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3章

「それは…」

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学校について
僕はいつも通り自分の席についた。
今日はなんだかとても眠い。すると隣の優が声をかけてきた。 
「おはよう…!伊織くん。」
「おはよう、優さん。」
「………なんか眠たそうだけど寝不足?」と心配そうに声をかけてきた。
「いや…眠れたんだけどさ…ちょっと気になる夢を見ちゃって」と僕は答えた。
「夢…?怖い夢とか…??」
「あはは…違う違う。んー…どっちかで言うといい夢かな…」
「そうなんだ…!どんな夢なの?」と興味津々に聞いてきた。
僕は少し言うのを迷ったが「大きな桜の木の下で薄ピンクの髪の長い女の子が僕と遊んでる夢…」と答えた。
「え…?」と優が言って「それて…」他にも何か言いたげだったようだがチャイムがなり、授業が始まるので続きを言わず前を見た。 
………
授業が終わり休み時間。
優がこちらをジーと見ているので話しかけると「あ…ごめん。…あのさっきの夢の話…なんだけど」と目をキョロキョロしながらもじもじと話す。
「うん…?なに?」
「…ごめん…やっぱり何でもない…」
と言って目をそらした。
「そっか…」
この時僕は…いや。前から思ってはいた。
優と出会ってから昨日この夢を見た。
もしかしたら…あの夢の女の子は…優さんでは…ないだろうか?…
と思っていた。だけどまだ正確には、思い出せない。…
いつかわかる日が来ると思う。だけど…………
………そういえば、優さんは、僕のことどう思っているのだろう…?…

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