3つ子が恋したら。

ミヒロ

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「...お前、好きなやつ、いんの」

リクに不意打ちで尋ねられ、カイが口ごもった。

ふと、海で出会った大輝が思い浮かんだ。

よそ見してぶつかった自分が悪いのに、砂浜にぶちまけたかき氷、イカ焼きを買ってきてくれ、カイもお返しにかき氷を買い、しばらく2人で話しをした。

日焼け止めを忘れ、真っ赤になった肌を労り、優しい指で軟骨を塗ってくれた。

高校はわかったものの、連絡先すら知らない。

「...わからない」

リクはもしかしたら、カイが好きなのは、瞬なんじゃないかと思った。

「...そいつ、イケメン」

カイが記憶を辿る。

確かに、穏やかそうな笑顔をした、少し長めの黒髪をしたイケメンだった。

「うん」

「背は高い?」

うーん、と思い出し、確かに見上げた事を思い出し、

「うん」

そうカイが答えると、リクはやっぱり、と思った。

「...そんなに好き?あいつのこと」

「あいつ、て...リク、知ってんの...?」

「え?」

「え?」

寝転ぶリクと座っているリクとカイの瞳が交差した。
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