上 下
90 / 172

装丁と解説がつながる! お笑いの天才の共演 『天才はあきらめた』(山里亮太)

しおりを挟む
天才に憧れることって、多かれ少なかれあるのではないでしょうか。特に子どもの頃は、アニメや漫画の天才的なキャラクターに憧れます。

中学で少し勉強しただけで成績が伸びた私は井の中の蛙でした。高校に行けば、勉強のできる人の集まりでした。

そこで頑張ればいいのに、別の道に走り、遠回りしました。せめて大学では勉強頑張ろうと思ったのも束の間でした。あらゆる誘惑に負けました。

父が亡くなって、社会人になり、自分でお金を稼ぐようになり、ようやく自覚が出て、プロ意識が目覚めました。

何だか、共感しながら、1時間で読み終えました。もっとも、私は山ちゃんほど、嫉妬深くありません(笑)

嫉妬をガソリンに変えた山ちゃん。

南海キャンディーズの山ちゃんの自叙伝です。天才はあきらめた、とは言いますが、山里亮太さんはある意味天才でしょう。

解説でオードリー若林さんも指摘していますが、あのツッコミの切れ味は天才的です。

そんな、山ちゃんが芸人になるまでから、芸人になってから、売れるまで、売れてからを赤裸々に綴っています。

NSCに東京、大阪で1200人の同期がいたといいます。その中で残っていくのは一握り。残って今もテレビで活躍する山ちゃんはやはり天才と言わざるを得ません。

天才にも定義がいろいろありますが、イチロー選手にしても、羽生先生にしても、東野圭吾先生にしても、共通項はあります。

愚直に続けられることです。

しかしながら、凡人が同じようにはできません。仮に同じようにできても、天才にはなれないでしょう。

本書は、解説も秀逸です。たまたまなのか、装丁と解説がリンクしています。核心的に書いたなら、若林さんもうまいなあと感心します。著書を通したお笑いの天才の共演です。

いつもはできるだけ自分の病気のことを絡めて書きますが、今回は完全なただの感想になりました(笑)
しおりを挟む

処理中です...