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第七十六話 神の声
冥皇ハイデスが二又の槍を振りかぶる。穂先の分厚い刃がにぶく光って僕を見下ろした。
「どうした、バズリティーを出さないのか?」
「僕のバズリティーは姿がないんだ。ただ三つの言葉だけ」
そう。ただ真っ暗になって、僕の言葉を届けるだけ。姿がないのは、僕が本当の自分を見せていないから、なのかな。
「言葉なんか必要ねえ。世の中は金と力がすべてだ」
「違うよ。言葉があるから伝わるんだ。僕はそうやってブログを書いてきた」
言葉は届く。僕の言葉が文字になって、ブログになっているんだ。僕の思ったことが、僕の伝えたいことが、記事になっているんだ。
「じゃあ、その言葉で俺を止めてみな」
冥皇ハイデスは太い低音の咆哮をあげると、巨大な――それこそ山でも簡単に砕いてしまいそうな槍を僕に振り下ろした。
僕はパソコンモニターに目を向け『buzzlity』のアイコンにカーソルを合わせた。
ああ、パンツを穿いてないからズボンの中がスースーする。男の人もノーパンだとこんな感じなのかな。僕には分からないけど。
だって……
「僕は、女の子だからね」
ヴァウン!
と、巨大なブレーカーを落としたような音がして、会場内は真っ暗になった。光も音も、景色さえも闇に染まるブラックアウト。
あるのは人とバズリティーだけ。
『――もう、争いは止めましょうよ』
僕の声が――僕の本当の声が、静寂の会場に響く。
冥皇ハイデスの振り下ろした巨槍が、僕の頭上でピタリと止まった。
誰も動かない。
バズリティーも、男衾つよしも、舞台上のコインちゃんも、ドッグマスターあっくんも、るり子さんも他のみんなも、ただ目を見開いている。
修子だけがやけに嬉しそうな顔で、僕の視界の片隅にいた。
「う、動かない……いや、動けない! どういうことだ、暗闇の中に文字が浮かんで、そのとおりになる……だと?」
男衾つよしの引きつった表情。冥皇ハイデスは微動だにしない。まるでビデオの一時停止のように固まっている。
「だが、そんなもんで俺は止められねえ。俺の無限のパラメーターが、テメエのようなゴミブロガーに負けるわけがねえ!」
ギラリ――と男衾つよしが叫ぶと、そのバズリティーに異変が起きた。
僕の言葉で動かなくなった冥皇ハイデスが、兜の中から赤い眼を光らせる。それが暗闇の中ではっきりと見えた。
と、冥皇ハイデスの後ろから、もう一体の冥皇ハイデスが巨槍を振り下ろした。
「あれはまさか、デンジさんと同じ残像攻撃!?」
後ろからあっくんの声。
南電児のバズリティー、RE虎威が持っていた個性と同じように、さっきと同じ軌道で、同じことが繰り返される。
カーン!
と、乾いたような音が響き、冥皇ハイデスの巨槍はさっきとまったく同じ位置で止まったが、
「デンジのバズリティーは俺の真似、俺のがオリジナルだ」
また一つ、同じ攻撃が降ってきた。巨槍の軌道が繰り返され、また同じ位置で止まる。三撃目、四撃目……止むことがない連続した残像。
すべてが僕の頭上で止まり、残像に残像が重なっていく。暗闇の中で繰り返される何体もの連続残像が、まるでスローモーションのように見える。
「ぶっ壊してやるよ。テメエもこの世界も、俺の力でぶっ壊してやる!」
血走った眼が僕を見据えた。男衾つよしは力で抗う。この世界のルールも、自分以外のブログも、価値のないものはすべて壊す、と。
でも違うよ。
僕たちは壊すために書いてるんじゃない。創るために書いてるんだ。
僕らは言葉を紡いで、僕らの世界を創っていく。だから、嘘はいけないんだ。ブログも数値も、自分自身も。
『――偽りの数値なんか必要ありません』
不正なリンクシステムで数値がカンストしても、そんなのは偽物だ。
冥皇ハイデスの残像が途切れた。矢継ぎ早に繰り返されていた攻撃がピタリと止み、
「なに!? 俺のパラメーターが……!」
HN:男衾つよし(☆)
ATK:99988690
DEF:9974780
VIT:9892100
Buz:独裁の冥皇ハイデス
男衾つよしの頭上に浮かぶパラメーターが減っている。
「バカな! バズリティーにダメージはないのに、アクセス数や応援ポイントまで減っているだと?」
パラメーターが急激に落ちていく。不正なリンクシステムで積み上げた数値が、僕の言葉で本当の数値に戻っていく。
「白髪のにーちゃん。アンタのパラメーターは自分の数値じゃなかったってことだ。アンタは他人のパンツを穿いてただけだ」
修子が、僕のパンツを被ってエラそうにのたまった。
「クソ! ランキングの称号まで……」
八桁くらいあった数値が急激に落ち、パラメーターは五桁から四桁に。ついにブログ王国のランカー称号もなくなった。
同時に、男衾つよしのバズリティーに壊れたテレビ画面のようなノイズが走る。冥皇ハイデスのグラフィックが縦にズレていき、やがて、
パリン!
