが均一に肉に纏わせた。
そして、いよいよ揚げの工程だ。熱した油の中に、衣を纏った肉を一つ、また一つと投入していく。
「パチパチパチッ…! ジュワァァァァ…ッ!」
心地よい音が厨房に響き渡り、醤油とニンニクの香ばしい匂いが爆発的にギルド内へ充満する。
その瞬間、全ての会話が止み、ギルドにいる全員の視線と意識が、俺の手元にある揚げ鍋へと注がれた。
ゴクリ、と誰かの喉が鳴る音が、やけに大きく聞こえた。
一度揚げて軽く熱を通した肉を、一度油から引き上げる。
これも前世からのこだわりだ。こうして余熱で火を通し、二度揚げすることで、外はカリッと、中は驚くほどジューシーに仕上がるんだ。
そして、仕上げの二度揚げ。さっきよりも少し高い温度の油に、唐揚げを再び投入する。
ジュワッ!っと一際大きな音を立て、唐揚げがきつね色から黄金色へと変わっていく。
完璧なタイミングで油から引き上げれば、至高の「鳥のから揚げ」の完成だ。
炊き立ての白米、豆腐とワカメの味噌汁、それと箸休めのキャベツの千切りを添えて、「お待ちどう! 鳥のから揚げ定食だ!」とカウンターに並べていく。
その瞬間、ギルドは戦場と化した。冒険者たちが我先にと定食に殺到し、あっという間に全ての席が埋め尽くされる。
そして、一人の剣士が、恐る恐る、黄金色に輝く唐揚げを口に運んだ。
「…………………………………………う、うめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
静寂を破る絶叫。それが、狂乱の宴の始まりの合図だった。
「な、なんだこの肉汁は! 噛んだ瞬間に口の中に溢れ出して、まるで洪水だ!」
「衣はこんなにサクサクなのに、どうして中の肉はこんなに柔らかくてジューシーなんだ!?」
「この味付け…! ただ塩辛いだけじゃない! 旨味と甘み、そして香りが複雑に絡み合って、舌の上でオーケストラを奏でてるぜ!」
ただの唐揚げが、彼らの語彙力を崩壊させ、本能を剥き出しにさせていく。
【官能料理】の効果は絶大だ。ただ美味いだけじゃない。
食べた者の生命力を活性化させ、体の奥底に眠るエネルギーと…そして、性的な欲望を増幅させる。
あちこちで、男も女も頬を赤らめ、熱い吐息を漏らし始めている。
その中でも、ひときわ異彩を放っていたのが、俺の二人のパートナー、ルナとシエルの食レポだった。
ルナは、黄金色の唐揚げを愛おしそうに見つめると、ガブリと野性的に食らいついた。
「んにゃっ…! あふっ…! あつっ…!」
熱々の肉汁が彼女の口から溢れ、艶めかしく唇を濡らす。
「…衣のサクサクした歯ごたえが、まず舌を刺激して…その直後、抵抗虚しく突き破られた衣の中から、アキトの愛情みたいに熱い肉汁が、じゅわぁ…って溢れ出してくるにゃん…!」
頬を上気させ、恍惚の表情で語るルナ。その腰が、無意識にくねくねと揺れている。
「この鶏肉の弾力…! 噛めば噛むほど旨味が出てきて、まるでアキトの腰つきみたいに力強い…! この一口に、アキトの優しさと、昨日の夜みたいな激しい情熱のすべてが詰まってる…! あぁ…もう、ダメ…食べただけで、お腹の奥が熱くなってきちゃったにゃん…!」
一方、シエルは静かに箸を取り、唐揚げを一つ、恭しく持ち上げる。そして、目を閉じ、その香りを深く吸い込んだ。
「…素晴らしい香りですわ。醤油の香ばしさの中に、確かに果実の甘い匂いが感じられます」
小さな口で、上品に唐揚げを一口。ゆっくりと咀嚼し、その味を確かめるように喉へと送る。
「…やはり。この料理の神髄は、下味にあります。おそらく数種類の果実と、森でしか採れない希少な香草を合わせた秘伝のタレに長時間漬け込むことで、ロックバードの硬い肉の線維を極限まで柔らかくし、旨味を内部に閉じ込めているのでしょう。そして、この衣の軽やかさ…片栗粉の粒子が一つ一つ立っている。これは、二度揚げによるもの。一度目で内部に火を通し、二度目で表面の水分を一気に飛ばす高等技術…」
