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28.懇親会1
しおりを挟むその後お店の定休日にデリバリーランチ&懇親会ミーティングを2回ほど。
こんな感じでやろうという大筋が決まったところでまず1回。
隊長さんと副隊長さんたちだけを集めてお試し開催をしてみたんだけどこれが大好評。
すぐに2回目以降の開催も決まりました。
やったね♪
ホントは全員参加にしたかったんだけど。
それはちょっと、いやとっても無理な話だった。
まだ勤め人だからお店の定休日にしか対応できないからね~。
料理作るのもあたし1人だし。
そんなわけでヨルンさんとエリスさんに勤務態度が評価された人たちへのご褒美立食パーティーという形に。
月に1回の開催で20人。多くて30人。
ヨルンさんの時間経過なしの大容量マジックバックを借りてあたし1人で作る限界が30食分くらいかなと。
もちろんあたしのマジックバックの存在は秘密です。
まずは3回開催してみてその後のことはまた話し合って決めましょう。
ってことになってるんだけど。
今後も定期的にイベントを開催する方向ですでに話は決まってるらしい。
騎士さんや従業員さんたちのモチベーションUPにかなり貢献できたみたいでヨルンさんもエリスさんもちょー乗り気なのよ。
なんかいろいろと順調だから思ってたより早く開業できそうだわ~。
懇親会に参加した騎士団の人たちがルエンカ料理のファンになってくれたし見通しは明るい。
物件探し始めちゃおうかしら?
貴族エリアの商店も行ってみたかったのよね。
スパイスとか魔道具のお店チェックしたい。
そうそう!
前回の懇親会に黒騎士団の団長さんも参加したのよ。
まぁルエンカ料理が目当てだったんでしょうね。
モチベーションUP☆懇親会に興味を持ったという理由も嘘じゃないとは思うけど。
だってデレクさんだったんだもの。
黒騎士団の団長さん。
あたしが働いてるルエンカ料理店の常連さんのデレクさん。
ヨルンさんに紹介されたとき開いた口がふさがらなかったわよ。
騎士団のお偉いさん3人目って(涙)
「もしかして…と思ったんだ。美味しいルエンカ料理を作る若い女の子だと聞いてたから。」
嬉しそうに歩み寄ってくるデレクさんに罪はなし。
「お久しぶりです。」って笑顔で答えましたよ。
正直、ヨルンさん&エリスさんのときほどの衝撃はなかった。
いまや青騎士団詰所に2週に一度は通ってる状況だもん。
ファンのお嬢様方とも問題ない範囲の情報提供をしていい関係を保ってるしね。一部過激派を除いて。
ただ自分のやらかし具合に悲しくなっただけでございます。
そんなわけで青騎士団に続き黒騎士団もビジネスパートナーになりそうな気配。
白騎士団とは面識ないけど騎士団御用達って言ってもいいレベルじゃない?
まだ開業してないけど。
あ。着いた。
止まった乗り合い馬車から降りて通い慣れた道を歩き出す。
無賃乗車じゃないよ。料金は前払い制なの。
「ありがと~!」
「おう。またな!」
顔なじみの御者さんに大きく手を振って。手近な路地裏に入ってマジックバックを取り出してから青騎士団詰所へ。
そういえばデレクさん今日も来るとか言ってたような。
ま、こうなったらもう青騎士団も黒騎士団もついでに白騎士団もどーんと来い!って感じよね。あはは~。
近い未来。引き寄せ体質疑惑がもちあがることをこの時のあたしはまだ知らないのであった。
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