と、まるで窓ガラスを硬い物でたたき割ったようなヒビが入った。
パリン!
パリン!
とさらに二回。
それから一瞬ノイズが固まったかと思うと――
「バズリティーが崩壊する!?」
画面がクラッシュするように、冥皇ハイデスは粉々に砕け散ってしまった。
真っ黒な兜、ドクロを象った鎧、その大きな身体、二又の巨槍が、小さなガラスの破片となって散っていき、やがて微小な砂塵がチラチラと煌めくと、暗闇の中に跡形もなく消えていった。
男衾つよしの頭上からパラメーターが消え、
『システムダウン(Blog-ErrorCode 0001)』
代わりにエラーコードが表示される。
「そ、そんな……俺の十億アクセスが。俺の最強のバズリティーが……」
リンクシステムの消失、パラメーターの廃潰、バズリティーの崩壊。男衾つよしのブログは情報システムを構成するソフトウェアにエラーが発生し、システムダウンを起こしたのだ。
呆然とする男衾つよしに、僕は最後の『声』を告げた。
「どうした、バズリティーを出さないのか?」
「僕のバズリティーは姿がないんだ。ただ三つの言葉だけ」
そう。ただ真っ暗になって、僕の言葉を届けるだけ。姿がないのは、僕が本当の自分を見せていないから、なのかな。
「言葉なんか必要ねえ。世の中は金と力がすべてだ」
「違うよ。言葉があるから伝わるんだ。僕はそうやってブログを書いてきた」
言葉は届く。僕の言葉が文字になって、ブログになっているんだ。僕の思ったことが、僕の伝えたいことが、記事になっているんだ。
「じゃあ、その言葉で俺を止めてみな」
冥皇ハイデスは太い低音の咆哮をあげると、巨大な――それこそ山でも簡単に砕いてしまいそうな槍を僕に振り下ろした。
僕はパソコンモニターに目を向け『buzzlity』のアイコンにカーソルを合わせた。
ああ、パンツを穿いてないからズボンの中がスースーする。男の人もノーパンだとこんな感じなのかな。僕には分からないけど。
だって……
「僕は、女の子だからね」
ヴァウン!
と、巨大なブレーカーを落としたような音がして、会場内は真っ暗になった。光も音も、景色さえも闇に染まるブラックアウト。
あるのは人とバズリティーだけ。
『――もう、争いは止めましょうよ』
僕の声が――僕の本当の声が、静寂の会場に響く。
冥皇ハイデスの振り下ろした巨槍が、僕の頭上でピタリと止まった。
誰も動かない。
バズリティーも、男衾つよしも、舞台上のコインちゃんも、ドッグマスターあっくんも、るり子さんも他のみんなも、ただ目を見開いている。
修子だけがやけに嬉しそうな顔で、僕の視界の片隅にいた。
「う、動かない……いや、動けない! どういうことだ、暗闇の中に文字が浮かんで、そのとおりになる……だと?」
男衾つよしの引きつった表情。冥皇ハイデスは微動だにしない。まるでビデオの一時停止のように固まっている。
「だが、そんなもんで俺は止められねえ。俺の無限のパラメーターが、テメエのようなゴミブロガーに負けるわけがねえ!」
ギラリ――と男衾つよしが叫ぶと、そのバズリティーに異変が起きた。
僕の言葉で動かなくなった冥皇ハイデスが、兜の中から赤い眼を光らせる。それが暗闇の中ではっきりと見えた。
と、冥皇ハイデスの後ろから、もう一体の冥皇ハイデスが巨槍を振り下ろした。
「あれはまさか、デンジさんと同じ残像攻撃!?」
後ろからあっくんの声。
南電児のバズリティー、RE虎威が持っていた個性と同じように、さっきと同じ軌道で、同じことが繰り返される。
カーン!