そこまで冷静に分析していたシエルの白い肌が、ふわりと桜色に染まった。
「…っ…分析など…もう、無意味ですわ…。ただ、この舌を焦がすような熱と、脳を痺れさせるほどの旨味の奔流に…この身を、委ねるしか…あぁ…アキト様…貴方は、食の魔術師ですわ…」
そう言って、シエルはテーブルの下でぎゅっと拳を握りしめ、ふるふると体を震わせた。
そんな和やかで熱狂的な雰囲気の中、俺はギルドマスターやベテランの冒険者たちから「魔族のダンジョン」の情報を集めていた。
「アキト、お前さんが行くってんなら止めはしねえが…あそこはちと、厄介だぜ」
ギルドマスターが渋い顔で言う。
「ダンジョンから漏れ出す瘴気に長くあてられると、どんな屈強な戦士でも気力を失い、心身ともに衰弱していくんだ。まるで、魂を抜き取られるようにな…」
「直接的な被害は出ていないが、瘴気の範囲が年々広がっているという噂もある。放置しておけば、いずれこの街にも影響が出るかもしれん」
不穏な噂。心身ともに衰弱する、か。俺の【官能料理】が、そこでも活かせるかもしれない。
俺はルナとシエルと目を合わせ、静かに頷き合った。決まりだ。行くしかない。
その夜。宿屋の、きしむベッドの上。
俺の左右には、昼間の唐揚げによって体の奥から疼きが止まらなくなった二人の美女が、熱い吐息を吐きながら絡みついていた。
「アキトぉ…唐揚げを食べたら、子宮の奥が…きゅうって熱くなって…もう、我慢できないにゃん…!」
ルナが俺の体にすり寄ってくる。獣人族特有の高い体温が、服の上からでも伝わってきて、俺の理性を焼き切ろうとする。
「アキト様…わたくしの体も、貴方の愛の味で…ぐちゃぐちゃに満たしてくださいませ…」
シエルは俺の腕にそっと顔を埋め、潤んだ瞳で上目遣いに訴えかけてくる。
やれやれ、しょうがねえなあ。俺は苦笑しつつも、下半身は正直に熱く硬く膨れ上がっていた。
「二人とも、そんなに欲しがって…。今夜は寝かせてやれねえぞ?」
「「望むところ(にゃん)(ですわ)!」」
見事にハモった二人の返事に、俺は覚悟を決めた。
「じゃあ…まずはルナからだ。こっちへおいで」
俺が仰向けになると、ルナは待ってましたとばかりに、獰猛な肉食獣のように俺の上に跨ってきた。
しなやかで引き締まった褐色の肌。野生を感じさせる腰のくびれと、豊かな胸。
そして、ぴんと立った虎耳と、感情の昂ぶりを隠せないように左右に揺れる尻尾が、彼女の興奮を雄弁に物語っていた。
<アキトの上…! アキトの熱くて硬いのが、もうすぐ、私のこの中に入ってくる…!>
ルナは俺の屹立したペニスをその手で優しく包み込むと、名残惜しそうに先端を自身の濡れた蜜壺に擦り付けた。
「んっ…! あ、アキトの匂い…! にゃん…もう、濡れちゃってる…」
じゅぷ、と生々しい水音を立てて、彼女はゆっくりと腰を下ろしていく。
俺の全てを迎え入れるように、大きく足を開いて。
「あ…ぁんっ…! は、はいって…くるぅ…! アキトの、おっきいのが…私の、おくのほうまで…!」
先端から根元まで、俺のペニスが完全に彼女の中に収まると、ルナは恍惚の表情で天を仰いだ。
結合部から伝わる熱と、締め付ける内壁の感触に、俺も思わず息を呑む。
「じゃあ、ルナの好きにしていいぞ?」
「…にゃんっ!」
その言葉を合図に、ルナは自ら、ゆっくりと腰を揺らし始めた。
最初は、中の感触を確かめるように、優しく、円を描くように。
「んんっ…はぁ…アキトの形…わかる…にゃぁ…」
だが、それも束の間だった。【官能料理】でブーストされた彼女の性欲は、そんなお淑やかな動きでは満たされない。
「もっと…! もっと、ほしいにゃんっ!」
ガッと俺の肩を掴むと、ルナはまるで野生の獣が獲物を貪るように、激しく腰を上下させ始めた!
