特性【プレイヤー】に覚醒した俺は、前世の記憶を思い出し異世界を楽しむ

霜月雹花

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第一章

第78話 【異世界生活・2】

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 数時間後、沢山遊んで疲れた俺は家に入り風呂を堪能した。
 最近、新しく泡風呂用の入浴剤も作成して、それに入るのが最近の楽しみでもある。

「普段のお風呂も良いんだけど、やっぱりクリス君の家のお風呂だと足も延ばして入れるから良いわね」

「本当にそうね。それに最初はちょっと苦手だったけど、サウナも良いわよね」

 お風呂から上がった後、リビングで休憩しているとアリシアさん達もお風呂から上がって来てリビングにやって来た。
 俺はそんな二人にキンキンに冷やしておいたコーヒー牛乳を渡すと、二人は嬉しそうにそれを飲んだ。

「私が苦手だけど、お父様が以前から飲んでたコーヒーがこんなに美味しい物に変わるなんてね。本当にクリス君はどんな所から知識を得てるのかしら?」

「美味しい食べ物や飲み物を楽しみたくて、色々と研究していたら出来たんですよね。まあ、そもそも牛乳自体が美味しいので組み合わせただけでも美味しい飲み物になるんですけどね」

 コーヒー牛乳の他にフルーツ牛乳や、その他にも飲み物関係を作りそれらのレシピも登録した。
 そして、食堂程では無いが拡張した店の一画でジュース販売を行った。
 その結果、瞬く間に国中に広がって王家からも早く他の街にも支店を出しい欲しいと頼まれる程になってしまった。
 支店に関してはまだだったので、エドガーさんに信頼のある商会を紹介してもらってジュースの販売を委託する事にした。
 それにより、更に俺は収入が増えた。

「正直、金に困る事はもう無いように気がしますね」

「逆にクリス君でこくるような事になったら、それはそれで凄いと思うわね」

「ええ、可能性としては材料が購入出来なくなって売る物が作れないって状況位でしょうけど、最悪の場合を想定してクリス君は在庫も大量に持ってるからその場合でも数ヵ月は凌げるものね」

「そうですね。何が起こるか分からないですから、半年分の在庫は常に持ってますね」

 その半年間の間に材料を確保する為に動いてるだろうから、本当によっぽどの事が無い限りは大丈夫だろう。
 それからアリシアさん達は帰り、夕食まで時間があり暇になった俺は作業室に行き魔道具の制作をする事にした。

「ハク。どうだ温かいか?」

「がう~」

 その夜、俺は完成した魔道具〝ホットカーペット〟をハクのベッドに設置した。
 寒くなり、部屋には暖房で暖かくしているがそれでもやっぱり寒い時はある。
 俺はまだ掛け布団でどうにかなるが、ハクは掛け布団はないのでどうするか考えた俺は、下から温めようという発想になった。
 そして数日かけて作った魔道具にハクを寝かせて、感想を聞くと気持ちよさそうな声で鳴いた。

「これで冬場は乗り越せそうだな」

「がう!」

 それから俺は眠り、ハクも気持ちよさそうな表情で寝た。
 翌日、俺は昨日とは違って朝食を食べた俺は家を出てとある場所に向かっていた。
 その場所は俺がこの異世界に来て、ずっと世話になっている商業ギルド。
 数日前、この日に来て欲しいとエドガーさんから頼まれていた。

「エドガーさん来ましたけど、どうしたんですか?」

「クリス君が知ってるがどうか分からないが、年の終わりに祭りが行われるんだが。そこに食をテーマにした出店をしてくれないかと、国から頼まれてしまってな……」

「祭り自体は知ってますけど、出店ですか……まあ、別にいいですよ? エドガーさんからの頼みですから」

「いいのか!? てっきり、飯屋はやりたくないからやらないのかと思ってたんだが……」

 俺がいつまでたっても食事系の店を出さないから、エドガーさんは俺が食を売りに出したくないと思っていたみたいだ。

「それだったら、飲み物の販売はしてませんよ? まあ、確かに飲食店は面倒事が色々とあるので避けてはいますけど、祭りの数日間限定でしたら準備さえ出来ていれば大丈夫ですし、何より普段あれだけお世話になってるエドガーさんからの頼みは断れませんよ」

「……そういってくれると助かるよ」

 エドガーさんは嬉しそうな表情を浮かべてそう言い、そのままどんな食べ物を出すのかエドガーさんとの話し合いを行った。
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