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しおりを挟む映画に行く当日になり、ソラは熱を出した。
招待券の最終日の日曜日だ。
「1枚余るな...」
リクが言うと、
「恭一さん誘おうよ」
「ソラを放ってか?」
結局、カイはケーキを食べに来た際に聞いていた恭一に連絡し、映画に行き、リクはソラの看病で家に残った。
「...ごめんね、リクも行きたかったでしょ」
冷えピタが見当たらず、洗面器に水と氷を張り、タオルを濡らしながら、
「気にしなくていいよ」
「...でも、よかった」
「ん?」
「...ううん、こっちの話し」
「カイに先手切られたな」
「...だね」
その頃、カイは恭一とデート、とカイは思い込んでいる。
初めて見る私服姿にキュンキュン。
映画が上映中も手を繋ぎたい衝動に駆られた。
映画が終わると、食事に誘われたが、カイは、ソラが心配だから、と恭一に告げ、断ったようだ。
「ただいま」
「おかえり。どうだった?恭一さんとの映画」
「楽しかったよ。それよりソラは」
ソラはだいぶ苦しそうだ。
「風邪だと思う」
「なにかすることある?」
「タオル持ってきて。だいぶ汗かいてるみたいだから体、拭かなくちゃ」
リクはカイから乾いたタオルを受け取るとソラの体を拭いてあげた。
カイもお粥作りにキッチンに立っている。
(ピンポーン)
チャイムが鳴り、はーい、とパタパタとスリッパの音を立てながらカイは玄関に向かう。
開けたら恭一が立っており、ビニール袋を差し出した。
「ソラくん、風邪だって言ってたから、必要そうな物を買ってきた」
「ありがとうございます、あ、お粥焦げちゃう。上がってください」
恭一を通すとカイはキッチンで火を止め、器によそいレンゲを添えて部屋へと向かう。
袋を手にしたままの恭一も後を追って歩いた。
「お粥できたよー」
開けるやいなや、恭一は目を疑った。
リクがソラにキスしていた。
「どう?ソラ」
カイが聞くと、
「これで少しはマシになったかも」
お粥を真ん中のテーブルに置くと、カイもソラが眠るベッドに歩みより、腰を落とすとソラの唇に唇を合わせ、舌を絡ませた。
「あれ、恭一さん」
リクが気づき、声を掛けた。
硬直していた恭一は改めて、
「こ、これ」
リクにお見舞い品を手渡した。
スポーツドリンクやヨーグルト、熱さまシートなどが見え、
「助かります、ありがとうございます」
恭一に笑顔を向けた。
3人は誰かが風邪をひくと酷くならないようにキスをする、が茶飯事だった。
どちらにせよ、同じ部屋で眠る3人は必然と移し、移されて3人揃って寝込んでしまっていたから。
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