ドン!ドン!と、俺の恥骨に彼女の柔らかい肉が叩きつけられる音が、部屋に響き渡る。
「にゃっ…! あぁん、アキトぉ…! あつい、にゃんっ…! きもち、いいぃぃ…!」
「はぁっ…! ルナ…すげえ、腰つき…!」
「もっと、もっとぉ…! 私のおく、アキトのでぐちゃぐちゃにしてぇ…!」
俺も【性豪】のスキルで彼女の激しい動きに応えるように、下から力強く突き上げる。その度に、ルナの体はビクンビクンと痙攣し、甲高い喘ぎ声が漏れ出す。
<ああ、ダメ! アキトの突き上げ、気持ちよすぎる! お腹の奥の、一番気持ちいいところ、ピンポイントで突いてくる!>
「あ、あ、ああっ! いっちゃう、いっちゃうにゃんっ!」
一度目の絶頂。ルナの体が弓なりにしなり、膣が俺のペニスをきゅうっと締め上げる。だが、アクメの余韻に浸る暇もなく、彼女はさらに激しく腰を振り続けた。
「はぁっ…! はぁっ…! いったのに…まだ、もっと気持ちよくなってる…! なんでぇ…!?」
【官能料理】の効果は、一度絶頂を迎えることでさらに感度を増幅させる。イけばイくほど、もっと気持ちよくなってしまう、快感の無限ループだ。
「ああああっ! また、きちゃう! にゃあああっ!」
二度目、三度目と絶頂を繰り返すたびに、ルナの瞳から理性の光が消え、快楽に蕩けていく。
ベッドは彼女の愛液でぐっしょりと濡れ、部屋には甘く淫らな匂いが満ちていた。
そして、何度目かの絶頂が訪れようとした、その瞬間。
「いやぁぁぁぁっ! でちゃう、でちゃうぅぅぅ! アキトのせいで、私、変な汁でちゃうにゃあぁぁぁんっ!!」
ルナの子宮が大きく収縮し、ビシャーッ!と大量の潮を俺の腹筋に噴き上げたのだ。
透明で、熱い飛沫が俺の顔にまでかかる。初めての潮吹きに、ルナ自身が一番驚いているようだった。
「ひっ…! な、なに、これ…! とまらな、い…にゃん…!」
その無防備な絶頂の瞬間に、俺はダメ押しとばかりに、彼女の子宮の奥目掛けて、俺の熱い精液を注ぎ込んだ。
「にゃ、にゃ、にゃあぁぁぁっ!んんんんんんーーーーーっっ!!!」
潮吹きと中出しの同時攻撃。ルナは声にならない絶叫を上げ、白目を剥いて俺の胸にぐったりと倒れ込んだ。
<あぁ…あったかい…アキトのが、いっぱい…私の中に…。これで、私もアキトのもの…全部、全部アキトの色に染められちゃった…にゃん…>
満足そうに寝息を立て始めたルナの頭を優しく撫で、俺は隣で静かに、しかし燃えるような瞳で順番を待っていたシエルへと視線を移した。
彼女の白い肌は興奮でピンク色に染まり、尖ったエルフ耳の先まで真っ赤になっている。
「シエル…お待たせ」
「…い、いえ…ルナさん、とても…お幸せそうでしたから…」
そう言いながらも、彼女の太ももの間からは、もうすでに大量の蜜が溢れ出し、シーツに染みを作っていた。
「アキト様…わたくしは…その…」
シエルは恥ずかしそうに言葉を濁すと、おもむろにベッドの上でくるりと向きを変え、美しい四つん這いの姿勢をとった。豊満ではないが、芸術品のように形の良い乳房が重力に従って垂れ、そして、彼女の決意を物語るように、丸く、形の良いお尻が俺の目の前に突き出される。
そして、彼女は自らの手で、そのお尻の割れ目をゆっくりと広げてみせたのだ。
「アキト様…わたくしの…この、恥ずかしい場所を…ご覧になって…そして…貴方様の、硬くて熱いもので…めちゃくちゃにしてくださいませ…」
普段のお淑やかで清楚な彼女からは想像もつかない、背徳的で淫らなおねだり。
そのギャップに、俺のペニスは再び鋼のように硬さを取り戻した。
<は、恥ずかしい…! こんな、森の獣のような格好を…! でも…アキト様に、見てほしい…! わたくしの、このみっともない場所を…! 貴方様の、全てを受け入れる準備ができておりますわ…!>
俺は彼女の後ろに回り込み、その完璧なヒップラインを堪能するように、優しく撫でた。
「ひゃんっ…!」
シエルが甘い声を上げる。俺は溢れ出す彼女の愛液を指で掬い取ると、ペニスの先端に塗りたくり、ゆっくりとその入り口へと押し当てた。
「シエル…入れるぞ」
「…はい…っ」
最初は、彼女の繊細な体を壊さないように、ゆっくりと、優しく挿入していく。
「ぁ…アキト、さま…んっ…おっきい…です…」
だが、俺のペニスが彼女の子宮口に触れた瞬間、シエルの体がビクッと大きく震えた。
「ひっ、あああっ! も、だめ、ですぅ! そこ、そこぉぉっ! とっても、きもち、いい…!」
