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第五章 女神解放編
第47話 秘密の部屋
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「ここが噂の第六魔法図書室ですか」
レインたちと別れたあと。
メアリは、第六魔法図書室へとやって来ていた。
学生時代の噂通りなら、
この図書室のどこかに秘密の部屋へと繋がる空間が存在する。
仮に噂が真実だとして。
その古書というものが文字通り古代の代物であった場合、あのノエルという少女はそれも読めてしまうのでしょうか?
そこに何が書かれているのか?
それは私たちには分からない。
仮に中身が読めたとして。
それで本当に現状が改善されるのでしょうか?
結局のところリリルちゃんが捕まっている事には変わりがない。
こんな所を散策していても意味があるのでしょうか?
メアリは疑問を感じつつ、
それでもなお第六図書室の中を歩き回った。
全てはレインと、
レインが大切にするモノのため。
それに、リリルは赤の他人じゃないから。
冒険者ギルドに勤務していた時、
何度も言葉を交えたことがあります。
両親が働けない代わりに自分が働くのだと。
あの子は嫌な顔一つせず、
むしろ満面の笑顔でそう言っていました。
しかし、それだけでは稼ぎが足りなかったのでしょう。
やがて彼女は、
情報の売買も始めるようになったと聞きました。
御者をやっていれば冒険者を介して情報が得られる。リリルちゃんはそれを売っていたのでしょう。
一生懸命でした。
一生懸命生きようと、
前を向いて笑っていた。
そんな罪なき女の子を利用するだなんて。
「断じて許せませんね」
怒りのあまり、
一瞬だけメアリの魔力がズアッ!
と漏れ出た。
その時のことだった。
……ゴトッ!
魔力の放出に呼応するかのように、一冊の分厚い本が、本棚から落下してきたのは。
「……?」
なんでしょうか、これは。
えーと、Ⅴの書?
「どんな内容なのでしょう」
メアリは本の中を覗いてみた。
だが、中はすべて白紙。
何一つとして書かれていない、
真っ白いだけのものだったのだ。
(こんな本は見たことがありませんね。タイトルだけの本、ですか。……これはなにかありそうですね)
メアリはさらに歩を進めた。
Ⅴの書が意味するところは分かりません。
でふご、他の数字の書もあるとするならば、それは何かのヒントになるかもしれません。
ここはマナクルス魔法学園。
この国トップの教育機関です。
無意味なものなど置いてある筈は無いのですから――。
などと思っていると。
ズオオオッ!!
「――っ!!」
こ、これは!
突如、メアリの全身を異質な魔力が呑み込んだ。
あまりにも強大すぎるが故、
凡人ならば逆に感知できないだろう。
だが、メアリはそれを感知し、そして。
「くっ……」
ガクリ、
と膝を突いた。
これ程までの魔力圧を観測したのは生まれて初めてだった。
(おそらくはサタナさんの仕業でしょうが、ルールは守ってほしいものです。学園内での魔力解放は原則禁止。許されるのは授業中、教師が許可した量だけですよ?)
内心で文句を言うメアリ。
「やれやれですね」
と口にした瞬間。
ゴトドドドドッ!!
またもや、大量の分厚い本が落下したのであった。
その全てをかき集め、
メアリは納得した。
「そういう、ことですか」
白紙の分厚い書物。
それは合わせて十二冊存在していた。
十二と聞いて連想するもの。それは……。
メアリは第六図書室の壁に取り付けられた魔時計を見上げた。
先刻の影響故か?
時計の針はでたらめな数値を示していたが。
よく見れば、
その魔時計の数さえもが十二個という徹底ぶり。
「これは何かありますね。間違いなく……」
メアリは全ての書物と魔時計を手元に。
そして、魔時計に魔力を込めながら時計の針を調整していった。
Iの書の横にはI時に合わせた魔時計を。
Ⅱの書の横にはⅡ時に合わせた魔時計を。
Ⅲの書の横にはⅢ時に合わせた魔時計を。
書物と魔時計の数字を合わせていく作業は、二分程度で終了した。
そして、それを終えた途端。
ガガガガガガ……ッ!!
第六図書室が大きく揺れ、
ガタンッ!!
何かが開かれるような音とともに、冷たい風が吹き込んできたのであった。
「まさか本当に実在するとは。これは少し驚きましたね」
独りごちながら、
冷風のほうへと歩いていく。
やがて、今までは存在していなかったはずの入口が姿を現した。
扉はない。
見えるのは暗黒と、
数段の階段だけ。
どうやら地下へと続いているようだが、灯りも無しに入ることは危険だ。
「なるほど。だからこそのこれですか」
メアリはすぐ側に置いてあった魔道具を手に取った。
ある特定の時刻を過ぎると勝手に火が付き周囲を浮遊する。そんな魔法のランプである。
ヒュォオッ!
