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【01】 セレスチャン魔法・魔術学院
*007* 君の名は
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しかし、そんな事に動じる事も無く、イーズは、ようやく整った出会いのシチュエーションを最高のモノにすべく、尽力する。
「まずは、座りませんか?」
中庭に配されているラブリーな白いガーデンベンチを勧める。
「はいッ!! ありがとうございます!!」
アリスは、喜んで座った。
さて、イーズは、この大きなチャンスを前にどんな運命的な出会いを演出しようか思いを馳せる。
彼女を見つけてから五年間もストーカー…失礼、毎日、雨の日も風の日も自身の宮廷魔法使いの仕事が遂行されている間も日参し続けた彼にとっては、今日は記念日と言っても過言では無い。
「僕は、イーズです。」
イーズは、この時、アリスに家名を伝える事は無かった。
魔法使いであれば、大なり小なり、古くから続く名家のグランディアの名は耳にした事があるだろう。
出来れば、彼女には、家柄で惹かれるのでは無く、イーズ自身を好きになって貰いたいと思っての事だ。
「イーズさま? 初めまして。私は、アリスです。」
彼はようやく…彼女の名前をその口から聞く事が出来た。
イーズの心は、小躍りし、頭の中はあまりの目出度さにパンパカパ~ン♪とファンファーレが鳴り響いている。
「アリス、出会えて嬉しいよ。僕の事は、気軽にイーズと呼んで。」
イーズは、懲りずに色気ダダ漏れの妖艶な笑顔をアリスに向ける。
笑顔を向けられたアリスは、ニコニコと笑い返した。
笑顔の下で、イーズが虎視眈眈と何時かアリスの真名を呼び、お互いに縛り付け合う仲になる気満々だという策略を立てている事には気付きもしないだろう。
「でも、私よりもお兄さんですよね?」
「そんなに変わらないよ。だから気にしないで?」
七歳も変われば、そんなに変わらないと言って良いものかどうか甚だ疑問だが、彼の中ではそんなに変わらないらしい…。
「さぁ、アリス。僕の名前を呼んでみて?」
イーズは、ワクワクした想いを隠しもせずに強請る。
「イーズ?」
「そう。もう一度。」
「イーズ…。」
「何だい、アリス?」
イーズは、喜びに打ち震え、そのまま強い力でアリスを抱き締めた。
ここで、一言、言わせて頂きたい。
彼は、自分で名前を呼ばせたのに何だいとはいったいどういう了見なのか?
アリスは、特に彼に対して用事がある訳は無いのだ…何故、気付かない、イーズ?
「ぐぁッ…苦しいです…イーズ!!」
「あぁ、ごめんごめん!! 上手に呼べたから、ご褒美だよ。」
そのまま、アリスの唇を奪おうとしたが、流石に彼女にとっての初対面でそれは心象が悪かろう…と、既の所で思い留まった。
「まずは、座りませんか?」
中庭に配されているラブリーな白いガーデンベンチを勧める。
「はいッ!! ありがとうございます!!」
アリスは、喜んで座った。
さて、イーズは、この大きなチャンスを前にどんな運命的な出会いを演出しようか思いを馳せる。
彼女を見つけてから五年間もストーカー…失礼、毎日、雨の日も風の日も自身の宮廷魔法使いの仕事が遂行されている間も日参し続けた彼にとっては、今日は記念日と言っても過言では無い。
「僕は、イーズです。」
イーズは、この時、アリスに家名を伝える事は無かった。
魔法使いであれば、大なり小なり、古くから続く名家のグランディアの名は耳にした事があるだろう。
出来れば、彼女には、家柄で惹かれるのでは無く、イーズ自身を好きになって貰いたいと思っての事だ。
「イーズさま? 初めまして。私は、アリスです。」
彼はようやく…彼女の名前をその口から聞く事が出来た。
イーズの心は、小躍りし、頭の中はあまりの目出度さにパンパカパ~ン♪とファンファーレが鳴り響いている。
「アリス、出会えて嬉しいよ。僕の事は、気軽にイーズと呼んで。」
イーズは、懲りずに色気ダダ漏れの妖艶な笑顔をアリスに向ける。
笑顔を向けられたアリスは、ニコニコと笑い返した。
笑顔の下で、イーズが虎視眈眈と何時かアリスの真名を呼び、お互いに縛り付け合う仲になる気満々だという策略を立てている事には気付きもしないだろう。
「でも、私よりもお兄さんですよね?」
「そんなに変わらないよ。だから気にしないで?」
七歳も変われば、そんなに変わらないと言って良いものかどうか甚だ疑問だが、彼の中ではそんなに変わらないらしい…。
「さぁ、アリス。僕の名前を呼んでみて?」
イーズは、ワクワクした想いを隠しもせずに強請る。
「イーズ?」
「そう。もう一度。」
「イーズ…。」
「何だい、アリス?」
イーズは、喜びに打ち震え、そのまま強い力でアリスを抱き締めた。
ここで、一言、言わせて頂きたい。
彼は、自分で名前を呼ばせたのに何だいとはいったいどういう了見なのか?
アリスは、特に彼に対して用事がある訳は無いのだ…何故、気付かない、イーズ?
「ぐぁッ…苦しいです…イーズ!!」
「あぁ、ごめんごめん!! 上手に呼べたから、ご褒美だよ。」
そのまま、アリスの唇を奪おうとしたが、流石に彼女にとっての初対面でそれは心象が悪かろう…と、既の所で思い留まった。
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