どうやら、彼女は奥を突かれるのが弱いらしい。【鑑定】スキルが無くても、体の反応でわかってしまう。
「ここが、いいのか?」
俺はわざと、子宮口の周りをぐりぐりと抉るように動かす。
「や、やめ…! あ、あああっ! やめ、ないでぇ…! もっと、はげしくぅぅっ!」
丁寧語が崩れ、本能が剥き出しになっていく。その姿が、たまらなく愛おしい。
俺は彼女の願いに応え、徐々に腰の動きを速く、そして激しくしていく。
バチン!バチン!と、俺の腰と彼女の尻がぶつかり合う、淫らな音が部屋に響く。
「いっちゃ、いっちゃいますぅ! アキトさまぁぁぁ!」
最初の絶頂。シエルは甲高い声で喘ぎ、がくがくと体を震わせた。だが、俺は動きを止めない。
むしろ、さらに深く、強く、彼女の奥を突き続けた。
「ひっ…! ま、まだ、するのですか!? ああっ、いったばかりで…また、奥が、熱く…!」
連続で快感の波に襲われ、シエルの理性が完全に焼き切れた。
「いやああああああっ! でちゃ、でますぅ! あついのと、しょっぱいのが、いっしょにぃぃぃっ!! あ、ああ、ああっ…!」
ルナと同じように、彼女もまた潮を噴き上げた。だが、それだけでは終わらない。
快感のあまり、膀胱の括約筋も緩んでしまったのか、潮と一緒に熱いおしっこまで漏らしてしまう。
シーツに広がる染みが、彼女が感じた快感の大きさを物語っていた。
「は、恥ずかしい…! こんな、はしたない姿…アキト様に…」
涙目で訴える彼女の姿に、俺の支配欲はさらに掻き立てられる。
「いいんだよ、シエル。俺の前では、全部晒け出していいんだ」
その言葉が、彼女の最後のタガを外した。
「いやぁぁぁ! お、おかあさまぁぁぁ!こんなことっ! でも、でも、きもちいいのぉぉぉぉ!!」
それは、森で静かに暮らしてきたエルフの乙女が、生まれて初めて知った、本能のままの快楽の叫びだった。
羞恥心も、プライドも、何もかも捨て去った、純粋な魂の絶叫。
俺は、その無垢な叫び声に応えるように、彼女の子宮の奥に、何度も、何度も、俺の熱い精液を叩きつけた。
「あ…あ…あ…」
声も出せず、シーツに突っ伏したまま、シエルはしばらくの間、痙攣を繰り返していた。美しい銀髪は汗で肌に張り付き、涙と涎と愛液でぐちゃぐちゃになった顔は、それでもなお、神々しいほどに美しかった。
<もう、だめ…頭が、真っ白…。アキト様の熱いので、全部、全部満たされて…溶けちゃう…。わたくしはもう、アキト様なしでは…生きていけない…>
完全に果てた二人を両腕に抱き、俺はシーツに包まる。
さすがの【性豪】スキルを持つ俺でも、少しだけ休息が欲しかった。
だが、俺の腕の中で、満足しきったはずの二人が、もぞもぞと動き出す。
「アキト…まだ、ほしいにゃん…」
「アキト様…もう一度…」
やれやれ、本当にしょうがねえなあ。
結局、その夜、俺たちは夜が明けるまで、何度も何度もお互いの体を貪り合った。
翌朝、すっかり満足して幸せそうに眠る二人の寝顔を見ながら、俺は静かに旅の支度を整える。
その顔には、昨日までの穏やかさとは違う、覚悟の色が浮かんでいた。
魔族のダンジョン。そこに、どんな困難が、そしてどんな快楽が待っているのか。
俺は、新たな仲間とまだ見ぬ絶頂を求め、静かに部屋の扉を開けた。
「さあ、行くか」
俺たちの、冒険は、まだ始まったばかりだ。
彼女という新たな仲間を得て、俺たちの旅はまた一段と彩りを増した。
ルナの野性的な明るさと、シエルの森のように静かで深い優しさ。対照的な二人がそばにいてくれるだけで、俺の心は不思議と満たされていく。
そんな感傷に浸る間もなく、俺たちは次なる目的地「魔族のダンジョン」の情報を集めるため、再び冒険者ギルドの門をくぐっていた。
「お、アキトじゃねえか! 待ってたぜ!」
「腹が減って、魔物と戦う気力も湧かねえよ!」
扉を開けた瞬間、むわっとした熱気と歓声が俺たちを包み込む。
以前訪れた時の、誰もが猜疑心と疲労を滲ませていた荒んだ雰囲気は嘘のように消え去っていた。
テーブルでは屈強な冒険者たちが酒を酌み交わし、楽しげに談笑している。
これも全て、俺がこの世界に持ち込んだ「食事」という文化、そして俺のユニークスキル【官能料理】がもたらした変化だ。人の心と体は、美味い飯で満たされるだけで、こんなにも温かくなれるんだな。
「おう、待たせたな、野郎ども! 今日はとびっきりのを食わせてやるから、首を洗って待ってな!」