と冷風が吹き抜け、
メアリの黒髪を靡かせた。
この先に何があるのか……。
メアリは緊張した様子で、
地下へと続く階段を降りていった。
レインたちと別れたあと。
メアリは、第六魔法図書室へとやって来ていた。
学生時代の噂通りなら、
この図書室のどこかに秘密の部屋へと繋がる空間が存在する。
仮に噂が真実だとして。
その古書というものが文字通り古代の代物であった場合、あのノエルという少女はそれも読めてしまうのでしょうか?
そこに何が書かれているのか?
それは私たちには分からない。
仮に中身が読めたとして。
それで本当に現状が改善されるのでしょうか?
結局のところリリルちゃんが捕まっている事には変わりがない。
こんな所を散策していても意味があるのでしょうか?
メアリは疑問を感じつつ、
それでもなお第六図書室の中を歩き回った。
全てはレインと、
レインが大切にするモノのため。
それに、リリルは赤の他人じゃないから。
冒険者ギルドに勤務していた時、
何度も言葉を交えたことがあります。
両親が働けない代わりに自分が働くのだと。
あの子は嫌な顔一つせず、
むしろ満面の笑顔でそう言っていました。
しかし、それだけでは稼ぎが足りなかったのでしょう。
やがて彼女は、
情報の売買も始めるようになったと聞きました。
御者をやっていれば冒険者を介して情報が得られる。リリルちゃんはそれを売っていたのでしょう。
一生懸命でした。
一生懸命生きようと、
前を向いて笑っていた。
そんな罪なき女の子を利用するだなんて。
「断じて許せませんね」
怒りのあまり、
一瞬だけメアリの魔力がズアッ!
と漏れ出た。
その時のことだった。
……ゴトッ!
魔力の放出に呼応するかのように、一冊の分厚い本が、本棚から落下してきたのは。
「……?」
なんでしょうか、これは。
えーと、Ⅴの書?
「どんな内容なのでしょう」
メアリは本の中を覗いてみた。
だが、中はすべて白紙。
何一つとして書かれていない、
真っ白いだけのものだったのだ。
(こんな本は見たことがありませんね。タイトルだけの本、ですか。……これはなにかありそうですね)
メアリはさらに歩を進めた。
Ⅴの書が意味するところは分かりません。
でふご、他の数字の書もあるとするならば、それは何かのヒントになるかもしれません。
ここはマナクルス魔法学園。
この国トップの教育機関です。
無意味なものなど置いてある筈は無いのですから――。
などと思っていると。
ズオオオッ!!
「――っ!!」
こ、これは!
突如、メアリの全身を異質な魔力が呑み込んだ。
あまりにも強大すぎるが故、
凡人ならば逆に感知できないだろう。
だが、メアリはそれを感知し、そして。
「くっ……」
ガクリ、
と膝を突いた。
これ程までの魔力圧を観測したのは生まれて初めてだった。
(おそらくはサタナさんの仕業でしょうが、ルールは守ってほしいものです。学園内での魔力解放は原則禁止。許されるのは授業中、教師が許可した量だけですよ?)
内心で文句を言うメアリ。
「やれやれですね」
と口にした瞬間。
ゴトドドドドッ!!
またもや、大量の分厚い本が落下したのであった。
その全てをかき集め、
メアリは納得した。
「そういう、ことですか」
白紙の分厚い書物。
それは合わせて十二冊存在していた。
十二と聞いて連想するもの。それは……。
メアリは第六図書室の壁に取り付けられた魔時計を見上げた。
先刻の影響故か?
時計の針はでたらめな数値を示していたが。
よく見れば、
その魔時計の数さえもが十二個という徹底ぶり。
「これは何かありますね。間違いなく……」
メアリは全ての書物と魔時計を手元に。
そして、魔時計に魔力を込めながら時計の針を調整していった。
Iの書の横にはI時に合わせた魔時計を。
Ⅱの書の横にはⅡ時に合わせた魔時計を。
Ⅲの書の横にはⅢ時に合わせた魔時計を。
書物と魔時計の数字を合わせていく作業は、二分程度で終了した。
そして、それを終えた途端。
ガガガガガガ……ッ!!
第六図書室が大きく揺れ、
ガタンッ!!
何かが開かれるような音とともに、冷たい風が吹き込んできたのであった。
「まさか本当に実在するとは。これは少し驚きましたね」
独りごちながら、
冷風のほうへと歩いていく。
やがて、今までは存在していなかったはずの入口が姿を現した。
扉はない。
見えるのは暗黒と、
数段の階段だけ。
どうやら地下へと続いているようだが、灯りも無しに入ることは危険だ。
「なるほど。だからこそのこれですか」
メアリはすぐ側に置いてあった魔道具を手に取った。
ある特定の時刻を過ぎると勝手に火が付き周囲を浮遊する。そんな魔法のランプである。
ヒュォオッ!
と冷風が吹き抜け、
メアリの黒髪を靡かせた。
この先に何があるのか……。
メアリは緊張した様子で、
地下へと続く階段を降りていった。
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