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1章

後編「始まりは…」

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じゃバーンとお風呂につかる。
はぁーとため息をつき今日の疲れを取る。  
………それにしても…優さんはなんで僕と付き合ってくれたんだろう…それはイチョウ好き合ってたから?て思うけど…今日あったばかりで…しかも僕。いきなり名前とか聞いてるし……本当僕頭おかしくなったのかな?…でも好きなのは変わりない…
じゃあ、一目ボレてやつのなのかな………とあれこれ考えているうちにのぼせてきたので「そろそろ上がるか…」と言ってお風呂を出た。
………翌日
そして今日が登校初日。昨日は特に緊張するでも騒ぐでもなかったが。
 今日はなんだかいちだんと緊張する。それはやっぱり……
と考えながら教室に入ろうとした時。僕はびっくりした。
それは、優さんがいたからだ。それに驚いたのはこれだけではない。まさかの隣の席だったからだ。優さんはまだ気づいてないみたいだったので、そのまま席につく。ちらっと優さんの方を見ると優さんも気づいてこっちを見る。そして…「あ…」と気づいたみたいだ。 
「き…きのうはどうも……」と僕は苦笑いで喋った。
「い…いえ」と顔を少し赤くして言った。それを見て僕もつられて赤くした。
そして…担任の先生が教室に入ってくる。と同時にみんな静かになり前を向く。
 ………授業が終わりみんな帰っていく。僕も荷物を持っている変える準備をしていると、優さんが声をかけた。「い、伊織くん」僕は「あ…はい!」と少しせっぱつまった。「昨日の話…付き合うて話。今日できそうかな?もともともそのつもりだったのだけど、用事とかない?」と聞いてきた。「あ…もちろん!大丈夫です!僕もそのつもりなので。とにかく帰りながら途中まで話しましょうか…」
そういい僕は答えた。
「あ…わかった」と言い荷物を持ち二人で教室を出た。
上履きで靴を履き、学校の門まで来たとこほど。桜がまた舞う。
「綺麗だね…」と優が言う。僕もそうだね…と返した。
「そういえば、あの時優さんは何で桜の木の下にいたの?」
「あ…それはね。桜に思いであるから。」
「思い出…ですか?」 
「うん。ある男の子と大きな桜で約束したの」
その時僕の頭に何かが浮かんでくる。それは、大きな桜と…薄ピンクの髪の女の子だ。 その女の子は笑って僕を見る。…そこからの記憶が曖昧になる。
な…なんだろ…これは…何か懐かしい。だけどうまく思い出せない。
「っ…」
「どうかしましたか?」
と優が声をかけてるくる。
「あ…ごめん…大丈夫」
「そうですか…ならいいんです」と微笑んだ。
「うん…!」
優との出会いは偶然なのか運命なのかまだよくわからないけど…たぶん…これからわかることだと思った。そんな気がした。
そして僕の心はすでに決まっていた。
「優さん…僕は本気で君が好きみたいです。
僕で良ければ、付き合いませんか…?
これが僕の気持ちです。あの時約束したように…」
優さんは…驚いた顔をしていた。  
僕はこの時最後の言葉の意味が…と言うか…言ったのに覚えていなかった。
優さんは…「…!…もちろんっです…!あの時から決まっていました。私でもいいなら…」と答えた。
そして僕たちは桜の木の下で口づけをかわした。
 ………




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