俺は厨房に立つと、ニヤリと口角を上げた。今日振る舞うのは、前世で営んでいた『あきと食堂』で一番人気だった、俺の魂とも言えるメニュー。
「鳥のから揚げ定食」だ。
【ストレージ】から取り出すのは、この世界で「ロックバード」と呼ばれる、鶏によく似た魔物の新鮮なもも肉。
余分な脂と筋を丁寧に取り除き、一口大に切り分けていく。トントントン、とリズミカルに響く包丁の音に、ギルド内の期待感がさらに高まっていくのが肌で感じられた。
次に、秘伝のタレ作りだ。醤油をベースに、たっぷりのニンニクと生姜のすりおろし、隠し味にリンゴと数種類のハーブをブレンドした特製の液体に、切り分けた肉を漬け込んでいく。
優しく揉みこむように、肉の一線維一線維にまで、旨味と愛情を染み込ませていくんだ。
このひと手間が、後でとんでもない奇跡を起こす。
「いい匂いがしてきたにゃん…」
「…これが、下味、というものですか。香りを嗅いだだけで、体の芯が疼くようですわ…」
厨房の入り口から、ルナとシエルがうっとりとした表情でこちらを覗き込んでいる。
お前たちの体も、後でたっぷりと「味付け」してやるからな。
心の中でそう呟き、俺は片栗粉を薄く、だが均一に肉に纏わせた。
そして、いよいよ揚げの工程だ。熱した油の中に、衣を纏った肉を一つ、また一つと投入していく。
「パチパチパチッ…! ジュワァァァァ…ッ!」
心地よい音が厨房に響き渡り、醤油とニンニクの香ばしい匂いが爆発的にギルド内へ充満する。
その瞬間、全ての会話が止み、ギルドにいる全員の視線と意識が、俺の手元にある揚げ鍋へと注がれた。
ゴクリ、と誰かの喉が鳴る音が、やけに大きく聞こえた。
一度揚げて軽く熱を通した肉を、一度油から引き上げる。
これも前世からのこだわりだ。こうして余熱で火を通し、二度揚げすることで、外はカリッと、中は驚くほどジューシーに仕上がるんだ。
そして、仕上げの二度揚げ。さっきよりも少し高い温度の油に、唐揚げを再び投入する。
ジュワッ!っと一際大きな音を立て、唐揚げがきつね色から黄金色へと変わっていく。
完璧なタイミングで油から引き上げれば、至高の「鳥のから揚げ」の完成だ。
炊き立ての白米、豆腐とワカメの味噌汁、それと箸休めのキャベツの千切りを添えて、「お待ちどう! 鳥のから揚げ定食だ!」とカウンターに並べていく。
その瞬間、ギルドは戦場と化した。冒険者たちが我先にと定食に殺到し、あっという間に全ての席が埋め尽くされる。
そして、一人の剣士が、恐る恐る、黄金色に輝く唐揚げを口に運んだ。
「…………………………………………う、うめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!!!」
静寂を破る絶叫。それが、狂乱の宴の始まりの合図だった。
「な、なんだこの肉汁は! 噛んだ瞬間に口の中に溢れ出して、まるで洪水だ!」
「衣はこんなにサクサクなのに、どうして中の肉はこんなに柔らかくてジューシーなんだ!?」
「この味付け…! ただ塩辛いだけじゃない! 旨味と甘み、そして香りが複雑に絡み合って、舌の上でオーケストラを奏でてるぜ!」
ただの唐揚げが、彼らの語彙力を崩壊させ、本能を剥き出しにさせていく。
【官能料理】の効果は絶大だ。ただ美味いだけじゃない。
食べた者の生命力を活性化させ、体の奥底に眠るエネルギーと…そして、性的な欲望を増幅させる。
あちこちで、男も女も頬を赤らめ、熱い吐息を漏らし始めている。
その中でも、ひときわ異彩を放っていたのが、俺の二人のパートナー、ルナとシエルの食レポだった。
ルナは、黄金色の唐揚げを愛おしそうに見つめると、ガブリと野性的に食らいついた。
「んにゃっ…! あふっ…! あつっ…!」
熱々の肉汁が彼女の口から溢れ、艶めかしく唇を濡らす。
「…衣のサクサクした歯ごたえが、まず舌を刺激して…その直後、抵抗虚しく突き破られた衣の中から、アキトの愛情みたいに熱い肉汁が、じゅわぁ…って溢れ出してくるにゃん…!」
頬を上気させ、恍惚の表情で語るルナ。その腰が、無意識にくねくねと揺れている。
「この鶏肉の弾力…! 噛めば噛むほど旨味が出てきて、まるでアキトの腰つきみたいに力強い…! この一口に、アキトの優しさと、昨日の夜みたいな激しい情熱のすべてが詰まってる…! あぁ…もう、ダメ…食べただけで、お腹の奥が熱くなってきちゃったにゃん…!」
一方、シエルは静かに箸を取り、唐揚げを一つ、恭しく持ち上げる。そして、目を閉じ、その香りを深く吸い込んだ。