と、乾いたような音が響き、冥皇ハイデスの巨槍はさっきとまったく同じ位置で止まったが、
「デンジのバズリティーは俺の真似、俺のがオリジナルだ」
また一つ、同じ攻撃が降ってきた。巨槍の軌道が繰り返され、また同じ位置で止まる。三撃目、四撃目……止むことがない連続した残像。
すべてが僕の頭上で止まり、残像に残像が重なっていく。暗闇の中で繰り返される何体もの連続残像が、まるでスローモーションのように見える。
「ぶっ壊してやるよ。テメエもこの世界も、俺の力でぶっ壊してやる!」
血走った眼が僕を見据えた。男衾つよしは力で抗う。この世界のルールも、自分以外のブログも、価値のないものはすべて壊す、と。
でも違うよ。
僕たちは壊すために書いてるんじゃない。創るために書いてるんだ。
僕らは言葉を紡いで、僕らの世界を創っていく。だから、嘘はいけないんだ。ブログも数値も、自分自身も。
『――偽りの数値なんか必要ありません』
不正なリンクシステムで数値がカンストしても、そんなのは偽物だ。
冥皇ハイデスの残像が途切れた。矢継ぎ早に繰り返されていた攻撃がピタリと止み、
「なに!? 俺のパラメーターが……!」
HN:男衾つよし(☆)
ATK:99988690
DEF:9974780
VIT:9892100
Buz:独裁の冥皇ハイデス
男衾つよしの頭上に浮かぶパラメーターが減っている。
「バカな! バズリティーにダメージはないのに、アクセス数や応援ポイントまで減っているだと?」
パラメーターが急激に落ちていく。不正なリンクシステムで積み上げた数値が、僕の言葉で本当の数値に戻っていく。
「白髪のにーちゃん。アンタのパラメーターは自分の数値じゃなかったってことだ。アンタは他人のパンツを穿いてただけだ」
修子が、僕のパンツを被ってエラそうにのたまった。
「クソ! ランキングの称号まで……」
八桁くらいあった数値が急激に落ち、パラメーターは五桁から四桁に。ついにブログ王国のランカー称号もなくなった。
同時に、男衾つよしのバズリティーに壊れたテレビ画面のようなノイズが走る。冥皇ハイデスのグラフィックが縦にズレていき、やがて、
パリン!
と、まるで窓ガラスを硬い物でたたき割ったようなヒビが入った。
パリン!
パリン!
とさらに二回。
それから一瞬ノイズが固まったかと思うと――
「バズリティーが崩壊する!?」
画面がクラッシュするように、冥皇ハイデスは粉々に砕け散ってしまった。
真っ黒な兜、ドクロを象った鎧、その大きな身体、二又の巨槍が、小さなガラスの破片となって散っていき、やがて微小な砂塵がチラチラと煌めくと、暗闇の中に跡形もなく消えていった。
男衾つよしの頭上からパラメーターが消え、
『システムダウン(Blog-ErrorCode 0001)』
代わりにエラーコードが表示される。
「そ、そんな……俺の十億アクセスが。俺の最強のバズリティーが……」
リンクシステムの消失、パラメーターの廃潰、バズリティーの崩壊。男衾つよしのブログは情報システムを構成するソフトウェアにエラーが発生し、システムダウンを起こしたのだ。
呆然とする男衾つよしに、僕は最後の『声』を告げた。
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