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父と母。
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母と父
取り敢えず俺たちは、近くの宿屋に泊まることになった。
「で、部屋割りどうする?2つ用意しといたけど、誰と誰が同室になる?」
「それはもちろん!ノアは私と一緒よね?」
リルが俺の腕にしがみついて上目遣いでこちらを見上げてくる。
「うん。リルがそれでいいなら。」
そう笑いながら、リルのサラサラとした金髪をなで付けるようにする。
「え、ノアは俺と一緒じゃないのか?てことは俺、一人?まじかあぁぁぁ!!なんでだよ~。ノア、こっちくる気ないか?」
「ふふっレイル、ごめんね?残念ながら俺は、可愛い子の味方なんだ」
ほんとは知ってる。この前俺がオメガだってことを思い出したんだ。
それから、オメガは差別される対象だってことも。
だから、俺がどんなに言い張ろうと、αであるレイルは絶対に一緒の部屋になろうとはしないだろう。
でも一人にもしない。
俺が孤独が嫌いだと知ってるからだ。
それが二人の優しさだ。
二人は双子のαとΩであり、運命の番だ。
それを知ってるのは俺だけ。
世界でたった、俺だけ。
ルイスさえも知らない。
その事実を話す時、レイルは笑いがら、
「秘密ごとは面白い方が楽しいだろう?」
と言った。
俺にはその歪んだ笑顔が、お前は幸せでいいな。
と言っているように聞こえた。
だから俺は、話さない。
二人が好きだから。
双子で運命の番だなんて近所の人にバレたら、影でなにを言われるか分からないだろう。
レイルは耐えられるかもしれないが、リルは耐えられないかもしれない。
そうなったら、レイルが狂うのは目に見えている。
俺の両親もそうやって亡くなった。
強盗に殺された母をみた父が怒り狂い、死にものぐるいで強盗を見つけ、殺し、母のいない世界に絶望し、自殺した。
たった一人の幼い息子を残して。
母と父
取り敢えず俺たちは、近くの宿屋に泊まることになった。
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そう笑いながら、リルのサラサラとした金髪をなで付けるようにする。
「え、ノアは俺と一緒じゃないのか?てことは俺、一人?まじかあぁぁぁ!!なんでだよ~。ノア、こっちくる気ないか?」
「ふふっレイル、ごめんね?残念ながら俺は、可愛い子の味方なんだ」
ほんとは知ってる。この前俺がオメガだってことを思い出したんだ。
それから、オメガは差別される対象だってことも。
だから、俺がどんなに言い張ろうと、αであるレイルは絶対に一緒の部屋になろうとはしないだろう。
でも一人にもしない。
俺が孤独が嫌いだと知ってるからだ。
それが二人の優しさだ。
二人は双子のαとΩであり、運命の番だ。
それを知ってるのは俺だけ。
世界でたった、俺だけ。
ルイスさえも知らない。
その事実を話す時、レイルは笑いがら、
「秘密ごとは面白い方が楽しいだろう?」
と言った。
俺にはその歪んだ笑顔が、お前は幸せでいいな。
と言っているように聞こえた。
だから俺は、話さない。
二人が好きだから。
双子で運命の番だなんて近所の人にバレたら、影でなにを言われるか分からないだろう。
レイルは耐えられるかもしれないが、リルは耐えられないかもしれない。
そうなったら、レイルが狂うのは目に見えている。
俺の両親もそうやって亡くなった。
強盗に殺された母をみた父が怒り狂い、死にものぐるいで強盗を見つけ、殺し、母のいない世界に絶望し、自殺した。
たった一人の幼い息子を残して。
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