「…素晴らしい香りですわ。醤油の香ばしさの中に、確かに果実の甘い匂いが感じられます」
小さな口で、上品に唐揚げを一口。ゆっくりと咀嚼し、その味を確かめるように喉へと送る。
「…やはり。この料理の神髄は、下味にあります。おそらく数種類の果実と、森でしか採れない希少な香草を合わせた秘伝のタレに長時間漬け込むことで、ロックバードの硬い肉の線維を極限まで柔らかくし、旨味を内部に閉じ込めているのでしょう。そして、この衣の軽やかさ…片栗粉の粒子が一つ一つ立っている。これは、二度揚げによるもの。一度目で内部に火を通し、二度目で表面の水分を一気に飛ばす高等技術…」
そこまで冷静に分析していたシエルの白い肌が、ふわりと桜色に染まった。
「…っ…分析など…もう、無意味ですわ…。ただ、この舌を焦がすような熱と、脳を痺れさせるほどの旨味の奔流に…この身を、委ねるしか…あぁ…アキト様…貴方は、食の魔術師ですわ…」
そう言って、シエルはテーブルの下でぎゅっと拳を握りしめ、ふるふると体を震わせた。
そんな和やかで熱狂的な雰囲気の中、俺はギルドマスターやベテランの冒険者たちから「魔族のダンジョン」の情報を集めていた。
「アキト、お前さんが行くってんなら止めはしねえが…あそこはちと、厄介だぜ」
ギルドマスターが渋い顔で言う。
「ダンジョンから漏れ出す瘴気に長くあてられると、どんな屈強な戦士でも気力を失い、心身ともに衰弱していくんだ。まるで、魂を抜き取られるようにな…」
「直接的な被害は出ていないが、瘴気の範囲が年々広がっているという噂もある。放置しておけば、いずれこの街にも影響が出るかもしれん」
不穏な噂。心身ともに衰弱する、か。俺の【官能料理】が、そこでも活かせるかもしれない。
俺はルナとシエルと目を合わせ、静かに頷き合った。決まりだ。行くしかない。
その夜。宿屋の、きしむベッドの上。
俺の左右には、昼間の唐揚げによって体の奥から疼きが止まらなくなった二人の美女が、熱い吐息を吐きながら絡みついていた。
「アキトぉ…唐揚げを食べたら、子宮の奥が…きゅうって熱くなって…もう、我慢できないにゃん…!」
ルナが俺の体にすり寄ってくる。獣人族特有の高い体温が、服の上からでも伝わってきて、俺の理性を焼き切ろうとする。
「アキト様…わたくしの体も、貴方の愛の味で…ぐちゃぐちゃに満たしてくださいませ…」
シエルは俺の腕にそっと顔を埋め、潤んだ瞳で上目遣いに訴えかけてくる。
やれやれ、しょうがねえなあ。俺は苦笑しつつも、下半身は正直に熱く硬く膨れ上がっていた。
「二人とも、そんなに欲しがって…。今夜は寝かせてやれねえぞ?」
「「望むところ(にゃん)(ですわ)!」」
見事にハモった二人の返事に、俺は覚悟を決めた。
「じゃあ…まずはルナからだ。こっちへおいで」
俺が仰向けになると、ルナは待ってましたとばかりに、獰猛な肉食獣のように俺の上に跨ってきた。
しなやかで引き締まった褐色の肌。野生を感じさせる腰のくびれと、豊かな胸。
そして、ぴんと立った虎耳と、感情の昂ぶりを隠せないように左右に揺れる尻尾が、彼女の興奮を雄弁に物語っていた。
<アキトの上…! アキトの熱くて硬いのが、もうすぐ、私のこの中に入ってくる…!>
ルナは俺の屹立したペニスをその手で優しく包み込むと、名残惜しそうに先端を自身の濡れた蜜壺に擦り付けた。
「んっ…! あ、アキトの匂い…! にゃん…もう、濡れちゃってる…」
じゅぷ、と生々しい水音を立てて、彼女はゆっくりと腰を下ろしていく。
俺の全てを迎え入れるように、大きく足を開いて。
「あ…ぁんっ…! は、はいって…くるぅ…! アキトの、おっきいのが…私の、おくのほうまで…!」
先端から根元まで、俺のペニスが完全に彼女の中に収まると、ルナは恍惚の表情で天を仰いだ。
結合部から伝わる熱と、締め付ける内壁の感触に、俺も思わず息を呑む。
「じゃあ、ルナの好きにしていいぞ?」
「…にゃんっ!」
その言葉を合図に、ルナは自ら、ゆっくりと腰を揺らし始めた。
最初は、中の感触を確かめるように、優しく、円を描くように。
「んんっ…はぁ…アキトの形…わかる…にゃぁ…」
だが、それも束の間だった。【官能料理】でブーストされた彼女の性欲は、そんなお淑やかな動きでは満たされない。
「もっと…! もっと、ほしいにゃんっ!」
ガッと俺の肩を掴むと、ルナはまるで野生の獣が獲物を貪るように、激しく腰を上下させ始めた!
ドン!ドン!と、俺の恥骨に彼女の柔らかい肉が叩きつけられる音が、部屋に響き渡る。
「にゃっ…! あぁん、アキトぉ…! あつい、にゃんっ…! きもち、いいぃぃ…!」
「はぁっ…! ルナ…すげえ、腰つき…!」
「もっと、もっとぉ…! 私のおく、アキトのでぐちゃぐちゃにしてぇ…!」
俺も【性豪】のスキルで彼女の激しい動きに応えるように、下から力強く突き上げる。その度に、ルナの体はビクンビクンと痙攣し、甲高い喘ぎ声が漏れ出す。
<ああ、ダメ! アキトの突き上げ、気持ちよすぎる! お腹の奥の、一番気持ちいいところ、ピンポイントで突いてくる!>
「あ、あ、ああっ! いっちゃう、いっちゃうにゃんっ!」
一度目の絶頂。ルナの体が弓なりにしなり、膣が俺のペニスをきゅうっと締め上げる。だが、アクメの余韻に浸る暇もなく、彼女はさらに激しく腰を振り続けた。
「はぁっ…! はぁっ…! いったのに…まだ、もっと気持ちよくなってる…! なんでぇ…!?」
【官能料理】の効果は、一度絶頂を迎えることでさらに感度を増幅させる。イけばイくほど、もっと気持ちよくなってしまう、快感の無限ループだ。
「ああああっ! また、きちゃう! にゃあああっ!」
二度目、三度目と絶頂を繰り返すたびに、ルナの瞳から理性の光が消え、快楽に蕩けていく。
ベッドは彼女の愛液でぐっしょりと濡れ、部屋には甘く淫らな匂いが満ちていた。
そして、何度目かの絶頂が訪れようとした、その瞬間。
「いやぁぁぁぁっ! でちゃう、でちゃうぅぅぅ! アキトのせいで、私、変な汁でちゃうにゃあぁぁぁんっ!!」
ルナの子宮が大きく収縮し、ビシャーッ!と大量の潮を俺の腹筋に噴き上げたのだ。
透明で、熱い飛沫が俺の顔にまでかかる。初めての潮吹きに、ルナ自身が一番驚いているようだった。
「ひっ…! な、なに、これ…! とまらな、い…にゃん…!」
その無防備な絶頂の瞬間に、俺はダメ押しとばかりに、彼女の子宮の奥目掛けて、俺の熱い精液を注ぎ込んだ。
「にゃ、にゃ、にゃあぁぁぁっ!んんんんんんーーーーーっっ!!!」
潮吹きと中出しの同時攻撃。ルナは声にならない絶叫を上げ、白目を剥いて俺の胸にぐったりと倒れ込んだ。
<あぁ…あったかい…アキトのが、いっぱい…私の中に…。これで、私もアキトのもの…全部、全部アキトの色に染められちゃった…にゃん…>
満足そうに寝息を立て始めたルナの頭を優しく撫で、俺は隣で静かに、しかし燃えるような瞳で順番を待っていたシエルへと視線を移した。
彼女の白い肌は興奮でピンク色に染まり、尖ったエルフ耳の先まで真っ赤になっている。
「シエル…お待たせ」
「…い、いえ…ルナさん、とても…お幸せそうでしたから…」
そう言いながらも、彼女の太ももの間からは、もうすでに大量の蜜が溢れ出し、シーツに染みを作っていた。
「アキト様…わたくしは…その…」
シエルは恥ずかしそうに言葉を濁すと、おもむろにベッドの上でくるりと向きを変え、美しい四つん這いの姿勢をとった。豊満ではないが、芸術品のように形の良い乳房が重力に従って垂れ、そして、彼女の決意を物語るように、丸く、形の良いお尻が俺の目の前に突き出される。
そして、彼女は自らの手で、そのお尻の割れ目をゆっくりと広げてみせたのだ。
「アキト様…わたくしの…この、恥ずかしい場所を…ご覧になって…そして…貴方様の、硬くて熱いもので…めちゃくちゃにしてくださいませ…」
普段のお淑やかで清楚な彼女からは想像もつかない、背徳的で淫らなおねだり。
そのギャップに、俺のペニスは再び鋼のように硬さを取り戻した。
<は、恥ずかしい…! こんな、森の獣のような格好を…! でも…アキト様に、見てほしい…! わたくしの、このみっともない場所を…! 貴方様の、全てを受け入れる準備ができておりますわ…!>
俺は彼女の後ろに回り込み、その完璧なヒップラインを堪能するように、優しく撫でた。
「ひゃんっ…!」
シエルが甘い声を上げる。俺は溢れ出す彼女の愛液を指で掬い取ると、ペニスの先端に塗りたくり、ゆっくりとその入り口へと押し当てた。
「シエル…入れるぞ」
「…はい…っ」
最初は、彼女の繊細な体を壊さないように、ゆっくりと、優しく挿入していく。
「ぁ…アキト、さま…んっ…おっきい…です…」
だが、俺のペニスが彼女の子宮口に触れた瞬間、シエルの体がビクッと大きく震えた。
「ひっ、あああっ! も、だめ、ですぅ! そこ、そこぉぉっ! とっても、きもち、いい…!」
どうやら、彼女は奥を突かれるのが弱いらしい。【鑑定】スキルが無くても、体の反応でわかってしまう。
「ここが、いいのか?」
俺はわざと、子宮口の周りをぐりぐりと抉るように動かす。
「や、やめ…! あ、あああっ! やめ、ないでぇ…! もっと、はげしくぅぅっ!」
丁寧語が崩れ、本能が剥き出しになっていく。その姿が、たまらなく愛おしい。
俺は彼女の願いに応え、徐々に腰の動きを速く、そして激しくしていく。
バチン!バチン!と、俺の腰と彼女の尻がぶつかり合う、淫らな音が部屋に響く。
「いっちゃ、いっちゃいますぅ! アキトさまぁぁぁ!」
最初の絶頂。シエルは甲高い声で喘ぎ、がくがくと体を震わせた。だが、俺は動きを止めない。
むしろ、さらに深く、強く、彼女の奥を突き続けた。
「ひっ…! ま、まだ、するのですか!? ああっ、いったばかりで…また、奥が、熱く…!」
連続で快感の波に襲われ、シエルの理性が完全に焼き切れた。
「いやああああああっ! でちゃ、でますぅ! あついのと、しょっぱいのが、いっしょにぃぃぃっ!! あ、ああ、ああっ…!」
ルナと同じように、彼女もまた潮を噴き上げた。だが、それだけでは終わらない。
快感のあまり、膀胱の括約筋も緩んでしまったのか、潮と一緒に熱いおしっこまで漏らしてしまう。
シーツに広がる染みが、彼女が感じた快感の大きさを物語っていた。
「は、恥ずかしい…! こんな、はしたない姿…アキト様に…」
涙目で訴える彼女の姿に、俺の支配欲はさらに掻き立てられる。
「いいんだよ、シエル。俺の前では、全部晒け出していいんだ」
その言葉が、彼女の最後のタガを外した。
「いやぁぁぁ! お、おかあさまぁぁぁ!こんなことっ! でも、でも、きもちいいのぉぉぉぉ!!」
それは、森で静かに暮らしてきたエルフの乙女が、生まれて初めて知った、本能のままの快楽の叫びだった。
羞恥心も、プライドも、何もかも捨て去った、純粋な魂の絶叫。
俺は、その無垢な叫び声に応えるように、彼女の子宮の奥に、何度も、何度も、俺の熱い精液を叩きつけた。
「あ…あ…あ…」
声も出せず、シーツに突っ伏したまま、シエルはしばらくの間、痙攣を繰り返していた。美しい銀髪は汗で肌に張り付き、涙と涎と愛液でぐちゃぐちゃになった顔は、それでもなお、神々しいほどに美しかった。
<もう、だめ…頭が、真っ白…。アキト様の熱いので、全部、全部満たされて…溶けちゃう…。わたくしはもう、アキト様なしでは…生きていけない…>
完全に果てた二人を両腕に抱き、俺はシーツに包まる。
さすがの【性豪】スキルを持つ俺でも、少しだけ休息が欲しかった。
だが、俺の腕の中で、満足しきったはずの二人が、もぞもぞと動き出す。
「アキト…まだ、ほしいにゃん…」
「アキト様…もう一度…」
やれやれ、本当にしょうがねえなあ。
結局、その夜、俺たちは夜が明けるまで、何度も何度もお互いの体を貪り合った。
翌朝、すっかり満足して幸せそうに眠る二人の寝顔を見ながら、俺は静かに旅の支度を整える。
その顔には、昨日までの穏やかさとは違う、覚悟の色が浮かんでいた。
魔族のダンジョン。そこに、どんな困難が、そしてどんな快楽が待っているのか。
俺は、新たな仲間とまだ見ぬ絶頂を求め、静かに部屋の扉を開けた。
「さあ、行くか」
俺たちの、冒険は、まだ始まったばかりだ。
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